俺の第2の人生は戦車道と言う競技のある世界でした   作:ふみみん

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何故か書き上げられたので初投稿です。
FGOのイベントやらなきゃ……。
更新遅くなるだろうけど是非もないネ!


4・大人のお話です!~中篇~

「ちょっとすみません」

表彰式も終わり私も自分の学校へ帰ろうとしていた時だった。

 

「アンタが黒森峰の隊長の西住しほさん?」

 

決勝戦の相手、その一人が私に話しかけてきた。

 

また何か言われるのだろうか?

試合の後、そういった連中は結構多い。

私が西住流本家の人間だと知っていて擦り寄ってくる連中。

島田と並び称される名前を利用したいやつらだ。

聖グロやサンダース、プラウダなどの強豪校にはない浅ましい考え。

この生徒も西住に取り入って強くなれると勘違いしているのだろう。

だが、今の西住流に取り入ったとして強くなれるわけがない。

 

 

私は……。

 

私は()()西()()()()()()()()()()

 

 

以前は西住流の戦いに誇りを持っていた。

統制された陣形、圧倒的な火力を用いて短期決戦。

奢らず、貶めず、挑戦するものへの敬意は忘れず。

王者としての威風堂々とした戦い方。

その在り方をもって王者たる西住の名を知らしめる。

そんな西住流が好きだった。

 

 

だが、数年前より家元が変わり内部は激変した。

腐ってしまったと言ってもいい。

勝利至上主義は昔と変わらない。

理念・思想も変わらない。

だが大切な何かを置き忘れ、、

老人達の為の利益の為に狂った様に勝利を求められる。

 

 

近年、本家は武道としての戦車道より西住の名を利用した

戦車道ビジネスの方に熱心だ。

西住流の名を使い金で選手を集め部隊を作る。

逆に金で西住流の名前を買う連中だっている。

 

 

正直こんな部隊でまともな指揮が出来るはずがない。

私とあいつら、戦車道に懸ける熱量が違いすぎるのだから。

 

 

この黒森峰での指揮は苦痛でしかなかった。

 

 

今の西住流の守らんと黒森峰の隊長で指揮する自分。

今の西住流を否定する戦車道の選手としての自分。

 

 

私は西住流が嫌いだ。

そして()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

高校生最後の大会……決勝戦のこの部隊編成だけが私の精一杯の反抗。

この子達は本家の上の人間には黙っていた部隊。

お金でも名前でもなく。

ただの西住しほである私を慕って3年間も着いてきてくれた彼女達。

正直、強豪校でしかも決勝で出れるような技量はない。

けれど、私は……あんな連中と優勝するのであれば、いらない。

 

優勝なんていらない。

 

西住の名前もいらない。

 

 

 

もうどうだっていい。

私はもう西住流を捨てようとさえ思っている。

だったら適当に相手してやればいい。

そんな話を持ちかけてきたとして私が何か出来るわけもない。

こいつもその一人だろうから。

 

 

 

「そうですが、何か……ッ!?」

 

 

私が全てを言い切る前にすごい力で胸倉を掴まれた。

 

「アンタ、何考えてんの?何であの状況で全車進撃させたの?」

「あなた何を……」

いきなりのことで困惑する。

「最後尾の車両が、川に落ちたよね?」

 

……何でこいつはそのことを知っている。

あの場に居たのはこちらの陣営だけのはず。

 

「何で知ってる?って顔してるね。あの、瞬間を見てたから」

更に力が強くなる。

あの瞬間を見てた?どこで?どうやって?

「私達がどう見て様が関係ないし、そもそもいちゃもんつける気はないから、安心していいよ」

優勝旗なんていらないから、と吐き捨てるように言う生徒。

「そっちが進撃した後、落ちた戦車引っ張り上げたんだけどね」

引っ張り上げた?わざわざ助けたって言うのか?

「車内、どうなってたと思う?」

落ちた彼女達の状態だけは直接聞いたわけではないが知っている。

落下した時の衝撃で多少の打撲を……。

 

「破損箇所から浸水してしまってパニックになってたよ」

 

……え?

 

「こっちが白旗揚げて助けてなかったら……考えたくないね」

そんなバカな!連盟の人間に確認した時は……!

