俺の第2の人生は戦車道と言う競技のある世界でした   作:ふみみん

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お祈りメールを食らったので初投稿です。


14・黒森峰に突撃です!

「よぉ、ちびっこ隊長!優勝おめでとさん」

連絡船と電車、飛行機を使い熊本に到着して一番に連絡をしたのはちびっこ隊長(カチューシャ)だ。

……昨日、家に帰ってすぐ熊本行きの準備をした為連絡するのを忘れていた。

朝起きたらノンナの姐さんからの怒涛の着信とメールの嵐。

流石に始発近い時間から動き出していたので流石に電話できず、

熊本に到着して丁度お昼くらいになったのでこのタイミングで電話を。

 

 

「モリーシャ!遅いじゃないの!このカチューシャが優勝したのよ!?」

「それに関してはスマン、俺もちょいとヤボ用があってな」

ノンナの姐さんのことは伏せておくか……。

「試合見たが、連携の要の西住姉妹を完全に分断してからの

試合運びは見事だな」

「ふふん!当然だわ!」

元々、才能はプラウダじゃ群を抜いてたからな。

()()()()()()()()()()()()()

 

「それなのにカチューシャの実力じゃないって言うのよ!」

「そりゃまた……何言われたんだ?」

「あそこでフラッグ車から副隊長が降りなければわからなかっただの、

あの状況下でフラッグ車を撃つのは非道だのもうめちゃくちゃよ!」

「まぁ、試合だし攻撃するのは当然なんだが……、

ただ黙って攻撃しただけじゃないんだろ?」

 

「当たり前じゃない!拡声器で降伏を呼びかけたわよ!

戦車道をしてるのよ?戦争じゃないんだから」

 

まぁ、根は優しいやつだしなぁ……カチューシャ。

しかしよく積んでたな、拡声器。

 

大音量で自分の存在を大きく見せるとかだろう。

その姿を想像するとちょっと微笑ましくあるな。

 

 

 

「そうだ、ノンナの姐さんはいるかい?」

「ノンナがどうしたのよ」

「ちょいと電話を代わってくれないか?」

「しょうがないわね……ノンナ!」

 

一応あちらさんにもフォローはしておかないとな。

 

「代わりました」

「お、ノンナの姐さん優勝おめでとさん」

「カチューシャがいるのですから当たり前です」

相変わらずカチューシャを崇めすぎだろ。

「それよりも、なぜカチューシャへの連絡がここまで遅いのですか」

「まぁ、そう怒りなさんな。ちょっと旅支度に手間取ってな。

深夜に連絡するのも悪いと思ってカチューシャの昼寝の前の今かけたって訳だ」

「貴方の旅支度などよりカチューシャを優先させなさい」

「この時間帯にかけなかったらノンナの姐さんにも

個別に連絡しないといけないし二度手間だろ?」

「なんで私にする必要が?」

「頑張ったやつを褒めるのは当たり前だろ?」

 

実際、ノンナの姐さんの砲撃はかなりのレベルだ。

俺もうかうかしてられないな!

……戦車乗れないんだけどさ。

 

「……そうですか」

「ん?どうした?」

「なんでもありません、カチューシャに代わります」

「お、おう」

 

変な間があったな……なんだ?何か言ったか?

 

 

「それでモリーシャは私達を放置して大洗で何をしてるのかしら?」

「ん?あぁ、大洗じゃなくてヤボ用で熊本にいるんだよ」

「熊本って……黒森峰に行くつもり!?」

おっと、受話器越しでもわかるこのプンプン感。

「……あの姉妹に会いに行く気ね」

「色々ごたごたしてるみたいだからなぁ」

「敗戦の責任の押し付け合いでしょ?」

「わかってるじゃないか」

「なら、さっさと行って早くプラウダに来なさい!

