gold・Brigade ー黄金の旅ー   作:放浪者キカイマン

2 / 9
放浪乙女其ノ二

1

 

(やれやれ、人が多いのは困りものだなぁ。) 

 

以上がセメタルト石国に付いての初感だ。

人人人、大国には人が多い、歩きずらい事この上ない。

取り敢えず、動かない人を直感で決めて話しかける。

 

「すいません」

「おぅ、なんだアンタ、なんか買ってくかい?」

 

いい声をした男の返事が返ってきた。

 

(…あたり)

 

目当ては物売りだ。

今回も勘が冴える。

取り敢えず何が売っているか聞いてみる。

 

「オススメはなに?」

「ふむ、アンタ旅のもんだな?ウチは食いもんばっかだが石リンゴとかオススメだぜ!」

 

(雑貨?) 

 

「まぁ、ここじゃ野菜は取れんからなぁ。ウチの果物屋なら品揃えも良いし、値も変わりにくい」

 

(あぁ、果物屋さんかぁ。)

 

なら素直にオススメ商品を買おう。 

 

「じゃぁ…石リンゴ下さいな。2つで」

「よっしゃ!2つだな!200トウカだ!」

 

言われた値を出し、商品を受け取る。

普通のリンゴよりも一回り軽い感触が2つ。

このサイズなら2口で食べれそうだ。

 

「じゃぁ早速…」

 

と、1つにかぶりついた。

 

「アグッ!?」 

 

ガコッ!という重い音と同時歯に 鈍痛が走る。

 

「う…」

「ハハハ。おいおい、岩リンゴは皮剥かねぇと食えねぇぞ?」

 

剥いてやるよ、と手からもう1つの感触が離れる。

 

(ワザとだな、この果物屋…)

私は答えなかったが、旅人かと聞いた辺りそうに違いない。

この悪徳物売りめ

 

暫くすると。

 

「ほい、これなら食えるだろう」

 

差し出された物を受け取る。

幾らか重みが消えたようだ。表面に水気がある。

 

「ありがとう…」

 

訝しみつつ齧ってみる。

今度はちゃんと食べれた。

芯まで食べれるほんのり甘いリンゴだった。

 

「美味しいわねコレ」

「だからこそのオススメだな」

 

勢いで二つ買ってしまったがこれはどうしようか。

また皮を取って欲しいなんて言いにくい。

 

(まぁ持っておこうかな)

 

懐に入れておく。

 

「あぁ、忘れる所だったわ」

「ん、どうした?」

 

リンゴを入れた袋から、入国口で受け取った地図を広げる。 

 

「何処がどこなのか、教えてくれないかしら?」

「あぁ、やっぱアンタ旅人なんだな」

 

ここで断れると少し困る。

その為に話し掛けたようなものだ。

先程の会話から、

 

「分かった、教えるよ。」

 

(断られる事は無いよね) 

 

「ありがとう、助かるわ」

「ここが領地王が居る石城…んでここが…」

 

 

 

―――――――――――――――――――――――

 

 

 

「フゥ、こんなもんだな、広いもんだろ。」

「…うん。分かった、ありがとう!」 

 

一通り目立つ場所を教えて貰った。

言われた通り、かなり広い。

 

「ありがとう、良くわかったわ」

「どこに行くかは知らんが、気を付けな」 

 

気付けると会釈してその場を後にする。

 

 

 

―――――――――――――――――――――――

 

 

 

一通り離れた後、小さく安堵のため息をつく

 

「ふふ、意外に何とかなるものね…」

 

地図には「印」を付けたので分かりやすくなった。

その果物屋が教えてくれた地図を眺め、目を付けた所に足を進めた。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。