リハビリがてら執筆をしていましたが、大分感覚が鈍っていることを自覚させられましたね。
サボりの代償は大きい……。
できれば平成のうちに他の作品も更新しておきたいですね。
「これは憎悪によって磨かれた我が魂の咆哮……!!『
彼女の怨念が具現化した呪いの炎が無防備な藤丸立香へと放たれる。
彼と契約したサーヴァントは皆、敵の黒いジャンヌ・ダルクの召喚したサーヴァントに動きを封じられているため、助けに入ろうにも間に合わない。
魔術師としての技量は下の下。特別な力など何もない少年を骨も残さず焼き尽くすには十分な熱量が秘められた炎が迫る光景を見たマシュの顔は絶望に染まった。
しかし、呪いの炎が彼を焼くことはなかった。彼の前に、一人の男が立ちふさがったからである。
「フォーリナーさん!?」
男は、その背中で呪いの炎を全て受け止めた。その背を覆う色あせたジャンパーには、焦げ目一つない。
「私の
自身の宝具を受けてなお傷一つつけられない存在に、恐れを抱いた黒いジャンヌ。
そして、少年の無事を確認した男は黒いジャンヌに振り返り、堂々と名乗りをあげた。
「かるであノすたっふデス」
この惑星の未来は、人理継続保障機関フィニス・カルデアに所属する一人の少年の献身によって取り戻された。
彼は時に、神話に語られる大英雄と相対し、創生の神に挑み、人類悪に立ち向かう。
迫りくる脅威に時に怯え、竦みながらも決して逃げることなく、堂々と向き合って打ち破っていった。
何故、こんな平凡な少年が世界を救えたのだろうか。
「――――そうだ。私は本当に、美しいものを見た」
虚無の空間に、少女の意思だけが残されていた。目の前には、少女が知っているようで知らないような、親しいようで親しくないような何かがいた
その何かは少女に語りかける。
それは、告白であり、離別の寂しさを漏らすものであり、心からの感謝を告げる言葉だった。
「刃を交えずとも倒せる悪はあり、血を流さなかったからこそ、辿り着ける答えがあった」
「おめでとう、カルデアの善き人々。第四の獣は、君たちによって倒された」
意思だけだった少女は、獣の温かな言葉に送り出され、少女の帰りを待っている人たちがいる世界へと旅立っていく。
そして、少女を見送った獣は、いつのまにか差し出されていた一本の缶コーヒーに気づき、何故か普段どおりのジャンパーを背負った格好で突っ立っていた男に視線を向けた。
「何でここにいるの……空気読もうよ、フォーリナー」
器用に前足を使いながら獣は缶コーヒーを呷った。
ただ、少年と少女が命がけで救おうとした世界は、悪くない。
このろくでもない、すばらしき世界
缶コーヒーの13055 Mountains Of Antarctic