ガーリー・エアフォース Sisiter's Vaportrail 作:liris
04で一つだけターゲットじゃなかったストーンヘンジの出番があったり、ADF-01の後継機と色々と思うところはありましたが私は声を大にしてこれを言いたい。
なんで当作品のオリ設定機が三機とも実装されてないんだぁーーーっ!(泣)
S-32はSu-47で(仕方なく)我慢出来るとしてもF-117は性能的に実装される可能性ほぼZEROじゃないかーっ!
その嘆きを晴らすべく?今回は全てゲイザー視点です
元々後半はミュベール視点だったのでところどころその名残が残っています。
DACTを行った数日後、わたしはミュベールと一緒に小松にあるショッピングセンターに来ていた。
わたしとミュベールはセットでスクランブルのシフトに組まれているからも基本的に休みは同じ。といってもこれまでの休みはグリペンと慧くんに付き合っていたから待機みたいなもので、今日は二人も外れているから日本に来て初めての休みらしい休みだ。
そんなわけで今日はミュベールと一緒に基地内にあてがわれた私室で使うものを買いに来た。間借りしてるカタチだからからあまり持ち込む気はないけど、少しは落ち着ける場所にしたいのだ。
(ちなみに会計は全て妹分に大甘なミュベールである)
「結構いろんなものがあったね。いいものも買えたし、来てよかったー」
「そうね。日本で買い物をするのは久しぶりだけどやっぱり品揃えが豊富だわ」
ミュベールの言う通り、日本のショッピングモールはオーストラリアよりも品揃えがいい。始めは2、3店回るつもりだったけど必要なものがここだけで買えたから午後からは興味が沸いた店を見て回ろうかな。
「あら」
「どうかした? ミュベール」
「あそこで女の子と一緒にいるの……鳴谷君じゃないかしら?」
「え?」
ミュベールの言う方を見ると、確かに慧くんがポニーテールの活発そうな女の子と一緒にいた。
「あ、ほんとだ。やっほー、慧くーんっ!」
「ゲイザー? それにミュベールさん……でいいんですよね?」
「ええ、私で合ってるわ。休日で基地外に出る時はこうしてるのよ」
あ、そういえば慧くんはミュベールのロングヘアは初めて見るんだっけ。
ミュベールは基地にいる時はセミロングだけど、今日みたいに外に出る時は
「……慧。この人達、誰?」
「あー、基地の売店でバイトしてると何度か見るんだよ。……その、客として」
……バイト?
慧くんの言葉に首をかしげているとミュベールが耳打ちしてきた。
(彼がグリペンと飛んでる事は伏せておきなさい)
(わかった)
「初めまして。自衛隊に雇われているミュベール・スタークスです。それでこっちは従姉妹の――――――」
「ゲイザー・ラッセルです。気軽にゲイザーって呼んでくれると嬉しいな」
「……
……? なんだろ、なーんかわたし達を見る目が厳しいような。日本人じゃないのに自衛隊にいるからなのかな。
「いいえ、私は対ザイの戦力としてよ。ゲイザーは私付きの秘書みたいなものね」
外向けに私の
ミュベールはともかくわたしは関係者以外に『戦闘機乗り』と言っても(当たり前だけど)無理があるし。
「対ザイ……? もしかして、ザイと戦ってるんですかっ!?」
「来てまだ日が浅いから日本ではまだだけどね。私はオーストリアにあるE.F社所属の傭兵で、主にベトナムを中心とした東南アジアで戦ってたの。日本にはその実績を買われたカタチね」
「ミュベールはすごいよー。E.F社でも上から数えた方が早いくらいの腕前なんだから」
「そうなんですかっ!? ……あ、その、最初見た時にモデルの人かと思ったので」
ミュベールは女性として背が高いし、スタイルもいいからミュベールを初めてみる人はだいたい「モデルさん?」って言う人が多い。
……実際、ミュベールは何度かスカウトされたこともあるからそう思われるのはおかしくなかったりする。
「ところで……二人はデート?」
「ち、違いますっ! ただの買い物に来ただけですっ!」
「そ、そうですっ! 食品とかで重かったりかさばるものを買いに来ただけで慧はただの荷物持ちですっ!」
ミュベールのデート発言に慌てる二人。
