悪役令嬢は百合したい   作:猫毛布

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20.悪役令嬢は負けられない!

 姉様は――尊敬できた。

 少年は物心が付いた時分にそう感じていた。当然、それは尊敬という明確な物ではなかったし、もっと漠然とした曖昧な感情であった事は間違いない。

 姉は何でも出来た。弟である少年から見れば、出来ない事を探す方が難しかったし、何を聞いてもすぐに答えが返ってきた。まさにお伽噺に登場する魔法使いのような、全てを知り尽くす存在であった。

 いつだって姉は優れていたし、いつだって姉は自分よりも前に立っていた。その背中を追う事が苦しいとは少年は思わなかったし、いつか隣に並び立てると思っていた。なんせ自分は姉の弟なのだから。

 

 少年は沢山の本を読んだ。姉の隣に立てるように。

 少年は沢山の知識を求めた。姉に振り向いてもらう為に。

 少年は沢山の努力を重ねた。姉に認めてもらう為に。

 

 それは純粋な想いであった。少年に根付いた矜持でもあった。全てが自信へと繋がり、歩みは道となった。

 

「アレク様はディーナ様と違ってお世話しがいがありますね」

 

 メイドにとって、それはきっと何気ない一言だった。けれど、少年にとってそれは始まりの一言であったに違いない。それが少年――アレク・ゲイルディアの始まりであった。

 

 アレクは沢山の本を読んだ。ディーナが自分よりも幼い時に読んだ本を。

 アレクは沢山の知識を求めた。ディーナが自分と同じ頃に得ていた知識を。

 アレクは沢山の努力を重ねた。ディーナが容易に出した結果へと辿り着いた。

 

 どれほど努力を重ねようと、どれほど知識を求めようと、どれほど本を読もうと。全てが姉と比べられた。

 ディーナ様ならば。

 ディーナ様と比べて。

 ディーナ様には劣る。

 自身のすること全てにディーナという存在が付き纏った。全て、何もかも、自分が歩いていた道も、自分が得た知識も、自分が吐き出した結果も、努力も、何もかもを全てが姉へと辿り着いた。

 誰もがアレク・ゲイルディアを見る事はない。

 誰もが自分を通したディーナ・ゲイルディアを見る。

 誰もが姉と自分を比べ、そして判断を下す。

 自分を積み上げていた全てが、歩いていた道が。既に姉が通った道であると、姉はもっと高く積み上げたと、アレクの努力を否定する。

 

 何でも出来る姉が疎ましい。何でも出来た姉が妬ましい。何もかも手中に収めるディーナが憎い。

 それでもアレクはディーナの背中を追い続けた。せめて何かだけでもディーナよりも勝りたかった。ディーナと比べられるのではなく、アレクとして誰かに見てほしかった。

 手を出したのは剣であった。自身が得意である剣術こそが最もディーナに近かった。

 だからアレクは積み上げた。ディーナへと届く為に。

 だからアレクは工夫をした。ディーナへと追いつく為に。

 だからアレクは結果を求めた。ディーナを追い抜く為に。

 

 鍛錬自体は苦ではなかった。それでも貴族としての教育がアレクを拘束し、またディーナの背を遠くした。

 重ねた努力だけがアレクを支え、背中を押し続けた。それがディーナの歩んだ道であろうと、ただ遠い姉の背へと向いていた。

 どれほどの努力も、研鑽も、学びも、ディーナが歩いた道へと繋がり、その全てがアレクを苛んだ。それでもアレクが努力を続けたのはソレしか無かったからだ。それしか自身を保つ事が出来なかった。それでしか自身の存在が見えなかった。

 苦しみも、妬みも、痛みも、自信も、何もかもが微々たる自身の添え木でしかなかった。

 

「ディーナを追いかけるのは諦めろ。――」

 

