東方軌跡録   作:1103

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今回も、漫画の話しから来ています。
それと、タイトルを見ての通り、逆転裁判のパロをしています。
自分はこのゲームが好きで、今回やらせていただきました。


妖怪裁判 捜査編

ダムの事件から数週間が経過したある日。

霊夢とジンは、魔理沙からこんな話を聞かされた。

 

「山でサバイバルゲーム?」

 

「ああ、先のダムの一件で、一部の河童達の住みかが壊されたらしくてな。

それで、山に籠る山童になったらしい」

 

「それが何でサバイバルゲームなの?」

 

「何でも、水を取り合った結果。サバイバルゲームで決着をつけようって、話らしいぜ」

 

「呆れた、川に戻ればいくらでも水が手に入るのに」

 

「それは、川を離れたら山童のプライドがあるから、簡単には戻れないじゃないか?」

 

「まあ、私達には関係無いわね。

誰が困っている訳じゃないし」

 

「それがそうでも無いのよ」

 

声の方を見ると、そこには華仙が立っていた。

しかし、その表情は何処か困っていた。

 

「あら、華仙じゃない」

 

「どうした? 何か困っているみたいだが?」

 

「さっき話していた山童のサバイバルゲームだけど、そのせいで動物達が怖がってしまっているみたいなのよ」

 

「ふーん」

 

「ふーんって貴女・・・・・どうにかしようと思わないの?」

 

「別に、人間に被害が出たならまだしも、動物じゃ、動く訳にはいかないもの」

 

「そうだな、私達が出る幕じゃないな」

 

「・・・・・ジン、貴方も同じ意見?」

 

「お、俺?」

 

いきなり話を降られたジンは戸惑ったものの、しっかりと自分の考えを華仙に伝えた。

 

「そうだな・・・・・正直言って、動物達には気の毒だけど、特に被害が出ていないのであれば、問題は無いと思う」

 

「・・・・・そう」

 

「ただ――――」

 

「え?」

 

「華仙が困っているなら、可能な限り力を貸す」

 

「ジン・・・・・ありがとう」

 

華仙は、ジンの言葉が嬉しく、笑顔で礼を言った。

 

「あーあ、ジンの悪い癖が出たよ奥さん」

 

「誰が奥さんだ!」

 

「良いのか? 放っておいて?」

 

「良いわよ! あんな女ったらし! 山でも地獄でも行けば良いのよ!」

 

「やれやれ、素直じゃないな・・・・・」

 

こうして、ジンと華仙は山童の説得に向かうのであった。

 

―――――――――――

 

その夜、ジンは霊夢に今回の事について分かった事を話していた。

 

「勘違い?」

 

「ああ、動物達は別に山童に怯えていた訳じゃなかったんだ。

むしろ、一緒にサバイバルゲームを楽しんでいたみたいだ」

 

「なんだ。結局華仙の勘違いって事なのね」

 

「それが、そうでも無いらしい。

動物達が怯えていたのは、“鉄砲音”らしい」

 

「そりゃ、サバイバルゲームをやっていれば、嫌だって鉄砲音を聞く事になるわよ」

 

「それが河童―――じゃない、山童の話によると、鉄砲は使用していないらしい」

 

「なら猟師ね。

猟師の鉄砲音に驚いて逃げただけよ」

 

「それなら良いんだが・・・・・」

 

「あんたも、余計な首は突っ込まない。

ただでさえ、巻き込まれる体質なんだから」

 

「わかった・・・・・肝に命じとく」

 

この時二人は、これが事件の発端だと気づかなかった。

 

―――――――――――

 

それから数日後、二人は山童の住みかに向かっていた。

 

「なあ霊夢。

本当に山童が犯人なのか?」

 

「当たり前じゃない。

鉄砲を使う妖怪なんて、奴等しかいないわ」

 

「だが、鉄砲は使用して無いって――――」

 

「あのねジン。

山童達が本当の事を言ったとは限らないでしょ?

それに、鉄砲で撃たれた人がいるんだから」

 

それは山に登る少し前。

里の人が慌てて神社に駆け込んで、妖山で山菜を採っていたご老人が撃たれた言ったのだ。

それを受けて霊夢は、山童が犯人だと決め付け、こうして退治に向かっているのだ。

一方ジンは、山童が犯人なのかどうかを知るためと、霊夢が暴走しないようについて行く事にした。

そして、山童の住みかに到着すると―――――。

 

「成敗!」

 

「うわぁぁ!!」

 

そこには守矢の現人神、東風谷早苗が山童相手に暴れていた。

 

「いや~妖怪退治は楽しいですね♪

おや? 霊夢さんにジンさんじゃないですか?」

 

「・・・・・・・・ねえ、ジン」

 

「・・・・・どうした霊夢?」

 

「やっぱり、話を聞かずに退治するのはいけない気がする・・・・・」

 

「そうか、ようやく気づいてくれたか。

やはり、反面教師は効果があるな」

 

「???」

 

「取り合えず早苗、山童退治は止めなさい」

 

「え~、せっかく楽しくなって来たのに・・・・・」

 

「早苗、山童達が犯人だという根拠は?」

 

「根拠? そんなの決まっているじゃないですか!