初々しいなぁ。E.F社の人達は色々経験してるからこういう反応を見るのってちょっと新鮮。
「そ、そういう二人はなんでここに?」
「わたし達はデートだよ。だからこうしているのは別におかしくないでしょ?」
そう言ってミュベールの腕に抱きつく。
二人が驚いたような表情だけどキニシナイキニシナイ。
「……ところで明華ちゃん、私達になにか用事? なにか言いたそうに見えるけど」
「い、いえ。その……なんでもないですっ!」
うーん、そういうことを言う人ってたいていなにか言いたいことがあるような気がするんだけど。
ミュベールはなにかに気付いたのか、少し悪い笑顔なのが気になるけど。
「明華ちゃん。ちょっとこっちに来てくれる?」
「は、はい」
そう言って明華ちゃんを手招きして耳元でなにか言うミュベール。
それを聞いた明華ちゃんは途端に真っ赤になった。
「なぁゲイザー。ミュベールさん、明華になにを言ってるんだ?」
「さぁ? ミュベールのことだから彼女をナンパしてるんじゃない?」
「……? それどういうことなんだ?」
「言ってなかったっけ? わたしもだけどミュベールもそういう趣味だから手を出すのは女の子だよ?」
「はぁっ!?」
……余談だが、この時ミュベールは『安心して。私は男の子より女の子の方が好きだから鳴谷君よりあなたの方が好みよ?』と言っているのでゲイザーの言っている事はだいたい合っている。
というかゲイザー自身もそういう趣味だとカミングアウトしてるが、慧が驚いて聞き逃す事を計算して言うあたり実にちゃっかりしている。
「ところで二人はこれからどうするの? わたしとミュベールはこれからお昼にするんだけど……一緒に食べない?」
「あー、……それは嬉しいんだけど……」
「すいません。私達まだちょっと買い物が残ってて……」
うーん残念。無理強いは出来ないし仕方ないか。
「それじゃあまた基地でね。明華ちゃんも機会があったら今度は一緒に買い物したいな」
「え、えーと、その……」
「安心して、明華ちゃん。さっきのは冗談だから気にしなくていいわ」
ホントにナンパみたいなことを言ってたんだ。
……わたしがいるのに。
二人と別れてわたし達は昼食にしていたけど、そこでミュベールに電話がかかってきた。
「……八代通室長からね。……嫌な予感がするけど」
八代通室長からかぁ。ザイになにか新しい動きがあったのかな?
「ゲイザー、休みは打ち切り。急いで基地に戻るわ。まだここにいると思うから鳴谷君を呼んで店の入り口に。私は車を出してくるわ」
「わかった」
鳴谷くんが合流し、わたし達は急いで小松基地に戻る。
けど、車中の空気は緊迫とは別の意味で重かった。ミュベールは鳴谷くんの事情を察したんだろうし、慧くんも後ろめたいのか押し黙ってる。
「……ミュベールさん、さっきはありがとうございました」
「鳴谷君、さっきは訊かなかったけど……彼女に自分がしている事を隠しているの?」
「はい……」
……なんていうか、試験の結果が悪かった生徒とその教師みたい。
「そう……。鳴谷君には鳴谷君なりの考えがあるんでしょうけどいつまでも隠し通せることじゃないし、しない方がいいわ」
「……わかってます。けど心配をかけたくないんです」
……それは違う。心配をかけたくないから黙っているのは違うと思う。
「……ねぇ慧くん。私はアニマで人じゃないからあまり偉そうなことは言えないけど……それは間違ってると思う」
「ゲイザー?」
「私も日本に来る前は会社の人や一緒に戦った人達を何度も見送ってきた。わたし達みたいに
「それは……」
言い淀む慧くんだけどそれでいいと思う。ならない、って言い切ったら手を出すつもりだったし。
「わたしはあの娘に本当のことを言っておくべきだと思う。わたしやミュベールもむざむざ死なす気はないし死ぬ気もないけど、理不尽が通るのが“戦場”だから」
あの場所がどれだけ理不尽なのかは一度でも経験したらわかる。文字通り何が起こるかわからないし、容赦なく命が散るからあそこは理不尽な場所なんだし。
「言うようになったわね、ゲイザー。少し前まであなたもそう言われる側だったのに」
