第6話、水の都編でごぜーます
が、侍圃人、欠席です
理由は後書きにて
前半は、前回入れ損ねた5話のシーンから
「トロルの群れ?」
何の宴会かも知らずに、丁度食事でその場に居たからと巻き込まれた、新米戦士と見習聖女の小さくとも勇敢な冒険を祝う席で、侍圃人はフリッテッラを頬張りながら首を傾げる。
「うむ! ここから北に行った方の街の近くに住み着いたそうだ!」
それに対して大仰に頷くのは、
曰く、現地の青玉等級
「……確認できただけでも十体以上……。
「放っておけば、向こうで幾つかの
「頭数が増えれば報酬の取り分が減るからな。
単独の一党でこなせるなら、それに越したことはねえ」
女騎士の隣に座っていた、
「要するに、臨時
得心がいった侍圃人に、再び「うむ!」と返す女騎士。
なんならそのまま正式に加入してくれても、という発言は無視した。
「十体以上が相手となると、流石に、後衛を守る余裕は無いわよ?」
「ああ。行くなら俺ら三人だな。
ガキどもは、こいつとこっちで適当な依頼でも受けさせる」
少年斥候と少女巫術師について言及すれば、重戦士が
二人に、湾刀と術を扱える侍圃人が加われば、オーガや上位の
「報酬は一人当たり金貨一袋半ってところか」
「奮発したわね」
「
即物的な笑みを浮かべる女騎士に、それで良いのか聖騎士志望、と思うものの、いつものことと流した。
ここで侍圃人が断れば、如何に銀等級の二人でも、手に余る依頼として他に回すだろう。
しかし、みすみす見送るには、少々惜しい、旨味も大きな仕事だ。
「分かったわ。臨時で組みましょう」
「よぉぉっしっ!! 勝ったぞゴブリンスレイヤー!」
「何がよ?」
「こないだお前を誘った時、ゴブリン退治に行くから、って断られたの気にしてたんだよ、あいつ」
立ち上がり、近くに居た連中と大声で乾杯し始めた女騎士に、勝ち負けの話じゃないでしょう、と呆れた視線を向ける侍圃人。
「移動手段の当てはあるの?」
「歩くにゃ遠いし、俺らの得物は重いからな。馬車でも借りるさ。
運賃は奢るぜ?」
「あら。それなら有り難く、同乗させてもらうわね。助かるわ」
酒の席で、とんとん拍子に予定を詰める。
打てば響き、剣と術が使えて、
相方の言ではないが、この機会に引き込めないものか、と思案しながら、重戦士も麦酒を飲み干した。
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「えぇー!? じゃあ、今回は来ないってこと!?」
「申し訳無いけど、先約だから」
頬を膨らませる妖精弓手を宥める侍圃人。
実年齢二千歳をあやす外見幼女。
字面が酷い有り様である。
「オルクボルグも何か言いなさいよー! 取られちゃうわよ!」
「いや……」
俺は強制できる立場ではない。先に約束したのなら、そちらを優先するのが道理だろう。
以上、ゴブリンスレイヤーが圧縮した内容だが、女神官も、大体解読できた。
「来るのか来ないのかは、好きにしろ」
ぶっきらぼうな、選択を迫るだけの発言でも、精一杯の誠意なのだと。
「分かっている」
それを、侍圃人も理解している。
寧ろ、ちゃんと確認が取れるように成長したなぁ、と感動している。
「割れ鍋に綴じ蓋、たぁ言うがのぅ……」
「こればかりは、当人同士の問題でしょうや」
そんな、どうにも不器用で、妙に器用で、ちぐはぐな有り様に、鉱人導師と蜥蜴僧侶は、やれやれと苦笑し、それぞれ火酒とチーズに舌鼓を打つ。
一方のゴブリンスレイヤーは、話題が火と水と毒の禁止に移り、別の手を考えていた。
「煙玉を使わないのなら、借りても良い?」
「ああ」
「火の秘薬と
「ある。使うか?」
「使うかは分からないけど、一応」
「そうか」
そしてその分、侍圃人の装備が増えた。
「ちょっと待って、あんたたち」
「私は禁止されていないし、今回は別行動」
「使える者が使えば良い」
「トロルが相手なら、手札は多目に用意したい」
「む……ぐぅ……」
畳み掛けるように言われ、ぐうの音は出たものの、だからといってどうなる訳でも無い妖精弓手。
「あーもー! 分かったわよ! そっちは好きにしなさいよ!
ただし! こっちは火も水も毒も禁止だからね!」
「ああ」
「分かっている」
根負けした妖精弓手に、淡々と応じる二人を見て、口数が少ない時は本当にそっくりだなあ、と、女神官は思った。
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「……今頃は、あちらも夜営中かしら」
街道の脇に設けられた焚火場の傍らに馬車を停めて、馬に餌と水をやり、食事を済ませた後の一時。
愛刀を手入れしていた侍圃人が、南東、西の辺境と水の都の間辺りへ視線を向け、呟く。
「あっちも遠征だったか。指名依頼らしいな」
独り言のつもりだったそれに応えたのは、焚き火の番をしていた重戦士。
見張り役の二番目である女騎士は、早々に馬車へ戻って熟睡している。
「耳が早いわね」
「一党を預かる頭目としちゃあな。どんな情報が生き死にを分けるか、分からねえからよ」
ご立派ご立派、とくすくす笑う侍圃人に、からかうな、と渋い顔をする重戦士。
「……そっちも、一党の人数は揃ったみたいだな」
「ええ。
「羨ましいこって」
「私も含めると、術師が四人だものね。戦力がある分、厄介な依頼が転がり込んできそうなのが難だけど」
前衛に
贅沢言うな、と重戦士。
良い人材は居ないかしら、と問えば、
重戦士の一党は、彼と女騎士に半森人の軽戦士で、前衛は必要十分なのだが、それはそれ。
欲を言えば、状況に応じて前にも出られる術師が欲しいところだが、目下、
そんなことは、お互いに分かっている。
分かっている上で、これは単なる、軽口だ。
「臨時で手が欲しい時は、貴方達のどちらかに声をかけるから、よろしくね。
そのまま、こっちに入ってくれても良いけれど」
「行かねえし、行かせねえよ。臨時ならともかくな」
「あら。残念ね」
飾らない、気の置けないやり取りは、侍圃人が装備の手入れを終え、床に就くまで続いた。
翌日、女騎士が除け者にされたと拗ねて、いつも以上に面倒臭くなるのは、また別の話。
《眠雲》で動きを鈍らせ、大振りな攻撃は回避し、飛び掛かるゴブリンの首をはね、大火力の《火矢》がある
ええ、そうです
小鬼英雄にメチャクチャ相性良いんです、AGI型サムライ
装甲が魔法防具頼りなので、足止めされてクリティカル喰らったら即死ですが、味方と連携して雑魚に群がられないよう立ち回ったら、判定いらないレベルで勝ててしまうんです
ゲームだったらハメ殺し上等だけどなぁ! それじゃストーリーが山なし落ちなし意味なしなんだよぉっ!!
はい、とゆー訳で水の都は侍圃人抜きでアニメ通りに展開
ゴブスレさんはチャンピオンに殴られていただき、本作では、重戦士、女騎士、侍圃人による、トロル群退治に突入します