バクマン。~未来へ向かって~   作:舞翼

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こ、更新です。


花と表彰式

「うーん。あそこで強弱をつけて見ようかなぁ」

 

 「難しいなぁ」と呟く私。ともあれ、私がリビングで舞台の練習をしていたら、玄関のチャイムが鳴る。なので私は、台本を閉じてテーブルに置き、玄関へ向かい受話器を玄関へ取ると、

 

『宅配でーす。遊英社からお花が届いてます』

 

 確か「今日で“ダブルダンク”は連載300回目突破したから、花が届くかも知れない」って翔太君言ってたっけ。

 私が玄関を開けると、そこには大き目な箱を持つ配達屋さん。

 

「遊英社からお届け物です」

 

「ありがとうございます」

 

 そう言って、私は配達屋さんから箱を受け取り床に置いてから、書類にサインをし、私は一礼して玄関を閉め鍵をかけた。

 箱を開けて見るとバスケットに入った花が映り、メッセージカードが添えられている。

 内容は『“ダブルダンク”連載300回おめでとうございます。多忙を極めながらも週間連載をして戴き、感謝を込め花をお贈りします。――週間少年ジャック編集部一同』

 

「もう、300回突破の連載なんだね。やっぱり、翔太君は凄いな。――私も、翔太君に負けないように頑張らなくちゃ」

 

 私は両頬を、両手で「パチン」と叩き、気合を入れ直して、舞台稽古の自主練に戻った。ちなみにお花は、玄関横に飾りました。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

 ~表彰会場~

 

 今日は連載の表彰式なので、俺は会場に訪れていた。さすがに、表彰式を休む訳にはいかない。

 

「オーッ!波木先生、お久BLEACH(ブリーチ)です!」

 

「な、波木さん。お久しぶりです」

 

「いつも漫画、拝見させていただいてます」

 

 上から、新妻君、真城君、高木君である。

 

「お久しぶりです。皆さんもお元気そうで」

 

 挨拶が終わった所で、話は人気作家恋愛読切祭(スーパーリーダーズラブフェスタ)のことになった。

 

人気作家恋愛読切祭(スーパーリーダーズラブフェスタ)、悔しかったデス。何がダメだったんでしょうカ?」

 

「いや、俺も恋愛漫画はからっきしですよ。順位も最下位付近ですし」

 

 新妻君の問いに、俺が答える。

 でも俺は“ダブルダンク”の肉付きになったから、かなりの収穫だったけど。

 

「……僕も全然で。恋愛漫画となると、ダメダメです」

 

「僕も、恋愛となると引き出しが余りなくて」

 

 どうやら俺たちは、恋愛漫画となると巧く書くことができなくなるらしい。まあ、人には得意不得意があるからなぁ。

 その時『それでは表彰式に移らさせていただきます。先生方は、前の椅子の方へご着席お願いします』という放送があった。

 それから席に座り、各先生方が表彰されていく。

 

『――続きまして、連載300回“ダブルダンク”掲載、波木歩夢先生、前にお願いします』

 

「はい」

 

 そう言って、俺は壇上に立つ。

 

「波木歩夢殿。“ダブルダンク”は読者の圧倒的支持を得て――――――おめでとう」

 

「ありがとうございます」

 

 そう言って、俺は編集長から賞状とトロフィーを受け取る。

 一礼してから壇上を下りると、別部屋で写真撮影らしい。ともあれ、写真撮影を終えると、編集長からの挨拶があり食事を摂ってから、副編集長の締めの挨拶で表彰式は幕を閉じた。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

 6月29日。

 

 俺が朝起きて支度をしてからリビングに入ると、加奈がノートパソコンを見ていた。

 

「翔太君。これって、ジャック作品だよね?」

 

 加奈が言うには、ネットの掲示板に『シンジツの教室』という漫画の原稿が添付されているということらしい。その作品は、月例賞(トレジャー)の最終候補まで残ったが、入選することができなかった。と、吉田さんが打ち合わせで言ってたっけ。ともあれ、俺は加奈の隣に座りノートパソコンを見る。

 

「ああ。月例賞(トレジャー)で最終候補止まりだった作品だ」

 

「やっぱり、誌面に載せるのは厳しかったから?」

 

「そうだな。エグ過ぎるのが候補止まり、っていう評価なんだろ。……まあ『シンジツの教室』の読切りは、意見の寄せ集めな感じがするから、俺は好きじゃないけど」

 

「私も同感、かな。――でも、このままネットに載せておくのは拙くないかな」

 

 確かに、月例賞(トレジャー)から外れた作品をUPするのは拙い。ネットの声によっては、この作品を入選しなかった編集部は馬鹿だと言われてしまうからだ。……まあ、月例賞(トレジャー)に入選した作品も拙いと思うが。

 

「編集部に任せるしかないな。作品の云々については、編集部が採り持ってるから」

 

「そっか。じゃあ、ご飯にしようか」

 

「そうだな。手伝うよ」

 

 そう言ってから、俺と加奈は立ち上がり台所を目指す。ちなみに今日の朝食は、魚に白米に味噌汁と、和食だということだ。

 朝食を摂り終わり、食器を加奈と共に洗ってから仕事の支度をしてから玄関で靴に履き替え、扉を開け外に出てから家の鍵を閉める。

 加奈は、何かを思い出したように、

 

「翔太君。クラスの同窓会どうしよう?」

 

 俺が「加奈はどうするんだ?」と問う。

 

「私は行ってもいいかなって、久しぶりに美華ちゃんたちに会いたいから」

 

「なるほど。俺は遠慮したい所だが、男子が加奈と二人きりを作ろうとしてる感も否めない……」

 

 加奈は「そんなのあり得ないよ」と言っているが、加奈は高校時代かなり人気があったのだ。まあ、本人は気づいていないようだったけど。

 

「いや、俺も行くよ。――当日は、指輪を嵌めていこうな」

 

 独占欲丸出しの俺である。

 加奈は「しょうがないな」と苦笑してから、

 

「あと、手も繋いで行こっか」

 

 俺は気持ちを切り替え、

 

「おう。じゃあ、今日も頑張りますか」

 

「うんっ!」

 

 それから手を繋いで家を出て、俺と加奈は途中で別れ、各々の仕事場に向かったのだった。




翔太君、独占欲丸出しですね(笑)
加奈ちゃんが、他の男に靡くなんてあり得ませんが。……てか、そろそろネタが。
ともあれ、次回も頑張ります!
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