来ないと今度会った時にシベリア送りにしてやるんだから!」

「わかったわかった、そんときは美味いメシ期待してるぜ。んじゃな」

 

何か言われる前に通話を切る。

ちびっこは電話が長いんだよ。

 

 

「さってと、まずは港の近くに宿を取って明日連絡船に乗らなきゃな」

なるべく早くみほとも話したいし明日は朝一の連絡船で学園艦に行きますか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

朝早くホテルをチェックアウトし港の連絡船を使い沖合いに停泊する

学園艦に乗り込み黒森峰女学園へと向かった。

大洗の学園艦よりはるかにでかい。

お土産はビールとかソーセージなどがある。

角谷の姐さんには限定の干し芋でも買ってくか。

あるかは知らん。

 

「さぁて、演習場はこっちっていってたよな……」

デカイ、さすが名門校、目的地にたどり着くのも一苦労だ。

最初は校舎のほうに行ってみたが、どうも練習中らしく

演習場の場所を教えてもらった。

 

「しかし……あっさり入れたな……俺」

 

 

これはかなり意外だった。

確認だが一応ここ女子高だよな……。

入り口で来た理由やら身分証やらの提示やらは勿論だが、

男がこんなに簡単に入れていいもんかね……。

 

「なんか守衛さんがノリノリだったしなぁ……」

 

中等部の戦車道絡みで母さんに引っ付いてここに来たって前例はあったが。

それだけで男子学生がここまであっさり入れるもんかね……。

 

「……あっ、まほ辺りが気を利かせてくれたか?」

考えられるな、意外とそこら辺はきっちりしてるし。

それならありがたくその恩恵にあずかろう。

しばらく歩きながら周りをキョロキョロしていると

複数の戦車と戦車道の受講者と思わしき人たちを見つけた。

 

 

「誰か知ってる人がいれば……お、あそこに居るのは……」

俺は見知った後姿を確認すると大きな声で()()を呼んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おーい!エリカー!久しぶりだなー!」

演習の一区切りで他の選手と反省会をしている最中、

ひどく聞き覚えがあり、ここで聞くはずのない声を聞いた。

「え?あ?はぁ!?」

暢気に手を振り笑う男。

「逸見……知り合いか……?」

先輩の顔が引きつっている。

「誰?」

「なんでここに男がいんの?」

辺りは当然ざわつく。

「えっと……知り合いと言うか……」

なんと説明したら……!そもそもなんでこいつが……!

 

大洗に居るはずの知り合い荒谷守矢。

会うのは黒森峰戦車道の強化と言う名目で中等部に

母親である照さんと一緒に来た時以来だ。

隊長やみほは頻繁にメールだの電話だのしてるらしいけど、

私は……まぁ、隊長たちについて少しメールするくらいかしら……。

でも今は、そんな事はどうでもいいの。 重要なことじゃないわ。

何故守矢が黒森峰(ここ)に来たのか、それが重要よ!

 

「おいおい、無視はひどくねぇか?ハンバーグを食べ損ねたのか?」

「理解が追いついてないのよ!ハンバーグは関係ないわよ!」

「相変わらず元気だなぁ、ちょっと安心したぜ」

カラカラと笑う守矢。

「ちょ、こっちに来なさい!」

私は腕を引っ張りみんなと距離をとる。

「っと、両手で引っ張ったら危ないぞ?」

 

重たっ!?

なにこいつ……ちょっと見ない間に

ものすごく体つきが変わったわね……。

声聞かなかったらわからなかったわよ……じゃなくて!

「守矢!なんでアンタここにいるのよ!」

「用事があったからに決まってるだろ?」

何言ってんだ?と言わんばかりの顔。

腹立つわね……!

「それはわかってるわよ!わざわざ熊本まで何のために来たのよ……!」

「みほの為に決まってンだろ?」

「っ……!」

 

 

私は送るのを、教えるのを躊躇ったが恐らく隊長が話したのだろう。

今の黒森峰……いや、西住みほの現状を。

「アンタに、どうにか出来るって言うの……?」

「さぁ?まほから聞いた感じじゃかなり塞ぎこんでるみたいだな」

「さぁ?って!なんとも思わないの!?」

「まほからみほを助けてくれと頼まれたから快諾はした。

それにみほとまほと小さい頃に約束したからな。だがどうにかできるかどうかは別だろ?」

だが、と守矢は言葉を続ける。

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

そうか……相手と理由は違えどコイツも色々な人から

色々言われてきた過去がある。

「……みほを頼むわ……責任の追及かなんかと勘違いして私の話聞いてくれないから」

扉の鍵だけなら良かったのだがU字ロックまでかけられてしまって、

部屋に入れなくなってしまった。

昨日から何度も部屋のドアの前で声をかけているが反応はない。

当然、戦車道の練習にも来ない……今あの子は一人ぼっちなんだ。

「勘違いってことは、エリカも勝敗じゃない部分に文句があるんだな?」

「も、ってことはアンタも?」

私があの子に言いたいのは責任の所在なんかじゃない。

たった一点の大事な事だ。

「勝敗よりもまず大事な事があるからな」

「あの子、たまに周りが見えなくなることがあるから」

こればっかりはちゃんと言って上げないといけないしね……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「で、結局そちらの男性は?」

