ガーリー・エアフォース  Electronic wing   作:ECMO

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十巻発売が待ち遠しいです!それに加えてアニメ放送とエスコン7発売!何年も待っていた時が着々と近づいて来ます。備えましょう、私たちの戦場に。


3話 顔合わせ

「グロウラー、どれが良いかなー?」

 

そう言ってライノが見ているメニューに並んでいるのはハンバーガーです。ここは厚木基地内にあるファストフードチェーン店です。

グリペン達一行はウィリアム・シャンケルに連れられて建物に入ってしまったので、私達はお昼ご飯を調達してグリペン達が出て来るのを待つことにしたのです。

 

「そうですね、好き嫌いが分かりませんから普通のが良いと思います。あ、ボリュームは大切ですよ」

 

「ボリュームねぇ日本人は少食って聞くけど大丈夫かなー」

 

「慧君は成長期の男の子ですよ?よく食べると思いますよ」

 

「ドリンクは「ココア」コーラだねー、OKー」

 

「ハンバーガーにココア意外といけますけどねー」

 

「そんな組み合わせするのはココアキチのグロウラーくらいだからねー」

 

 

—————————————————

 

「あ!」

 

大変な事に気付きました。

 

「んーどしたのさグロウラー」

 

「私達何も考えずにハンバーガー買って来ましたが、慧君達がパンNGの可能性を考えてませんでした。」

 

「パンNG、確かに日本はライスの国だもんね可能性はゼロじゃないかも。でもどうする?ライス系の食べ物知らないし」

 

そうですね、どうしましょうか......は!ピザだ。ピザが食べたい。

 

「ライノ、ピザにしましょう。ピザが嫌いな人間なんていないってイタリア人のおじさんが言ってましたし。」

 

「ピザかーいいねー...グロウラー、イタリア人と話す機会なんていつあったのさ」

 

「マリンコ(海兵隊)の所に遊びに行った時にベネリ社の人がいて仲良くなったんですよ。しかも仲良くなるついでにベネリM4(M1014)を1挺貰っちゃいました。」

 

ベネリM4はイタリアのベネリ社が開発した12ゲージのガス圧式セミオートマチックショットガンです。

ガス圧自動調節機構を持っていて様々な弾種、環境に合わせてガスレギュレーターを調節する事なく使用できる素敵性能の高さを誇ります。

 

「貰ったの?良いなー、グロウラーは誰とも仲良くなれるっていうか誰からも可愛がられるよねー羨ましいよー」

 

「友達とかの仲良くなる感覚よりペットの猫を可愛がる感じの方が近い気がしますけどね」

 

「ふ〜んグロウラーは猫かー...うりうり〜」

 

ライノはニヤッと笑うと頭を撫でてきました。続いて首筋から顎にかけて。

 

「にゃ、にゃ〜ん」

 

ライノと戯れるのもほどほどに売店へ向かいましょう。

 

———————————————

 

「さーて買った買ったーグロウラーどこで待ち伏せるー」

 

「そこの木陰で良いと思いますよ、あと240秒程で目の前の道をグリペンと慧君が通りますし」

 

「CCSからの情報?便利だねー、あっレジャーシート持って来るの忘れてた」

 

「ありますよーほいっと」

 

パーカーのポケットから大きめのレジャーシートを取り出し展開します。

え?パーカーのポケットに大きいレジャーシートが入るわけ無いだろJKって?私のパーカーのポケットは物理法則や当たり判定に縛られませんから問題ありません。

 

さて、あとはグリペンと慧君を待つだけです。コーラを飲んでフライドポテトをつまみます。

 

「お、来たね。おーい、お二人さーん」

 

ライノは声を上げて手を振ります。

 

「どこいくの?ウィリーとの打ち合わせはもうおしまい?」

 

ライノが聞くと慧君が答えました。

 

「おしまいって言うか...なんか難しい話が始まっちゃって。今のうちに食事をすませてこようかなと。」

 

「カフェテリア?」

 

「に行くつもりだったけど」

 

