今回は日常回です。これからこんな感じを話を挟みつつ、サッカー要素を入れていきたいと思います。
あの紅白戦と嵐のようなお姫様との出会いから数日が経過した。あれから特に変わったことは起きていない。
そして今日も変わらない日常が始まる。はず、、、
昼休み、咲真はいつもどおり屋上で美咲が作った弁当を食べていた。隣には和泉もいる。
咲真は弁当を食べながら、試合のスタメンとそれに合わせたフォーメーションや作戦を考えていた。
「・・・・・」
「……ん、…沢君!」
「・・・・・」
「もう!奥沢君!!」
「っ⁉︎ ど、どうした?和泉」
急に声をかけられた咲真はビクッと体を震わせた。
「どうした?じゃないよ!さっきから話しかけても返事が無いし、お昼の時くらい気を抜いたら?せっかくの妹さんのお弁当も勿体無いよ?」
和泉の最もな指摘に、咲真は声を詰まらせる。
「そ、そうだな。悪い。」
「まぁ、キャプテンなんだし色々悩むのはわかるけど、そういう時こそ、このマネージャーの渚ちゃんを頼ってくれてもいいんだぞ!」
和泉はウインクをしながらそう言ってくる。あざとい....
「そうだなw 頼りになる自慢のマネージャーさんだからな」
そう言って咲真は軽く笑いながら無意識に和泉の頭を少し乱暴に撫でる。
「っ⁉︎///ちょ、ちょっと//奥沢君⁉︎///」
「わ、悪い⁉︎/// つい、いつもの癖で。」
「もう〜/// 癖って妹ちゃんに〜? 私って奥沢君から妹みたいに思われてるんだ//」ムスッ
顔を赤くしながら少し不機嫌になる和泉に咲真は慌てて弁解しようとするが、、、
「い、いや!妹って言うか何と言うか、ただ無意識に手が勝手にって言うか、、、」
「言い訳になって無いよ!」
「わ、悪い....」
「まぁ今回だけは勘弁してあげる。」
「えっ⁉︎ いいのか?」
「今回だけね!」
そう言いながらプイっと顔を逸らす和泉。逸らした後、咲真が撫でたところをさすりながら少し嬉しそうに顔を赤らめるのだが、咲真は気づかなかった。
「ふぅ〜、ご馳走さまっと。さて、そろそろ戻るか」
「そうだね、次移動教室だし」
弁当も食べ終わり、教室に戻ろうと咲真が立ち上がると、突如、咲真の背中に誰かがものすごい勢いで突っ込んだ。
ズドォォォン!!
「グフッ!!」
「お、奥沢君ッ⁉︎」
咲真はその衝撃に耐えきれず、正面から地面に倒れこんでしまう。全身を痛めつけられるのを感じながら、咲真は激突してきたものを確認する為に自らの背中に目を向ける。
「イッテテ〜、なんだ?」
するとそこには、、
「また会えたわね! 咲真!!」
満面の笑みで咲真を見つめる弦巻こころの姿があった。
「こ、こころ⁉︎」
「えぇ、そうよ!」
「何でここに?」
「楽しい事を探して屋上に来たら、貴方を見つけたの!だからワタシ、嬉しくなって気が付いたら貴方に抱きついていたの!」
「イヤイヤッ⁉︎ おかしいだろ⁉︎ 普通抱き着くか⁉︎ ってか、さっさと離れろ!動けないだろ!」
「それもそうね」
そう言ってこころは咲真の背中から離れる。咲真は腰をさすりながら、ゆっくりと立ち上がる。
「ったく、無茶しやがって。」
「お、奥沢君?」
イマイチ状況を把握出来ていない和泉が、こんがらがる頭を何とか使って咲真に状況の説明を要求する。
「な、何?今これどういう状況?」
「ど、どういう状況と言われても、俺もいきなり過ぎて何から話せばいいのやら...」
咲真も混乱する頭で和泉に説明しようとするも、あまりに急な出来事に言葉が出てこない。すると、、、
「貴方は咲真のお友達かしら?」
「えっ⁉︎」
こころは混乱すら和泉に向かって質問をする。いきなり質問をされた和泉は言葉を詰まらせ動けなくなる。
「あー、こころ? こいつは俺と同じサッカー部のマネージャーの和泉渚だ。お前の言う通り、俺の友達。」
咲真が和泉の代わりに説明する。
「渚って言うのね!初めまして!ワタシは弦巻こころよ!よろしくね!渚!」
「えっ⁉︎ う、うん。よろしくね、弦巻さん」
「こころで良いわ!」
「じ、じゃあこころちゃん?」
「えぇ! 何かしら?」
少しずつ回復してきた頭を使って和泉はこころに質問をする。
「こころちゃんと奥沢君ってどういう関係なの?」
「ワタシと咲真は一緒に楽しい時間を過ごしたの!」
「た、楽しい時間??」
こころの答えに更に混乱する和泉、すかさず咲真が説明に入る。
「あ、あー和泉。えっと説明するとだな・・・・」
そう言って咲真はあの帰り道での出来事を和泉に話した。
「な、なるほど。世界を笑顔にするため、か。すごい夢だね、こころちゃん。」
俺の説明を聞いた和泉がこころの夢を聞いてそう答える。
「えぇ! ありがとう!」
「それにしても....」
そう言いながら、横目で咲真の方を見る和泉
「「大切な人の笑顔が笑顔をくれる」奥沢君って意外とロマンチックなんだねw」
「う、うるせぇ。ほっとけよ。」
「うふふっ!」
咲真の言葉に笑みが止まらない和泉、そんな和泉を見て、自分の言葉に少し後悔する咲真だった。
「私、こころちゃんの夢、応援するからね!」
「ありがとう、渚! それと咲真も!」
「俺も?」
「えぇ!咲真の話を聞いて思ったの!ワタシも誰かの笑顔を見るととーっても素敵な気分になって、ますます笑顔になれるの!だから、やっぱり笑顔が一番だって、そう思えたの!だから、ありがとう!」
そう言いながら、満面の笑みを咲真に向けるこころ。向けられた咲真は、少し目を逸らしながらこころに言葉を返す。
「別に、大したことじゃねぇよ。」
そこから、でも、と言葉を続ける。
「ちょっとでもお前の夢の足しなったのなら、それは良かったと思うよ。」
そう言いながら、咲真はまたしても無意識にこころの頭を撫でる。撫でられたこころは驚きなながらも、目を細め、少し気持ち良さそうな顔をする。
「奥沢君...またお兄ちゃんスキル出てるわよ」
「えっ⁉︎」
和泉に注意され、無意識のうちにまた頭を撫でていた事に気がついた咲真が、慌ててこころの頭から手を離す。
「わ、悪い! こころ!」
「あっ....」
こころは一瞬名残惜しそうな顔を見せるも、すぐにいつもの笑顔に戻った。
キーン、コーン、カーン、コーーン
突如、学校お馴染みのチャイムの音が校内に響き渡る。
「やばっ⁉︎ もう昼休み終わっちまう!早くしねぇと。」
「そうだね、次私たち移動教室だし、急がないと!」
慌てて教室へ戻ろうとする咲真たち
「ほらっ、こころも行くぞ!」
咲真は咄嗟にこころの手を取り、屋上を後にしようとする。
「っ! えぇ! 行きましょ!」
こころは手を掴まれた事に驚きつつも、すぐに咲真たちに続いていくのだった。
読んでいただきありがとうございます!
主人公のお兄ちゃんスキルが発動する回となりましたが、大丈夫ですかね?変じゃないですかね?
評価、感想お待ちしております