作「皆さん夏アニメ何見ます?」
ア「なんて雑な導入」
「ジェイ!」
絶叫と共にさとりは倒れる青年のもとへ駆け寄る。
青年は敵の自爆に巻き込まれ黒焦げになっていた。
「ジェイ!、ジェイ!、お願い目を覚まして貴方までいなくなったら私どうしたら‥‥‥」
黒焦げのジェイの手を自分の手で包み込むさとり、その瞳には今にも涙が溢れ出さんとしていた。
「ダメね心臓が動いてない死んでるわ、先に行くわよ」
ジェイの側まで来て、胸に耳を当て心臓の鼓動を聞く妖怪賢者。
「あなたはなんでそんなに冷静なんですか!、人が死んだんですよ!」
紫を睨みつけるさとり、しかし紫は動じない。
「えっと‥‥‥八雲紫さん?、さとりさんは大切な人を目の前で失ったんです、だからそんな言い方しないで下さい」
紫と共にジェイの側に来ていたアーサーが紫に諭す。
「ともかくこれで三銃士は全て倒れた、国王を叩く絶好のチャンスは今しかないは」
依然と冷静さを崩さない八雲紫。
「さとりさん辛いのはわかります、でも前に進まないと行けないんです‥‥‥」
床にへたり込むさとりに手を差し出す白髪の少年、アーサーはさとりにどんな顔をしたらいいかわからなかった。
三人は歩みを進めた、王の間へと。
「やぁいらっしゃい、随分と早かったね、おやジェイがいないな」
石造りの部屋、その真ん中の王座に長い脚を組み座る一人の青年がいた。
高い背丈に高い鼻、少し長めな金髪と同色の瞳、まるで少女が描いた白馬の王子さまのような容姿。
「初めまして、僕がこのイデアーレ王国の国王『ナイト』だ」
王座から立ち上がり
「大人しくさとり様を引き渡して貰えるなら、貴方がたを幻想郷に返しますが‥‥‥」
「『返さないないなら命はない』って所か!」
剣を振り上げナイトに斬りかかるアーサー、その不意をついた一撃、しかしナイトはその一撃をいとも容易く避ける。
「不意打ちですか、可愛い顔に似合わないですね」
ナイトは腰に差した剣を引き抜きアーサーに反撃を開始する。
戦いの主導権を握ったのはナイト、右、左、正面、次々と放たれる剣にアーサーは防戦一方になってしまう。
「お前がピエロにジェイを殺させのか?」
ナイトの顔をしっかりと見据えたアーサー、アーサーの口から一つの質問が言葉になった。
「えぇ、僕が彼女‥‥ピエロにジェイ君の始末を頼みましたがそれがどうかしましたか?」
「『どうかしましたか?』じゃない!、あいつはお前の仲間だったんだろ、なのにお前は‥いやお前達は!」
ギリギリと歯を食いしばるアーサー、ジェイとの関係など数時間ほどしかない、だか信頼を寄せるにはその数時間で十分だった。
「ぶっ飛べ、円卓『
ナイトの剣を弾き飛ばし十三の連続剣技で反撃に出る。
「はぁ、
放たれた十三の剣技をナイトはまるで飛ぶ蝶を捕まえるかの様に軽々と止める。
突き出された拳を防ぎきれず、アーサーの体は遥か後方へ飛んでいく。
「ぶっ飛んだのはそちらでしたね、さてと‥‥‥」
アーサーを仕留めたナイトその次の標的は‥‥
「さとり様終わりの時間です」
さとりの前に立ちはだかるナイト、手に握られた剣を振り上げる。
「さようなら‥‥ちいっ」
後方から剣が飛来しカラッン、カラッン、さとりに降りかかる筈だった剣は撃ち落とされ地面を走る。
「させる‥‥かよ」
「随分とタフですね、君は危険だまず君から始末しよう」
さとりを無視しアーサーに引導を渡そうとその距離を積める。
「一旦撤退ね」
妖怪の賢者、八雲紫のその一言のあとアーサー、さとり、そして八雲紫は目玉だらけの亜空間に飲み込まれた。
私のせいだ。
私がこんな世界造らなければ、私が彼らの野望に気がついていれば、私が彼らに殺されていれば、そしてなにより
「私が戦っていれば‥‥‥」
横で眠る少年の顔を見る。
少年の名前はアーサー、長い白髪に白い肌、少年と言うよりも少女に近い可愛らしい顔立ち、身長も私とほとんど変わらないくらいの大きさ。
