2人1組の十刃   作:ジーザス

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なんとなく遊び感覚で書いた小説です。そっち系が苦手な方は読まないことをお勧めします


魅惑?

虚圏。

 

それは虚が数多住まう一つの世界。

 

破面の中には三段階の階級があり、ギリアン、アジューカス、ヴァストローデと呼ばれる。

 

その中でも〈十刃〉に選ばれた者は、もっとも優れた殺傷能力を持つとして大変な名誉を得ることになる。

 

〈十刃〉と呼ばれるようになったのはある1人の男によってだ。

 

裏切り者のあいつを、捻くれて対処が面倒臭いあいつから2つの意味で恐怖を覚える〈十刃〉が、今日(こんにち)も耐え抜いている。

 

 

 

 

 

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男が1人、虚夜宮(ラスノーチェス)の廊下を普通に歩いていた。

 

容姿端麗、頭脳明晰、運動神経抜群な彼は破面の中でも群を抜いて人気が高い。娯楽が少ない虚圏では、彼を見るだけで数日は頑張れるという事態になっている。

 

〈現世〉で言う医者や執事、料理人などは自分の部下である従属官(フラシオン)が代わりを務め、身の回りを世話してくれる。

 

従属官は好きな人数だけ集めることができるが、〈十刃〉によっては誰1人持たない者もいる。

 

広大な虚夜宮の廊下を右左に折れて、自室へと向かう。

 

「どなたでしょうか?」

「俺だ」

 

ドアをノックすると中から女性の声が聞こえ、声を出すとすぐに開けてくれた。中に入り、会うべき女性(ひと)に会いに行く。

 

「帰ったよ、我が愛しの姫」

 

ソファーに沈み込んでいた背中が声を聞くとシャキン!と音がするかのように伸ばされ、ものすごい速度で突っ込んできた。

 

「遅くなってすまない」

「…帰ってきてくれたんだからそれでいい」

 

男の胸に頬をすり寄せて至福の笑みを浮かべる()に、苦笑してその金色の髪を優しく撫でてやる。それだけでも幸せらしくさらに強く抱きついてきた。

 

それを見てエミルー・アパッチやフランチェスカ・ミラ・ローズ、シィアン・スンスンが恥ずかしそうに眼をそらした。

 

だが羨ましくもあるようで時折ちらりと見ては、また眼をそらすという行為を繰り返している。

 

妻であるティア・ハリベルの肩を抱いてソファーに座り込むと、ハリベルの従属官の1人であるロカが淹れたての紅茶を持ってきてくれた。

 

アペーゴ・アフェクトとティア・ハリベルの従属官は、ザエルアポロ・グランツと比べて多くない。

 

彼の場合は実験などで自分では動けない時に、従属官へ指示を出して必要な物を取って来るように命じる。そういう傾向があるからかザエルアポロの従属官は多いのだ。

 

2人の従属官はアパッチ、ミラ・ローズ、スンスン、ロカ・パラミアの4人である。アパッチたちは戦闘などに参加し、ロカは家事を担当している。

 

男の従属官が欲しくないわけではないアペーゴ・アフェクトは時には悩むことがあるが、今のままで十分人手が足りているので気にしていない。

 

「帰ってきてすぐで悪いんだが、これから藍染のところに行かなくてはならないんだ」

「…実験の報告なのか?」

「かなり時間をかけてしまったからね。まあ、あいつのところに行くのは嫌なんだけど仕方ない」

 

藍染と聞いて全員が眉をひそめる。

 

ハリベルは忠誠心が高かったから今までは普通にしていたが、藍染の性格を知ってしまった以上、今では顔に不快感を表すようになっている。

 

「気を付けてほしい。あいつに汚されたら(・・・・・)嫌だからな」

「善処するよ。他の〈十刃〉もみんな1人では会わないようにしているからね」

 

紅茶を飲み干しソファーから立ち上がって、部屋を出て行く旦那の背中を不安そうにハリベルは見ていた。

 

