牙狼〈GARO〉~インフィニット・ストラトス~   作:憲彦

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気分転換に書きます。
見切り発射です。
牙狼要素薄いです。
不定期更新です。

それでもよろしい方は先にどうぞ。


第1話

様々な場所で、空に穴が開くと言う現象が確認された。しかし、それはある人間にしか視認することはできなかった。その穴は、自身を視認した人間のみを吸い込み、一部の人間以外に気付かれぬまま姿を消した。

 

場所は変わりある研究所の中、そこには4人の男が立っていた。普通なら研究所の関係者を想像するが、ここにいるのは研究員や職員とは考えにくい。何故なら、1人は警察のバッチの様な物を付け、1人は私服姿、1人はスーツ、最後の1人にいたっては旅人の様な服装をしているからだ。

 

「お前らもここに飛ばされたのか?」

 

「と言う事は、貴方たちも?」

 

「見ての通りだ」

 

「あぁ。空に開いた穴に飲み込まれて、気付いたらここだ」

 

そう。全員元々は別の場所で過ごしていた。だが突然開いた穴とやらに吸い込まれ、気付いたらこの場所で会っていたそうだ。

 

「だが妙だな……」

 

「何が」

 

「あの穴からは嫌な気配がした。君たちもそう感じた筈だ。そしてその穴は私たち以外は視認すらしていなかった。大きな力が働いていたのは確かだが、ここにはそんな感じが全く無い」

 

「確かにそうだな。あるのは見慣れたISのパーツとコア、データ入力が途中のパソコン」

 

「しかも置いてある機体……これは白式だ。俺の機体の初期状態と全く同じ姿をしている」

 

「考えにくいですけど、時間を飛び越えてしまったと言うのは?」

 

「俺たちの状態を見ると、越えたのは時間だけとは思えないけどな」

 

「考えるなら、時空と時間の両方を飛び越えたと言うことだろう。元いた世界とは全く違う世界の過去に飛んできた。と言う事かも知れない」

 

「一体何故……」

 

『考えられる原因は1つしかありません』

 

「ウオッ!?それ喋んのかの?!」

 

1人の男が腕に付けていた物から発せられた言葉に、私服姿の男が派手に驚いた。他の2人も声には出していない物の、顔では相当驚いたことが伺える。

 

『驚かせて申し訳ありません。あなた方が話している間に、少しこの世界の私の事を調べてみました』

 

「何か分かったのか?」

 

『はい。まず最初に、この世界の私は既に、ISであってISではない所に達しています』

 

「どう言う事?」

 

『簡単に言いますと、既にISの領域を超えた場所まで進化していると言うことです。この世界の私の開発経緯を調べた所、既存するISを凌駕する存在を作り上げようとしている途中のようです。そしてこのコアは、持っている潜在能力を限界まで引き出された物の様です。まだ完成には程遠い様ですが。それに意思はあるようですが、意識が確認できません』

 

「意識?つまり、覚醒はしていないと言うことか?」

 

『はい。恐らく、コア本来の力を解放した副作用かと。形成される筈の人格が形成されず、意識が無いのはそのせいかと考えられます。ですが、強い意思は常に発せられてる。皆さんがここに飛ばされたのは、間違いなく、このコアに呼び寄せられたと考えます』

 

「目的はなんだ?俺達に何を求めてるんだ?」

 

『そこまでは流石に……ですが、私と同じ白式と言うことは、この先譲渡される人間も予想できます』

 

「成る程。この世界に存在するお前の主人と同じ人間ってことか?」

 

『はい』

 

「なら、コイツが何で俺たちを呼んだのかも理解できますね」

 

「あぁ。こう言うことだろ」

 

私服姿の男は、ポケットから妙な光る球体を取り出した。それは赤い光を放っている物で、見ていると不思議と落ち着く感じがしてくる。それを見ると、他の3人も同じ様に光っている球体を取り出す。警察の方は白い物を、スーツの方は緑色の物を、最後の1人は光と闇、両方が混ざりあっている物を。

 

