FAIRY TAIL 毒龍の滅竜魔導士   作:大枝豆もやし

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第6話

 俺は今、ギルドの外にいる。新人歓迎会という名の腕試しをするためだ。

 相手はギルダーツ。このギルド最強の魔導士らしい。

 俺はドラゴンを殺したのだ。災害と疫病の代名詞みたいなあのクソドラゴンをな。中身は吐き気を催す邪悪そのものだったが実力は確かだった。

 

 しかし……ギルドの連中は暇なのか?

 対決と聞きつけ大勢の人が周りを囲っている。まるでこれからお祭りでも始まるかのように騒がしい。賑やかなものだ。

 

 ふとギルドの入り口付近に目線をやる。そこには俺とギルダーツの勝敗で賭けをしている連中がいた。いや、話の内容からするに、俺が何秒持つかと言う感じだな。……舐められたものだ。

 まあいい。ここで俺の力を示すとしよう。……滅竜の力をな。

 

「じゃあ……行くぞ?」

「ああ、いつでもかかってこい!」

 

 その言葉を聞いたと同時に俺は予め生成した増強剤を体中に流す。底上げされた身体能力をフルに使って接近。毒の粘液を覆う右手で殴り掛かった。

 

 ヒュンと、軽い音が聞こえた。

 どうやら殴れたのはギルダーツのマントの一部らしい。先の部分だけ溶けている。

 

「……なるほど、ただの新人じゃねえな」

「そりゃどうも!」

 

 褒められても手を緩めるつもりはない。俺は攻撃を続行した。

 

「もっと離れろ! 俺も少し応えてやりたい」

 

 それを聞いた周りの者はすぐに離れていく。集団の中には強い魔導士もいるのだが、彼らは若干引きつった顔をしている。どうやらギルダーツの魔法はかなり『ヤバめ』みたいだな。

 

 途端、ギルダーツから圧倒的強者のオーラが溢れた。

 空気が震える。大地が揺れる。比喩表現なしに、溢れた魔力だけで物理的な圧力を感じた。

 これはあのクソドラゴンにも匹敵する威力だ。

 

「……ハハッ」

 

 ああ、俺も分かった。こりゃ逃げるわ。けどまあ……。

 

「それがどうした!?」

 

 酸を纏う蹴りを放つ。ギルダーツは魔力で覆った腕でそれを防いだ。

 こっちはドラゴンを殺してんだ! この世で俺が最も強い。だから俺を差し置いて最強など名乗らせるか!! 

 

「オラッ!」

 

 ギルダーツは魔力を持って拳をふるう。攻撃も兼ねて毒を纏って防御するも、その毒ごと消滅された。

 文字通り消滅だ。ふき飛ばすとか燃やすとかではなく、完全にこの世から消滅した。

 

「それがお前の魔法か!? かなりえげつないな!」

「まあな! お前もかなりヤバいな!少し手が熱いぞ!」

 

 そう言いながらも攻撃を続けるギルダーツ。なるほど、彼の魔法はあらゆるものを消し飛ばす魔法か。……これって模擬戦で使っていいのか? いや、俺もいきなり溶かす魔法なんて使ったからお互い様か。

 しかし本当に恐ろしい魔法だ。相性や材質、物理法則すら無視して無に還す魔法なんてチートじゃないか。あ~あ、俺の特典もこんなのだったらいいのに。特典なんて最初からないけど。

 

 だが、付け入る隙はある。

 

「おらッ!」

「…うっ」

 

 同程度の魔力をぶつければいいだけだ。

 あの魔法は触れたものを消すというより、対消滅する感じだ。炎のように燃え移らない以上、同質量をぶつけたら問題ない。

 それに、俺の毒だって材質に関係なく溶かすのだ。大した違いはない。

 

 

 周りの地面が魔法の余波でボロボロになっていく。お互い細かい傷が増えていく。そして、そろそろ俺の体力も尽きそうになった。

 俺は薬で無理やり体力を底上げしている。つまりドーピングだ。効果に制限時間はあるし、尽きると反動と副作用で戦えなくなる。無敵時間は永遠ってわけじゃないのさ。

 だが、向こうは弱体化時間へと入った。

 

「お前……俺の身体に何かしてるな?」

「さあな。知らねえ」

 

 嘘だ。実は接近戦をしながら毒を盛ったのだ。

 効果はすぐ切れるが少しでも体に含んだら徐々に効く毒だ。短い戦闘なら、隙を出させるだけなら十分な毒だ!

 

「恐ろしいガキだな!」

 

 ギルダーツは微笑みながら、しかし油断のなさそうな顔で後ろに下がる。ご丁寧に牽制も忘れずに。

 

「逃がすか! 毒玉!」

「クラッシュ!」

 

 バスケットボールほどの紫色の玉――毒の魔力弾を吹き飛ばすギルダーツ。瞬間、毒玉は弾けて毒をまき散らした。一部は消し飛ばせたが残りの液体がギルダーツを包み込む。

 

「な!? そう来たか!」

「そういうことだ」

 

 飛んできたギルダーツの攻撃を毒の壁で防ぎながら答えてやる。

 毒玉はフェイントを含んだ攻撃だ。爆発効果があるので対消滅させても一部がはじけ飛んで飛沫がかかる仕組みになっている。

 

「さて、俺は今から魔力砲を放つ。……受け止められるか?」

「……ああ、いいぜ。受けて立つ!」

 

 ギルダーツは快く答えて攻撃体勢を取った。

 普通ならこんな提案受けない。毒によって制限を受けているなら猶更だ。だが彼は受けてくれた。……これが歓迎会だからだ。

 ただ勝つのが彼の、いや彼らの目的ではない。俺の力を認めるための闘いなのだ。ここで俺の挑戦をうけなければ興ざめもいいとこだ。

 

 野次馬たちも盛り上がった。喝采を浴びせ、ギルダーツコールとイクマンコールが同時に場を包み込む。

 

 魔法陣を展開してお互い同時に魔力砲を放つ。

 膨大な魔力を秘めた、極大の交戦。それらはぶつかり合って数秒の均衡を保つ。行き場のない魔力が暴走したのか、光線が突如爆発。俺らだけでなく野次馬もふっ飛ばした。

 

「「「うわあああああああああああああ!!!」」」

 

 その後、駆け付けたマスターに怒られて俺たちはしばらく私闘禁止になった。

滅竜魔導士を全員女体化したいんですけどいいですかね~?

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