「大丈夫か?1人で藍染のところに行ってよぉ」

「堕とされる可能性は無きにしも非ずといったところでしょうか?」

「負けねえよ。なんだってハリベル様の旦那だからな」

 

自分の従属官に褒められて自分のことのように喜ぶハリベルの頬は真っ赤だ。

 

「そ、そそそそそんなことよりいつものを始めようか。フェクが帰ってくるまでに終わらせるぞ。今回はロカも混ざれ」

「ふえぇぇぇ!?わ、私もですかぁ!?」

 

まさか自分まで参加を要求されるとは思っていなかったため、普段は物静かな彼女が顔を真っ赤にして、驚きを露わにした。

 

もとよりハリベルにはそっちの気質(・・・・・・)があるので定期的にそれを行なっている。

 

そのあと処理をしているのがロカなのだが、まさか自分がされる側に回るとは思っていなかったようである。

 

シーツなどの洗濯をしながら顔を真っ赤にしていたのは恥ずかしいからなのか、自分も参加したいからなのかは本人に聞かなければわからない。

 

「遠慮するな。お前は私の従属官なのだから平等に扱わなければ気が済まない」

「…よろしくお願いします///」

 

純情で初心なロカ・パラミアが新しい扉を解き放ち、覚醒してしまった瞬間であった。あの淑女のように生活していたロカ・パラミアの女神のような淡い微笑みの絵面が脆く崩れ去って行く。

 

嬉しそうに寝室へと向かうハリベルに、着いて行く4人の女性の図はいささかシュールであった。

 

 

 

情事後、「足りませんわ〜あとでアフェクト様に頼みましょうか」と余裕の表情で寝室を去ったロカを4人は脱力しきった表情で見送った。

 

 

 

もしかすればアフェクトはこうなることを見越して、男の従属官を手元に置かなかったのかもしれない。

 

 

 

 

情事がされている間にアフェクトは藍染の自室へと向かっていた。厳重に警備されているかと思えばだらしないぐらいに廊下へと部屋の物品が散らばっている。

 

どうにかしてドアの前についてノックしようとすると中から声が聞こえてきた。

 

「いいのかい?ホイホイ入ってきて。僕は虚でも関係なく食べる男なんだよ?」

「いいんです、私は藍染様を敬愛していますから」

「そうか。それじゃあとことん喜ばせてあげるからね」

「ああぁぁぁぁぁぁぁ〜!」

 

中から歓喜に満ちたおぞましい叫びが聞こえたので、踵を返してその場を足早に去っていった。

 

その声の主を助けるつもりは毛頭ないようである。




ハリベルは可愛くしております。体型も作者好みでいきますので原作とは少し変わりますのでご了承ください。


アペーゴ(愛着・思い入れ)・アフェクト(愛情・思慕)・・・今作の主人公。ハリベルの旦那で第3十刃としての地位を得ている。第1十刃コヨーテ・スタークとリリネット・ジンジャーバックとは違い、2人で1人の十刃の地位を担っている。






ギン「はいはーい、どうもボクは市丸ギンやよろしゅうな?今回は今作の主人公であるアペーゴ・アフェクトについて説明するで。彼はハリベルさんの旦那さんでその容姿や性格で虚圏随一の人気と信頼を得てるんや。藍染隊長とは大違いやで。あの変態さんはボクには手に負えへんから誰かをよこして欲しいんや。

…話それてもた。まあ、つまりボクからしたら彼が藍染隊長の代わりに指示して欲しいんやけど、我儘な藍染隊長が許可するわけないから無理やで。

強さは…」
アペーゴ「そこまでだよギンさん」
ギン「あ、いいとこで来てもた。話させてやここからが本番やで?」
アペーゴ「それ以上話したら藍染さんの部屋に放り込むよ?ニッコリ」
ギン「やめときますわ…」
アペーゴ「素直でよろしい。それじゃあまたね読者のみなさん〜。勝手に説明した罰は受けてもらうよ?ズルズル」
ギン「ご免やて!許してや!…」

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