英雄王になりました   作:ラリー

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『英雄王になりました』の没案。
偶然発見したので、少し修正して投稿。


特別話

 

うへへへへ・・・ついに、ついに手に入れたぞ!

人間界に発売されているエロゲ!!

辛かった……。

自室のパソコンの前でゲームのパッケージを掲げながら本気でそう思う。

なぜなら俺は神だ、そう簡単に人間界にはいけないし仕事もなかなかサボる事ができない。

だから色々と手を尽くし人間界に行く事を他の神に認めさせ俺は人間界に行く事が出来た。

しかし代償はでかかった…俺の代償…それは…。

二万冊のエロ本だ!!

そう!俺の大事な大事な『ムチムチ天使ちゃん200発』や『爆乳天使のもっこり伝説』などなど

を他の神たちにワイロとして送ったのだ。

おかげで俺の心に多大なダメージと悲しみを与えられたが後悔はない……。

何故ならこのエロゲにはその価値がある!!

早速パッケージからディスクを取り出し、挿入する。

パソコンOK…ティッシュOK…もしもの時のホームページを開き準備OK。

え?何故ホームページを開いたかって?

そんなの決まっている、もし家族が部屋に不法侵入したときゲームを消してホームページの

画面に表示しとけば、誤魔化せるからだ!!

おっと、そんなことを言っている場合ではないな……。

起動♪起動♪

インストールが終了しショートカットをダブルクリックする。

よっしゃー!!キターーーーーーーーー!!!

画面が開きOPのまえの注意書きが出る。

まったく別にいいだろうこんなもの…さっさとOPを見せろ。

無駄だと解かりつつクリックを何度か押す、すると…

あれ?いつもの成人がどうとかが出てこないぞ?

俺は一度消してからもう一度起動する。

しかしエロゲ特有の注意書きだけが見当たらない。

ま、まさか……!?

俺は最悪の想像をしてしまい冷や汗をだらだらと流しながら

震える手で、恐る恐るパッケージを手に取る。

な!!こ、これは!!!

 

「全年齢版じゃねーかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

俺の魂の声が部屋に轟く!!

くそ!なんてこった!!エロシーンがないだと!!?

そんな……。

俺は絶望し、無駄に命を散らした戦友(エロ本)たちを思い出す。

ちくしょーーーーーーー!!

もう全てがどうでもよくなった。

誰でもいいから八つ当たりがしたい!!

俺は八つ当たりが可能なヤツを頭にリストアップしていく。

そして頭によぎる人物……そうゲームショップの店員!!

あいつだあいつにしよう、あいつが親切に教えてくれればこんな事にはならなかった。

ふふふ……恨むなら俺に全年齢版を売った自分を恨め!!←(自己中)

俺は雲を操り人間界に雷呼ぶ……。

標準はOK。くくく、さあ死ぬがいい!!

 

「天誅ぅぅうぅぅぅぅ!!!!」

 

雷を標的に落としその様子をじっくりと眺める。

店員はこんがり焼け、悪は滅びた……。

ハハハ……アハハハハハハハハハハハ!!

 

ー三時間後ー

 

やっちまったーーーーー!!

どうしようやべぇよ俺、今の職場は確実に首だよ!!

無許可で人間殺すのは犯罪だよ!!

確実に捕まるよ!

どうすんだよ!とりあえず俺がどうなるかを考えてシュミレートしてみよう。

俺は捕まった後のことを考える。

 

ーシュミレートー

 

「ねえ、神様ぁ。どうして人間を無許可で殺したのかしら?

よかったら教えてくださる?」

 

尋問の天使が胸元をチラリと俺に見せる

 

「はい!エロゲの為です!!」

 

ーシュミレート終了ー

 

くそ!なんてこった!!言い訳をする前に俺は真実を喋ってしまうじゃないか!!

※そんな尋問はありません

俺は改めて天界の尋問(妄想)に恐怖した。

どうすれば……どうすればいい……。

そしておもむろにパソコンを見る。

パソコンにはエロゲのカモフラージュのためのサイトがあるそしてそのサイトに書いてある

この書き込み……『転生について…』

こ、これだーーーーーーー!!

そうだよ魂がハデスのところに行く前に転生させれば、ばれないじゃん!!

ありがとーーー!!サイトを立てた人、あんた最高だ!!!

サイトを立てた人に感謝をしつつ俺は店員の魂を回収してばれないように趣味の赴くままに色々と改造し

て転生させた。

ふう、いい汗かいた……。

これでみんなハッピーエンド!