「違う!私はそんなこと聞いてない!私は……!」

「あ、これだけは伝えとかなきゃ」

 

私だって……私だって……。

 

 

「欲しかった優勝旗を手に入れられてよかったね、西()()()()()()

 

 

とどめのその一言で私の中の何かが切れた。

 

 

「お前に何がわかる!」

 

 

普段の振る舞いも言葉遣いも忘れ叫ぶ。

「本部に救援を求めた時、異常は確認できないと

救援の必要はないと言われた私の気持ちがわかるか!?」

気付いたら相手の胸倉を掴んで顔を間近に近づけていた。

「わかってる!あぁ!わかってるさ!私が一番、自分の取った

行動があり得ないことも、例え負けても救助すべきだったのも!」

溢れ出した言葉は止まらない。

「だが私達が負けたら、彼女達はどうなる!」

()()()()()()()()()()西()()()の経歴に泥を塗ったとなると何をされるかわからない。

「お前に、即座に進撃し勝利するかわりになにもなくても

ここに救援車両を寄越せと叫んだ私の気持ちがわかるか!?」

溢れ出す涙も止まらない。

「アンタ……」

「試合が終わってすぐに彼女達の所に行こうとした!

連盟の人間に止められた!お前が知る必要はないと、西住としての責務を果たせと!」

本家の会合で見たことのある顔だった。

私に何が出来る……一隊長に過ぎない私に……何が……。

 

「私は無力だ……こんな西住の名前なんて要らない……」

 

私は

 

 

私はただ私と共に居てくれる人達と、私の戦車道がやりたいだけだなんだ。

 

 

 

 

 

「ふーん……」

掴まれていた手が離される。

 

「アンタ、いい隊長じゃない」

「え……」

「部下の為に涙を流せるなんて、今の西住に居ないと思ってたけど」

そう言うと携帯電話を取り出し通話し始めた。

「もしもし隊長?ごめーん、もうちょっとかかりそう。

相手の隊長めっちゃいい人だった」

この人、いったい何を……。

「上がどうしよもないっぽいね、島田んとこのそーちゃんが言ってた通りだったわ。

うん、ちょっと西住に喧嘩売ってこうかなって」

け、喧嘩!?

「だいじょーぶだいじょーぶ、二度と戦車道が出来るわけじゃないし、

大学戦車道は島田の領分でしょ?それに今の西住ならへーきへーき」

不穏な単語が聞こえてくる。

 

「さってと!ごめんね!しぃちゃん!」

「し、しぃちゃん?」

まるで人が変わったようだった。

「いやぁ、思ってた通りの下種野郎だったら、ぶん殴って○○(ピー)しようと思ってたんだけどさ」

そうでなくてよかったよー、と笑う女生徒。

「あぁ、落ちた子達については安心していいよー、うちの学校で運んだし」

下種野郎だったら何するかわからないしごめんね?と謝られる。

「本当か!?怪我は!?全員無事なのか!?」

「かなり浸水はしてたけどねー。あっ、パニック起こしてたってのは嘘だから」

……嘘?

西()()()()()()()()()()必ず助けてくれるってずっと信じてたよ」

まぁ、その前にうちが助けちゃったんだけどねーと笑う。

「打撲程度だしでうちの学校のテントに居るから後で会いにいったらいいよー」

「でも私は……彼女達を……」

私に会う資格なんて……。

「しぃちゃんは実にばかだなぁ、そんなのまず謝ることから始めればいいんだよ」

そんな簡単に……。

「会って話さなきゃなにも進まないんだよ。許されるにせよ許されないにせよ」

腹割って話さなきゃ、と言う女生徒。

「わたしはちょっと本部に用事があるから一人で

いってもらうことになるけどごめんねー」

そういってキョロキョロとしだす。

「本部に用事って……」

 

 

「ん?西住流のクソッタレに一言物申そうかと思って」

 

 

「はぁ!?」

本気で言ってたのか!?何考えてるんだこの人!

「あなた正気!?」

「お、あそこに居るのってそっちの人?」

指を差した先には彼女達の事を聞いた西住の人間が。

「すみませーん!西住流の人ですかー?」

私が何も言っていないのにもかかわらず、ものすごい勢いで走って行ってしまった。

「何だ、君は」

「聞いてもいいですかー?何で西住流はクッソ弱くなったんですかね?」

ド直球!?

「2大流派の一角って言ってる割にはゴミカスって聞いたんですよ!」

「お前、いい加減にしないか!」

激昂するのは当然だろう、もう無茶苦茶言ってる。

「今日あった決勝以外の編成が出てた以前の試合なんて

もうなんていっていいか……控えめに言って……あ、すみません表現浮かびませんでした」

そ、そろそろ止めないと!