ライノはふむふむとうなずくと、まだ広く空いているレジャーシートを指して

 

「だったらあたし達のランチに付き合わない?ちょっと買いすぎちゃって」

 

「慧、私は今多大な忍耐を強いられている」

 

そう言うグリペンは目をぎらつかせて荒い息になりピザの箱を見つめています。少し怖いですね。

 

「分かった。分かった食べよう、ごちそうになるよ」

 

————————————————————

色々な話をしました。グリペンと慧君が一緒にいるとなぜグリペンが安定稼動するのかとか、日本の他のアニマの話とか。

 

ライノがずっと質問責めしているおかげで私はほとんど話す事なく聞きたい事を大方聞くことが出来ました。

ライノが勢い良く話しているので、わざわざ私が介入して話しかけることもないでしょう。黙って食事を続けます。

 

バーガーやピザにはコーラと言う人もいます。コーラを飲むとその気持ちも分かります。それでも私はココアが好きです。パーカーのポケットから紙パックのココアを取り出し一口飲むと幸せな気持ちになります。これにポテトを合わせると...フライドポテトの塩気にココアの甘さが引き立てられて美味しい!

 

ライノと慧君が話していて、その横でグリペンと私が無言で食事をする絵面が続きます。なんだか私が食いしん坊キャラみたいで嫌ですね。私も会話に参加しましょう。

 

「...その時はグロウラーに頼るよー」

 

「ん、ごめんなさいライノ、聞いてませんでした。」

 

「日本とロシアが組んでアメリカと開戦したらアニマの数が圧倒的に負けてるからグロウラーに頼るよーって話」

 

「そんな状況を逆転できるほど強力な存在じゃないですよ、私は。ん?どうしましたか慧君」

 

私の方を見ていた慧君は言いづらそうに頬を掻きながら口を開きました。

 

「えっと...本人を前にして言うのもアレなんだけど、ライノはF/A-18だよな?「そだよー」その...俺、グロウラーの事知らないんだ。八代通さんからもライノの事しか聞いてないし。どんな戦闘機なんだ?」

 

「あぁ八代通 遥は私の事ちゃんと秘密にしておいてくれてるんですね。私はE/A-18G、戦闘機じゃなくて電子攻撃機です。ライノの複座型、F/A-18Fを改修した飛行機ですから見た目はよく似てますし知らないのも仕方ないですね。あ、E/A-18Gがドーター化されている事は軍事機密なので他言無用でーすよっ。ここからE/A-18G見えますよ、見ますか?」

 

「ここから見えるのか、なら見たいな」

 

ポケットから双眼鏡を取り出します。

 

「はいどうぞ、あの建物の隙間から見えますよ」

 

「んーどれだ?」

 

「もうちょい右です。行き過ぎ、ちょい左...仕方ないですね。」

 

立ち上がって双眼鏡を覗いている慧君の背後に回ります。膝をついて座っている慧君の目線に顔の高さを合わせ、手を伸ばして両手で双眼鏡を保持している慧君の手に手を重ねて機体が見える方向に矯正します。

 

「なっ!?ちょ、おい」

 

「見えましたか?翼を折っている奴です。翼端に膨らみのある」

 

 

【挿絵表示】

 

 

「見えた!見えたから!」

 

「どうしたんですか?」

 

「グロウラー当たってる、当たってるよー」

 

ライノがそう言いながら自分の胸を指しています。

あぁ胸ですか、それで慧君が変だったんですか。言われてみれば後ろから抱き着くような形になってしまっていました。...面白い反応しますね。

 

「ぎゅー」

 

「はっ!?ちょ、まぎ」

 

ふざけるのはこれくらいにして離れます。ふふっと笑ってしまうのも仕方ないですよね。

 

「慧君の反応が面白いのでつい遊んじゃいました」

 

「グロウラー、そんな事してたら襲われても知らないよーあたしは助けないからねー」

 

「きゃーコワーイ、いやまぁ人で遊んだ私が悪かったですね。ごめんなさい慧君」

 

まだ顔の赤い慧君が口を開きました。

 

