アイテム番号:SCP-2172-jp-j
オブジェクトクラス:Keter
特別収容プロトコル:SCP-2172-jp-jは所在不明であり、収容が困難な状態です。SCP-2172-jp-jからの帰還者を発見した場合、対象と保護者に事情聴取を行った後クラスAの記憶処理を実行、カバーストーリー「家庭訪問」を流布してください。
説明:SCP-2172-jp-jは日本国内のトンネルや洞窟などからつながるとされる地域です。
教師として全国で情報を集めているエージェント数人からの報告がきっかけとなり、当初は「共通の幻覚もしくは夢を見せるオブジェクト」であるという予測もされていましたが、一人の少女がオブジェクト内部から「現存する成分が一切確認されない団子のようなもの」(以後SCP-2172-jp-j-1と呼称)を持ち帰り、エージェントの一人に証拠として譲渡したことから現存する空間であることが判明しました。
SCP-2172-jp-jはこれまでの情報から、何らかの出来事により『現実からの逃避を望んだ』一定以下の年齢の人物たちが家族とともにトンネルや洞窟等を潜り抜けたタイミングでオブジェクト内部に招き精神的な成長を促す、もしくは何らかの形で利用している存在であると想定されています。
なお、現在SCP-2172-jp-j内部に侵入した者から異常性の発現は確認されておりません。
以下はSCP-2172-jp-j-1を保有していた少女を始め、幾人かのSCP-2172-jp-jからの帰還者より提供された情報を元としたSCP-2172-jp-j内部の詳細です。
オブジェクト内部は大きく分けて一昔前の駅やテーマパークの様な建築物の”門”、木造と石造りの入り交じったような住宅街と木造の飲食店が立ち並ぶ地域である”町”、そして”町”の奥にそびえたつ巨大な和風建築物の”油屋”といった三か所に分類されます。
”町”の手前には平原と川が流れていた跡が確認され、夜には客船が停泊できるほどの河になることが証言されています。また子供たちの中には”油屋”付近にある電車を利用し、遠くの森に行かされたという者も存在し、相当に広大な空間であると予想されます。
”油屋”内部は旅館であるらしく、帰還者は”油屋”へと案内する人物(以後SCP-2172-jp-j-2と呼称)からSCP-2172-jp-j内部は「神を招き癒す人外の町」であることが伝えられるとのことです。この情報の真偽はいまだ不明です。
”油屋”は「湯婆婆」と呼称される存在(以後SCP-2172-jp-j-3と呼称)に取り仕切られており、SCP-2172-jp-j-3からは物体を触れずに動かす、対象から名とその記憶を奪うといった様々な異常性が確認されています。
オブジェクト内部では対象者に対してある一定の事例(後述)が発生し、最終的に現実世界へと帰還させられます。なお発生事例のいずれかで失敗してしまった場合対象者とその保護者がどうなるかは不明です。
発生事例:2172-jp-j
| 事例1 | 保護者とともにトンネル・洞窟を潜ると”門”の内部に入り込んでいる。 |
|---|---|
| 事例2 | ”町”に侵入後、保護者が元の性格を問わず犯罪行為を行い、動物へと変質する。 |
| 事例3 | SCP-2172-jp-j-2に発見され、”油屋”に侵入しSCP-2172-jp-j-3に正式に雇われるよう言われる。 |
| 事例4 | SCP-2172-jp-j-3に正式に雇われる。この時点で名を奪われる。 |
| 事例5 | 数日間従業員として働き、その後何らかの大きな事件の解決に駆り出される。 |
| 事例6 | 事件解決の褒美として「他の動物と保護者を見分けられれば保護者と共に帰還できる」権利を得られる。 |
| 事例7 | 帰還できる方法として「川の跡を越えてから一切振り返らず”門”をくぐり切る」ことを提示される。保護者はこの直後に人の姿へ戻され、事例2時点の記憶を別の記憶で補填された状態で"門"の手前に配置される。 |
補遺:20■■年5月に新たにSCP-2172-jp-jの対象者が発見されましたが、該当者の両親は行方不明となっていることが判明しました。
プロトコル実行時の聴取にて該当者は「両親を助けられなかった」「友達に助けられた」といった旨の証言をしており、この事から該当者は事例6にて選択を誤り、該当者の両親は何らかの形でオブジェクト内部に取り込まれたと想定されます。