Monster Hunter Delusion【更新停止】 作:ヤトラ
フルフルベビーの生態を題材に考えてみた妄想成長の結果です。色々と無理設定ですが(汗
そういえばフルフルって別名で呼ばれることないですよねぇ……勿体無い。
洞窟などといった、暗く狭い場所を好む特殊な飛竜種―フルフル。
他には無い独特的な見た目に恐れ慄くハンターは数多く、逆にそれが良いと絶賛するハンターもいるほど。
そんなフルフルには、未だミステリアスな面が多々存在している。
ある程度の生態の解析ができているとはいえ、謎が多いという事実に代わりは無い。
フルフルベビーという容態が採掘で見つかることがあっても、彼らの成長過程全てを見た者は居ないからだ。
また、生息地が同じフルフルの亜種が何故あのような赤い色に変貌したのかも、未だ解明されていない。
しかし近年になって、ある研究者がとある仮説を立てた。
「フルフルは、幼生期にどのモンスターに寄生したかによって成長が変わるのではないか?」
そのような仮説が生まれた理由はほかでもない―――フルフルの変異種の噂が広まっていたからだ
目撃者は意外にも多いが、その大半は「偶然見かけた」という言葉が付け加えられている。
目撃情報によると、主に旧大陸の沼地に現れるらしく、メゼルポルタ広場やポッケ村を問わず様々なクエストで姿を現すらしい。
それでも発見は稀で、神出鬼没なモンスター故に、探そうと思っても見つけられないものだそうだ。
数多くの沼地クエストを受注した者でも未だ発見できない時もあれば、初めて沼地に向かった者が目撃したこともあるという。
このように数多くの目撃情報がありながら、調査団やギルドナイトが探索しても見つけることが無い。
下手をすれば古龍種並の発見難易度を誇るかもしれないそのモンスターは、目撃情報を頼りに仮設を立てるしかなかった。
目撃情報を受けたギルドや学者達がまとめた結果、以下のような特徴を持っているらしい。
1・突如として現れた
何も無い空間から突如として姿を現した……こう報告するハンターが大半であった。
相手がフルフルであるなら、上から突然降ってきたというのが適切だとお思いであろうが、この場合は違う。
目撃者の報告では、気配こそしていたが見渡してもおらず、ふと振り向けばそこに居たという発言が多々あるのだ。
しかも自動マーキング持ちのハンターによれば、そのエリアにいるはずなのに、実際にはそのモンスターの姿は見えないという。
まるで幽霊を相手しているようだが、大抵は当初の目的…狩猟すべきモンスターに目を向ける為、相手にはしない。
さらにそのフルフルは、突如として姿を現すと同様に、突如として姿を消す能力も備わっているらしい。
しかし姿を消すと言ってもその空間から居なくなるわけではないらしく、そのフルフルらしき攻撃を受けたのが証だという。
姿を消したのにどうしてそのフルフルの攻撃だと解かるのかというと、受け止めた感触がブヨブヨしていたからだそうだ。
確かにフルフルの外皮には独特の質感がある為、一度触ってみれば忘れられないほどの感触なので、触れることで理解したのであろう。
以上からして、フルフル変異種には周囲に溶け込める擬態能力を持っているのではないかと推測される。
だが、沼地といえば紫と灰色というイメージがあるとはいえ、全ての背景に溶け込むことなど不可能だろう。
それほど超越した擬態能力あるいは隠密能力があると仮説を立てておくとして、次の特徴をまとめるとしよう。
2・色が薄い紫色だった
フルフル変異種の姿を目撃したハンターによると、そのフルフルの外皮は薄い紫色で覆われていたという。
通常種のフルフルは白、亜種は赤というのが定番だが、この色のフルフルは現在ギルドでは確認されていない。
そもそも何故、外皮の色が変色するのか理由がはっきりと解かっていない以上、この理由を解き明かすのは難しいだろう。
ともかく、フルフル変異種の色は薄紫色だということは理解できる。
姿形こそは亜種同様に原種とほとんど変わり無い為、色だけで判断しても構わないだろう。
とはいえ、その力は、かの有名な特異個体に負けず劣らずの強さを持っているだという。
幸いなのは、突如として姿を現す能力故、目撃したらまず逃げるという選択を取ったハンターが多いことか。
実力者が挑むこともあったが、首伸ばし攻撃だけでも強い力を感じた為、サブターゲットとして倒すのは不可能だと考え諦める者も多かった。
とにかく、紫色のフルフルを目撃した場合、狩猟すべきモンスターが別に居るのなら逃げることをオススメする。