「穴に吸い込まれた時、同時に体から出てきた物だ」

 

「私もだ」

 

「俺もです」

 

「俺も」

 

「これをこのコアに入れれば良いんだろ?つっても、多分これ俺たちの力の塊だろう?。俺は死んでるから良いとして、お前らはどうなんだ?」

 

「俺は大丈夫てす。頼れる仲間が沢山いるので」

 

「力を少し無くした程度でゲームの管理が出来なくなる訳ではない。この程度で出来なくなるなら、ラスボスと守護者の名を返上しよう」

 

「俺も、頼れる相棒がいる。それに俺の力は今まで託さんの人が受け継いできた。戦う理由は人それぞれでも、誰かに受け継がれるときは同じ思いだった。誰かの為になって欲しい。そう思ってたんだ。なら俺も、誰かの為にこの力を渡したい」

 

「この力は永遠に続くわけじゃないんだぜ?」

 

「この機体を使う人が、自分自身の力を手に入れるまでの繋ぎ。そう言う事ですね」

 

「当然だ。いつまでも私達の力を使い続けさせては意味がないからな」

 

「あくまで俺達は切っ掛け。本当の力を掴み解放する入り口までの道案内」

 

全員、思いは同じなようだ。コアに取り出した球体を入れ込むとコアは黄金の光を放ち、力を入れた4人はその場から消えていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

薄暗い部屋の中で巨大な何かが動いている。僅かな光を鈍く反射させながら、部屋を縦横無尽に動いている物。斧だ。両側に刃が付いているタイプの巨大な斧が振り子の原理で動いている。しかも1つではなく複数存在しており、囲まれたらただでは済まされない。そんな斧が揺らめく空間の中心に、1人の青年が立っていた。

 

青年は手に持っている剣を鞘から抜くと、僅かな光を頼りにして迫り来る斧を避け、時には蹴り飛ばし、時には剣で受け止め弾き返している。

 

「はッ!ハァァア!!」

 

4つ同時に迫って来ると、剣と腕で受け止めて一気に吹き飛ばした。そして剣に刃毀れが無いのを確認すると、笑みを浮かべて鞘に納めた。

 

「あぁ…一夏様、この牙の鋼は直すのに手間がかかります。もう少~し手加減をしてもらいませんと……」

 

「手加減したら俺が怪我しちゃうよ。で?なにかあった?」

 

「そうでした。そろそろ学園に行くお時間ですので呼びに来ました」

 

「そっか。もうそんな時間か……ありがとうゴンザ。支度したらすぐに行くよ」

 

部屋に入ってきた執事風の男、ゴンザに時間だと言われると、一夏は部屋から出ていき自室に置いてある白いローブの様な物を身に纏うと、机に置いてある指輪を手に取った。

 

「ザルバ、時間になったからそろそろ起きな」

 

『ん?もうそんな時間か?』

 

「あぁ。行くぞ」

 

指輪をはめると、そのまま玄関に向かい歩いていく。

 

「じゃあ。しばらく帰って来れないと思うから、家の事よろしくね?」

 

「畏まりました。お2人がいつでも帰って来れるように、このゴンザ役目を全うさせて頂きます」

 

「そう気張らないで。じゃ、行ってくるよ」

 

「行ってらっしゃいませ」

 

深々とお辞儀をするゴンザに見送られ、一夏は目的地へと足を進めていく。向かう先はIS学園。インフィニット・ストラトスと呼ばれるパワードスーツの操縦者になるための養成機関で、一夏はそこへ通うことになっている。

 

『お前も災難だな。ISを動かしたお陰で学園にまで通わされるんだからよ』

 

「昔から言われてたから大丈夫さ。流石に周りに女子しかいないのは緊張するけど……」

 

『安心しろ。妙な事をしない限りは目立たない』

 

指輪のザルバと会話をしながらバス停に到着。ここから学園前の駅まで向かい、モノレールに乗ったら到着する予定になっている。ゴンザのお陰で余裕を持って学園に到着できるかもしれない。

 

「本当にこの格好でも目立たないんだな」

 

