東方軌跡録   作:1103

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 初投稿で、少しドキドキしています。
最近動画や二次小説、漫画の東方を見て、自分でも書きたくなったので、ここハーメルンに投稿しました。
 つたない文章ですが、読んでくれたら嬉しいです。

追記 手直ししました。今読んだら酷い内容ですねこれ・・・・・・。
当時はまだ、原作をやっておらず、設定も固まってもいないので、キャラが安定していない。正直かなり恥ずかしいです。
 これで多少はマシになっていると良いのですが・・・・・。


軌跡を視る青年

 幻想郷の東の外れには神社がある。

その名も博麗神社、幻想郷を覆う結界の境に存在する。

 そんな神社に、一人の青年が境内を掃除していた。

 

「こんなもんかな? 霊夢、掃除終ったぞ」

 

青年が名を呼ぶと、お賽銭箱の隣で御茶を飲んでいた巫女が湯飲みを静かに置く。

 

「終ったの? それじゃ買い出しお願いね」

 

「・・・・・人使い荒くないか?」

 

「ふーん? 居候の癖に、家主に逆らうの?」

 

「了解・・・・・」

 

「よろしい。それじゃ頼んだわよ―――ジン」

 

ジン、それが青年の名前であった。

彼は半年前に幻想郷に流れついた外来人である。

最も、詳しい経歴は不明。

行く当てが無いのと諸事情で、博麗神社に居候させてもらっているのだ。

 ジンは黙々と、買い出しの準備を始める。

まず、博麗札。これは妖怪に襲われた時の為に霊夢が作ってくれたありがたい札である。

弱い妖怪なら一撃、強い妖怪でもそれなりにダメージを与えられる協力な札である。

 次に浮游玉。これは空を飛べないジンの為に、霊夢が授けてくれた勾玉である。

これを持っていれば、誰でも空を飛べるようになる。もちろん練習は必要だが。

 

「それじゃ、行って来る」

 

「行ってらっしゃい」

 

 霊夢に見送られながら、ジンは空に飛び立った。

 

―――――――――――

 

 人里についたジンは早速霊夢に頼まれた買い物を始めた。

メモを片手にあちらこちらで買い物をしていると、見知った人と出会う。

 

「おや、買い物かジン」

 

「ん?慧音か」

 

 彼女は上白沢慧音。人里で寺子屋を営んでいる女性である。

他にも里の自警団に所属してたりと、人里では顔が広く、ジンもよく世話になっている人物である。

 

「君が幻想郷に来てからもう半年か・・最近調子はどうだ?」

 

「ああ、お陰さまで何とかやっていけている。慧音の方は?」

 

「いつも通りだ。だが、相変わらず私の授業は不評のようだ・・・君みたいに分かりやすく出来れば良いのだが・・・・・・」

 

「ははは・・・・・」

 

 ジンはそれを聞いて苦笑いをする。

本来、彼女の教え方は中学や高校に通じるやり方なので、子供達ではその方法では理解出来ないのだ。

 その事を里の人に相談を受けたジンは、一度慧音の代わりに授業をした事があった。

それが思いの外好評で、今では臨時講師として、時々授業を受け持つ事がある。

 授業内容を相談するようになって、彼女の授業内容は以前よりマシになったが、それでも難解な部分があるのは今でも変わらないようだ。

 

「それで、今度はいつぐらいに寺子屋に顔を出せそうか?」

 

「明日ぐらいには」

 

「そうか、それでは明日は頼んだぞ。

子供達もいつも楽しみにしているからな」

 

そんな話をしていると、里の人達が慌てた様子でジン達の所に走って来た。

 

「ジンさん! 先生!」

 

「どうしたんだ? そんな慌てて」

 

「妖が現れたんだ!」

 

 妖―――それは知性の無い妖怪の総称である。

本能のままに動いているので、このように幻想郷のルールを脅かす存在となっている。

 

「逃げ遅れた人達が何人かいるんだ! 何とか助けてやってくれないか!」

 

「わかった。今から―――」

 

「俺が行く。慧音は霊夢を呼んで来てくれ」

 

「ジン!?」

 

ジンはそう言うと、荷物を放り出し。そのまま飛び立った。

 

―――――――――――

 

人里離れた場所に、一人の女性が獣の妖に追われていた。

 

「はっ、はっ、はっ」

 

女性は必死に走ってはいたが、どんどん距離を詰められて行く。

 

「あ!」

 

あまりにも急いで走っていた女性の足はもつれてしまい。女性は転んでしまった。

それをチャンスとばかりに、妖が飛び掛かる。

 

「ガオォォン!!」

 

「ひっ!」

 食われる。そう思った女性は思わず目を瞑る。しかし、いつまで経っても牙が襲い掛かる事がなかった。

女性は恐る恐る目を開けると――――。

 

「何とか間に合ったようだな」

 

一人の男性―――ジンがそこに立っていた。

 

「立てるか?」

 

「え? あ、はい・・・・・」

 

「なら、急いで走れ。こいつは俺が相手をする」

 

「あ、ありがとうございます!」

 