エリカとの話に夢中になりすぎたな。

「っと……すまんすまん、俺の名前は荒谷守矢。

一応、高1年だ。黒森峰にちょっとした用事があってな」

「え……これで私の1個下……」

まじまじと体を見られる。

まぁ、いっつも大学生くらいには見られるなぁ……。

そんなに老けてるか、俺?

「男なのに、ここに用事なんて……聞いた事のある名前だし……怪しいわね」

「珍しい男の戦車道受講者だからじゃないか?ほれ免許証」

財布から肌身離さず携帯している免許証を相手に見せる。

「戦車に乗ってるの?珍しいわね、あんまり聞かないわよ?」

「だろうなぁ、俺も免許取りに行った時は視線がすごくてなぁ」

「でしょうね、居るとは言ってもかなり少ないもの」

へぇ、この人は別に俺が戦車乗ってるからって態度を変えないのか。

いい人だな、うん。

「で、その荒谷君の用事は?」

 

 

 

「あぁ、ちょっとまほに会いに来たんだよ」

 

 

 

 

 

周りの空気が固まった。

 

先輩が引きつった表情で逸見を見る。

「……逸見、この人あんたと同学年よね?」

「……はい……同い年のはずです……」

「そうだな、エリカと同じで早生まれの同学年だな」

「……逸見の知り合いでも何でもいいから、

黒森峰で戦車道取ってる人間で()()って名前の子……居る?」

「……一人だけ居ます」

「奇遇ね、私も一人だけしか知らないわ」

なんだ?まほって名前って何人か居るのか?

「あぁ、俺が会いたいのは黒森峰隊長西住まほだぜ」

 

 

「はいアウト!なんであんた隊長の事呼び捨てにしてんのよ!」

 

途端に周りがざわつき始める。

 

「いや、これには訳があってな……エリカにも微妙に関係してるんだが……」

「はぁ!?私が何の関係があんのよ!?」

 

「俺とみほとエリカ同学年だろ?だから呼び捨てにしてるだろ?」

「そこまではまぁわかるわ……名前で呼ばれるのは不本意だけど」

「みほを名前で呼んでたら私もそうしろっていったn……」

「そんなことはどうでもいいのよ!」

「お、おう……」

思いっきり遮られたな。

「聞きたいのはなんでアンタが隊長を呼び捨てしてるかってこと!」

 

「みほとエリカを呼び捨てにしてたら、まほのやつが私もそう呼べってな」

「そんな事あるわけないじゃない!」

「まほさんと呼ぶと反応はするものの言葉を返してくれないし、

西住さんなんて言ってみろ、ガン無視だぞ?ガン無視」

「バッカじゃないの?妄想も大概にしときなさいよ?」

「なら賭けるか?もしまほのこと苗字で呼んでも

何にも反応しなかったらハンバーグ奢れよ?」

「なんでもハンバーグと絡めんじゃないわよ!」

「そうだなぁ……もし反応したら俺が何でも言う事聞いてやるよ」

 

「お、おい……逸見……」

先ほどの先輩と思わしき人が遠慮がちに声をかけてくる。

「その賭け乗ってやろうじゃない!アンタが負けたら

この前見つけたお店で隊長と一緒に奢ってもらおうじゃない!」

 

「逸見……それ以上は……」

ちらちらと遠くを見る先輩(仮)。

そちらをみると、女生徒が一人こちらへ歩いてきていた。

 

 

 

 

「エリカ、何をやっている」

「た、隊長!」

 

 

やって来たのは目的その1の西住まほだった。

 

「よう、西住さん。お邪魔してるぞ」

まほに元気よく声をかけてみる。

 

「……」

 

傍目に見れば何も変わらない様に見えるが俺にはわかる。

めっちゃ不機嫌になったぞ、まほのやつ。

 

「……隊長?」

 

エリカが不安げになる。

 

