FAIRY TAIL 毒龍の滅竜魔導士   作:大枝豆もやし

14 / 31
第14話

 龍脈というものをご存じだろうか。大地の中を走る力の流れでも、最も太く大きな流れを指す。いわばエネルギーの大河、大地の血管ともいえる存在だ。

 風にはこのエネルギーの奔流の経路を把握し、さらにこの龍脈からのエネルギーが噴き上がる龍の位置を特定するすることで、その莫大なエネルギーの恩恵を受けようとしている。

 

 俺はこの龍脈を操ることが出来るのだ。

 

 普通、魔導士は自身の体内にある魔力しか扱えない。空気中の魔力を吸って回復したり、他所から魔力を吸う方法はあるも、それは自身の魔力に変換するだけだ。魔法を扱うために使う魔力は原則自身の魔力なのである。

 しかし龍脈操作魔術は違う。身体の中にある魔力を扱うのとは違い、対外にある魔力も操れるのが通常の魔法との大きな違いだ。

 自身の魔力を指揮棒にして周囲の魔力に力の方向性を与え、自身の魔力以上の事象を引きおこすことを可能にする術である。

 これを駆使することで俺はあのクソドラゴンを倒すことが出来た。厳密にいえば龍脈操作だけでなくほかの技術も使ったがそれはまたの機会に。

 

 呼吸を整えて周囲のエーテルナノを取り入れる。

 魔力回路を開き、全身にエーテルナノを流す。循環されたエーテルナノを吸収、外部から取り入れ、魔力回路はより稼働を活発化させた。

 龍脈吸収開始、を龍脈に適合……

 エネルギー充填中……20%、50%、80%、100%!エネルギー充填完了!

 龍脈を体内のエネルギー循環回路に接続。オールクリア!!!

 

 眩いばかりの黒い光が俺を包む。すると、俺の姿に変化が現れた。

 両腕両脚に紫色の鱗が包み込み、赤黒い血管のようなものが脈打つ。胸の中心にはむき出しの心臓のような赤い球が浮かび上がり、エンジンのように鼓動を始めた。

 背中から甲殻に包まれた翼が生えてスライドし、中にある毒流殻がむき出しになる。そのから黒と紫に輝く粒子、龍脈の力が噴出されている。

 指先からは血のように赤い爪が、口元からは燃えるように紅い牙が、頭からは毒々しく朱い角が生えてきた。

 膝や肘の関節部部からは角のような黒い棘が生え、くすんだ金髪は背中まで延び、鬣のように靡く。

 目が開いた。腐った金眼は爬虫類特有の目となり、腐っていながらも無機質な光を放つ。

 

 

 これこそ、俺がなれる最終形態、『龍化』だ。

 

 

 

 こうなってしまえば、もう俺を止められるものはいない。

 

毒厄龍の咆哮・爆破(マナ・ヴェノムブレス・ボム)

 

 魔法陣が幾重も重なって吐き出される特大の毒弾。それは巨大ごみに命中し、半身を毒の爆発によって包み込んだ。

 その爆風は町全土に吹き荒れた。毒の飛沫が建物にまで飛び、瓦礫を溶かす。ほんの数㎜ほどの極僅かな飛沫。それだけでも十分すぎるほどの破壊力であるのだから、直撃した巨大ごみは大ダメージを受けたはずだ。

 

「■■■■■■■■■■■■■■!!」

 

 爆発の煙が晴れる。そこにはの右腕を吹き飛ばされ、傷口をもう片方の腕で押さえて泣きわめいている巨大ごみがいた。あの一撃で終わらせるつもりだったのだが予想以上にしぶといな。だが液状になった毒の飛沫が傷口に侵入し、巨大ごみの身体を更に蝕んでいる。さっきと同じようには動けまい。

 

「■■■■■■■■■■■■■■!!」

毒厄龍の咆哮・収束(マナ・ヴェノムブレス・ストライク)

 

 再び魔法陣を何層も展開して攻撃を開始。敵の攻撃とぶつける。

 さっきの炎よりも質量共に超えている。どうやら本気で俺を燃やしに来たらしい。あれでも本気でないなんてどれだけやばい化け物なんだよ。……それはまだ俺も同じだけどな。

 

 俺の毒液は炎を消火しながら突破し、巨大ごみの首を貫いた。

 

毒厄龍の破壊爪腕(マナ・ドラゴニック・デスクロウ)!!」

「■■■■■■■■■■■■■■!!」

 

 続けて爪を振り下ろす。魔力が腕を包み込み、巨大な竜の腕と変化。それは巨大ごみの腕を切り裂き、胸から腰にかけて大きな切り傷を作った。

 それだけでは終わらない。今度は貫手のように傷口に爪を抉り、内臓らしきものに傷を付けた。

 更に毒の竜腕は液状になって貫いた傷口から侵入。巨大ごみの体内を蹂躙した。

 

「■■■■■■■■■■■■■■!!」

 

 痛みのあまりか、おぞましいうめき声をあげる巨大ごみ。その隙に俺は次の攻撃へと移行。トドメを刺す気で開始した。

 

「放て猛毒の光! 撒き散らせ死の瘴気! 齎せ災厄の疫病!」

 

「汝は偉大なる神を貪る邪龍! 腐爛せし死肉を食らう獣! 怒りに燃えてうずくまる者! 」

 

「沸き立つ喚叫の沼から這い上がり全てを飲み込め! 余すことなく貪り食らえ!」

 

 呪文を唱える足袋に

 

「毒龍王・獄悩顎……ガッ!」

 

 だが、詠唱の途中で邪魔が入った。毒で動けないと思っていた巨大ごみが石を投げてきたのだ。

 この術は威力も殺傷力も確実性も高く周囲にも被害の被害も全く出ないのだが、詠唱中は無防備なのがデメリットだ。

 

 クソが!また詠唱やり直しだ。まずは奴の動きを止めて……。

 

「る…イン……」

 

 そう思ってた矢先、巨大ごみはポツリと何か呟いた。

 ルイン、一体どういう意味だ? たしかルインって滅びって意味ではなかったか?

 

 

 

 

 

 

 

「る…イン……ルイン・レオグローブ」

 

 掠れたような声で、恐怖の籠った声で呟く巨大ごみ。心なしか巨大ごみの体が震え、異常に恐怖しているように見えた。

 今奴は何と言った? ルイン・レオグローブと言ったのか?

 おそらく人の名前だろう。あの様子からしてあの巨大ごみが恐れる人物の名前。だが何故それをこのタイミングで言う?

 

 

 その言葉を聞いた途端、当然頭が割れるような痛みが襲い掛かった。

 

「っぐ!!?」

 

 頭を抑えて蹲る。戦いの際中にこんなことをすれば死に直結するのだが、それでも俺はその痛みに耐えることが出来なかった。

 なんだこの痛みは。まるで頭の中を棘だらけの虫が走り回っているかのような痛みだ。

 

 しかしその痛みも数秒ほどで消えた。まるで最初から何事もなかったかのように。

 

 痛みから立ち直った俺は巨大ごみに集中する。だが既にそこには何もいなかった。

 

「待ちやがれデリオラァァァァァぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

 町中に俺の吠え声が虚しく反響した。

滅竜魔導士を全員女体化したいんですけどいいですかね~?

  • yes
  • no
  • 一部のみOK
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。