FAIRY TAIL 毒龍の滅竜魔導士   作:大枝豆もやし

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第21話

 勝った。俺はデリオラに勝ったのだ。

 

 代償は決して安いものではなかったが、俺は奴に勝つことが出来たのだ。

 

 

 前回デリオラを取り逃がした際の戦闘で魔力機関に深刻なダメージがあったらしい。

 まさかそんな重大な見落としをしていたとは。やはり俺もまだまだ未熟だ。これからも精進しないと。

 そんな状態で無理やり龍脈操作をしたモンだからツケの清算を払うことになってしまった。反動で生死を彷徨って1ヶ月も寝たきりだった。

 

 

 目を覚ますと泣き崩れるエルザ達。

 全力で謝ってくるウルとその弟子たち。

 部屋の外から駆け込んで来るギルドメンバーたち。

 

 

 落ち着いてマスターに今の状況を説明された

 あと一か月ほど入院しなくてはいけないこと。

 しばらく魔法が使えないこと。

 魔導士活動を停止すること。

 

 自由に体を動かせなくなったのには不満を感じたが、デリオラを倒すことができたので概ね満足だ。

 問題があるとするならエルザたちが激昂してウルさんに噛み付いたことだ。

 お前たちのせいでイクマンがこんな体になってしまったってな。

 

 俺は入院していたから直接見聞きしたわけじゃないが、そのせいでエルザやミラはウルたちを敵視していたらしい。

 けど退院したあとは何か仲良さそうにしていた。……俺のいないとこで一体何があったんだ?

 

 

 とまあ、なんやかんやあって俺は無事に退院して普段通り……。

 

 

 

 

 

「「「あ……が…………」」」

 

 こうして闇ギルド狩りをしている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 闇ギルド。殺人、誘拐などの非合法な手段で利益を得る魔導士ギルドの総称である。

 簡単に言えば魔導士のマフィアみたいなみたいなものだ。

 

 話は変わるが、魔導士ギルドに所属している魔導士は他ギルドとの私闘が禁じられている。

 名目は貴重な魔導士を守るためだとか、周囲に被害が及ばないようにだとか色々あるが……よくわからん。

 そして、ソレは闇ギルドだって例外ではない。

 

 闇ギルドとの私闘は正規のギルドとのよりも厳しい。

 私闘はもちろん、少し接触するだけでも今後の魔導士活動に支障をきたすことになる。

 

 だから、闇ギルドと敵対する際は徹底的に証拠隠滅を図らなくてはならない。

 

 何かを奪うならついでに命も奪え。ガラを押さえたら生かして返すな。やったら現場ごと破壊しつくせ。

 上記の覚悟を持つ魔導士のみが闇ギルドと戦う資格があるのだ。

 

 

 

「「「あ……が…………」」」

 

 

 ……ということで俺は闇ギルドの面々を全員殺す。

 証拠は残さない。目撃者も生かして返さない。すべて闇の中に葬ってやる。

 

「な…なんであのイクマンがこんなとこに!?」

「魔法が使えないんじゃなかったのかよ!?」

 

 

 うるせえよ、そんなのとっくに回復しちまったよ。

 

 龍脈操作の反動には慣れている。当然対処法も編み出している。だから回復を早める手段も当然あるのだ。

 

 

 毒竜の咆哮を繰り出す。霧状の毒は周囲に拡がり、闇ギルドの魔導士たちを毒殺させた。

 ガスは数秒ほどで無毒化。晴れるとそこには死体以外何も証拠を残してない。

 

 

 元来、毒竜の力は破壊活動にはあまり向いてない。

 破壊力がそんなに高くないのだ。炎を吹いたり、氷漬けにしたりと。そういった大規模な破壊は毒竜には難しい。

 だが、殺しに関してはどの滅竜魔法よりも優れていると自負している。

 

 奇襲、暗殺、闇討ち、罠……殺すだけならいくらでも手段はある。

 そして、それらに毒は欠かせない要素だ。何せ、毒は俺のいた世界でも剣や銃なんかよりよっぽど殺しに特化しているのだから。

 

 

 闇ギルド狩りには持って来いの魔法だ。証拠一つ残さず皆殺しにしてやる。

 

