俺の第2の人生は戦車道と言う競技のある世界でした   作:ふみみん

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Enter Enter MISSION!余裕をもって外して諭吉が飛んでいったので初投稿です。


7・戦車とフリフリです!

「よーし!釣るよー!」

 

目的地である川に到着し戦車に固定してあった釣竿を持ち出すみほちゃん。

 

「これが守矢君の分だ」

まほちゃんから釣竿を受け取る。

「あれ?まほちゃんのは?」

「あぁ、私はみほと一緒に使うから大丈夫だ」

うーん、嫌われてる感じは……ないっぽい?

 

餌をつけて釣糸を垂らす。

うん、この何とも言えない独特の時間は嫌いじゃない。

天気もいいし絶好の釣り日和ですなぁ……。

 

 

 

その後も、何度か釣糸を垂らしてみたのだが、

「釣れないねー」

「釣れないな」

「釣れませんなぁ」

いやぁ、ピクリとも動かねぇ。

付ける餌間違えたかなぁ?

俺は、ぼーっとしてる時間も好きなんだけどね。

「駄菓子でも食いながらちょこっと休憩するかなぁ」

時間はまだあるし、気分転換でも……。

 

 

「あなた達!」

 

声の方向に目を向けるとウサギのぬいぐるみを抱いて、

えらくフリフリな服を着た女の子が居た。

「えーと、どちら様でしょう?」

「子供だけで戦車に乗ったらダメなんだから!」

 

ぷんすこぷんすこ怒る女の子。

 

「「どうした(の)?」」

まほちゃんとみほちゃんもこちらにやってきた。

「子供だけで戦車に乗るのは危ないって、先生言ってたんだから!」

「あー、そうね。俺だけならまずいよな」

 

でも、西住姉妹with俺だからなぁ。

二人なら下手な人間より安全じゃないか?

 

「私が居るから問題ない」

「私が居るからって……どこかで見た事ある顔ね」

「私は西住まほ、西住しほの娘と言えばわかりやすいか」

「妹の西住みほだよ」

 

 

「に、西住流!?ファンです!サインください!」

 

この子の手首グルグル過ぎるわ。

 

「わ、私!逸見エリカって言います!11歳です!」

「あ、俺は荒谷 もr」

「聞いてないから」

ものすごい冷めた目で見られた。

会話できなきゃコミュニケーションの取り様がないじゃないか!

 

「と、とりあえず上がってきなよ」

手を差し出す、あの服にぬいぐるみを抱いていては上りづらいだろうし。

 

「男の手は借りないから!」

「お、おう」

悪戦苦闘しながらも上ってくる女の子。

おーおー、うさちゃん汚さないように必死だな。

 

「わ、私も戦車道やってて!この間の試合見ました!」

ほぉ、まほちゃん達ももう実践に出てるのか。

当然と言えば当然か。

「あの試合は反省すべき点が多かったな」

「そうだね、もっと柔軟に行くべきだったかもね」

「エリカはどう思う?」

「私ですか!?私は……」

3人であーだこーだと話にあった試合の感想戦について話し始めた。

 

うーん、この蚊帳の外感。

 

 

車長じゃないからなぁ、俺。

俺に出来ることって言えば狙い撃つくらいだし。

戦術戦法に関してはさっぱりだ。

 

「そういえば守矢君も戦車道やってるんだよ!」

「はぁ?こいつが?」

みほちゃんの言葉に棘のある返答。

 

 

「あなた、男の癖に戦車道やってんの?」

 

 

 

 

―――ダメだ、絶対に表情には出すな。

 

 

 

 

「母さんがやってて面白そうだったからさ」

「あなた変わってるわね、男が戦車乗るなんて」

「よく言われるよ」

「エリカ、守矢君は……」

「まほちゃん、大丈夫」

一言でまほちゃんを制す。

そう思ってるのであればそれで構わない。

無駄な諍いは不要だ。

「まぁ、あなたが戦車に乗っていようがいまいが私には……あれ?あんたの竿引いてない?」

エリカちゃんがみほちゃんの竿を指差す。

何かがかかったのか竿がかなりしなっている。

「引いてる!お姉ちゃん引いてるよ!」

一生懸命竿を引っ張るみほちゃん。

「みほ!大丈夫か!」

「ちょ、ちょっと!大丈夫なの!?」

一緒に引っ張るまほちゃんに、後ろで若干心配そうなエリカちゃん。

この構図……まずくね?