 そう、実父であるクラウス・ゲイルディアから言い渡されるまでは。

 自身の全てが否定された。添え木すら折れた。言い渡された瞬間に頭が真っ白になり、自身の思考全てが自身によって否定される。

 劣った弟だから。

 優れた姉だから。

 どうしようもない虚無がアレクを支配した。支えていた何もかもがアレクの中から消え去り、誰も自身を見ていない事を理解させられた。

 雲に手が届かないように。風を掴む事が出来ないように。

 何もかもが無価値で、無意味で、虚無で、そして自分であった。

 

 例えアレクが努力を止めようが、研鑽をやめようが、わかってしまった結果を求めなかったとしても、それでもディーナの影はアレクへと伸び続けた。ディーナが優れる程、アレクは染まっていった。

 比較された。

 侮蔑された。

 同情された。

 憐れまれた。

 それら全てをアレクは否定した。自分は姉ではないと否定し続けた。そうしなければ自分が本当に消えてしまいそうだったから、そうした。

 ゲイルディア、という名前はそれを是とした。それが最後のアレクであった。

 

 

 

 学校に入れられたアレクはやたらとコチラに迫る影から逃げた。残った自分が塗りつぶされないように、必死で逃げた。

 やはり学校でもディーナと比べられた。だからそれら全てを力によって黙らせた。

 存外、暴力は快楽であった。当然、アレクとて貴族である矜持は植え付けられている。だからこそ無意味な暴力を振るう事はない。

 けれど、それでもアレクは暴力に酔いしれた。

 何もかもが自身よりも下であった。目の前で伏した同級生達が自分を――アレク・ゲイルディアを見上げた。

 ただ一人、たった一つを除いては。

 

 

 ソレは奴隷であった。ソレはメイドであった。ソレは物でしかなかった。

 アマリナと呼ばれた物は元々は姉付きのメイドであった。あのディーナ付きであった。

 それだけがアレクにとって異物であった。

 アレクはそれが嫌いであった。その瞳が自身を見ている時、比べられ、同情され、憐れまれているのは想像に難くなかった。

 

 だから、アマリナを屈服させる為に唯一育んだ暴力を振るった。

 元々姉の物であった物を壊す事のなんと心地よい事か! 自分を確かに証明してくれる!

 その呻きも! まるで虫のように蠢く事も! アマリナの全てが自分を満たしてくれた! アレクを証明してくれた!

 

 けれど、その瞳だけは決して変化しない。

 なみなみに注がれた筈の快楽が、グラスに穴が空いていたように抜けて、消えていく。

 また渇きが、より強い渇きがアレクを苛んだ。

 物を壊す事に、抵抗など必要ない。

 ゲイルディアは、それを是としたのだから。

 

 

 

 

 


 

 

 ぬわぁぁぁぁぁぁぁぁあん! なんでなんでなんでなんで!? アイエエ決闘!? 決闘なんで!?

 時間が経てば頭は随分と冷静になってきた。あれだけ燃えていた心は今は沈静化して、怒りは燻るだけに収まっている。

 決闘? なんで? なんでこんな事になってる?

 準備時間、という時間を設けたのは俺がスカートで戦う事を避けたからだ。アレクと戦うのにスカートとか動きにくい格好とか無理だぞ……。

 不安そうにしているアマリナを撫でて、心を落ち着ける。抱きしめるとアマリナが痛みを耐えるようにするから抱きつく事はしない。落ち着く……あぁ、心が洗われるようだ……このまま逃げてぇ……。

 逃げるのは問題だ。ゲイルディアの血として、将来的な話として臆病者と言い続けられるのは別に構わないけど、それによってリゲルを貶めるのはいただけない。それにアマリナにも謝ってほしい。

 けれど、それには問題が生じる。アマリナに謝ってもらうという事は、アレクが俺に負ける事を意味する。姉であっても女に決闘を挑んだ末に負けるアレク……。それはぶっちゃけどうでもいいのだけれど、ゲイルディアを将来背負うのはアレクなのだ。そのアレクの肩書に「女に決闘を挑み負けた」などと付いてみろ、ゲイルディアがヤバイ。経験上、様々な悪意の矢面に立っているゲイルディアでその肩書はマズい。