「これからどうした物かしら」
白髪の少年アーサーを挟み反対側に座る金髪の美女、彼女は八雲紫、いま私達がいる目玉だらけの亜空間の主だ。
「私の『隙間』を使っても幻想郷に出られない、一応聞くけど貴女あの世界を消す気はない?」
「消せないの‥‥、もうこの世界の主導権は私にはないの」
紡いだ言葉が亜空間に消えていく、私は一体どうしたら‥‥‥
「『主導権がない?』、それはどう言うことなの?」
「確かに私はこの世界を造った、最初は何か手の施しようのない事態になった時、世界を初期化するシステムを作っていたのでも‥‥作動しなかったの」
「その口ぶりだと初期化しようとしたの?」
「えぇ、ナイト達が反乱を起こした時、そのシステムを使ったのでもなにも起らなかった、多分ナイトにシステムを上書きされたのだと思う」
私は私自身の返答に言葉を失う
「そうなると、
ひょっこりと上半身を起こし話に参加したアーサー、胸をなでおろす、良かった生きていたのね
「お目覚めかしら、騎士王さま」
アーサーの覚醒に八雲紫はニヤリと怪しく笑う。
「紫さん、流石に事態が事態なんで力貸して下さいね」
「分かってるわよ、私だってこんな所で死にたくない‥‥でも私と貴方だけじゃあのエセ
八雲紫の言葉のあとまたも静寂が訪れる、『私と貴方だけじゃあのエセ
「そこの悟り妖怪の協力も必要ってわけよ」
やはりか、私の能力『心を読む程度の能力』で答えは分かっていたもののいざ言葉にされると身構えしまう。
「さとりさんの協力が必要って、さとりさん戦える状態じゃないと思うですが‥‥‥大丈夫です今度こそアイツは俺が倒して見せます、とっておきのスペルがあるんです」
胸元で強く拳を握るアーサー、流れ込んで来るアーサーの思考、彼は本当に私を心配してくれている。
アーサーの発言にまたもや怪しい笑みを浮かべる八雲紫
「この状況下で他人の心情を優先して貴方って本当に甘いはね、ほら来たわよ」
やれやれと腰を上げる八雲紫、それに続きアーサー、私も体を起こす。
「全く手間取らせくれる、隙間空間、
虚構世界の王ナイトはコツン、コツンと澄んだ靴音がこちらに近づいて来る。
「アーサーはあいつと白兵戦、私は悟り妖怪の護衛と能力で貴方をサポートするは」
私達の一歩前に立ち剣を構えるアーサー、言わなくては「私も一緒に戦う」と。
「では手早く片付けよう」
ナイトの冷徹な声を幕切りに戦いが始まってしまった。
お互い火花が散る程に激しく剣をぶつけ合うアーサーとナイト、どこまでも広い隙間空間を走っては剣をぶつけ合い、走ってはぶつけ合い、その騎士どうしの戦いに私達の入る隙間は見いだせない。
「その小さな体で良く頑張るものだ」
対面する金髪金瞳の王様が俺を称賛する、しかしこの王様強い、俺も全力で
切り札はあるがそれは一撃必殺、外せばその単調な動きを覚えられ二度目は当たらないだろう。
「このままでは埒が明かないな、鎧『
金髪の王様の両手に金色に輝く
「くらえ!!、円卓『
不意をついた十三の連続剣技、しかし不意をついたにも関わらずその全ての斬撃を手甲に防がれる。
「では反撃を始めましょう、鎧『
なにっ!、さっきまで目の前にいたナイトの姿が消えたいいや違う!
俺は大きく体
「今のを見抜きますか、しかし次はそう行きませんよ」
目で捉えきれない速さで移動するナイト、その超速度から次々と剣が繰り出され俺はなすすべ無くただ斬りつけられる。
「
俺に迫っていた凶刃が大きく横にそれる、いや剣がそれたんじゃない、目の前にいただろうナイト自体が轢かれたのだ。
この外の世界の乗り物電車に!
「今よアーサー!」
遥か後方から聞こえて来る、妖怪賢者の声に耳を傾ける、さっきの電車は彼女のスペルなのだろう。
宙を舞うナイト、チャンスは今しかない!
