俺の第2の人生は戦車道と言う競技のある世界でした   作:ふみみん

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就職先が決まったので初投稿です。

前職とまったく違う職種なのでさらに投稿速度が遅くなります。
仕事もするからナ!


28・決着です!

市街地に向かった大洗チームは予想を遥かに超える奮戦を見せた。

 

『三突の攻撃を受け走行不能!』

『こちら被弾につき確認中!』

 

地元の利を生かしたゲリラ戦法。

元々ある旗に紛れ込ませて路地から狙い撃ち。

立体駐車場を使ったデコイ。

 

 

「いいねぇ、あらゆる物を利用して勝ちにいく姿勢嫌いじゃないぜ?」

 

 

はたしてみほの入れ知恵か各チームの独自の行動か。

おそらく後者だ。

みほはこっちに来てからの日がまだ浅い。

出来ない事は無いだろうが指示を出せるかといわれれば微妙になる。

チーム同士での連携もまだまだだからな。

 

 

だが格上相手取るならこれくらいの戦い方は当たり前だ。

俺や母さんだってあらゆる状況であらゆる物を利用して戦う。

戦力的にも劣っているのだからなおさらだ。

 

格下相手にこうもうまく誘い込まれて好き勝手されれば、

相手の動揺誘うことだって出来るだろう。

指揮が乱れれば勝ちを拾える確率も上がってくる。

 

 

だが……それは()()()()()()()()()()

 

 

「おやりになりますわね……ルクリリ現在の状況は?」

『外部燃料タンクがやられましたが戦闘の続行は可能。

敵車両の進路を塞ぐ形になっているので確実に撃破出来ます!』

「では速やかに敵車両を撃破しこちらへ合流なさい」

『了解!』

 

「他の車両は三突を追い立てなさい。

路地に逃げ込もうが旗を目印に砲撃すれば撃破は容易でしょう?」

『了解です!』

 

 

その程度でこちらの隊長(クイーン)は揺らがんよ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『Cチーム走行不能!』

『こちらBチーム敵車両撃破失敗及び走行不能!すみません!』

 

「残っているのは我々だけです!」

 

強い……これが聖グロリアーナに対する純粋な思いだ。

 

まったく揺らいでくれない。

格下相手にも慢心することなく全力で対応してくる。

市街地戦で敵車両を撃破できれば士気も少しは削げると思っていたけど……。

 

「向こうは何両!?」

「4両です……!」

 

状況確認のためキューポラから身を乗り出すとマチルダがすでに集まってきていた。

 

「囲まれたらまずい!」

「どうする?」

この状況でできることなんて限られてる……!

「とにかく敵を振り切ってください!」

「ほい」

 

冷泉さんがギアを変え車両を加速させる。

乗り始めて数日とは思えない淀みの無い動き。

 

まだやれる……頑張れる……!

 

 

敵を振り切るべく右へ左へ。

もう少しで振り切れる。

その時だった。

 

 

目の前の通路には工事用の重機と通行禁止の看板。

 

 

「工事中!?冷泉さん!Uターンしてここを離れます!」

「ん……」

 

 

車体を回転させ振り返った正面。

そこにはあって欲しくなかった現実があった。

 

「こんな格言を知ってる?イギリス人は恋愛と戦争では……手段を選ばない」

 

聖グロリアーナが集結していた。

 

 

後ろは駄目、前も駄目。

路地はあるけど、動く前にやられちゃう……。

 

どうする……、まだ望みはあるにはある。

意識の外のチームがこの場を荒らしてくれさえすればここはしのげる。

上手くいけばこの場で敵の数を減らすことも可能だ。

()()()()が来てくれれば……!

 

 

 

「さんじょー!!!!!」

 

 

 

一筋の希望がこの場に現れた。

「生徒会チーム!」

「履帯直したんですね!」

これなら……これならまだ戦える!

 

 

しかし敵車両の目の前に躍り出た生徒会チームの放った砲弾は、

気持ちのいいくらい違う方向へと飛んでいってしまった。

 

 

ふ、副会長……この土壇場でなんてことを……。

 

 

 

 

だが、これでリロードの分ほんの少し時間ができた。

 

 

「前進!一撃で離脱して、路地左折!!!」

 

 

敵車両を1両撃破しすぐさまその場を離れる。

 

これでまだ戦える。

1両ずつ減らして一騎打ちにさえすればまだ勝ち目はある。

ここまで来て、あんこう踊りは踊りたくない!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

みほ達Ⅳ号を追い掛け回す。

本当はあの場で落としたかったんだが、

上手いこと38(t)の黒煙に紛れて逃げやがった。

しかもあいつら、ただ逃げるだけじゃなくこちらを落としにきた。

路地から大通りに出ようとした車両を落とし、さらに反転して同じ地点でもう1台。

 

さらにチャーチル(こちら)を落とそうとするもその砲撃は失敗に終わった。

 

 

「さぁ、どうするみほ。ここで決着をつけるか?

