主人公レイは突如として、崩壊する世界に巻き込まれる。レイの見ている光景は現実なのか夢なのか。タロットカードも持つ者として、精霊を操る救世主として、ストーリーは動き出していく。
新たに浮かんだ構想を基に作成しました、今回のストーリー。一度はこんなストーリーを作ってみたいと考えていましたが、ネタが思い付きませんでした。これからどんどんお楽しみ下さいね。
あれはいつ頃のことだっただろうか。世界は突如、終わりへ迎えるべく、道を逸れた。
地球ー西暦2119年。某有名私立高校。
主人公レイは、朝早くから体に痛みを覚え、その中で夢を見ていた。いや、夢の中で立っていた。廃墟と化したビルや街。ガラスは割れ、無造作にたくさんの血が流れている。人の死体はどこにもない。
「レイ!具合悪いのか?おい、レイ!」
うなされ、体に激痛が走り、レイは先生や周りのクラスメイトが心配そうに見ているのに気付かない。
レイは誰かに抱き抱えられるを知るが、体が思うように動かない。
レイはベッドに寝かされ、痛み止めの注射を打たれたことに気付く。レイは静かに呼吸が整い、保険の教師や担任も安堵した。
あれから何時間経ったのか。レイはゆっくりと目を開け、体を起こす。
「生徒の声も聞こえない。どのくらい寝ていたのかな」
ベッドの下に置いてあった靴を履き、廊下を歩く。しかし、そこでレイは校内から見回した光景を見てゾッとする。
夢で見ていたのと同じ光景が、レイのいる学校を除く家や田畑、ビルや街が廃墟になっていたのだ。
「何だ、これは?どうして、こんなことに」
その瞬間、レイは目の前がクラクラして、立ちくらみが引いた時には、別の場所にいた。レイの前には、老人と美女が椅子に座ってこちらを見ている。
「ようこそいらっしゃいました。ここは、フォーチュンルーム。なぜ、ここに来たのか。なぜ呼ばれたのか。混乱しているでしょう」
老人はキーキー声でそう語る。美女は本を閉じ、レイを見て笑う。
「私はクイーンネイト。世界を秩序から守ってきた精霊でした。しかし、あなたにとっての謎である世界の崩壊により、我々の加護が使えなくなりました」
ネイトはレイに一枚のカードを投げる。レイは表が真っ白なカードを見て意図が分からなかった。
「そのカードは、始まりのカード。解き明かしなさい。全てのカード78枚を集め、世界の真実を明らかにするのです」
空間が歪み、レイは再びクラクラと立ちくらみに襲われた。目を開けると、立ちくらみに襲われる前の最初の景色に戻っていた。けれど、ビルや街の崩壊は依然として存在している。
レイは手にある夢ではなかった、貰った一枚のカードを見る。そのカードは絵柄が浮かび上がり、フォーチュンを意味するタロットのカードであった。
その時、近くから物音がして、レイは人がいると思い、すぐさま走っていった。そこには、一人の女子生徒が大勢の集団に囲まれて怯えている光景であった。
「何をしているんだ、やめろ!怯えているだろう!」
レイが集団に大声で叫ぶと、集団はこちらを向いた。集団はこの学校の生徒ではないか。しかし、集団は尋常じゃないくらいおかしかった。
「助けて、レイさん。みんな、感染しているの。この人たちは死人よ。襲われたら、みんな同じようにこうなちゃっうの」
レイは手にあるフォーチュンのカードが熱くなるのを感じる。脳内に声が伝わってくる。
『フォーチュンに封印されている精霊を解き放ちなさいませ。さすれば、死人を滅し、助けこう者を救うことができるでしょう』
レイはタロットカードを地面に投げる。タロットカードから精霊フォーチュンが現れ、死人を業火滅却する。さらに、死人の位置から一枚のカードが落ちる。
女子生徒は何か不思議に思い、そのカードを手に取る。そのカードは最初の一歩を示す、ワンオブソードのカードであった。
ー第二話スキル:2に続くー