鉄砲使う妖怪なんて、山童ぐらいしかいません!」

 

それを聞いた霊夢は、発想が早苗と同じだという事にショックを受け、崩れ落ちた。

 

「あれ? 霊夢さんどうしました?」

 

「自分の浅はかな所に、ショックを受けているんだ」

 

「霊夢さんが浅はかな事は、今に始まった事じゃありませんよ」

 

「あんたに言われたく無いわよ!」

 

「取り合えず、山童退治は中止しろ。

先ずは、山童達の話を聞こう」

 

こうして、山童達の聴き込みが始まった。

 

 

聴き込みの結果、山童達はやはり鉄砲を使用してはおらず、今回の事件とは無関係と主張した。

これ以上の聴き込みは出来ないと判断した三人は、一度情報の整理をし始める事にした。

 

「まず、被害者についてだが、本当に銃で撃たれたのか?」

 

「本人がそう言っていたらしいわ。

それと、銃声も聞こえたって」

 

「山童以外で、銃を扱える妖怪はいないのか?」

 

「居たらとっくに目星つけているわよ」

 

「道具を扱う妖怪なんて、河童ぐらいしか思い浮かびませんよね・・・・・」

 

「うーん・・・・・情報が少なすぎるな・・・・・」

 

「取り合えず、ここいらで解散しましょ。

何かわかったら知らせるように」

 

「わかりました。それでは――――」

 

この日の捜査は終了したが、結局犯人に繋がる手かがりは得られなかった。

 

―――――――――――

 

それから数日、再び被害を受けた人間が現れ、これで四件目である。

 

「うーん・・・・・山童以外で鉄砲使う妖怪なんているのかしら・・・・・」

 

「そうだな・・・・・だが、山童達がやった証拠も無い。

魔理沙、何か知らないか?」

 

「妖怪専門の霊夢が知らないんだがら、私が知る訳無いんだぜ」

 

「華仙の方は?」

 

「ごめんなさい、心当たりは無いの」

 

「手掛かりは無しか・・・・・」

 

そんな時、早苗が慌ててやって来た。

 

「大変です! 大変です!」

 

「早苗? 一体どうしたんだ?」

 

「また被害が出たんです!」

 

「またか・・・・・これで五件目ね」

 

「それが、被害者は山童何です!」

 

「「「何だって!?」」」

 

―――――――――――

 

ジン、霊夢、魔理沙、早苗の四人は、山童の住みかにやって来た。

華仙は何か思ったのか、別行動を取っていた。

 

「それで、被害者は誰なんだ?」

 

「私です・・・・・」

 

「被害を受けた状況を教えて頂戴」

 

「はい・・・・・」

 

山童の話によると、サバイバルゲーム中に銃声が聞こえ、気がついたら撃たれていたらしい。

 

「犯人は見ていないのか?」

 

「はい・・・・・」

 

「手掛かり無しか・・・・・」

 

「どうします?」

 

「そうだな・・・・・一応、現場も見てみるか」

 

「捜査の基本は、現場の捜査ですからね」

 

四人は現場に向かう事にした。

 

 

現場は特に変わった所は無く、大した手掛かりは無いように思えた。

 

「ん? 動物の足跡?」

 

「そりゃ山だから、動物の足跡なんかたくさんいるわよ」

 

「確か動物達は発砲音で逃げていた筈だろ?

それに、この足跡は比較的に新しい」

 

「あのねジン。

犯人は鉄砲を使うのよ? なら、動物は無関係よ」

 

「まあ、そうだが・・・・・」

 

「ところで、ジンの能力で犯人がわからないか?」

 

「被害を受けたのが今日なら視れたが、昨日じゃもう軌跡は残っていないだろう」

 

「そうか・・・・・良い考えだと思ったんだが」

 

「ここも大した手掛かりあらありませんね・・・・・」

 

「これ以上、被害が出なければ良いんだけど・・・・・」

 

しかし事件は、予想外の展開をみせる。

 

―――――――――――

 

それから数日後、何と被害者に詫びの品が届けられた。

話を聞くと、何と山童からの詫びの品だったらしい。

しかし、当の山童達はこれを否定。

自分達は品を送っても無いし、鉄砲も使っていないから犯人では無いと主張した。

 

「私達はやっていないし、むしろ被害者だよ!」

 

「それじゃ、この詫びの品物は一体何なんだ!」

 

「そんなの知らないよ!」

 

こうして里の人と山童達が揉めていた。

そこに霊夢とジンがやって来た。

 

「話は聞かせて貰ったわ!

やっぱり貴方達が犯人だったのね!」

 

「わ、私達は違うよ!」

 

「知らばっくれても無駄よ!

退治してやるわ!」

 

「ひ、ひぃ~」

 

「待てよ霊夢、山童達だって被害を受けているんだ。

本当に犯人なのか?」

 

「あんた、山童を庇うつもり?」

 

「そう言う訳じゃない、疑問の余地があると言っているんだ」

 

「じゃあどうするの?」

 

「それなら、裁判をやれば良いんでは無いですか?」

 

そこに、地獄にいる筈の四季映姫・ヤマザナドゥがいた。

 

「映姫? どうしてここに?」

 

「今はプライベートで来ているのです。

それよりも、話は聞かせて貰いました。

ここは白黒つける為に、裁判で決着つけませんか?」

 

「それでハッキリするのなら、受けて立つわよ」

 

「そうだな。

それで全てわかるなら、やるべきだ」

 

「それでは、妖怪裁判をこれより開廷します!」

 

こうして真実を知るために、妖怪裁判が開廷したのであった

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