強キャラ近藤くん。   作:トップハムハット卿

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お久しぶりです。
活動報告も読んでいただけると嬉しいです。

それでは、Lv.2。


Lv.2

「ここに呼ばれた理由を聞いても?」

 

涼太がそう言うと、日南は顔の前で申し訳なさそうに手を合わせた。

 

「急に呼んでごめん。実は、涼太に協力してほしいことがあって」

 

日南は続ける。

 

「いろいろ説明すると長くなるから、単刀直入に言うね。

 

友崎くんを人生の勝ち組にするために協力してほしいの!」

 

 

さすがに、日南の言っている意味が分からない。

 

「え?」

 

日南の言うことを簡単にまとめると、

 

友崎は人生を「生まれた時点で勝敗の決まっているクソゲー」、日南は反対に人生は「努力で勝ち組になれる神ゲー」だと考えている。

友崎に人生が神ゲーであることを証明するために、友崎が勝ち組になるよう日南がプロデュースする。

それの手助けを涼太にして欲しい。

 

こんな感じだ。

 

「──なるほど、そういうことか」

 

なんとなく、話の概要は掴めた

 

「それで、何をすればいいのかな?」

「基本的には何もしなくていいの。でも、彼が何か失敗をしたら上手くフォローをしてほしい」

「…お、俺からも頼む」

 

想像よりも簡単そうな頼みに、涼太は快く承諾する。

 

「わかった。上手くフォローできるか分からないけど、やってみるよ」

「ほ、ほんとか!?ありがとう近藤!」

「あぁ。友崎、これからよろしくね」

「こ、こちらこそ!」

 

ぎこちなさそうに笑う。

これは、笑顔の練習もする必要がありそうだ。

 

 

 

 

 

次の日、友崎はマスクを付けてきた。

 

「風邪か?」

「いや、日南の特訓メニューの一環」

「なるほど。頑張れよ」

「お、おう」

 

友崎はまだ、涼太と話すのも少しぎこちない。

 

そこへ、

 

「おーい涼太!次移動教室だよ!早く行こ行こ!!!」

 

教室の入口で、みみみがブンブンと腕を降って涼太を呼ぶ。

 

「はいはーい。てことで、行くわ。友崎も遅れないように」

「お、おう」

 

事情を知っている涼太との会話でも、まだ緊張してしまい

(まだまだ道のりは長いな…)とため息をこぼす友崎だった。

 

 

*****

 

 

「涼太、友崎と仲良かったっけ?」

 

みみみは不思議そうな顔で言う。

 

「んー、すごく仲良いってわけでもないよ。たまたま好きなゲームが同じで、そこから話すようになった」

 

「なるほどー!熱い友情ですな!!」

 

あはは!と笑いながら涼太の背中をバシバシと叩くみみみ。

 

「いや、熱くはないでしょ…」

 

適当なみみみに呆れながら、次の教室へ向かう涼太。

2人のやりとりはいつもこんな感じだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

帰りのホームルーム。

何やら、担任が紙の束を抱えている。

 

「この間の模試の結果、返すぞー」

 

 

模試。進学校に通う学生は、必ずと言っていいほど定期的に受ける模擬試験。

きっと大多数の人が嫌いなはず。

ここ、関友高校の学生たちもその大多数に当てはまるのがほとんどだろう。

 

そんな中、模試への意識が周りと比べ格段に高い学生がいた。

 

 

「葵ー、今回こそ1位か?」

 

竹井が聞く。

 

「残念、今回も2位!」

 

返された日南の成績を見ると、順位欄には『2位』の文字。

全ての教科において全国順位、埼玉県内順位、学校順位、クラス順位、全て2位だ。

これは狙って全て2位になったわけではない。

1位を取った学生が同じ埼玉県の同じ学校の同じクラスにいるからだ。

 

「てことは、リョータが1位か〜」

「さすが相棒!!」

 

誇らしげに言うみみみ。

 

「なんでみみみが偉そうに言うのw」

「相棒の功績は私の功績でもある!つまり、私たちは───」

「あー、はいはい。それより、この後みんなでどこか行かない?」

「こら!無視するな相棒!」

 

あはは!と笑いながら、みみみは涼太の背中を叩く。

 

さすが!さすが!と連呼するみみみから逃げるため、涼太は花火のもとへ。

 

「助けて花火」

「ち、近い!少し離れる!」

 

急に寄ってきた涼太に驚き、離れるように命令する花火。

 

「相変わらず冷たいなー。もしかして嫌われてる?」

「そ、そんなことない!これが普通!」

 

その後、私は帰る!と言って花火は鞄を持って教室を出ていった。

 

 

 

 

 

 

 

「はぁー、楽しかった!次の打ち上げも楽しみだー!」

「そうだね。次のテストも頑張らないとね」

「おぉ!?次も葵に勝つ宣言!?」

「そんなとこ。葵も燃えてるし、俺も応えないとね」

「さすが相棒!!頑張ってくれたまえ!」

 

嬉しそうに背中を叩くみみみ。

 

テストの打ち上げからの帰り道、2人は家が近いのもあって、帰るのは一緒だ。

 

「そういえば、涼太は今週の日曜って暇?」

「予定は特に無いし、たぶん暇。バイトも休みのはず」

「そうなんだ!ならば一緒に出かけようではないか!」

「いいけど、どこ行くの?」

「それは内緒です!」

 

人差し指を唇にあて、にしし!と笑うみみみ。

 

彼女は涼太を誘う時、行き先を言わないことの方が多い。

以前、涼太がその理由を尋ねたら「どこに行くか知らない方が楽しみが増すのです!」と返された。

 

「だと思った。集合時間とかは後でメッセで送って」

「了解しました!」

 

他愛もない話を続け、涼太がみみみを送ったところで解散となった。

 

「ただいまー…って、あれ?」

 

帰宅すると、玄関に見慣れない靴が1足あることに涼太は気づく。

 

誰か来てるんだろうか。と考えながらリビングへ入ると───

 

「おかえりなさい、涼太。久しぶりにエリちゃん来てるわよ」

「お邪魔してます…」

 

気まずそうな顔でソファーに座る──────紺野エリカがいた。

 

 

「いらっしゃい、エリカ」

 

「お買い物の帰りに偶然、エリちゃんに会ったの。

凛もエリちゃんに会いたがってたし、私も久しぶりに話したかったから晩御飯に誘ったのよ」

 

ということらしい。

ちなみに、凛は涼太の一つ下の妹だ。

 

中学卒業以来、すっかり疎遠になってしまった幼馴染の2人。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お互いに…………とても気まずい。

 




涼太と紺野エリカは幼馴染です。

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