「いやぁ、島田流から相手にされてないって本当だったんだなって思いました!」

「貴様……そろそろその口を閉じたほうが懸命だぞ……」

「え?図星ついちゃいました?サーセンwwwwww」

「貴様が戦車道出来なくすることなんて簡単……」

「あ、今年卒業なんで。来年から大学戦車道連盟が管轄になるんでwwww」

「……お前、よく見たら決勝で負けた学校の生徒だな!なんだ、ただの負けた腹いせか!」

痛いところを突いてくる……これは滑稽だ、と笑う男。

「まぁ、負けちゃいましたねぇ。ちょっとしたトラブルがありまして」

頬をかく女生徒。

「トラブル!トラブルか!白旗上げて勝手に自滅してトラブルときたか!」

本当にこの男は情けない。

もしこの彼女達が本気でかかっていれば今頃……。

「西住流……いや、西()()()()()()とリベンジがしたいですねぇ……」

「はん!いくらやったところで同じだろうよ!」

 

 

 

 

「彼女だったら……とびっきりの奥の手……()()を見せて上げられる……」

 

 

 

 

あの男も、そして遠くに居た私にもはっきり伝わった。

それは絶対の自信と圧倒的な威圧感。

それは恐怖として他者に伝染する。

 

「っ!失礼する!」

男は気圧されたのか足早に立ち去ってしまった。

 

「流星……」

私は……私の心は躍った。

私ならば奥の手見せるといった。

私を強者だと認めてくれた……。

私は彼女と本気で戦ってみたい……。

ならば……ならば私は……!

 

 

「なんだよ、耐性ないなぁ。ちょっぴり煽っただけじゃないか」

何故かぷんすこ怒りながら女生徒が戻ってきた。

「そう思わない?しぽりん」

その言葉に完全に毒気を抜かれた。

 

「くくっ……はっはははは!!」

 

それがたまらなく可笑しかった。

「西住流に正面切って喧嘩するなんて……くくくっ」

久しぶりに大笑いした気がする。

「一方的に罵倒浴びせて……くくっ」

あー、スッキリした!

「んあー?何か楽しいことでもあった?」

「そうだな、すごい面白いものが見れた」

「そんなのあったかなぁ……。あ!私、照って言います!」

差し出される手。

「改めて……私は西住しほ、彼女達のこと本当にありがとう」

差し出された手をしっかりと握る。

「いえいえ、当たり前のことをしただけですよー」

本当にこの人は……。

「しぃちゃんは、これからどうするの?」

これから……か。

「あんなとこで戦車道するとかきつくない?私達と一緒にやろうよ。きっと楽しいよ!」

魅力的な誘いだ、きっと照達と戦車道をしていくことは幸せなのだろう。

 

だが私にはやることが出来た。

彼女を見て私がやるべきことが見えた。

 

 

「いや、私は西住に戻る……私はもう逃げない」

 

鉄の掟、鋼の心。

 

「私が西住流を変える、王者としての西住を取り戻す」

「へぇ、上に反抗するんだ」

「今の西住に私以上の選手など上も含めていない、なら私が舵を取るべきだろう?

こんな簡単なことにも気付かなかった自分が馬鹿らしいな」

「言うじゃんしぃちゃん、なんか思うことでもあったんだ」

にやにやと笑う照。

 

「そうだな……西住流として胸を張れるように」

そして。

 

 

「照の流星を正面から叩き潰してやるために」

照に拳を向ける。

そうだ、彼女は私であれば流星を見せるといった。

ならば西住として……王者としてそれを真正面から叩き潰す義務がある。

 

 

驚いたような顔をした照だがすぐに不敵な笑みを浮かべた。

「自信ありげだねぇ」

 

出した拳に照も拳をぶつけてくる。

 

「私の流星は()()()西()()()()()じゃ止められないよ?」

 

ただの西住流……ね。

正直今の私が崩せるものではないと思う。

まだ焦るな、一歩一歩だ。

 

「まずは彼女達に謝って、私の思いを聞いてもらおう」

ここから新しい私の戦車道を始めよう。

 

「あ、じゃあ案内するよー!」

ニコニコと歩き出す照。

 

今に見ていろ流星。

そしていずれ味わってもらう。

 

 

 

 

西()()()()()西()()()

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ところで、しぃちゃんってのは止めてくれませんか?」

「えぇ~?なんで?可愛いじゃんしぃちゃんって」

「いや、私は出来れば名前d」

「しぃちゃーん、はよいくどー」

「……はぁ」

 




文章として成立してればいいなぁ……。

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