FAIRY TAIL 毒龍の滅竜魔導士   作:大枝豆もやし

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第12話

 カナとの初めての依頼から大分時間が経った。あれからエルザやジェラールとも組んで依頼をこなし、一人で簡単な依頼もやってきた。

 そういえばカナとエルザとジェラールが争ってたな。誰が俺と組むかって。全員でいいじゃんって言われたら殴られた。何故だ?

 そのせいか俺は依頼に行くときは大体エルザかジェラールと一緒だ。たまにカナも混じってよく俺を取り合っている。俺としては出来るだけ楽したいんでみんなと行きたいんだが……。

 けど今回は特別。俺は一人で仕事に行っていた。こればかりは俺だけが楽するわけにはいかないからな。

 

「……ゼレフの悪魔の調査か。なかなか面白そうだ」

 

 俺は今日朝一に貼られた依頼書を見てニヤニヤした。

 

 

 

 結論から言おう。ゼレフの悪魔というのはデマだった。

 調査してみたが、実際はただ強いだけの魔物だと判明。それを依頼者に報告するとホッとしただけで特に何もなかった。それから報酬をもらって帰ろうと徒歩でマグノリアに向かっている。

 ハッキリ言って無駄足だ。報酬はまあまあだが俺の目的は金じゃない。そういう意味ではこの依頼を受けたのは失敗だ。

 ……いや、依頼者が満足しただけでも、犠牲者が出なかっただけでもいいじゃないか。そう自分を納得させながら俺は帰路を辿っている。

 

「……帰りに少し観光でもするか」

 

 マグノリアまでまだ大分距離がある。クソ、終電を逃したのが痛いな。タクシーに乗ろうにもこの時間じゃやってないし。

 ……仕方ない。今日はこの街に泊まるか。けどこの時間じゃ宿もやってるか心配だな。

 街を歩いて空いている宿屋を探す。しかし深夜で受付をやっている場所はどこにもなく、俺は公園で野宿することになった。………こういう時は現世の24時間がどれだけ便利なのか思い知らされる。

 

 公園のベンチに寝転がって空を眺める。……たまにはこういうのもいいな。

 目を閉じて森の静寂を楽しむ。どこも静かだ。この公園には俺一人だけ、他には誰もいない。まるで公園が俺専用になったかのようだ。

 耳を澄ませて聞こえる範囲を伸ばす。寝静まってる家も多いが、まだ起きてゴソゴソしている人たちも当然いる。彼らのプライベートに干渉しない程度に耳を傾けてみた。

 お、ここは今から仕事か。あそこは彼女とお話し中。ならここは……。

 

 そんなことをしていると、突然嫌な気配がした。

 

 生ごみが蠢いているかのような気配だ。存在していると理解しただけでも嫌になる。

 俺の何かが言っている。さっさと片付けろ、あれを掃除しろ。チリ一つ残すことなく滅ぼせ。本能レベルでそれは俺に囁いた。

 

 俺は慌てて飛び起き、気配の元に向かって走った。

 何故その気配を察知出来るかは分からない。俺の耳の範囲を超えているというのに、魔力は感じるが大分離れて正確な位置は分からないはずなのに。

 まるで導かれるかのように走る俺の足。俺はそれに逆らうことなく、それどころか喜々としてその気配へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 突如、町に災害がやってきた。

 

 その町は普通の町だった。どこにでもある賑やかで明るい町。さっきまでは町の人々も何気ない日常を謳歌していた。そう、さっきまでは。

 

「お…お母さん!! お父さん!!」

 

 桃色の髪の少女が燃え盛る家に向かって叫んだ。

 

 その町は一面真っ赤だった。辺り一面が炎に包まれ、生物無機物問わず燃やされていた。

 もう一度言う。さっきまでは普通の光景であった。ほんの数分前までこんな地獄絵図は存在していなかった。……奴が来るまで。

 

「■■■■■■■■■■■■■■!!」

 

 この地獄を作り出した悪魔が吠える。

 町がミニチュアに見えるほどの巨体。悪魔は口から吐く業火で町を焼き、逃げ惑う人間を潰してきた。

 悪魔に人々は潰されるしかなかった。これほどの炎を吐き、空に頭が届くほどの化物だ。抵抗できるはずがない。まさしく災害そのものであった。

 

「ヒッ……」

「お、お姉ちゃん……」

 

 悪魔がその爪先を少女に向ける。せめてこの子だけでもと同じ髪の色をした少女を守るかのように抱きしめる。……それも無駄だと知っていながら。

 人間では逆らえない暴力がか弱い少女に襲い掛かろうとした瞬間……。

 

「俺の許可なく町を歩いてんじゃねえぞ三下が!!」

 

 災害を上回る病魔が悪魔に襲い掛かった。

滅竜魔導士を全員女体化したいんですけどいいですかね~?

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