 

「ん~~~!」

 

おいおい、そんな力いっぱい引っ張って針外されたら……。

 

「うわっ!」

みほちゃんが後ろに倒れこんだ

「むっ」

「きゃっ!」

二人を巻き込んだどんがらがっしゃーんだな。

それと同時に先ほどエリカちゃんが抱いていたウサギが宙に舞う。

 

「あっ、私の!」

 

 

下はぬかるんで泥になってんなぁ。

今、俺が飛び込めばウサちゃんはギリギリ無事だなぁ。

 

 

なら女の子が泣くよりも、俺が泥だらけになるほうがマシか。

 

 

 

「残念そこは小坂ゾーンだ」

躊躇なく戦車からダイビング。

ウサちゃんをキャッチして泥がつかないように胸に抱く。

くるっと体を反転させて背中から落ちるように。

 

「いってぇ!」

 

落ちた先が泥だったので多少のクッションにはなったがそれでも痛いものは痛い。

 

 

「ちょっと!大丈夫なの!?」

「任せろ、うさちゃんは無事だ」

 

汚さないように立ち上がりエリカちゃんにぬいぐるみを渡す。

 

「小坂は鉄壁、仕事に仕損じはない」

 

「いや、そうじゃなくて……」

「守矢君、ドロドロだよ~」

「これは一旦帰って着替えたほうがいいな」

 

せやな、ドロッドロですわ。

 

しかしそれより気になる事がある。

「あれだけ引いてたんだ、さぞ大きいのが釣れたんじゃないか?」

「う、うーん……」

なんか煮え切らないなぁ。

「これ……」

差し出したのはびしょびしょになった本。

「マンガか何かだろうか?」

指でつまみくっ付いたページをはがすようにめくるまほちゃん。

「なんだこれは?男女が抱き合ってる?みたいだg」

 

「はいストーップ!!これはポイしましょう!!!」

 

エロ本じゃねーか!!!

誰だよ!こんなところに捨てたやつ!

 

「守矢君はこれが何かわかるのか?」

「逆にまほちゃんはわかんないんですかねぇ!?」

 

見ろよ、みほちゃんとエリカちゃんをよぉ!!

顔真っ赤じゃねぇか!!!

 

「そこまで言われる理由がわからないが守矢君が言うのであれば」

ごそごそと、駄菓子のゴミを入れている袋の中に本を入れる。

 

「すまんな、エリカちゃん。俺らは帰るわ」

「今度はうちに遊びに来てよ!守矢君はいないけど、

私とおねえちゃんは大歓迎だよ!」

「いくぞみほ、このままじゃ守矢君が風邪をひきかねん」

「はーい!」

Ⅱ号戦車に乗り込む西住姉妹。

さて、俺も……。

 

「ま、まって!」

突然エリカちゃんに止められた。

「えっと……その……」

「ん?まだなんかあるか?」

考えられるとすれば……。

「あ、もしかしてぬいぐるみに泥はねてたか?」

やっべぇ、あんなこと言って汚れてるとか洒落になんねぇ。

だがエリカちゃんは首を横に振った。

 

「……さっきは悪かったわね、あんなこと言って」

 

あんなこと……?

 

「あぁ、別に気にしてないしなれてっから大丈夫!」

エリカちゃんに笑ってみせる。

「でも……」

「ほらほら落ち込まない、可愛い顔が台無しですよ?スマイルスマイル!」

「な、なによ!人がせっかく謝ってあげたのに!」

ふんっ、と鼻を鳴らして顔を逸らしてしまった。

「……私が、立派な戦車乗りになったらギタギタにしてやるんだから」

「お、宣戦布告とはたまげたなぁ……エリカちゃんの一番の壁として立ちはだかってやるよ」

それを受けてにやりと笑ってⅡ号に飛び乗る。

「じゃあ、またなー!」

「またね、エリカちゃん!」

みほちゃんと一緒に大きく手を振る。

 

「……」

 

すっごい小さくだけど手を振ってくれた!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もーちゃん、一体どうしたの!?」

まほちゃんの家に帰り着いてから母さんに開口一発言われた。

 

「Ⅱ号から足滑らせてどんがらがっしゃーん」

「大丈夫!?怪我はない!?」

「濡れて肌寒いくらい?」

「しぃちゃーん!お風呂貸してー!!!!」

奥に向かって叫ぶ母さん、人の家だぞ……やめてくれよ……。

「何事ですか一体…………泥だらけですね……」

キッ、とまほちゃんとみほちゃんを睨むしほさん。

これはいかんな、勘違いしてる。

「あー、しほさん。これは俺が勝手にこけちゃったんですよ。二人は関係ないです」

「……そうでしたか」

うーん、この不器用さ。

俺らは客だし、家の名前もある手前こういう対応になるんだろうけど……。

西住流師範ってのが表に出すぎだな。

もうちょっとフランクでもいいのよ?

別に俺らの家ってそんなことでなんか言ったりしないし?

「菊代さん、守矢君にお風呂の案内を」

「かしこまりました、守矢様こちらへ」

「じゃあお風呂お借りしますね」

 

 

 

 

 

 

「なんでまほちゃんがついてくるのかな?」

「私も入るからだが?」

「いや、当然だろう?みたいな顔してるのさ!」

「駄目か?」

「あのね、まほちゃんみたいな可愛い子がそんなことしちゃいけません」

「可愛い?私が?冗談だろう?」

「いや、普通に美少女でしょうに」

「ふむ……」

まほちゃんは何か考え込んでしまった。

「守矢君、今のうちに行ってきたら?」

 

みほちゃんの言う通りだな。

うん、付いてこられても困るしそうしよう!

 

 




構成は思いつくけど文章に出来る力がないってほんとに歯痒い。
これ子供時代で一体何話使わないといけないんだ……?
一気に飛んだほうがええんかなぁ……?

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