「飛んでるふ~ふふ~ん」
「ふふふんふ~ふふ~ん」
世界に何か所か設置されている、天災科学者
ラボの持ち主である束とその弟である
かの天災がわざわざ全世界に生放送するということで、あらゆる国の住人が固唾を飲んで放送を見ていた。
日本も内閣総員がデカいモニターをつけて行方を見守っていた。
「という訳で、お葉書いただいておりますお葉書ありがとうございます。
お葉書をくれたのは東京都足立区の
「おー、いっくんからお葉書が来るとは……嬉しいよ!」
「お葉書の内容はこうなっております」
『どうして俺は男なのにISを動かすことができたのですか?
教えてください』
星はスラスラとお葉書を読み上げ、ホワイトボードにマグネットで張り付けた。
軽い感じで書いたのだろうが、世界のパワーバランスを一転させかねない内容であることに一夏は気づいていない。
「えーとね、それは多分誤作動だね!
テストパイロットだったちーちゃんと遺伝子が殆ど一致してるから、ISのコアがいっくんをちーちゃんだと間違えたんだと思うよ!」
何気に白騎士=織斑千冬だと言うことをバラしている束だった。
千冬は頭を抱えた。
「姉貴! 俺もISを動かしたいんだけど!」
「んー? でも星くんは男の子だしなあ」
「でも、俺も動かしたい。一夏ばっかりズルいと思います」
「男だけどISを動かしたい……そんな貴方にはこれ!」
束は一旦カメラの外に出ると、ドデカい筒状の機械を背負ってきてテーブルの上にドンと置いた。
「ダブルジェンダ~ビ~ムキャノン~」
旧ドラのような声色で名前をいう束。
「何だこれ、ビームキャノン?」
「このビームキャノンには殺傷能力がない代わりに、相手の肉体を変化させる光線を発射するんだ。 染色体とかホルモンバランスとか骨格とかを色々変化させてね、なんやかんやで相手を『男でもあり女でもある新人類』に一瞬で変えてしまうんだよ!」
「新人類って?」
「見ればわかるよ。 とりあえず星君に当ててみようか!それーっ★」
「何すんだおまっ……何の光ィ!?」
発射された桃色の極太光線は星を飲み込んだ。
「あれ、何ともない?」
「ここに鏡があるから自分の姿を見てみなよ」
ごん太ビームに飲み込まれたが、自分としては何の変化も感じられない星。
彼は言われるがままに、いつのまにか設置されていた姿見に映る自分の姿を確認した。
するとそこには……
「なんじゃこりゃあ!?」
束そっくりの美少女が驚愕の表情を浮かべていた。
目つきは姉と違って切れ長で、髪の長さは肩にかかる程度のミディアムボブ、身長は束より握りこぶし一つ分ぐらい高いがそれ以外はほとんど一緒である。
特に胸の大きさなんかはまったく同じぐらいの爆乳だった。
どこぞの中国の代表候補性は歯ぎしりをした。
「俺が女になってる……」
「ノンノン、女の子じゃないよ。 下のほうを確かめてみなよ」
「下のほう……ええ?」
チッチッと指を振る束に猜疑心を覚えながらも、星は自らの『下のほう』を触った。
むにゅりとした何とも言えない、今までに何度も触ったことのある感触が確かに感じられた。
「
「フフフ、男でもあり女でもあるというのはそういう事だよ。 新人類となった星くんは男女両方の生殖器を持っているのさ!
つまり、子供を産ませることも出来るし産むことも出来る!!」
「それってつまり、ふ……」
「それ以上いけない。コードに引っかかるかもしれないからね」
「あっ、はい」
「でも、このダブルジェンダ~ビ~ムキャノンには欠点があってね……」
指先をくるくると絡めながら、申し訳なさそうに束はこう言った。
「元の体に戻せないんだよね、それ。
あと、男でもあり女でもあるから性欲が滅茶苦茶強くなっちゃう。
具体的には毎日三回ぐらいはオナニーしないといけないぐらいには強くなっちゃう」
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!? テメエエェェェ!! 何してんだあぁぁ!!」
憤怒の表情を浮かべながら、束の胸元を掴み上げる星。
「まあまあ落ち着いて、束さんみたいな美少女になれて嬉しいでしょ?」
「そういう問題じゃないだろォ!!」
「まあまあ、いざとなったら束さん(が作った性処理用のクローン)が相手してあげるからさ!」
「ふざけんなよオオオオオオオ!!」
グワングワンと束の方を掴んでゆすり続ける星。
こうやって星は、全世界に両性具有者に変化するという痴態を見せつけてしまったのであった。
束が全世界生中継をしていた理由は「星が両性具有者になる所を世界中にみせつけたかった」からです。
それ以外の理由は特にありません。