FAIRY TAIL 毒龍の滅竜魔導士   作:大枝豆もやし

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第13話

「クソが!一足遅かった!!」

 

 悪態をつきながらも毒竜の咆哮を食らわせる。気配の元は若干ふらつくがすぐに元通りになり、俺に向かって炎を吐いた。

 

 ……いや、これは一足なんてもんじゃない。大分遅れている。日朝ならもう別の番組が始まってるぐらいの致命的ミスだ。

 もしあと少しでも、たった数分でも早く来れたら。こんな光景にはならなかったであろう。

 これは俺の責任だ。夜空をバカ面で眺めている暇がありながら遅れた俺が間抜けなのだ。

 俺の失態のせいで多くの人々が巻き込まれた。ゆえに、この失態はこのゴミを処分することでしか償えない。

 

「つーことで死ねや!!」

「■■■■■■■■■■■!」

 

 毒竜の咆哮・散弾をぶつける。全弾命中して倒れるクッソデカいゴミ。だが思った以上にダメージはなく、すぐに立ち上がって攻撃を始めた。

 ダメだ! ただ闇雲に攻撃しているだけじゃ街に被害が及ぶ! ただでさえ動くだけで街が壊れるというのに、このやり方ではより街が壊れてしまう。

 

「■■■■■■■■■■■!」

毒竜の咆哮(ヴェノムブレス)!」

 

 奴の炎を咆哮で打ち消す。避けようと思えばぎりぎり避けれるが、これ以上街を壊させるわけにはいかない。……それに後ろにはガキがいるしな。

 

「これならどうだ!?毒竜の咆哮・収束(ヴェノムブレス・ストライク)!!」

 

 奴のデカい口に毒の液体をたらふく飲ませる。

 今回は特別だ。あのトリックといった雑魚を掃除するために使ったものとは比べものにならない毒素と威力を用意してご馳走してやった。ありったけの魔力と気合いを入れてやった。感謝しろこの巨大ゴミが!!

 

「ぐ……グオオオオオオオオオオオ大オオ!!!」

「誰が鳴いていいと言った!!?」

 

 おぞましい叫び声で俺の耳を汚す巨大ゴミ。あまりにも声が汚かったので俺はのどをつぶす勢いでおかわりを用意してやった。

 だがそれでも巨大ゴミは満足してくれなかった。奴は巨大な腕を振り回して俺を地面にたたきつける。

 

「ガッ!!?」

 

 地面にめり込んで若干のダメージを受けるも、すぐに立ち上がって次の攻撃に移行する。

 

毒竜の咆哮・連射(ヴェノムブレス・ラピッド)!!」

 

 毒の弾丸を連続で吐き出す。

 スイカほどの大きさがある、圧縮された毒素の塊を連続で、同じ箇所に何百回もぶつける。毎秒100発ものスピードで、ズッシリと重い魔力の塊を、動かしにくい箇所に向かって吐き出し続けた。

 その甲斐あって奴の装甲にヒビが入った感触がした。今がチャンス!

 

毒竜の咆哮・巨弾(ヴェノムブレス・ランチャー)!!」

 

 音速を超えるほどの速度で電柱ほどはある巨大な毒素の塊を吐き出した。

 すさまじい反動が俺に遅いかかる。全身にズンッと重い反動がかかって体が硬直した。……だがその分効果はあったようだ。

 奴に命中した俺の攻撃は装甲を貫いて血を流させた。これで大分やりやすくなったぜ。

 俺の毒は傷から入るのが一番効く。このまま傷を重点的にやればいつかは倒れる。あの巨体だから少し手こずるが問題ない……。

 

 そう思ったと同時に、再び炎が俺を飲み込まんと襲い掛かってきた。

 先ほどとは比較にならないほどの規模と密度。それが氾濫した川の水のように俺へとなだれ込んできた。

 

 自分だけが逃げていなら毒の膜で俺のみを包み込んで逃げればいい。そうすれば間一髪俺だけは助かる。

 しかし俺の後ろには逃げ遅れた人々が、しかも動けない状態でいる。もし俺がそうしたら彼らは間違いなく黒炭どころか灰すら残らない程の熱量で消えるであろう。

 

硫酸の楯壁(アシッドウォール)!!」

 

 だから、俺は少しでも相殺しようと酸の壁を作り出した。

 これで幾分か弱まればいい。残りは俺が受け止めてやる。この俺が来た以上、これ以上誰一人殺させやしねえ!! 

 

「~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!」

 

 炎が体にあたって大火傷した。

 皮膚は炭化し、その下にある水分が膨張して水ぶくれが、更に炭化して脆くなった皮膚が破れ、水ぶくれも大きくなりすぎた水分のせいで破けた。

 痛み止めを分泌する間もなかった。一瞬のみ強大な激痛が全身を走りぬけ、すぐさまなくなる。どうやら痛みを感じる神経も炎でやられたらしい。

 

 なんて威力だ。たった一発食らっただけでこのザマだ。もう一発食らったら確実にお陀仏だな。

 ダメだ、立てない。立ち上がれと命令するも、俺の身体は言うことを聞いてくれない。

 

「お…お兄さん!」

 

 可愛らしい声の幼女たちが駆け付けた。

 さっきの一撃で、目もやられた。耳は辛うじて聞こえるが。片耳だけだ。鼻と肌は完全に死んだな。

 

「もいいから! もう十分だから! だから逃げよ? あんなのに勝てるわけないじゃん!!」

「そうよ!一緒に逃げよ?」

 

 ……ああ、自慢の耳を以てしても聴き取れねえ。

 だが、彼女が俺を心配してくれているのがわかる。悲痛な叫びがその真剣さをこれでもかと主張していた。

 きっと声の主は美幼女なんだろうな。目が見えねえからわかんねえけど。

 

「まd……d……俺…戦……el」

 

やべえ。さっきのせいで喉も甚大なダメージを受けている。おけでまともにしゃべれやしない。

 

「む、無理しないで!! これ以上やったら死んじゃうよ!!」

「そうよ! これ以上誰かが死ぬとこなんて見たくない!」

 

 だから何言ってんのか全然分かんねえんだよ! 俺は負けやしないしましてや死にもしない。勝手なことほじてんじゃねえ!!

 

 幼女たちをどかして無理やり立ち上がる。やっと立てたがかなりフラフラだ。KO食らった選手でもまだマシだぞこりゃ。

 けど、だからと言って俺が負けると決まったわけではない。

 

 負けていいはずがないのだ。この悪魔は町を蹂躙した。そのせいで一体どれだけの人間が死んだという。

 この街に駆け付ける前からずっと悲痛な叫び声が聞こえていた。町に近づく度に絶望と嘆きの匂いはよりキツくなった。この街に来てからずっと肌で人々の恐怖を感じていた。

 不快だった。こんなものを許していいはずがない。一刻も早くこの悲劇を作った不良品を掃除しなければならない!

 

「む、無理だよぉ……」

 

 そんなはずはない。無理なわけがない。俺なら出来る。なにせ俺はドラゴンを殺した最強の滅竜魔法使いなのだから。

 

「だい、りょうぶ……だ」

「え?…う………うぅん……」

 

 睡眠ガスで少女を眠らせる。周囲の奴らもだ。その後彼らを安全な場所に運びこんだ。この術と姿を見られるわけにはいかないからな……。

 

「さて、待たせたな」

 

 巨大ごみに向き合って俺は反撃の準備を開始した。

 まだ俺は倒れていねえ。まだ秘策もある。おれはまだ戦える!!

滅竜魔導士を全員女体化したいんですけどいいですかね~?

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