英雄王になりました   作:ラリー

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1話

 

 

『本日のニュースは連続女子児童誘拐事件について……』

 

神として数百年、日本に住む事でギルガメッシュになる前の俺が居た20XX年

となりしばらく経った今日。

北欧で雇ったメイド、ロスヴァイセが作った朝食を食べながらニュースを見る。

 

「最近物騒になりましたね……」

 

「そうだな……」

 

傍で控えていたロスヴァイセがニュースの内容をみて感想を口にし

たので俺も同調する。

 

『…この事から犯人は集団で在る可能性が高く、警察は…』

 

集団かよロリコン共め……。

 

『続いてのニュースは、皆さんご存知のあのコンビニで新商品が……』

 

悪態をつきながらニュースを見ていたら次の項目へと移り、アナウンサーが読み上げる。

ほう……新商品とな?

 

『この、特製プリンは今日の夕方まで販売との事です』

 

見るからに美味そうなプリンがテレビ画面いっぱいに映し出され、アナウンサーが

紹介をする。

そうか……今日限定か…。

 

「ロスヴァイセ、用を思い出した。外に行ってくる」

 

「そうですか…いってらっしゃいませ」

 

朝食を綺麗にたえらげ、近くにあった黒いジャケットを着て外に出て、バイク

が在るガレージへと向かう。

そして屋敷の隣にあるガレージに着いた俺は

ポケットに入っているキーをバイク(ギルギルマシン)に差込み

エンジンをかける…。

 

待って居ろよ特製プリン!!かならず俺が食ってやるからな!!!

 

 

 

 

 

 

ロスヴァイセ視点

 

ご主人様であるギルガメッシュ様を見送った後、朝食の皿の片付けをしていると

昔の事をふと思い出す。

 

私が彼に仕えるようになったのは数年前……。

北欧のセクハラエロジジイ…ではなく主神オーディンのお供を勤めていたのですが

給料は安いし、かつてはかなり居たとされる勇者の数も減り…。

しかも男性の少ない職場なので先輩の中には処女のまま婚期を逃した人も居るのだとか…。

その先輩と同じ道を辿るのだけはイヤーーー!!

 

と思っていたある時、私に転機が訪れた。

それは、いつものようにエロジジイのセクハラを受けていた時。

エロジジイを尋ねて一人の神が現れ、私は一目惚れというものをしてしまいました。

自分でも驚きです、彼を見た瞬間電流が全身を駆け抜けて顔はかなり熱くなる感覚が突然

襲ってきたのですから…。

その時ジジイが『チョロすぐるじゃろ…お主』といっていましたが

知りません。

 

私はジジイを無視し、猫を被って彼に話しかけました。

なんでも彼は屋敷を日本で屋敷を購入したはいいが一人では色々と大変なので

手伝いが欲しいとの事。

雇用契約書のようなものを試しに見せてもらったがこれは素晴らしい。

今の職場よりも高い給料に、保険。

さらには休日もちゃんとある!!

 

もう即決でしたね。

すぐさま目の前の神様に雇ってもらえるようにお願いし、採用してもらった後

上司の戦乙女に退職届けを提出。

 

さらば…セクハラジジイ。

 

さらば…ブラックな職場…。

 

こうして私はメイドとなったのですが……。

この後、主人の正体を知って驚愕する事になった。

なんと彼の正体は古代メソポタミアの伝説の王ギルガメッシュ。

あらゆる宝具の『原典』の持ち主であり神格化した英雄王だったのです!

 

彼の伝説は数知れず…

 

曰く、民を対等に扱っていた善王。

 

曰く、財宝の収集家

 

曰く、古代、未来において最強の王

 

曰く、赤と白を屠った神

 

などなど……。

 

もうあれですね、勇者なんて目じゃありませんね。

性格は少しものぐさですが、優しくて気配りが出来てルックスもいい。

最高の雇い主で最高の結婚相手です。

ジジイと比べる必要もありませんね!

 

しかし問題があります。

彼との仲は良好なのですが中々、それ以上の関係にはなれません。

一応私なりにさりげなくアプローチをしているのですが、うまくいきません。

まあ、ライバルも居ませんし私もまだ華の十代。

焦って嫌われるよりも、じっくりゆっくり彼の心を射止めれば問題はありません。

 

ライバル…増えませんよね?

 

 

 

 

 

 

 

さて、コンビニで例のプリンを手に入れて機嫌よくレジに並んでいる俺なのだが…

レジの近くに居る黒い髪の女の子が手に持っているパンとお金交互に見て辛そうな

顔をしている。

お金が足りないのか?はたまた使いたくないのか?

お金はお札があるので後者だと思うが……。

なんというか表情が見ていて痛々しい。

女の子は何かを目を瞑り、パンを商品棚に戻すと走ってコンビニの外へと

出ていってしまう。

 

「……」

 

そんな女の子の後姿を見た俺はレジを離れ、

食品棚にある健康よさそうな食い物を買い物籠に詰め込み、最後の一つだと思われるプリンを籠にいれ

再びレジに並び、購入した後……。

 

店の外に出て女の子をバイクで追いかけた。

 

バイクで数メートル走ると少女の後ろ姿を視認したので

スピードをあげて少女を追い越し、少し前で停車する。

振り向くと俺を怪しい目で見る女の子。

……

とりあえず……。

 

「一人で食べるのは寂しいから、一緒に食べてくれないか?」

 

食べ物が入ったビニール袋を片手に言ってみたのだが…。

 

これではまるで俺がただの寂しがりやではないか…。

言われた女の子は予想外の言葉だった為か、ぽかんとした表情をしている。

 

………

 

何とも言えなくなった俺は、女の子を近くに見えたベンチへと連れて行き。

適当に買った商品の一つであるカロリーメイ○をむさぼった。

 

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