 ソレを回避する為には俺が負けなくてはいけない訳だけれど、アマリナに負けた姿を見せたくないのでヤダ。というかアマリナに謝らないとかいう選択肢がアレクに残されてると思うなよ……。

 

 しかし、けれど、とはいえ……。

 

 マジでなんでこうなった……。俺が落ち着いて行動してたらこうならなかった可能性が見えますねぇ! だからゲイルディアは冷静に行動する必要があったんですね。

 待て待て。落ち着け。一旦整理しよう。

 俺は負けたくないし、アレクが負けてもいけないし、逃げるなんて以てのほかで、何より貴族の決闘である。お互いの誇りを賭けた戦いなのだ。勝敗が着かないなんて事は無いだろう。

 つまり……無理じゃな?

 

 いや、ワンチャン……アレクが俺の意図を汲んで決闘を適当に終わらせてくれる可能性が……。

 

「ようやく来たな。姉貴」

「……女の準備には時間が掛かりますのよ。それも待てないほど狭量に育てた覚えはありませんわ」

「姉貴に育てられたわけじゃねぇ! この決闘で証明してやる……!」

 

 はい。むりー……むりぃ……ツラ……。

 なんでお前そんなにやる気あるの? 何? アマリナの事好きだったの? でもお姉ちゃんDVはダメだと思うな。つーか、アマリナを嫁になんてやる訳ねぇだろ! 俺のだぞ!

 なんか周りにギャラリーいるし。ホント逃げれるなら逃げたいんだけど……。公衆の面前で土下座とか……本格的に未来のゲイルディア当主には問題が生じる。

 それに、アレクに勝つつもりではあるけれど、勝てるとは言わない。勝つけど。

 コイツ、マジで天才なんだよなぁ……。俺みたいに最初から意思を持ってたわけじゃないのにちゃんと努力してるし、剣の才能ありって剣の教官も言うし、ヘリオもちょくちょくヒヤってさせられるって言ってたし。まあ二年か三年ぐらい疎遠だったからかあんまり聞かなくなったけどさ……。

 それでも、今回ばっかりは俺が勝つ。いや、勝っちゃダメなんだ。

 

 俺がちゃんとアレクと話してたらこんな事にはならなかったのだろうか……、と考えるのは後悔なのだろう。

 空を向いて、深呼吸を一つ。お互いへばってクソみたいな終わりが最善ってなんだよ……。クソかな?

 それでも時間は戻らないし、アレクに勝つ為に幾つかの()()()はしてきた。ギャラリーがいるのは予想外だけど、まあ魔法式を修めてるのは俺だけだからバレないだろう。

 

 地を蹴る音が耳に届いた。

 咄嗟に、けれど慌てずに剣を抜いて攻撃を防ぐ。強く当たられたけれど、どうにかその場を動かずに済んだ。

 長剣を俺の細剣に強く押し当てて威嚇するように顔を寄せてくるアレク。そのアレクに少しばかり呆れる。

 

「始まりの合図でも幻聴しましたの?」

「ハッ! 油断してる方が悪ィんだよ!」

「それもそうですわ、ね!」

 

 卑怯とは言うまい。決闘であるが俺自身が正々堂々と騎士道精神に則って戦うつもりもない。

 アレクの腹部を蹴ろうとしたけれど後ろに下がられて避けられる。獰猛に笑うアレクを見ながら、左手で握った剣をしっかりと構える。右手を体で隠すように片足を前に一歩出して、細剣を正面に構える。

 

「来なさい、アレク・ゲイルディア」

 

 できれば手加減して……。お互い怪我なく終わらそうな……。でもアマリナには謝れよ。

 

「上等だァ!」

 

 こっちの意図を汲み取れやァ!!