清清しい表情を浮かべながら額の汗を拭き、暇になった俺はエロゲではないギャルゲをプレイすることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、意外と面白い……」

 

 

 

※後日逮捕されますた。

 

 

 

渋谷有利……。

 

それが新しい俺の名前。

 

ごく普通の……とは断言出来ないがそれなりに普通の家庭に育ち。

何所にでもいるごく普通の男子中学生として生活をしていた。

 

しかし、ある日……俺はとある事情から異世界に行き―――

 

 

眞魔国と呼ばれる魔族の国の王……魔王となった。

 

 

魔王となった俺は戦争を回避するために魔剣を取りに行ったり……。

 

指名手配された俺の偽者について情報収集しようとしたら、強面の美形と鎖に

繋がれて砂漠を歩く事になったり…イケメンは敵だ。

 

さらには俺の隠し子を名乗る女の子や、人間の国が世界を手に入れようと世界を滅ぼしかねない危険な箱に手を出そうと

するから回収したり、それを滅ぼしたりでホント大変だった。

 

しかも!俺がやってきたことや危険な箱については全て、眞魔国の初代国王『眞王』が四千年前から

計画をしていた事だったらしい。

 

正直掌で踊らされていたと知って嫌な気分にはなったが、全ては危険な箱をこの世から消す為。

しかも自分の魂を犠牲にして……だ。

それを思うと眞王を怒る事が出来なかった。

それに、魔王も悪い事ばかりではなく今では魔王になってよかったと思える。

 

まあ、少し脱線したが、そんな感じで危険な箱を滅ぼして全ての役目を終えた俺は眞王の最後の力で地球へ帰った。

 

 

 

 

 

 

帰ったと思ったのに…………。

 

 

 

 

「魔王様?」

 

「…なんでもない」

 

 

なんで俺は地球ではなく冥界でまた魔王をしているのだろうか?

 

 

 

 

 

冥界……。

 

悪魔はもちろん堕天使や魔物などのファンタジーな存在たちが覇権を争う弱肉強食の世界。

俺はそこで、魔王として君臨している。

 

何故こうなってしまったのか?

 

理由は単純。

 

唯、俺が強かったから。

 

冥界の覇権を奪い合っていた戦っていた彼等を一人残らずぶっ飛ばしたからだ。

別に戦いたくて戦ったわけじゃない。

眞王の作った次元の穴の出口が戦場のど真ん中で、今にも殺されそうだったから魔術を行使しただけ…。

ちょっと出力が強すぎたかもしれないが……。

 

まあ、そんなワケで一番強い俺が冥界の王。

 

魔王になった事の顛末だ。

 

 

 

「魔王様、これとこれが本日中に仕上げる書類です。」

 

 

思考の海を漂っている俺を現実に引き戻すドスンと机に置かれる書類の音と悪魔の声。

まあ実際にコイツは悪魔なんだが……。

 

 

「ルキフグス。もうちょっと減らせないか?」

 

「ダメです。バラバラだった堕天使の勢力がアザゼルにより一つの組織になった事で皆忙しいの

ですから我慢してください」

 

山のように詰まれた書類をみて目の前の銀髪の青年悪魔ルキフグスに、書類の減量を頼むも

失敗。

まあ、彼の言う事も分かる。

俺を冥界の王、魔王と認めたのは悪魔達だけで、堕天使達は自分達こそが冥界を支配するのに

相応しいと落ち着いた悪魔達とは対照的に、今だ虎視眈々と冥界の王の座を狙っているので

各地で悪魔と堕天使の小競り合いが絶えないでいる。

 

そんな中、アザゼルと呼ばれる一人の堕天使が勢力を纏め上げ組織を結成したらしい。

おかげで、敵組織の対策に関する書類やら被害報告の書類で毎日が大忙しだ。

まさか、俺を過労死させる敵の作戦ではないだろうな。

 

「すみませーん。この書類に判子とサインをお願いします」

 

そんなくだらない事を考えていると、血の様に紅い髪をした美青年が書類を片手に扉を開けて

入ってきた。

 

「グレモリー。お前もか……」

 

俺の机の惨状と俺の言葉を聞いてルキグスの横で苦笑するグレモリー。

 

「すみません。」

 

彼が苦笑いしながら謝ると、何か思い出したようにはっと目を見開くルキブス。

何を思い出したのだろうか?

まさか俺の所に持ってくる書類ではないだろうな?

 

「そういえば、グレモリー卿。

噂で聞いたのですが、貴方に息子が生まれたらしいですね?おめでとうございます」

 

「ありがとうございます。ルキブス卿」

 

「え?グレモリー、子供生まれたの?」

 

「はい。仕事で忙しくて魔王様への報告が遅れましたが、数日前に生まれました」

 

ルキブスのお祝いの言葉に戸惑いつつも、グレモリーに質問する俺。

質問されたグレモリーは本当に幸せそうな顔をして質問に答えた。

くそ!リア充め!!末永く爆死しろ!!

 

「……ルキブス。これから休暇を取るグレモリーの仕事を俺に回せ」

 

「わかりました」

 

「へ?」

 

理解できていないのか?それとも俺がこんな事を言うのが以外だったのか

さっきの幸せそうな顔と打って変わって、驚きの表情を見せるグレモリー。

まったく失礼な奴だ。

 

「しばらく、俺が代行をしてやるからお前は家に帰れ。

これ、魔王命令な」

 

「だ、そうですよ。グレモリー卿」

 

「あ、ありがとうございます!」

 

堕天使の件で忙しいこの時期に、育児休暇をもらえるとは思っていなかったのか

彼は、嬉しそうな表情で俺に礼を行って退出して行った。

 

 

数日後…。

 

 

処理の終わった書類に埋もれながら眠る魔王が発見された。

 

 

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