「というかしゃべるな。呻くな。息をするな。人が来たらどうする?」

 

 俺は決して殺しが好きというわけではない。

 殺しはあくまで手段だ。一番効率がいいからしているだけで進んでするつもりはない。

 出来るなら殺しなんて俺もしたくはない。リスクも大きいからな。だからこうして最低限にとどめている。

 悲鳴はあげさせない。窒息性の毒をまき散らしている。声を聴いて人が来たら厄介だからな。こうやって目撃者だけを殺している。最低限を心がけている。

 けどまあ……。

 

 

「くくく……ハァーッハッハッハッハッハ!!」

 

 

 殺しはいい。まどろっこしいモンを全部なかったことに出来るからな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これか」

 

 闇ギルドの奴らを最低限始末した後、屋敷内を探索する。

 なんとか目的の物は見つかったが、思ったような達成感はなかった。

 

 今回、俺が闇ギルドを襲撃した理由はゼレフの書、つまりゼレフの悪魔だ。

 独自のルートでこの闇ギルドがゼレフの書を所有しているという噂を聞いので襲撃してやった。

 

 しかしなぜだろうか、デリオラと出会った時のような興奮はない。

 

 おかしい、妙だ。同じゼレフの悪魔だというのになぜ何も感じないのだ。

 むしろ逆に何故か破壊してはならないという感情がある。

 

 一体何故だ。何故デリオラとコレとでそれほどの差がある。

 

「(コイツを所有していれば分かるか?)」

 

 理解できないことは多いが、ここで悩んでも仕方ない。

 兎に角ここから去るのが先決。誰かに見つかったら面倒だ。

 目的は達した。ならばさっさと証拠を消して次に行くか。

 

「……あと三件か」

 

 ゼレフの悪魔に関与していると思われる闇ギルドはここを除くとあと三つ。どれもヤバい噂の絶えないトコばかりだ。

 しかし行くしかない。なんとかして暴走する前にゼレフの悪魔たちを回収し保管しなくては。それが俺の……。

 

「……なんだっけな」

 

 何故俺がここまでゼレフの悪魔に執着するのか。それは俺自身理解できない。

 

 奴らの話を聞くと冷静さを保つことが出来ない。

 暴走したエーテリアスがいると分かった時点で堪らなくなる。

 見つけ次第何が何でも殺したくなる!

 

 おかしな話だ。俺にはエーテリアスを追う理由なんてないはずなのに、

 別に親しい誰かを殺されたわけでも、何か深い関係があるわけでもない。

 だというのになぜここまで俺はゼレフの悪魔に拘る?

 

 分からない。理解出来ない。一体俺に何が起きている?

 もしかしたら、それを探るために俺はこうしてゼレフの悪魔を追っているのかもしれない。

 

 答えはきっとソコにある。そう俺は信じてエーテリアスたちを今日も追う……。

 

「じゃ、証拠隠滅しますか」

 

 いつも通り、屋敷内部に火をつける準備をする。

 襲撃の証拠は塵一つ残さない。全部まとめて処分する。

 前の職場ではそこんとこ部下にも徹底させてたしな……。

 

「ん?」

 

 突然、魔導士の気配を察知した。

 どれも覚えのある魔力だ。というかこの魔力は……。

 

「……なんでアイツがいるんだよ」

 

 それは、ナツの魔力だった。




目的のためなら殺人も厭わない漆黒の意思を持つ暴走エーテリアス絶対殺すマン。……はい、ついにやっちゃいました。
ついに主人公が人を殺すシーンを描きました。というかちらほらと主人公が過去に人を殺してることを示唆していたのですが気づいてたでしょうか?

今回、主人公を人殺しにしたのは彼に悪の要素といいますか、影のようなものをつけたかったんです。こう…少しスパイスも効いてないと飽きるでしょ?

最後に、主人公はかなりの人間を殺してます。けどソレってかなり矛盾があるんですよね。
何故こんな子供だというのに殺人を犯せるのか、なぜ前世がただの高校生だというのに殺人に対してこれほど忌避感がないのか。それは後程。

滅竜魔導士を全員女体化したいんですけどいいですかね~?

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