お久しぶりの方もいるかもしれません!
前にこのサイトでSS書いていたんですけど、アカウントにログイン出来なくなってしまったためまた1から始めることになりました!
拙い文章ではありますが、暇つぶしになれば幸いです!
俺は、幼い頃親に捨てられた。
父も母も俺が邪魔だったんだ。
2人の関係を悪くしてしまう原因、それがきっと俺にあったのだから。
食べるものも着るものも、全く持たされずに捨てられた。
よく見る捨て猫のように。
どこかわからない遠くに、箱に入れられて捨てられた。
「ひろってください」
箱に書いてあった言葉だ。
幼い頃の俺は何もわからず、
ただあちこちに貼ってあったキラキラ光る星を辿って進んでいった。
多分あの時何かに惹かれていたんだろう。
星の魅力に…
……きろ……
ん?何かが聞こえる。
お……きろ…!
口調は乱暴だけど…どこか優しさに包まれた心地良い声だ。
「おい起きろ!!何ニヤニヤしてんだ気持ち悪い!!」
「おはよう…姉ちゃん…」
「いいから早く飯食わないと遅刻するぞ!?先に行くからな!?」
この子は市ヶ谷有咲。
俺を拾ってくれた家の女の子。
可愛らしい見た目とは裏腹に言葉遣いは荒く性格も尖っている。
ただ…
「どうせ戸山さんまだ来てないし姉ちゃんもまだ行かないでしょ?」
「あいつもいっつもギリギリに来るからな!!」
「じゃあ先行っちゃえばいいのに」
「そ、それだとあいつが悲しんでめんどくさいだろ!!あいつが悲しむんだからな!!」
やっぱり可愛らしい一面もある。
「2人とも仲良いのはいいけど、本当に遅刻しちゃいますよ?」
このふわぁっとしているおばあちゃんが俺の命の恩人。
有咲の祖母でもあり…今は俺の祖母でもある。
「さぁさぁ早くお食べ?優星の好きな玉子焼き作っておいたから」
そしてこの優星というのが俺の名前だ。
本当の名前は知らないが、俺をここまで導いてくれた星のように優しくなってほしいと言うことでおばあちゃんがつけてくれた。
「兄ちゃん早くしてくれよー」
「わかってるよ姉ちゃん」
俺と有咲はお互いのことを呼ぶときは兄ちゃん、姉ちゃんと呼んでいる。
年齢は俺の方が2コ上なんだけど、この家族としては俺の方が下になる。
だから俺は有咲のことを姉ちゃんと呼ぶようにしているのだ。
もちろん本当の兄姉ではないため、他の人の前では名前で呼び合う。
有咲はバンドメンバー内では兄ちゃんと呼んでいるらしい。
それほどメンバーを信頼しているということだろう。
食事を終え、用意が出来たところで玄関がガラッとあき
「あーりさー!!ゆーちゃーん!おっはよーー!!」
元気のいい声が聞こえてくる。
「香澄ー、いいタイミングだったな。今2人とも用意出来たところだ。」
この元気のいい猫耳が戸山香澄さん。
有咲がやってるバンドのメンバーであり創始者らしい。
毎朝有咲を迎えに来て一緒に学校に行っている。
「戸山さんおはよう。じゃあ学校向かおうか」
俺は学校は違うが途中まで道が一緒になのでついて行っている。
そしてしばらく歩き、有咲と戸山さんの学校に着く。
「じゃあ兄ちゃんまたな。今日もうちで練習するからな」
「わかった、姉ちゃんがちゃんと授業受けるように…戸山さん見ておいてね?」
「わかったよ、ゆーちゃん!ていうかーゆーちゃんもそろそろ練習見においでよー?」
「気が向いたらね…じゃあ2人とも頑張って!」
こうして俺はここから1人で学校に向かう。
先ほど戸山さんの口からもポロッと出たが、実はまだ有咲のバンドを1度も見たことが無い。
戸山さんと有咲以外のメンバーも知らない。
メンバーの人達は有咲がちょくちょく会話に出しているらしいので俺の名前くらいは知っているらしい。
ちょっと会ってみたいな…っていう気持ちも無くはないが一応年相応の男の子だ。
やっぱり女の子の集まりに顔を出すというのは抵抗がある。
こんな考えだから、未だに彼女の1つもできたことはない。
(せっかくだし…顔だけでも出してみるか)
この決断が、俺の恋の始まるきっかけになるとはこの時は思ってもいなかった。