「襲わねーよ。グロウラー、秘密兵器がこんな堂々と出歩いてて良いのかよ、写真とか撮られたらマズイんじゃないのか?」

 

「慧君は携帯電話持ってますか?それで私の写真撮ってみて下さい」

 

「え?お、おう」

 

慧君は携帯電話を取り出して私の事を撮影しました。あ、何かポーズをとっておけば良かったですね。

 

「今撮った写真を確認してみてください」

 

「写ってない!?」

 

慧君が撮影した写真には私は写っていません。何もないところを撮影したように、写っているのは背景のみ。

これはインターネットに繋がっている端末にCCS(セントラル・コンピューター)が介入して画像から私のことを削除したからです。今の時代にネットに繋がらない道具で写真を撮る人は多くありませんから一般への機密流出対策としては十分です。

 

「...幽霊」

 

グリペンが青ざめた顔で呟きました。

 

「いや違いますから幽霊じゃないですから。」

 

グリペン達と話していると外野から声をかけられました。

 

「な、なんだ、こんなところにいたのか」

 

ややどもりがある日本語を話す猫背の白人男性、ウィリアム・シャンケルです。

 

「フードコートに行ったものと思っていたから、さ、探したぞ」

 

「ごめーん、あたしが呼び止めちゃった」

 

悪戯っぽくライノが舌を出しています。かわいい。

 

「ちょっとランチを買いすぎちゃって、丁度いいから一緒に処理してもらおうかなーと。偶然、たまたま出会った感じ?」

 

ウィリアム・シャンケルは人数分ある紙コップを見ましたが特に何も言いません。慧君の方を向いて口を開きました。

 

「な、鳴谷君と言ったかな。君少し時間あるか。グリペンも」

 

————————————

 

「グリペン達、連れて行かれちゃったねー」

 

「まあ仕方ないですね、話し足りないのは次の機会にまたって事で」

 

「これどうするー?」

 

そう言ってライノが見るのは大分減りはしたもののまだ残っている食べ物達。

 

「どうもこうも食べるしかないですよ」

 

「そうだねー。あ、グロウラーはいあ〜ん」

 

ライノが私に向けてピザを差し出して来ました。

 

「なんですか?ライノ」

 

「ペットのグロウラーに餌付けー、ほれほれ〜食べていいんだよ〜」

 

「ペットじゃないですけど。あむ」

 

まぁ差し出されれば食べます。しかし人の保持しているピザを食べるのはなかなか難しい、もっと食べやすいものにしてほしいです。

 

ライノにお返しをしてあげましょう、取り敢えず手元にあったポテトを摘みます。長いですねこれ。

 

「はいライノ、あ〜ん」

 

む、この摘んでいる手はどのタイミングで離せば良いのでしょうか?早すぎると食べ物が落下してしまう気がしますが遅すぎるとそれはそれでまずいです。

なんて馬鹿な事を考えていたせいで気付きませんでした。ライノの口が摘んでいる指の目の前まで迫っている事に。そして......指先が突然温かく湿ったものに包まれました。

 

「ひゃん!?」

 

ライノは私の指先に摘まれたままのポテトの後端を回収すると口を離しました。そして手を口元に当て普段は見せない妖艶さに満ちた笑みを浮かべました。

 

「グロウラーの指、美味しいっ。もっと味わっていたいなー」

 

な、なにを言っているんですか!この子は!ダメです、絶対ダメです!そんな事は!

 

「じ、自分の指でも食べてて下さい!フレームも構成部材もほぼ同じですから同じ味ですよ!」

 

「どうしたのさー、恥ずかしい?恥ずかしかった?かわいいなーグロウラーはー顔真っ赤にしてー」

 

 

——————————

 

そんな事もありながら残っていた食べ物を処理する事が出来ました。次にグリペン達と会えるのは上海奪還作戦の時ですね。その時は他のアニマも一緒に、楽しみにして備えましょう。大規模戦闘に。




ラノベ的イベントシーンで女の子の絵じゃなくて飛行機の絵を入れるアホがいるらしい。
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