俺の第2の人生は戦車道と言う競技のある世界でした   作:ふみみん

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いつもの通り初投稿です。


23・戦車道、始めます!

よし、この場を完全に掌握したぞ。

後はもう、こっからは俺のステージだ!ってやつだ。

 

 

「俺の武器は突然の登場、そして恐怖……この二つ」

 

……ん?まてよ?

 

「さらに脅迫……あぁ、だから三つだな。唐突・恐怖・脅迫」

 

……あれ?なんか足りなくないか?

 

「ネタへの異様な執着心(狂信)もあった。四つだったか……もとい!」

一度立て直すことも重要だからな。

 

「俺の武器は、恐怖・唐突……ダメだ、やり直しだな。

みほ、さっきの啖呵はよかったぞ。もう一回頼んだ」

 

 

俺は生徒会室の外へ出てみほのセリフを待つ。

 

 

 

 

 

 

「こんな横暴、スペイン宗教裁判じゃないですか!」

 

 

 

 

 

 

 

 

ジャーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

それに合わせて携帯から効果音を鳴らし、

勢いよく生徒会室の扉を開く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

NOBODY expects the Spanish Inquisition!!(まさかの時のスペイン宗教裁判!)

 

 

 

 

 

 

 

 

完璧だ。

ここまでは完璧だ。

 

 

 

「俺の多様な武器は、恐怖・唐突・脅迫……

ネタへの異様な執着心(狂信)・赤い服」

 

……げ。

 

「またトチッた!」

今度は1個増やしちまった。

 

「このネタの習熟度が足りてなかったか……

いやむしろ足りすぎてしまっている?」

「たまーに荒谷ちゃんっておかしくなるよね」

「そうですか?むしろこれが守矢君の平常運転のような……」

みほ、2割程度はお前のためやぞ。

「え!?守矢君ってこんな人だったの!?」

武部、こんな人呼ばわりは失礼だぞ?

「守矢さん、一体何をしに来たのでしょうか……?」

五十鈴はいたって冷静だな。

「荒谷!勝手に入ってきて何様だ!」

「まぁまぁ、怒るなよ桃ちゃん」

「桃ちゃん言うな!」

「今日、必ず角谷の姐さんがみほを呼び出すと思ったんでな。

その返答に少し興味があったからこうしてきたんだよ」

「えっと……じゃあ、荒谷君のその格好と今の一連の流れは……?」

「小山の姐さん、普通に入ったら面白くないでしょう?」

「面白いとかそういう話なのかな……?」

「そういう話ですよ」

強引に話を押し通す。

 

 

「んで、みほの返答は?」

「えぇ!?ここで私に振るの!?」

「だって、みほが話さなきゃ話がすすまねぇよ?」

「誰のせいでこうなったと思ってるのかな!?」

 

……ゴルゴム?

 

「多分思ってることは違うからね!?」

 

ぷんすこ怒るみほ。

 

「ほれ、その調子で角谷の姐さんにも言ってしまえ」

こういうのは勢いも大事だからな。

 

「……うん」

そうしてみほは一歩前に出て武部と五十鈴の方へ振返った。

 

「ごめんね、沙織さん、華さん。

私の為にこんなに怒ってくれて」

「当たり前だよ!」

「友達ですから」

「……ありがとう」

 

 

そしてみほは生徒会長と向き合う。

 

「今の生徒会長の強引なやり方は正直好きじゃないです」

「ストレートだねぇ」

「特にさっきのはあまりにひどかったので怒鳴っちゃいました」

「こっちも引けない事情があるからね……で、答えは?」

 

 

 

 

 

 

 

「私は私の意志で戦車道をやります!」

 

 

 

……いいねぇ。

私の意志ってところが特に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

生徒会室からみほ・武部・五十鈴が出て行き俺と生徒会の3人が残った。

「荒谷ちゃん、まだなんかあるの?」

「まぁ、あるっちゃあるが……」

「なら早く言え、こちらも暇ではないのだ!」

「角谷の姐さんや小山の姐さんはともかく桃ちゃんに言われたくはないね」

「だから桃ちゃんと呼ぶな!!!」

「落ち着いて落ち着いて……」

「でー、なーにー?」

とりあえずストレートに核心に迫るか。

 

 

「生徒に嘘ついてまで戦車道復活させて何したいんだ?」

「……嘘ってなんのことかな?」

 

普通の人にはわかりづらいが動揺したな?

