俺の第2の人生は戦車道と言う競技のある世界でした   作:ふみみん

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いつ原作に追いつくかわからないので初投稿です。
投稿遅くなってすんまへぇん、許してくださいなんでもしますから!


10・試合開始前です!

「―――きろ」

ん……もう朝か……。

アラームは5時にセットしたはずだけど……。

まだ鳴って……ないよな……。

「起き―――矢」

アラームも携帯のアラーム音でセットしてあるはず。

こんな目覚ましボイスじゃないぞ……。

 

 

……じゃあ俺を起こしてるのは誰?

 

「あいあい、起きますぉ……ぼかぁ、二度寝しませんよぉ……」

 

ゆっくりと目を開ける。

 

 

「守矢、おはよう」

 

 

 

目と鼻の先にまほちゃんの顔があった。

 

 

「おおぉぉぉおおぉぉ!!!???」

 

 

すごい勢いで後ずさる。

 

「び、びっくりしたぁ……」

「そんなに驚く事もないだろう」

「いやいや、目を開けて一発目がまほちゃんだったら驚くでしょ!」

「ふむ、お気に召さなかったか」

「無機質なアラームよりは遥かにいいけど心の準備が出来てないと、ね?」

「そうか、今度する時は事前に通告する事にしよう」

そうしてくれ……役得だけど心臓に悪い。

 

「先に顔を洗うのか?それとも朝ごはんを食べるのか?」

「目を覚ましたいから前者で、案内してくれると助かる」

「わかった、ついてこい」

まほちゃんの後についていき洗面所へ向かった。

 

 

 

 

「お姉ちゃん、守矢君、おはよ~」

起き抜けでちょっと間の抜けた声をさせるのはみほちゃんだ。

「おはよー、みほちゃん」

「みほ、おはよう」

みほちゃんを挟むようにして立ち歯を磨く。

「今日の試合頑張ってね、守矢君」

「ん、なるたけ勝てるように頑張るよ」

「絶対、とは言わないのだな」

「勝負は時の運もあるしね」

俺がいくら頑張ったところで覆せない部分は多々あるし。

逆に俺が出来る事は全力でやらせてもらうけど。

「まぁ、なんだかんだ僕はいつ戻り自分の役割を果たすだけだよ」

砲手としての仕事はきっちりこなすさ。

 

 

~少年少女歯磨き中~

 

 

「ところでお姉ちゃん、今日来るのが遅かったけどどうしたの?」

「ん?守矢を起こしていた、洗面台にも案内しないといけないからな」

「お姉ちゃんずるい!」

「一応みほの部屋にいったぞ?起きなかったのはみほだから私は悪くない」

「むー!」

何故そんなに怒るのかぜんぜんわからん!

「さって、顔も洗ったし飯食って準備しますかね」

「私達は高台で観戦してる」

「ファイト!」

期待には応えたいなー、俺もなー。

 

 

 

 

 

 

 

「おはよう、守矢」

朝飯食って演習所へ行く途中、父さんに会った。

「おはよう父さん、昨日まったく見かけなかったけどずっと戦車弄ってたの?」

「照としほさんから急に明日試合だって言われたからな。

一旦、福岡に戻って戦車引っ張ってきたさ」

うわぁ……。

「いやぁ、久々の突貫メンテだったなぁ!

もうほんと勘弁してほしいよネ!」

にしてはこの親父、えらくノリノリである。

「いやぁ、常夫もいる手前張り切っちゃって、

いつもより余計にバラしていつもより入念にメンテしたさ!」

あれか、メンテでミックスアップが起こったのか?

「それでもいつもより早く終わったし、今日早朝からやる予定の車両も

昨日の夜終わっちゃってさ、二人で朝飯食いに行くかって」

二人?