『ナノテクを応用して様々な形に見せることが出来るからな。周りからはお前は学園の制服を着ているようにしか見えない』

 

一夏の現在の格好はだいぶ派手な物になるが、これはある企業が作り上げた一夏専用のスーツ。ナノテクが使われているため機能的には充実している。今の様に見た目を変えることは朝飯前。しかし本人にも周りと同じ様に見えてしまっては自分が何を着ているか分からなくなってしまう為、自分自身は元の形に見える。それの影響か最初は少し混乱してしまう事もあった。

 

『一夏。今更で悪いんだが、忘れ物はしてないよな?』

 

「ん?特にしてないはずだけど」

 

使う教科書や道具、寮生活での着替えやスマホ、パソコンの充電器、予備のバッテリー、弁当は全て鞄に入れている。特に忘れ物らしい忘れ物は見当たらない。

 

『魔導火と牙狼剣はあるな?』

 

「あぁ。ちゃんと持ってる」

 

『なら安心だな。学園が見えてきたぞ』

 

話をしている内に着いたようだ。荷物を持ってモノレールを降りると、駅では学園の迎えが待ってくれていた。

 

「やぁ姉さん。久し振り」

 

「あぁ。久し振りだな一夏。そしてザルバ」

 

『よう千冬。久し振りだな』

 

「表に車が停めてある。それで学園まで送ろう」

 

「助かるよ」

 

「当然の業務だ。それと、向こうに着いたら織斑先生と呼ぶようにしてくれ。普段と同じだと周りに示しが付かんからな」

 

「分かってるよ」

 

車に乗り込むと、千冬の運転で学園まで送り届けられた。車で10分程とそこそこ時間がかかる距離だったが殆ど車が通っていなかったのでスムーズに学園に到着することができた。

 

「着いたぞ。お前のクラスは1年1組だ。私が担当している。既に入学式は終わって今SHRをしている所だ」

 

「あれ?入学式に参加しなくて良かったの?」

 

「あぁ。無用な混乱を招くからな。本来女にしか使えないISを動かした男が、全校生徒の前に現れたら入学式どころの話ではなくなる。一種の対策だ」

 

「成る程」

 

そう言った理由もあり、一夏はまだ自分のクラスメイトが誰だか把握してない。教室の入り口に付くと、千冬に呼ばれるまで待っておくように言われ待機する。数秒後、中からとんでもない悲鳴が聞こえてきたが、自分の姉がどんな人間かをよく知っている為、すぐに納得してしまった。

 

「入ってきてくれ」

 

ようやく合図が来た。扉が開き一夏は中に入っていく。分かりきっている事だが、やはり全員女子。そして全員の視線が突き刺さる。少し居心地が悪く感じるのか、一瞬顔を歪ませた。

 

「混乱を避ける為に、入学式の時はあえて席を外して貰っていた。その辺は理解して欲しい。じゃ、自己紹介を頼む」

 

「はい。織斑一夏です。訳あって数年前にISを動かしてしまって、今年ここに入学することになりました。趣味は色々あるけど、最近は食べ歩きにハマってます。よろしくね」

 

「「「「「キャァァァアアアアア!!」」」」」

 

無難に終わらせた自己紹介。だが最後に軽い爽やかな笑顔を見せたのが間違いだった。それを見た数名の生徒は悲鳴にも近い歓喜の声を上げ、数名は眩しすぎたのか目を押え、また数名は尊いと言う意味を込めてなのか合掌している。

 

「ザルバ、どうすれば良い?」

 

『すまん。この場合の対処法は俺には分からん』

 

余りの状況に、豊富な知識を持つザルバですら対応不能になってしまうが、直後に千冬が一喝するとすぐに静かになった。




はい。気分転換で書きました。書くかは未定とか言っておきながら書いてしまいましたね。今後は分かりませんが、不定期にノロノロと更新しようと思います。

あ、追加の必要なタグがあったら後で言ってください。着けておきますので。

感想やお気に入り登録をして貰えたら更新頻度が上がるかもしれません笑。合わせてよろしくお願いします!
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