 

 

 

 

 

 長剣による力押しは思った以上に細剣に負担が掛かる。アレク自身の力も中々の物だ。剣を直接受けずに流すようにしよう。剣が折れてしまっては負け認定されてしまう。

 さて……二度、三度、アレクからの攻撃を防いでわかったことがある。

 アレクが本気を出していない。俺の意図を汲み取ってくれているのかもしれない。そうでなければ俺がアレクの攻撃を悠々と思考しながら防げる理由がない。

 

「防御ばっかりじゃ、勝てねぇぜ!」

 

 うーん……。判断が難しい。

 けれど、アレクが本気で無いというのならばどういう事なのだろうか。俺の意図を本当に汲み取ったのか? そうなら元々アマリナを虐める意味がわからない。アマリナを虐めていいのは俺だけである。

 俺の事を嫌ってるのはわかるけど、アマリナに矛先が向いたのは……ベリル人だからか? どうにもアレクの感情がわからない。現状、それを知ってどうこうできる事もないのだけれど。

 

 防御ばかりでは勝てない、と言われたし……。確かに周りから見ても俺が一方的に攻められているように見えるだろう。少しぐらいは攻撃した方が見栄え的にもいいだろうか。

 

「ならお言葉に甘えますわ!」

 

 しっかりと踏み込んでアレクの剣に当てるように一撃。剣同士を擦るように腕を引いて空いているアレクの左首へと突きを差し込もうとして――踏み込みを躊躇する。

 躊躇した分だけ速度が落ちて突きは防がれ、細剣を押し返して長剣が横に薙がれる。当たるわけにもいかないので後ろへ飛んで回避をしてから一つ呼吸をおく。

 

 これが天才かと、目を細める。

 努力を続けていたならばきっと俺を圧倒したであろう才が。

 磨かずとも光っていた玉がより美しい宝玉になったであろう者が。

 

 ――この場には存在していない。

 

 溜め息を小さく吐き出した。

 細剣を左手から右手へと持ち替える。

 

「ようやく本気ってか?」

「……ええ、そうね」

 

 自身の力量も、相手の力量も測れない。

 これが将来のゲイルディアを背負う? 未来のゲイルディア当主? ゲイルディア家の為に勝つ事も負ける事も許されない?

 馬鹿な事を考えてしまった。

 全力を出す意味すら無い。不特定多数の誰かに手札を見せる必要性も感じない。

 

 

 アレクにはここで死んでもらおう。それがアレクの為だ。

 生きてこの場を乗り越えたとしても、ゲイルディアを背負う事はできないだろう。悪意に満ちた世界に身を投じることもない。

 姉として、実弟がそんな世界に浸るのも忍びない。

 ゲイルディアとして、せめてもの糧となってもらおう。

 

 足に力を込めて、今までの比にならない速度で一歩目を踏み込む。

 愚弟の驚いたような表情がハッキリと見えた。それでも遅い。アレクの腕が動く前に細剣を頸へと突き込む。

 必死である突きは頸を反らされて避けられた。ああ、その程度の反射はあるのか。

 引いた腕をそのまま次の攻撃へと繋げていく。

 腕、足、横腹、胸、頸、頬、瞳。目標を散らして連続で突いてみせても致命傷になる位置は辛うじて、けれども確りと剣で防がれた。

 

「うぉぉぉぉおあああああ!」

 

 アレクが叫びながら乱暴に横薙ぎされた長剣を避け、俯瞰して愚弟を見つめる。

 至る所に赤い線を走らせて服を汚している。その一つひとつは浅い傷である。

 

 息が荒い。この程度の運動量で息を上げるのか。

 怯えた表情だ。この程度の攻撃を怯えるか。

 剣先が震えている。()如きを恐れるか。

 

 乗り越えろ、とは言わない。その必要はアレクには無いのだから。

 だから、安心して――

 

「待って!!」

 

 慌てるように跳び出てきたのは見覚えのある顔である。黒髪に黒い瞳。スカートを履いていなければこの決闘を止める権利もあっただろう。

 けれど、ソレはスカートを履いていて、リゲルとは別の性別である。

 