「ん、何してんだ宗一郎……と守矢君じゃないか」

後から来たのは西住常夫さん。

しほさんの旦那さんでまほちゃんとみほちゃんのお父さんだ。

「おはようございます常夫さん」

「おはよう守矢君、メンテはばっちりだから今日はしっかり頑張ってくれよ」

「えっと……?」

「あぁ、メンテには常夫の手も借りたんだよ」

まぁ、別にうちのチームに隠すところなんてないし、

メンテナンスをちゃんとしてくれるのであれば誰が弄ってもいいんだけどさ。

「いやぁ、しかし相変わらず君のお父さんはいい腕してるよ、

友人としても同じ戦車道の技術屋としても鼻が高いよ」

「何言ってんだ常夫、いまだに僕はお前の背中追っかけてる立場なんだぞ」

うむうむ、こういう交流は非常に気持ちがいい。

「でもごめんな、うちの問題に首突っ込ませてさ」

「いやいや、西住流とガチンコで出来るなんて滅多にないですしいい経験ですよ」

「そう言ってくれると助かる、じゃあまた試合後に会おう」

「頑張れよ守矢、やるからには勝てよ」

なにを言うんだ父さん、当然じゃん?

 

 

 

演習場の自分のチームの待機場所に向かうと既に全員が集まっていた。

「お、守矢君おはよう」

「今日はやけにゆっくりだねぇ」

「おはようございます、ちょっと親父と常夫さんと話してまして」

「余裕だねぇ、相手西住流だよ?」

「関係ないですよ、相手が誰だろうと……」

 

 

 

「私たちがやる事はたった一つだけ」

 

 

パンツァージャケットを着た母さんが戦車から降りてくる。

いつもの母さんと雰囲気が変わってくるよな。

 

「チーム全員で勝利を目指す」

 

いつも圧倒的不利だからなぁ……うちのチーム。

戦車の数も質も社会人のチームでも最低だし。

「本日は流星を使うからね、事前の準備と試合中の報告を怠らないように!」

完全に試合モードですなぁ、母さん。

 

「もーちゃん、挨拶に行くよー」

「今行くー」

 

さぁて、お相手はどんな方々なんでしょうかね?

 

 

 

 

 

 

 

「すみません、遅れました」

審判団と相手の方は既に集まっていた。

「いえ、時間ぴったりなので問題ありませんよ」

ふむ……審判団は西住流の人間がやるわけね……。

「ん、あなたが守矢君ね!師範から聞いてるわよ、いい選手だとか」

「えーっと……あなたは?」

「あ、私は蝶野亜美!あなたの所とは一度戦いたかったんだけどね」

「機会があれば是非、母さんはそういうの大歓迎なんで」

わざわざ弱小チームとやってくれる人なんていないからねぇ。

こういうところできっかけを作るのは大事だよな。

 

 

「本当に男が乗ってるんですね」

敵さんから声をかけられたが視線が冷たい。

軽蔑とまではいかないまでも見下してんなこれ。

「そうだよー、もーちゃんはうちのエースなんだから!」

「やめて、母さん。空気はちょっとは読もう?」

明らかに挑発されてんだよ?

 

「そうですね、空気を読んでもらえないかしら?

男が戦車に乗るなんて……」

 

oh……敵視されてますよこれは。

 

「いやまぁ、戦車乗るのが好きなんで。楽しくないですか?戦車道」

これぞ、THE大人の対応。

いや、俺子供だけど。

「弱小チームで隊長の息子だからお情けで乗せてもらってるんでしょ?