「まほさん探してエリカにちょいと話をな、なぁエリカ?」

「そ、そうなんですよ!いきなり現れて隊長に会いにきたって……」

エリカのやつ動揺してんなぁ……。

そしてまほもどんどん機嫌が悪くなるなぁ……。

 

「昨日話した事もあるが、純粋にまほに会いたくもあってな。

だから先に黒森峰(こっち)に来たんだよ。

多分、守衛さんにはまほが話してたんだろ?ありがとな」

 

 

「私が呼んだんだからそれくらい当然だろう」

 

はい反応した。

そしてわかりやすく機嫌が良くなったな。

 

「た、隊長……」

「どうしたエリカ?」

「……いえ、何でもありません」

 

 

そしてわかりやすく落ち込んだな、エリカ。

「……隊長、こちらの荒谷さんは一体どういった方なのですか?」

困惑した表情で疑問を口にする先輩(仮)。

 

 

「私の……いや、西住家にとって大事な人だ」

「西住家って……どういう意味ですか?」

いや、俺も気になる。

俺なんかしたか?

……母さんがやらかした可能性も考えられるが。

 

 

「将来、西住の姓を名乗ってくれるんだろう?」

 

 

またもや空気が固まった。

 

 

 

 

「聞いてないぞ?俺は」

当然俺からそんな話をしたこともない。

「何だ守矢、私のことは嫌いか?」

「そんなことはないけどよ……」

「なら問題ない」

「いや、大いにあるだろ……。どうして0か1なんだ?」

「私の気持ちは幼い頃から知っているだろう?」

 

あれだけメールでも電話でも言われれば流石になぁ……。

鈍感系主人公も勘違いしようのないレベルの内容だぞ。

 

「私のことが嫌いなのであれば言ってくれれば私も引き下がるさ」

「嫌いというより、会ったのは小学生の頃と中学生の時の2回だろ?」

「十分だろう?」

「こういうことは普通積み重ねの結果だろ?」

「そういうものなのか?」

誰かこの子に恋愛の仕方とか教えてやれよ……。

 

「た、隊長!正気ですか!?守矢ですよ!?」

「ん?なにかおかしいか?」

「~~~~!!」

言いたい事はたくさんあるのに言えないって感じだな。

「守矢!守矢はどうなのよ!」

「俺か?そりゃ、まほみたいな可愛い子から

好きだって言ってもらえるのは嬉しいがな、

俺とじゃつりあわねぇよ」

 

これは正直な気持ちだ。

「まほは視野を狭くしすぎだ、もっといいやつは居るだろうさ」

「そういう謙虚なところも好きだぞ、守矢」

「聞いちゃいねぇ……」

周りのざわつきも半端じゃなくなってきたし目的を果たしに行こうか。

 

「まほ、今は別に大事な事があるだろう?」

「……あぁ、とりあえず案内する。エリカは先に行っててくれ」

「わかりました」

「エリカ、俺が来てるってことは直前まで伏せててくれ、頼む」

「……先に行ってるわ」

エリカが早足に寮へと向かう。

 

 

「た、隊長?逸見とどちらにいかれるのですか?」

「みほのところだ」

「に、西住の所ですか?」

周りの人間の顔色が色々な表情へと変わる。

困惑するやつ、納得した表情をしているやつ。

 

 

明らかに嫌悪感を隠そうとしないやつ。

 

「やる気がないのならそのままでいいじゃないですか」

多分、みほと同学年であろう生徒が声を上げる。

「それはどういう意「そいつはどうしてだい?」

まほの言葉を遮る様にその生徒に声をかける。

「練習に出てこないのはやる気がないからでしょう?

それに彼女は10連覇を出来なかった原因ですよ?」

「ほぉ、あの敗戦はみほが原因なんだな?」

ここでもやはり色々な反応があるな。

疑問視するやつ、この場の空気に戸惑うやつ、それに頷いてるやつか。

「あの子があの場で戦車を降りなければ……」

「勝っていたと思ってるならもうちょっと考えた方がいいぞ」

正直な意見をそのままストレートに言ってやった。

「……!」

キッとこちらを睨む女生徒。

「そもそも、黒森峰の戦法であの状況に追い込まれる事自体がもう詰みだろ」

黒森峰は西住流の教えを色濃く受け継いでるんだ。

それが強みであり弱みでもある。

「統制された陣形での電撃戦・短期決戦を用いる黒森峰が

暴走して突っ込んできた戦車に面食らって陣形ぐちゃぐちゃだったじゃねぇか」

 