それともケツ巻くって機を狙うか?」

 

 

遠くに離れていったⅣ号は勢いそのままに反転。

 

 

「いいぜ……ここで終いにしようか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「このまま相手に突撃します」

「えぇ!?無茶ですよ西住殿!」

「そうだよみぽりん!」

 

そう、このまま突撃してもやられるだけ……。

 

「と、見せかけて合図で敵の右側部に回り込みます。

冷泉さん、いけそうですか?」

「……やる」

 

今、このメンバーで出来る最良の作戦。

 

きっと向こうも可能性としては頭にあるだろうけど、

いざ、自分が対応するとなると若干の焦りは生まれるはず……!

これがこの試合最後のチャンス……決めてみせる!

 

「はいっ!」

 

私は冷泉さんにタイミングの合図を出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「守矢さん!」

 

ダージリンが声を上げる。

わかってるさ、この突撃はブラフ。

本命は側面に回りこむこと。

勢いよく回り込んでこちらの照準の合う前にほぼ零距離で砲撃する。

 

いい作戦だ。

 

これ以上なくいい判断だ。

 

 

だが……。

 

 

 

 

 

()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

 

 

その程度なら驚きはしねぇよ。

 

 

 

 

()()()()()()()()()

 

 

 

 

 

そんな戦法日常茶飯事だ。

俺も戦力の劣る車両でやりあってるんだからな。

この撃ち方の利点は二つ。

相手の側面や後部のウィークポイントを狙えること。

それと予め照準をある程度定めておけることだ。

 

ただし後者は戦車を操縦している人間の技量も同時に問われる。

 

うちのチームの操縦手であればそのポイントに車両をきっちり寄せる。

だからゼロ距離でほぼタイムラグなしで砲弾を撃ち込める。

 

 

 

Ⅳ号を動かす冷泉の操縦は天才的といってもいい。

数日でここまで動かせるのであればとんでもない才能だろう。

だが今の段階では()()()()()()と言う一点のみだ。

どれだけの速度でどれだけ曲げればどれだけ滑らせられるか、

環境を含めた動かし方はまだ理解できていない。

あいつのことだから後数回も動かせれば

そのあたりまできっちり織り込めるはずだが。

 

 

 

あの位置と勢いだと途中で止まってしまって

少し前進しなけりゃ側部に回り込めない。

ならそれも踏まえて砲手は照準を置くわけだが、

今の五十鈴にそこまでの技量はない。

なら前進に合わせて少し調整しなければいけない。

とは言え、少し照準を横にずらすだけ。

それこそ1秒にも満たない時間。

 

 

 

だが、それすらも敗因と成りえる事を教えてやろう。

 

 

 

 

俺は()()()()()()()()()砲塔を右へと回転させる。

他者から見れば勝負を捨てたように見えるだろう。

Ⅳ号はその砲塔にまるで導かれるように回りこんできた。

 

 

こちらの砲身はまっすぐに相手の戦車を。

あちらは動いた影響で狙う位置と砲身がずれている。

もしこのまま撃ったとしてもチャーチルを抜くことは出来ないはずだ。

だが撃たれるのを待つわけもない。

 

 

「さぁ、チャーチルお前に魂があるのなら……」

 

 

 

こういった勝負において勝つことで見えるものもあれば、

負けることで見えてくるものもある。

 

 

 

「応えろ!!」

 

 

 

トリガーを引き、放たれた砲弾は真っ直ぐにⅣ号へと放たれる。

Ⅳ号も遅れて砲弾を放つ。

 

砲撃で発生した煙が晴れ現れたのは、

多少の損傷はあるものの健在のチャーチル。

 

 

 

 

「まぁ、今回は敗北から何かを掴み取ってくれや」

 

 

『大洗学園チーム全車両走行不能!よって、聖グロリアーナ女学院の勝利!』

 

 

 

そして砲身が無残に破壊され白旗の上がったⅣ号だった。

 

 

 

 

 




やっと聖グロが終わったのナ!
最後のほうはだいぶ駆け足なんだナ!
これくらいのテンポで書いたほうがいいのか、
割と戦闘中の心情とか状況も細かく書いたほうがいいのか、
これもうわかんないのナ!
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