昔はどうか知らないけどそちらの隊長の実力も知れるわね」

 

へぇ……そこまで言い切る……。

母さんも黙ってるしやる気満々ですなぁ。

 

「やるときは本気でやるって決めてるんで……せいぜい足掻かせてもらいますよ」

「ほらほら、喧嘩しないの!両チーム、礼!」

 

「「よろしくお願いします!」」

 

 

礼が終わったらさっさと言っちまったなぁ、西住流の人達。

「もーちゃん、行くよー」

「ういうい。じゃあ、蝶野さん審判よろしくお願いしますね」

「どちらかに肩入れするなんてことしないから安心して戦いなさい!」

うん、この人はいい人だな。間違いない。

 

 

 

 

 

 

 

 

「しかし本当に男の子が乗ってるんですねぇ」

「あら?あなたも男が戦車を乗るのはよくないと思ってるの?」

「私は誰が乗ろうと問題は勝敗だけだと考えてますので。ただ、あの態度はよくないですよねぇ」

あぁ、()()()()()()()()()()()()()()()()

なら話はちゃんとあわせておく必要があるわね。

「実力も計れない上に、相手を見下すなんて西住流の名が泣くわよ、本当」

「蝶野さんわかるんですか?」

「もちろん!あの子からはすごい迫力が感じられたわよ!」

特に、母親の事を言われた時はすごかったわねぇ……。

私ちょっと鳥肌立っちゃったもの。

あれが、流星の後継者にして西住・島田を倒しうる男の子かぁ。

「あと、もうちょっと生まれるのが早ければなぁ……」

「蝶野さん、目が怖いですよ?……また合コン駄目だったんですkいたいたいたいたい!!!」

「何か言ったかしら?」

「気のせい!気のせいですかrいたたたたたたたたた!!!!」

ま、実力はこの目で見てから判断しなきゃね!

 

 

 

 

 

 

 

「お、隊長戻って……」

母さんは黙ってその横を通り過ぎてしまう。

「あー、今母さんに話しかけないほうがいいかも」

「もしかして向こうさんとなんかあった?」

俺はあの場で起こったことを簡単に話した。

「あちゃー……こりゃ今日の戦場は荒れそうだわ……」

「まぁ、母さんの事言われて俺もカチッと来てますしね」

「照さんは……まぁいいや、私たちは照さんの言う通りやる事をきっちりとこなすだけ」

そうでしょ?と促される。

「今日は守矢君はⅣ号の砲手、乗りなれてるから問題ないでしょ?」

近くにあるⅣ号戦車を親指で示す。

「乗りなれてるっていうか、習熟度が一番高いのがこれなんですがそれは」

「作戦に支障きたさないのであればなんでも一緒。さ、準備準備」

みんなそれぞれの車両で準備を始める。

自分の乗るⅣ号戦車でも他の搭乗員が試合のための準備を進めていた。

「お、守矢君、挨拶は終わったのかな?」

「終わりましたよ、今日の指示は荒れそうです」

「西住流はお堅いなぁ……男が戦車乗っても問題ないだろうに」

なんとなく察してくれるチームメイト。

「さて、守矢君に手伝ってもらうような準備はないからいつも通り

砲手席で集中でも高めてなさいな」

「了解っす」

トントンとⅣ号を上っていき上部ハッチから中へと入る。

「ここが俺の特等席ー」

お気に入りのクッションを設置した砲手席へ。

「スコープかくにーん」

うむ、視界良好。

()()()()()()()()()()()背もたれに体を預けて目を閉じる。

 

余計な事は考えない、意識を割くのは自分の弾頭をどう相手に当てるか、

()()()()()()()()()()()()()()()()()()だ。

 

 

 

「守矢君?準備はいいかい?」

しばらくするとそんな声をかけてきながらⅣ号に残りのメンバーが乗ってきた。

ゆっくりと目を開けて一回二回と瞬きをする。

「さぁて、全員しまっていこうか!エンジンスタート!」

エンジンがかかり一気に周囲が騒がしくなる。

「うちの部隊コードはライオン、他の部隊にはドロシー、ブリキマン、スケアクロウ」

「ならさしずめ作戦コードは『WIZARD of OZ』ってところですか?」

「相変わらず照さんは変なところにこだわるなぁ」

「後、隊長からは容赦なく殲滅しろってオーダーが来てます」

「まぁ、さっき見た時すごいドス黒い何かを放ってましたけど……」

「ちなみに隊長はやるき満々です」

「やるきの部分が不穏だぁ……」

挨拶に一緒に行った俺は、なんら不思議じゃないなぁと半ば他人事だ。

やる事は変わらないし。

「さぁ、西の悪い魔女を退治しに行こうか!パンツァーフォー!」

車長が檄と指示を飛ばし指定の位置へと戦車を向かわせる。

動き出し更に騒がしくなる周囲と相対するように自分が拾う周囲の音は最小限に。

聞くべきなのは仲間の声のみ。

確かめるようにレバーを握る。

 