 

「文科省から戦車道強化の要請ってのに引っかかってな、

ちょいと知り合いの高校戦車道連盟の人に話を聞いたんだよ」

 

(嘘は言って)ないです。

 

「そしたらそんな要請はないって話だ、こりゃおかしいと思ってね」

さぁ、どうでる……?

 

 

 

 

「いや~実はさ~、生徒会の来年度予算ががっつり減らされそうなんだよねぇ~」

 

 

 

 

 

「……は?」

「ほら、ちょっとここ数年色々イベントやっちゃったじゃん?」

「まぁ……姐さんが生徒会長になってから派手にはなったよな」

「金かけすぎだって理事長から怒られちゃってさ~」

「へぇ……それで?」

「ここで一発生徒会主導で戦車道を復活させて、

初出場初優勝なんかしちゃえばそれも撤回してもらえるかな~って。

ほら、流石に来年の生徒会が可哀想じゃん?」

 

「……まぁ、とりあえずそれで納得しとこうかね」

 

わかりやすい嘘をつくものだ。

そもそも来年度予算なんて今年一杯で任期の終わる

角谷の姐さんには関係ないことだろう?

次の生徒会のためと聞けば聞こえはいいが、

別に来年度の生徒会の連中に理事長が釘を刺せば済むことだしな。

 

 

これ以上は聞くなってことだろうな。

 

 

 

 

「それと、ちょっとしたお願いがあるんだが……」

「ん~?」

「俺もその戦車道を履修することは出来るのか?」

「そういえば、戦車道に興味があるんだっけ?」

「そうなのか?」

「親が戦車道関係者なんだってさー」

「力仕事なんかも手伝えると思うぞ」

これもまた嘘はついていない。

「そうだねー……少しでも戦車道を知ってる人が居ると助かるしオッケー!」

「いいんですか?こいつは男ですよ?」

「少なくとも桃ちゃんよりは戦車道に詳しいからな?」

実力も、ね。

「桃ちゃん言うな!」

「まぁまぁ……男の子がいれば助かる部分もあると思うし」

「さっすが小山の姐さん、話がわかる」

男子からのやっかみを受けるかもしれんが、

正直戦車に触ってられるんならそれくらい我慢できる。

 

「じゃあ、荒谷ちゃんも戦車道を履修するということで~……」

 

そう言うと、角谷の姐さんの目が妖しく光る。

 

「どうにも西住ちゃんと荒谷ちゃんが妙に仲がよさそうに見えてねぇ」

「ん?あぁ、うちの両親がみほの両親と仲がよくてさ。

その兼ね合いで一緒に遊んだことが合ってな。

それからちょくちょくメールなんかしてたんだよ。

遊んだって言っても小学校の時くらいだったか」

「ほんとにそれだけ~?」

「それだけだな」

 

去年の夏のことまで言う必要はねぇだろ。

 

「ふ~ん……まぁいいや、じゃあ戦車道の授業の時に

ちゃんと車庫まで来てね~、よろしく~」

 

 

ひらひらと手を振る角谷の姐さん。

 

あぁ、授業が楽しみだなぁ……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数日後、戦車道の初授業。

「思ったより集まってねぇな」

俺が来たときには既に履修者が全員集まっていた。

「会長、全部で18人です。私達を入れて21人プラス今来た守矢君です」

「小山の姐さん、プラス扱いってのは悲しいぜ」

「しゃーないよ、荒谷ちゃんは試合に参加できないんだし」

「悲しいなぁ……」

乗りたいなぁ……いや、絶対乗る。

その為に、この授業選択したんだし。

しかし、見事に女子ばっかだな……。

みほ達3人、松本・杉山・鈴木・野上の歴女、

磯部と後輩3人のバレー部?、6人組の仲良しグループ。

後、遠巻きにみほと俺に熱視線を向けてくる癖っ毛の女の子。

 

 

 

個性爆発してんなぁ、この学校。

 