「何用かしら? アサヒ・ベーレント。この決闘を止める権利が貴女にあるとは思えないけれど」

「それでも、ゲイルディアさんの弟なんでしょ!? これ以上したら……死んじゃうよ!」

「そうね。アレクは死ぬでしょう」

「――え?」

「それが貴女となんの関係があるのかしら?」

「弟が死ぬんだよ!?」

「ええ。決闘により、華々しく散る。アレクも喜びますわ」

「そんなの……そんなのおかしいよ!」

 

 何を言ってるんだこの女。まあ、別にどうでもいい。

 ()が一歩踏み出せば、アレクとの間に入って両手を広げている。

 

「一度だけ言いますわ。ベーレント。お退きなさい」

「どかない!」

「……貴女のその行動はアレクの誇りも傷つけてますわ」

「そんな誇り! 死ぬよりも生きてる方がいいに決まってるよ!」

 

 ()を真っ直ぐに睨みつけているベーレント。剣を突きつけようが、その瞳が揺れるだけで決してその場を動かない。

 剣も持たずに、魔法も碌に使えないくせに。ここで彼女を傷つければ、ゲイルディアとしての名も落ちてしまうだろう。

 

 空を向いて、深く息を吸い込んで、吐き出す。

 

「興が削がれましたわ」

「――なら!」

「第三者が入った事ですし、決闘は無効ですわね」

 

 適当に理由を述べる。ベーレントが入ってきた時点で終わらせる事は出来たけど……。アレクを殺さずに済んだからいいだろう。

 ぬわぁんつかれたもぉ。

 細剣を鞘へと収めて、戦闘の意思がない事をちゃんと示しておく。これ以上戦う意味もない。

 

「……――、ぁぁ」

 

 小さな声が風に乗って聞こえた。

 空気がバチリと弾け、それはアレクの元から聞こえた。淡い光がアレクを包み――いいや、アレクが淡く発光し、目に見える程の稲妻を地面の草に放ち、空気に放ち、瞳を俺へと向ける。

 咄嗟の行動でベーレントの腕を左手で掴んで引き寄せる。その一瞬だけでアレクには十分だったようだ。

 音を置き去りにして、アレクの姿がその場から消える。僅かに残った稲妻だけがアレクの軌跡を残す。

 

「ぁぁぁぁっぁぁあああああああああああああああああああああ!」

 

 ()()()()へと回り込んだアレクが剣を振り上げて叫ぶ。速すぎて目で追うことも出来なかった。こんな芸当が出来るのならばさっさとしてほしかった所である。

 空いていた右手の人差し指を弾き鳴らす。それだけでいい。

 

 魔力が()()()()()()()()()式を通り抜けて世界の理へと命令する。

 アレクが振り下ろした剣は俺に当たる事もなく宙で止まる。かなり力を入れているのだろう揺れる剣を振り返ってようやく視界へと入れる。

 続いて中指を弾いて鳴らす。そうすればアレクは()()に潰されたように地面へと伏した。

 

「もう、三回ほど打ち込んどきましょうか」

 

 まだ意識は残っているだろうし、さっきみたいに変に暴走されても困る。中指を三度鳴らせば倒れているアレクの直上から固めた空気の塊がアレクを三度押し潰す。

 これでよし。意識も失っただろう。

 

「あ、あの……」

「失礼しましたわ」

 

 腕に抱いていたベーレントを放すのと一緒に風の壁も解除しておく。

 よしよし、仕込みは上手くいったな。無理なら無理でヘリオ辺りがたぶん助けに来てただろ。

 事後処理、というかアレクに関してはヘリオに任せよう。俺はアマリナを慰めて、癒やされたいんだ……。

 

 疲れた……。もう感情に任せて動かないようにしなきゃ……。あぁ、シャリィ先生にも仕込みの報告しなきゃいけない……。

 今度でいいか。今はアマリナとイチャイチャしたい……俺はアマリナとイチャイチャするんだい!




かなり大事な部分をここに書き忘れたのですが、お父様は言葉のあとにしっかりと「お前はお前だゾ」みたいな事を追加してます。なおアレクには届かなかったもよう。

ホント…申し訳ねないです……。

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