 

「Ⅳ号、お前に魂を吹き込んでやる」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お母さん、守矢君勝てるかな?」

みほの疑問はもっともだろう。

相手は曲がりなりにも西住流。

「車両の戦力的に考えれば無理でしょう」

確かにこちらの戦車と比較すると性能差にかなりの開きがある。

「確か社会人のリーグの中でも車両の数や性能で言えば最も低いとか」

「負けてる試合もかなりあるし順位的にも最下位よ」

照さん達は西住流とは違い楽しみ成長を促しながら試合をするチームであり試合の勝敗より、

試合の過程や自分達がどれだけ戦えたかを重視する。

それに、照さん達の人格や格上の車両相手にも物怖じしない戦いは

それだけで人を惹きつけるのだろう、人気や知名度はかなり高い。

「じゃあ守矢君達じゃ勝てないのかな……」

みほが暗い顔をする。

「車両の性能……そこだけを考えればね」

「選手の技量で圧倒してると?」

「個々で劣るのは車両だけ。選手の技量であれば、間違いなく照さんたちが上でしょうね」

お母様がそういう言い方をするのであればおそらく()()()という事だろう。

「ですが、いくら技量が高くても車両性能が悪ければ……」

「……まほ、照さん達がリーグで最下位にも関わらず人気がある理由はわかる?」

「試合の動画を見る限りですが、どの試合に関しても

惨敗という試合はまったくなく良い試合をしているから……でしょうか」

正直に言えば最下位のチーム相手に上位のチームが圧倒的な試合をしようが順当である。

それだけ戦車の性能や数は戦力に直結する。

時の運で上位チームに勝つ事だってある。

相手の行動をきっちりと読めたり、こちらの作戦が上手く運んだり。

だがその偶然は何度も続かない、必ずどこかで破綻する。

もしそれが破綻しないのであれば、

 

 

「そう、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

それは必然と言える。

 

「どの車両の選手もどこかのエースをしていても不思議じゃないくらいの錬度。

車長に関してはうちで隊長を任せてもおかしくない実力。

例えその段階で指揮している人間が落とされようが一切の混乱なく連携して攻めてくるのよ」

 

 

通常、部隊指揮している人間が落とされれば指揮系統に多少なりとも混乱が生じる。

その混乱に乗じれば戦況の優位にも立てるのだが……。

 

「上手い事1台落としたと思ったら、何の淀みなく次のプランに移っていくのよ。

こちらは誰が指揮しているか、誰を基点とした策かわからない上に、

下手すると全員が独立して行動してる可能性も捨てきれない……島田流よりも性質が悪いわね」

 

「すごい……ですね……」

正直そんな言葉しか浮かばなかった。

自分が車長だとしてもそこまで柔軟な対応は出来ない。

 

「ただ、今日はそこまでいい試合は見られないわね」

「どういうことでしょう?」

「今日は流星の使用を頼んだ上に公式戦には出てこない守矢君(ジョーカー)もいますからね」

「一人砲手が代わり、作戦が変わるだけでそこまで変わるものでしょうか……」

「結果はすぐにわかるわ……始まるわよ」

 

試合開始を告げる空砲が響く。

 

 

「まほ、みほ、しっかりと見ておきなさい」

 

 

全車両が敵を撃滅せんと駆けて行く。

 

 

 

 

 

「あれが西住・島田を超える日本戦車道最強の部隊よ」




どうしたら再就職できますか(迫真)

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