半ば焦ったプラウダ車両の暴走がとんでもない方向に作用した結果だ。

粛清待ったなしからレーニン勲章物の突撃に変貌だからなぁ。

世の中何が起こるかわからない。

プラウダじゃなく知波単生徒なんじゃねぇか?と疑ったほどだ。

 

 

「まぁ、それは仕方ないとしてだ、()()()()()()()()()()()()()()

「一体何を……」

「フラッグ車を逃がす方法か?この状況から相手を追い込む方法か?」

「それは……」

「そうだなぁ……()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()って思ったろ?」

びくっと反応する生徒多数。

当たりっぽいぞ。

 

「決して間違いじゃないんだがな……

それが通用するのはある程度のレベルまでだ。

まほとみほが試合中いつも何してるか考えてみた方がいいぞ」

 

西住流が悪いと言う訳ではない、黒森峰が弱い訳ではない。

だが、あらゆる戦術・戦略に絶対はない。

俺と母さんなんて西住流と対極に位置するような戦い方だ。

それにだって良い面悪い面がある訳で。

 

「守矢、あとは私の仕事だ。それくらいにしておけ」

「ん……世にも珍しい男子戦車道選手の戯言とでも思っといてくれや」

車長はただ指示を聞くためだけの存在ではない。

その他の選手だって自分の仕事だけすればいいって訳ではない。

難しいなぁ、戦車道ってのは。

 

 

 

「守矢、みほのところに案内するからついてこい」

「おうよ」

俺はまほの後についていく。

「まぁ、ぼちぼち考えますかね」

天岩戸に引き篭もるお嬢様を引っ張り出す方法をな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんなのよ、あの荒谷って男!」

「男で戦車道!?意味わかんない!」

数人の女子が口々に先ほどの男性に対しての暴言を吐く。

「なんか、わかってるような口ぶりで生意気」

「所詮男の戦車乗りなんて……」

 

私はそうは思わない。

言ってる事は非常に的を射ていた。

……みほさんは常に色々な事態を想定して動いていた。

副隊長という立場上やっていただけかもしれないが、

それでもあらゆる可能性と行動を想定していた。

 

「赤星、大丈夫?」

「うん……私は大丈夫だよ」

私よりも心配なのはみほさんだ。

私はみほさんに比べれば事故にあった被害者という立場のせいで

他の子から何かを言われると言う事は少なかった。

けれどみほさんは違う。

立場がそうさせない。

 

試合終了後の他の生徒からの罵詈雑言。

隊長の言葉で一度沈静化したと思った。

けれど、エリカさんや隊長がいない時に、

何人か部屋の中に居るみほさんに聞こえるように、

彼女を蔑むような事を言っているのもみた。

本当にくだらない。

みほさんを否定して何か変わるのか。

何もしなかった他の人間がみほさんを否定出来るのか。

 

先ほど、隊長とエリカさんと男性の方がみほさんに

会いに行かれたけど……どうにかなるのだろうか。

 

「でも……あの男の人……見たことある気がする……」

何年か前に……遠目から見たと思う。

誰だっけ……みほさん達と関係があって……、

戦車道の関係者で……。

 

「あ……」

思い出した……かも。

 

 

「もしかして……」

「もしかしてって?」

「あの人、荒谷選手の子供かも……」

「荒谷選手って、日本代表のエースアタッカーの?」

「そう、大会撃破率トップの流星・荒谷照」

「赤星の考えすぎじゃない?ただの同姓同名なだけじゃないの?」

いや、と首を横に振る。

「……何年か前に中等部に戦車道履修生強化の目的で黒森峰に

荒谷選手がコーチとして来たの覚えてる?」

「あったわね……1車両に完敗したの覚えてるわよ……」

「あの時の砲手って……」

「……男の子だったわね」

「それに確か隊長と副隊長、エリカさんとも楽しくお話してたし……」

「それならすごい有名人ねー」

「本当にその荒谷守矢さんだったら、だけどね」

 

もしそうであれば。

 

「そうだったら、あの人ならどうにかできるかもしれない」

 

 

 

 

 

だってみほさんが大好きだって言ってた人だもの。

 

 

 

 




うぅむ、お話を書くってのは難しい。
遅くなってすみません。
お話が上手じゃなくてすみません。

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