では、どうぞ。
新年の挨拶
1月1日。~柏木家実家~
俺は袴に、加奈は紫陽花が所々にあしらってある着物を着て、
「行くか」
「うん!」
俺と加奈は敷地を跨いでから、玄関を開けてから内部に入り、扉を閉めて「お邪魔します」と言ってから廊下に上がって居間に向かう。障子を横滑りさせ中に入ると、親父たちは料理を食べながら談笑していた。
ともあれ、俺と加奈を見て親父たちは、
「お、翔太と加奈ちゃんか」
「久しぶりだな、2人も」
俺と加奈は「お久しぶりです」と言って、空いている席に着席する。
それから母親たちも合流し、全員が揃った所で、
「「明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします」」
「「「こちらこそ、よろしくお願いします」」」
と、このように新年の挨拶を済ませる。
「翔太君、飲みなさい」
加奈の父、健介さんがテーブル上の手前に置いてあるコップにビールを注ぐ。ノンアルコールなので、帰りの車は問題ない。
すると、日本酒を2つのコップに注いだ親父が、
「んじゃ、乾杯するか」
「ええ、そうですね」
ともあれ、俺と親父たちは乾杯をして酒を1口飲む。
「いやぁ、翔太と酒が飲める日が来るとなぁ」
まあ確かに、俺は高校を卒業してから数ヵ月後に
「ですね。あんなに小さかったのに、今じゃ立派な大人ですから。てか、これからも加奈をよろしく頼むよ」
と、健介さんが言う。
「加奈のことは任せて下さい。といっても、俺の方が加奈に助けられてるんですけど」
特に食事ではかなり助かっている。もし、俺が1人暮らしをしていたら、3食の食事は全てコンビニの弁当だっただろう。
「で、孫の顔はいつ見れるんだ?結婚して数年は経つだろ?」
親父はそう言うが、今加奈は
「いや、子供はあと数年我慢だな。てか、今の俺と加奈は、仕事に集中したい感じだから」
「まあ確かに、人気漫画家と
と、健介さん。
「そういうことです。子供は色々と落ち着いてからですね。……まあ、いつ落ち着くのか解らないんですけど」
俺は連載と脚本のオファー、加奈は声優と舞台で引っ張りダコなのだ。あれだ、立派な社畜である。ちなみに、加奈はお袋と詩織さんと会話に花を咲かせている。やはり、結婚した女性同士、色々話が合うのだろう。
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私は、お母さんと香織と話を咲かせていた。
「そう。翔太君と加奈には、“お姉さん”ができたのね」
そう言った、お母さん。
“お姉さん”とは大川奏さんのことだ。奏さんとは近い内に、ショッピングに行く約束をしている。まあ、いつ休みが重なるかが不明なんだけどね。
「翔太と加奈ちゃんは、もはや雲の上の存在になりつつあるわね。そんな子たちの母親の私たちって、かなり幸福だわ」
香織さんの言葉に、お母さんも同意する。
私は、ううん、と首を左右に振る。
「ありがとう、香織さん。……でも、雲の上の存在なのかな?私と翔太君はもっと上を目指してるから、まだまだだよ」
香織さんとお母さんは、マジか。という風に、
「……加奈ちゃんは将来、国民的女優、声優になるわね。私は断言するわ」
「……ですね。翔太君も国民的作家になると思います。貴方たちはどこまで行くつもりか決まっているの?」
うーん、どこまでだろうか?行ける所まで上り詰める。としか考えてないからなぁ。ともあれ、私は「明確には決まってない」と伝える。
すると、お母さんたちは、
「孫の顔はまだまだ先になりそうね」
「そうですね。翔太君と加奈は、今は人気絶頂で色々と手が一杯でしょうし」
確かに、お母さんたちの言う通り、子供はまだまだ先かな。今は、お仕事に集中したいし。おそらく、翔太君も同じ気持ちだろう。……やっぱり私たちって、お仕事人間なのかなぁ。
それから私たちは、これからの事、今まで培ってきた経験等の話で盛り上がったのだった。
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俺たちは軽く談笑した後、男性陣は袴姿。女性陣は着物を身に纏い中庭に集合していた。――そう、新年初の写真撮影だ。写真屋で撮るのもいいんだが、家族で最初から最後までやろう。ということになったのだ。まあ、ほぼその場の乗りである。ともあれ順番は、左から、詩織さん、お袋、加奈、俺、親父、健介さんの順だ。
「じゃあ、撮るぞ」
親父が脚立に立て掛けたカメラの自動シャッターを回し、俺の隣に立った。そしてその数秒後シャッターが切られ写真撮影が完了した。
今日撮影した写真は、生涯の宝物になると確信した俺であった。このようにして新年初の挨拶を終えたのだった。
翔太君と加奈ちゃんは将来、国民的人物になるのかなぁ。あ、新年会は休みました。またアニメ会社に捕まりますからね(笑)
後、結婚式の招待も終わっています。描写しなくてすいません(^_^;)
では、次回もよろしくお願いします<m(__)m>