古明地さとりのヒーローアカデミア   作:ジト目さとり様支援隊

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ハーメルン回ってると連載小説の前書にちょっと憧れてたんですけど、実際連載すると書くことがない



手短にお願いします

さとりは激怒した。必ず、かの邪智暴虐の王(八雲紫)を除かなければならぬと決意した。

 

 

****

 

さとりが問答無用で幻想郷を追い出されてからおよそ数ヶ月が経過した。

 

最初こそ外の世界の文明の発展に驚いたもののそこはさとり妖怪、心が読めるために理解も早い。最初の1ヶ月2ヶ月でもう外の世界の文明に馴染んでいた。

 

問題は別のところにある。

 

「確かに、地霊殿での仕事のない休日は久しぶりでのんびり出来ましたし、衣食住、特に風呂トイレ別の物件を用意してくれたのもありがたいし、仕送りと称してある程度生活出来るお金は来る。確かにそう聞くとまあいいのです」

 

まあいい、という彼女の表現からからかけ離れた表情と声音でブツブツと呟く。どちらかと言うと目の前に八雲紫がいたら助走をつけてぶん殴ってやる、そんな表情である。

 

「ですが調査のためとはいえ雄英高校を受けろとかキツすぎません?雄英高校の偏差値79の意味知ってますか?全国の中学生のおよそ0.135%ですよ?

 

私は確かに地霊殿の業務をしていましたが、こういう勉強っぽい勉強はしてないんですよ?」

 

時は雄英高校入試当日朝。さとりは現在雄英高校への道を歩いている。

 

目の下にはクマが出来、幽霊のような足取りでフラフラと歩いていく。髪は手入れを怠ったように乱れ、目は半眼。その雰囲気に加え、不機嫌だと雄弁に主張する口元。

 

「しかも、苦情を入れたらあの野郎自分の式を送り込みましたね。確かに暇潰しで三途の川の長さを求める方程式を発案出来るような(八雲藍)なら元服にも満たない子供の学問など楽勝でしょうね」

 

見た目は悪霊、歩く姿はまさしく妖怪かくあれかし。一般人は彼女から目を逸らし、さとりのための通り道を開ける。中には携帯を取り出しどこかに電話する人もいる。

 

「ですがあの式、主人に何を吹き込まれたのか分かりませんが、かなり気合い入ってましたよ!?一日中勉強と戦闘訓練とかバカですか!?」

 

古明地さとりは心を読むことが出来る。つまり、相手の言いたいことをすばやく的確に理解することが出来るため、勉強の理解速度はとても早い。それは勉学だけではなく、体術においても発揮される。

 

その理解速度を持ってなお、目の下にクマができ、背後に死神を幻視するほどハードスケジュールだったのだ。

 

「...この愚痴も何百回目ですし、いい加減しつこいかもしれませ」

 

ドン、と突然さとりは何かにぶつかる。無意識にモーゼ状態であり、先程まで衝突がなかったため、疑問に思うさとり。

 

「ごめんね、警察なんだけど。ちょっといいかな?」

 

顔を上げると国家権力がいた。

...そういえば、気に留めていなかったがさっき携帯を取り出してた人がいたような。

 

さとりは全てを理解すると空を見上げた。幻想郷の地下暮しでは見慣れぬ大きく広い空が、一人の少女をのぞき込む。

 

「雄英高校の入試があるので手短にお願いします...」

 

コンビニで栄養ドリンク買おう。さとりは職務質問を受けながらこっそり決意した。

 

 

****

 

「今日は俺のライヴにようこそー!!!エヴィバディセイヘイ!!!」

 

一発ぶん殴ってやろうか。

 

寝不足でイライラする衝動を抑えるとひとつ深呼吸。というかあのあの男は心を読む限り、コールアンドレスポンスを期待していたらしい。

 

だが考えてみて欲しい。こんな緊張してるような受験生の中で一体誰が返事をするというのか。

 

少年少女の沈黙がその答えである。

 

「こいつはシヴィー!!!受験生のリスナー!実技試験の概要を___」

 

この辺でさとりは男の声を意識から外すと、近くの少年のブツブツという声に耳を澄ます。

 

どうやらあの煩い男はボイスヒーロー『プレゼントマイク』と言うらしい。雄英高校は彼を筆頭に...置いていいのかは分からないが、教師は全員現役のヒーローをやっているとのこと。

 

口元にステレオを当てた男が続ける。

 

「入試要項通り!リスナーにはこのあと十分間の模擬市街地演習を行ってもらうぜ!!」

 

騒音男のイメージを読む限り、演習会場はどうやら一会場で小さな街一つほどの大きさがあるらしい。そんな設備を片手の指では足りないほど持ち合わせていると言うから驚きだ。

 

高校生の何十人のためだけにそんな設備が用意されているならたしかに偏差値78も頷ける。

 

というかペットの餌代で火の車の地霊殿にも少し振り込んで貰えないものだろうか。あのビルひとつ建てる代金を譲ってくれるだけでかなり楽になるのだが。

 

「演習場には仮想(かそう)(ヴィラン)を3種・多数配置してあり___」

 

別のところに行きそうになった意識を引き戻すとステレオ男の心の声に集中する。

 

どうやら仮想(かそう)(ヴィラン)を破壊することで手に入れることが出来る(ヴィラン)P(ポイント)の他に救助(きゅうじょ)P(ポイント)というものが用意されているようだ。ヒーローとしての大前提、自己犠牲の精神を、ヒーローが審査制で判断するらしい。

 

ヒーローを育成するに当たって、人助けをした受験生を排斥しない。そんな確固な意思を感じる。

 

 

さとりはステレオ男からそこまで読み取り、一息つくと改めて自身の能力の便利さを痛感する。

 

「この能力は素晴らしい。10点満点で評価するなら11点。これ以上の評価はできない点数ね」

 

小声で呟いたはずだが前に座っていた眼鏡をかけている少年に睨まれる。どうやら話は黙って聞け、気が散る、ということらしい。

 

さとりはぺこり、と一礼するとステレオ男の話を聞き流す作業に戻る。

 

 

 

その後、眼鏡をかけた少年が質問を行い、その少年が飯田天哉という名前を持っていること、あとかなり融通が利かない性格らしいことを知った。

 

まさか本当にうるさいと指摘するとは思わなかった、と後にさとりは語る。

 




感想いただけると作者が狂喜乱舞します


>演習会場はどうやら一会場で小さな街一つほどの大きさがあるらしい。
雄英高校建てるのに実際いくらかかってるんでしょうね。

爆豪くんとか緑谷くん当然のように外壁ぶっ壊してたけど修繕費とか高そう(小並)
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