ともあれ、この話で金未来杯が終了ですね。では、どうぞ。
4作品の掲載も終わり、金未来杯は過去最高の盛り上がりを見せた。
吉田さんに聞いた所、『福田真太作、KIYOSI
惜しくも、
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さて、今はと言うと、俺と吉田さんは、仕事場のソファに対面で座り打ち合わせ中である。
吉田さんは1枚1枚原稿を見終えると、テーブルの上で原稿を整える。
「いつも通り良い原稿だが、絵の質が上がってないか?」
やはり、第3者の目線から見ても絵の質は上がってるという事だ。
うむ。いつも遅くまで絵の練習をしたかいがあった。
「そうっすね。俺には約束がありますから」
「約束?……まあ大体の予想はつくが」
まあ確かに、俺が誰と約束をしてるなんて事なんて、一目瞭然だと思う。
ちなみに、加奈にLINEで今日も遅くなると連絡した所、お家に帰って晩御飯を用意しとくね。という返信だった。時々忘れがちだが、俺たちって夫婦なんだよね。
「それで吉田さん、新連載作品ってどの作品なんですか?」
そう、12月後半に連載会議があったのだ。
その中には、ベテランが4本、新人の4本、練り直し作品が5本あったらしい。聞くからに、かなりの激戦だったのだろう。
「ああ。連載される作品は『亜城木夢叶、疑探偵TRAP』『ラッコ11号、平丸一也』。後はベテランの2本だな」
「『ラッコ11号、平丸一也』ですか、始めて聞きますね」
「平丸君は僕の一押しの新人だよ」
吉田さんが言うには、平丸さんは漫画を書き始めた時に会社に辞表を提出し、1ヵ月で書いたラッコ11号の原稿を投稿し、それが
「僕が思うに、彼は天才の部類に入る。連載の為に努力している作家さんには失礼かも知れないが、僕は彼に才能を感じたんだ。才能があるのに書かないのは罪だと、僕は考える」
吉田さんは熱く語る。
まあ、俺の時も似たような事を言われた記憶がある。内容は確か、『君は天才だ、この友情物語は連載させるべき作品。3話分のネームを持って来てくれ、連載会議に回す!』だった気がする。
「で、柏木君に朗報なんだが、『ダブルダンク』のアニメ化の話がある」
目を丸くする俺。
「早くないですか?まだ連載1年ですよ?」
「人気作家のアニメ化は、連載が半年もあれば話がくる。1年で声がかかるは必然だろう。どうする?」
俺は首を左右に振った。
「いや、アニメ会社には失礼ですが、『ダブルダンク』をアニメにするのはお断りします。この作品は、俺と加奈の夢が詰まっている作品。アニメにするならば、次世代に残る漫画になってからですね」
吉田さんは、俺の言葉に一瞬だけ気圧される。まあ、いつもより真剣に語ったからなぁ。
「そ、そうか。上にはやらない方向で伝える。それにしても、大きな目標だな」
「そうっすね。でも担当として、吉田さんもこれ位の方がやり甲斐があると思いません?」
俺は口角を上げる。
「……確かにな。柏木君は、僕を焚きつけるのが上手いな」
「いや、お互い様ですよ。新妻君のアシスタントの件は、俺を焚きつける為だと思いますし」
俺と吉田さんは、不敵な笑みを浮かべた。
ともあれ、年末という事もあり、新年会の話題が持ち上がった。
「それで、今年の年越し新年会はどうする?一応、希望を聞いて於かないとな」
「そうっすね。今年は行こうと思っています。招待状があれば、連れも入れるんですよね?」
「ああ、問題ないよ。南波君も、って事だね?」
さすが吉田さん、話が早い。
ちなみに吉田さんは、俺の事を『柏木』、加奈の事は『南波』で通している。
「そんな所です。結婚しても、何処かに遊びに行くなんて事ができませんでしたから、新年会だけでもって事です。芸能人とか集まりますし」
「僕に惚気は止めてくれ。しかし、人気作家に声優と結婚か。凄いな君は」
「いえ、偶然が重なっただけですよ。てか、もう年末ですか。早いですね」
加奈と一諸に年を越したのを、昨日の事のように感じる俺である。
「連載作家や編集はそんなものだよ。じゃあ、原稿はもらって行くよ」
「はい、よろしくお願いします」
それから吉田さんは、茶封筒に入れた原稿を持って仕事場を後にした。
連載から1年、時間が過ぎるのは早いなぁ。と感じていた俺であった。
これで、アニメの一期は終わった感じかな。ちなみに、今の加奈ちゃんは人気声優(人妻声優)ですね。翔太君は人気作家、お似合いの2人です(^O^)
では、次回も頑張りますm(__)m