「あれ?なんで守矢君がここにいるの?」

みほが俺に気づいたようだ。

「俺も戦車道を選択したからな。

あぁ、ちゃんと角谷の姐さんの許可は取ったぞ?」

「守矢さん、戦車道がお好きなんですか?」

五十鈴が俺に問いかける。

「まぁ、親が関係者ってのもあるけど俺は好きだぞ。

見るのもやるのも」

「いや、見るのはわかるけどやるって……。

守矢君、どっからどうみても男じゃん」

武部の意見もごもっともですな。

「えっと……守矢君って実は……」

みほが二人に話しかけようとしたが、

その声は桃ちゃんによって遮られた。

 

 

「これより、戦車道の授業を開始する」

お、決まってんねぇ桃ちゃん。

「戦車道履修者はひとまずこれで全員となる」

もうちょっとくらい人数が欲しかったなぁ。

 

 

「あ、あの……」

おずおずと1年生の子が手を挙げる。

「何だ?」

「な、なんで男の人がここに……?」

「あぁ、こいつは雑用みたいな扱いだ。

お使いでもなんでも好きに言って貰ってかまわん」

「桃ちゃん、俺パシリじゃねぇよ」

「うるさい!」

「荒谷 守矢だ、力仕事なんかは俺に任せてくれ。

戦車道についてもぼちぼち知ってるから、

色々聞いてくれて構わねぇよ」

「わ、わかりました……」

「他には?」

「あの、戦車は?ティーガーですか?それとも……」

 

お、あの子は多少なりとも戦車について知ってるようだな。

 

 

「えーとなんだたっけな……」

「姐さん、車両も存じ上げてねぇのかよ」

「いやぁ、ちょっと資料見ただけだからさぁ。

見てもらえば荒谷ちゃんならわかるでしょ!」

 

そういってガレージの重い扉を開く。

 

 

そこにはよく知っている1台の戦車が鎮座していた。

 

 

 

「なにこれ……」

「ぼろぼろ~」

「ありえな~い」

「侘び寂で宜しいんじゃ」

「これはただの鉄錆び」

 

ひどい言い様だ。

 

 

 

 

俺はみほと顔を見合わせた。

 

 

「みほ、俺はこっち側をチャックするから反対側を頼む」

「わかった」

 

 

各部を軽くチェックしていく。

錆びちゃいるが……大丈夫そうだな……。

 

「……ん?」

砲塔側面に大洗の校章とは別のペイントを見つけた。

 

「箒星のペイント……」

 

 

見覚えがある。

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「これ……母さんの乗ったⅣ号だ」

 

間違いない、今も自分の乗る戦車にはこの落書きをしているから。

 

 

「まだ……戦えるよな……?」

 

そう言うと、触っている部分がほんのりと熱を帯びた気がした。

 

 

 

 

こちらは問題ない、とみほに頷く。

「装甲も転輪も大丈夫そう……これでいけるかも」

後ろの女子から「おぉー」と声が上がる。

 

「でも、こんなボロボロで何とかなんの?」

「武部、今はボロボロに見えるがレストアすればこいつは期待に応えてくれるぞ」

「みほー、大丈夫なの?」

「……多分」

「それに1両しかないじゃん?」

「この人数だと、5両くらいは必要だな」

戦車の種類にもよるが。

 

 

「じゃあ、みんなで戦車さがそっか!」

 

 

角谷の姐さんがとんでもないことを言いやがった。

 

 

「どういうことですか?」

「いや~、昔この学校も戦車道してたんだけどね、

その時使っていた戦車がまだどこかにあるはずなんだよね~」

姐さん適当すぎねぇか?

「明後日、戦車道の教官がお見えになる。

それまでに残りの4両を見つけ出すこと」

桃ちゃん急すぎねぇか?

「して、一体どこに?」

「それがわかんないんだよね~」

「な、何も手がかりないんですか?」

「な~い!」

あー、もうめちゃくちゃだよ……。

「では、捜索開始!」

 

 

 

 

 

 

 

桃ちゃんの一言で生徒がそれぞれ文句を言いながらも捜索に向かった。

 

 

 

 

 




頑張って書いていますです。

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