力が強いこともそうだが、次に上げる特徴が、初対面のハンターが挑むには厳しいものだからだ。
詳しくは次項を見ることをオススメする。
3・疲労するガスを放つ
ここからが、この変異種と原種との最大の違いがハッキリと分かる。
フルフルといえば、外見や行動に加え、強力な電撃と咆哮を持つことでも知られている。
亜種になれば首を伸ばして噛み付き攻撃を行うこともあるのだから、恐ろしいものだ。
だが、このフルフル変異種―外皮の色から「
原種と亜種は天井にぶらさがっていると強酸のヨダレを垂らすことがあり、それを浴びると痛い思いを受ける。
この紫影の唾液は強酸ではないが―――驚くべきことに、ハンターの気力を奪い尽くす力を持っている。
たった一滴浴びただけでも防具から皮膚、そして体内へと浸透していき、筋肉疲労を起こし疲労状態にさせる。
そんな恐ろしい唾液を垂らすどころか、首を縦横無尽に伸ばして振り回すことで唾液をばら撒くのだから性質が悪い。
そんな疲労状態で、特異個体の如く電撃を多方面に発射したり、電気を帯びた突進をかましてくるのだから余計に恐ろしい。
ちなみに戦闘を試みることでその性質を知ったハンター達は、全員が大怪我を負ったという。
しかし死亡者がゼロという所からして、全員がかなりの実力者だということを物語らせるだろう。
とにかく、この疲労唾液と電撃が地味に厄介だから、万が一にも紫影に見つかった場合は逃げる事。
しかし、逃げ切ったからといって安心してはいけない。なにせ奴は姿を消す能力がある故、どこから出てくるか解からないからだ。
もしメインターゲットが大型モンスターの場合、慎重に慎重を重ね、確実に体力を温存して狩猟しよう。
でなければいつ不意討ちで襲ってくるのか解からず、死に繋ぎかねない。あのフルフルに食べられたくないと思うのなら、慎重に、しかし早急に当初の獲物を狩ろう。
以上の三点が、目撃情報を元にまとめた、原種との違いを表したものである。
だが、これは明くまで目撃情報。「そんなモンスターいるわけないだろ」と蹴る者も当然ながら多数いる。
それを否定させる要素が、紫影の外皮色と特殊なガス、そして透明化を持つ性質である。
この性質や色素に、古龍討伐あるいは撃退を経験したことのあるハンターなら心当たりがあるだろう。
その古龍種が何かといえば……霞龍オオナズチのことだ。
景色に溶け込み透明となり、疲労するガスを放つ特殊的な古龍種。紫影の性質とまったく似ているではないか。
これにより学者達は、この紫影の変異進化のヒントをつかんだのである。
何らかの理由で霞龍にフルフルベビーを取り付け、その体内を食すにつれて霞龍と同じような性質を持って成長。
これが紫影というモンスターを創り上げた理由なのではないか?と賛否論が繰り広げられている。
霞龍の研究によると外皮に微弱な電流を流すことで変色する能力を持つとされており、これもヒントに繋がる。
フルフルは発電機関を備えたモンスターである上、特徴的な外皮を持っている。
微弱な電流を出力することで外皮の色を変え、背景に溶け込む能力を備えるようになったと考えれば納得もできる。
こうして、フルフルの成長過程にある程度の仮説を立てることができた。
ある意味でフルフル変異種の存在があってこそだが…本当の脅威はこれからだ。
ご存知だろうが、フルフルは単為生殖が可能……つまり、紫影は未だ増える可能性がある。
むしろ、増え続けているのかもしれない。目撃情報が今も尚多発しているのがその証拠。
沼地へ行くハンターに告げる…神出鬼没な影には気をつけるように。
フルフルの捕食方法を知っているあなたなら、その脅威が解かるはずだから。
―完―
というわけで、リクエストが一つ「ステルス能力をもつフルフル」です。
変異種になった経緯はあくまで個人設定ですが、古龍にフルフルベビーを宿すってメチャクチャ大変そうですね!
というか、あんな捕食方法でありながら姿が消せるって、ある意味でかなり怖いモンスターになっちゃいましたね(汗)
○本日の防具と素材一覧
●シリーズのスキル一覧 (共通)
・超高級耳栓
・声帯麻痺毒無効
・隠密
・体力-1
●主に剥ぎ取れる素材
・妖艶色の柔皮
紫影の柔らかな外皮。なんとも言えない妖しい色合いをしており、見つめ続けると危険。
・妖艶色の翼膜
紫影の柔らかな翼膜。その翼膜を纏った踊り子は数多くの人々を虜にしたと云われている。
●紫影の素材で出来る武器
・バイオレットホルン(狩猟笛)
緑・黄・ピンクの三色。そのおぞましい音色は聞く者をバイオレンスな気持ちにさせるという。