ジンの言葉に従い、女性は一目散に人里に向かって走り出した。

残ったジンは、妖と対峙する。

 

「俺が相手だ。来い!」

 

「グオォォ!!」

 

 妖は勢いよくジンに飛び掛かる。しかし、ジンはそれを容易にかわす。

 

「ガウッ!?」

 

「単調だな!」

 

 ジンはすかさず、博麗札を妖に投擲。札は妖の体に付着すると、妖に電流みたいな物が走る。

 

「ギャウン!!」

 

「畳み掛ける!」

 

 追い討ちを掛けるように、二枚、三枚、四枚と、札を放った。

 

「グガァァァ!!!」

 

 妖は札の効力に耐えながらも、ジンに向かって物凄いスピードで迫る。

そして、両手の爪でジンを引き裂こうとする。

 

「予測通り」

 

 ジンはそれをかわすのだった。それも一撃では無く、妖が放った全ての攻撃を全てかわしたのである。

とても普通の人間では無理な芸当。しかし、彼が持ち能力がそれを可能とさせていた。

 

(視える。攻撃の軌跡が―――今から未来への動きの軌跡が)

 

 そう、彼は攻撃の軌跡を見ていたのだ。

何処からどう動くか、その動きを予知をしていたのだ。

これが彼の能力、“あらゆる軌跡を視る程度能力”である。

 

「そこ!」

 

 妖の爪をかわし、妖の体に札を張る。

 札の効果で妖はダメージを受け、倒れ込む。

 

「グウゥゥ・・・・・・・・」

 

「ようやく大人しくなったか」

 

 妖はもう動く気配はなかった。

一先ず、危険は去った事に安堵していると、ジンの表情が変わった。

 

「不味―――」

 

 ジンは咄嗟に後ろに飛んだ。

するとジンがいた場所に、鋭い爪跡が刻まれた。

 

「仲間がいたのか・・・・・」

 

 ジンは先程倒した妖と同じような姿の妖に囲まれてしまった。

その数は四体である。

 

妖はジリジリと、ジンに詰め寄る。

 

「・・・・・・・・遅いぞ霊夢」

 

 そして、飛び掛かろうとした瞬間。空から札が降り注ぎ、妖達の体に張り付いた。

それは一瞬、目映い光を発したと思ったら、妖達の姿は跡形も無く消え去っていた。

 

「まったく、帰りが遅いと思ったら、こんな所で油を売っていたのね」

 

そう言いながら、霊夢は空から降りて来た。

 

「非常事態だったんだ。仕方ないだろ?」

 

「それなら、何で浮游玉で連絡しなかったのよ?一応、私の陰陽玉と通信出来るのよ?」

 

「・・・・・・・へ? それは初耳だぞ」

 

「え? 言ってなかったけ?」

 

「ああ」

 

「・・・・・・・・」

「・・・・・・・・」

 

「さて、妖退治も終った事だし、神社に帰ってご飯にしましょう」

 

「やれやれ・・・・・」

 

 ジンは深いため息をつきながら、先へ行く霊夢の後をついて行った。

 

―――――――――――

 

 その後二人は、妖退治の報酬を受け取り。二人は神社に帰宅、着くころには日はすっかり落ちていた。

 

「まったく・・・・・あんたのせいで、帰りが遅くなっちゃったじやない」

 

「俺のせいなのか・・・・・?」

 

「何か言った?」

 

「いや何も、それより晩御飯は一体何だ?」

 

「ふっふーん♪ 今回は臨時収入があったから、豪勢にすき焼きよ♪」

 

「すき焼きか、これは人助けしたかいがあったな」

 

「そうね、そう言った意味じゃ、ジンのおかげね。

あんたが来てから、参拝客は増えるし、ご飯も豪勢なったし、良いことづくめね」

 

「俺は何もしてないぞ?」

 

「里の人の頼みごとを引き受けているでしょ?

それであんたの評判が良いのよ」

 

「それが参拝客が増えた理由に繋がるのか?」

 

「繋がるわよ。あんたは博麗神社に住んでいる、あんたが里で有名になる、博麗神社の知名度が上がる=参拝客が増えるって事よ♪」

 

「・・・・・・・俺は客寄せパンダか?」

 

「寧ろ座敷わらしだったりして」

 

「俺は人間なんだが・・・・・・」

 

「冗談よ、そんな怒らないでちょうだい」

 

「やれやれ・・・・・」

 

「そうだ! いっその事、早苗みたいに現人神って事にすれば―――」

 

「待て待て待て!! いくらなんでも飛躍し過ぎだ!」

 

「だって・・・・・あんたを祭った方が、信仰集めやすそうなんだもの」

 

「俺は人間で十分だ。そんなに信仰を集めたければ、霊夢がなれば良いじゃないか?」

 

「残念だけど、それは出来ないのよ」

 

「何故だ?」

 

「だってめんどくさいじゃない」

 

「やれやれ・・・本当に俺がどうにかしないといけないかなこれは」

 

 他愛の無い話をしながら、二人は仲良く母屋に入って行った。

こうして一日が終わりを告げるのであった。

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