「教えてくれた人がよかったからだよ。それにミュベールも言ってたよね、『伝えたい事があるなら伝えれる時に伝えなさいって。出来なくなってからじゃ後悔する』って」
最初は言われてもよく意味がわからなかった。けどザイ相手の実戦に出るようになってその意味を文字通り痛感した。
出撃前に話していた人達が帰ってこない。その中にはわたしによくしてくれた人もいて、お礼を言うことが出来なかった人もいる。
――――――それが、すごく悲しかった。
「ミュベールほどじゃないけど、わたしだってあそこの理不尽さは知ってる。だから慧くんには明華ちゃんに言うのかどうかをもう一度考えてほしいかな」
待っている人がいるなら尚更伝えるべきなんじゃないか、ってわたしは思うけど……
「それに、もう一つ本音を言うと……ミュベールもだけどわたしも慧くんみたいな子どもが戦うのってイヤなんだよね」
「子どもって……俺はそんな子どもって歳じゃない。それを言うならゲイザーだって――――――」
「わたしはアニマで、戦うために生まれた存在だよ? ……イヤな言い方になるけどヒトのカタチをしているから人間だ、っていうのは間違いだからね?」
「なっ……!?」
うーん我ながらヒドい言い方だとは思うけど実際そうなのよね。
「……ミュベールさんは、ミュベールさんもゲイザーやグリペン達のことをそう見てるんですかっ!?」
「……それに関して私はノーコメント。……ああ、誤解しないでほしいのは言いたくないわけじゃないの。コレに関して私は
あー、なんとなくだけどミュベールの言うことが想像ついたかも。
「私は傭兵で、戦う事を生業としている者よ。戦うために生まれたアニマと、戦いの中で生きる事を選んだ傭兵。戦う理由や過程は違うけど結果的に私達は同じ道を進んでる。言える筋合いがない、っていうのはそういう事よ」
やっぱりそう言うよね、ミュベールは。思うところがあっても自分が戦いの中で生きることを選んで、人のことを言えないから言わないんだろうなー。
「だからといってゲイザー達アニマを道具扱いする気なんてさらさらないんだけど……と、話がだいぶ逸れたわね。鳴谷君、私もゲイザーもあなた達の事は気に入ってるの。口うるさい、って思うかもしれないけどここは先達からの忠告と思ってちょうだい。鳴谷君だって明華ちゃんを泣かせたくはないでしょ?」
「それは……そうですね。……ミュベールさん、明華に言う時がきたら相談してもいいですか?」
「もちろんよ。鳴谷君がその気になったらいつでも乗ってあげるわ。……その時私が生きていれば、だけど」
「ミュベール、それ冗談にしちゃ重すぎない?」
ミュベールの冗談はあまり冗談に聞こえないから困る。ほら、慧くんもどう返せばいいのか戸惑ってるし。そういう冗談はE.F社の人達じゃないと通じない気がする。
知らない人達からしたら不穏極まりない冗談だけど。
「ただ慧くん? あんまりぼやぼやしてると明華ちゃんミュベールに取られちゃうよー?」
「ゲイザー? 変な事言わないでちょうだい。別に取ったりはしないわよ。……味見ぐらいはするかもしれないけど」
「……あの、気のせいか今すごく不安になったんですけど」
うん、慧くんのそれは間違ってない……っていうか正しいと思う。明華ちゃんを気に入ったのはいいけどそれは色々とアウトだし。
……ただ……うん、空気が少しだけ軽くなった気はする。慧くんも合流した時よりは肩の力が少し抜けたみたいだし。
あとは仕事の内容次第かな。今回が独飛としては初の任務。雇われた以上は結果を出さないとね。
出来れば、この任務が日本のアニマの娘達にとっていいきっかけになってくれればいいんだけど。
と、いうわけでアクィラの姉妹と明華の出会い回です
明華の年上に対する口調が探り探りなので「こうじゃないか?」と思われたら言っていただけると今後の参考になります
(予定では明華にも出番があるので)
……後半に内容を喰われた気もしますがキニシナイキニシナイ
AC7はブランクもあったせいかNormalでもあまり無線やBGMを楽しむ余裕が従来作ほどなかったです
……ミサイルアラートが煩かったせいかな……
(言いつつ自身の技量から目を逸らす)