剣を両手で構えしっかりと踏み込む。
「
俺の何倍もの大きさの光の大剣をナイト目掛けて撃ち放つ。
聖剣がナイトに炸裂した瞬間、視界が真っ白になるほどの光が目玉だらけの亜空間を照らす。
「やったのか‥‥‥」
俺自身前世の記憶はないがこのスペルが俺の持つ最も強力なのだと思う。
全力を出し切ったせいか体を脱力感が襲い、立っていられずその場に倒れる。
どうにか上半身だけ起こそうとした時だった、
全身に金色の鎧を身にまとい仁王立ちする金髪の王。
「鎧『
ナイトの剣から放たれた一撃を肩に貰いその痛みに耐えきれず起こしていた上半身が倒れる。
まずい一撃必殺を外してしまった‥‥‥‥
「これで終わりです」
剣を振り上げるナイト、痛みと疲労で体が動かないこのままだと‥‥‥
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アーサーのスペルが隙間空間を照らす。
もしかして本当にナイトを倒したのかもしれない。
倒れたアーサーの元へ駆け寄ると‥‥‥
「鎧『
全身に金色の鎧を身にまとったナイトが立っていた。
ナイトのスペルで肩を貫かれたアーサー地面に倒れる。
「おいおい俺も最終決戦に混ぜてくれよ」
誰かが私の肩にポンと手を乗せる、誰かと思い後ろを振り返ると‥‥‥
「‥‥‥‥ジェイ」
生きていたのね!、ピエロの自爆に巻きこれまた時はもう駄目だと思っていたけど
「やっぱさとりは俺がいないとダメだな、まっそれも今回で終わりだけどな」
「あぁジェイ生きていた‥‥‥ね」
ブシュ!、あれ?、痛い‥‥
痛みを発している腹部を見ると鋭い何かが突き出していてその先端から血が滴っていた。
私を貫いたのは‥‥‥ジェイ
「随分と遅かったじゃないかジェイ、君が遅かったせいで僕は奥の手を披露しなきゃいけなくなった」
ジェイは私を乱暴に投げ捨てるナイトの横に歩く、この状況を理解することはできた、しかしそれを認めたくなかった。
「ジェイ‥‥私を裏切っ‥‥たの?、ねぇ嘘‥‥でしょ」
痛みを堪え真実をジェイに問う。
「裏切るねぇ‥‥‥、俺は最初っからテメェを利用するつもりでいたんだかなぁ、つか気づかなかったのか?、こんなに都合よく動いてくれる奴がいるなんていないだろ?」
黒髪を揺らし、お腹を抱えて笑う大切な人。
結局誰も私の味方じゃなかった、そうだよねアイツら自我が有って自分で考えて、自分で行動する。
だったら分かる筈、『こんな妄想の設定を押し付ける
ゆっくりと
これで全て終わる、あの世に行けばきっと楽しい筈だ、いや私のことだからあの世でも上手く行かないかもしれないな‥‥‥
「ふざけんなぁぁぁぁ!!!!」
この声は‥‥‥、閉じた瞼を開くとそこには怒号を上げジェイに斬りかかる白髪の少年がいた。
「てめぇら揃いも揃ってさとりさん裏切って最低だな!、確かにあの子はお前達を自分を慰めるために作った、でもなぁ!、こんなやり方はあんまりだろ、何故命まで奪おうとした?、何故無闇に傷つけた?、何故彼女に近づき裏切るような真似をした!」
アーサーの突撃は虚しくジェイに跳ね返され、地面を転がるが態勢を立て直す。
ギロリとジェイとナイトを睨みつける白髪の少年。
「てめぇらに、さとりさんは渡さない!」
もう一度二人に向って突撃するアーサー、なんで‥なんでなの、私なんかのために、あなたは私の起こした異変に巻き込まれその上軽くない怪我もした、命を落とすかもしれない危険にだって巻きこれまれ、なのにどうして!!
「どうして‥‥私を助けるの?」
小さな言葉の後、アーサーは二人の攻撃をくらい私の近くに飛ばされて来た。
「どうして‥‥か、理由なん大それたものはない‥‥」
その言葉の後、白髪の少年はもう一度戦場に戻って行く。
白髪の少年、彼と私は対した関係はない、それこそここ数時間の関係だ。
それなのに彼は私のために戦ってくれている。
体中傷だらけにして、たとえ自分が危険な局面でも私のことを「戦える状態じゃない」と言って庇い自分一人で戦おうとする。
命掛けの自己犠牲なんて本当に馬鹿だ。
だからこそ、私は彼を死なせたくない、彼なら私と本当の友達になってくれるかもしれない。
いやなって見せる、今までの私は誰かに求めてばかりだった、だから今度は自分から何かを探してそして得るんだ。
「
勢いよくジェイの足元まで駆け、そこから顎にアッパーをお見舞いする。
「さとり様、今更戦うのですか?」
フッと苦笑を浮べる金髪の王様ナイト。
「えぇそうよ、私を助けてくれた小さな白の騎士のために」
「私もいるわよ」
隙間空間からニュッと飛び出した妖怪賢者。
「八雲紫‥‥‥、少しまずいですね」
「覚悟しなさい」
もう私は逃げない!
「くらいなさい!!、恋符『マスタースパーク』」
両手から放たれる金色の光線がナイトとジェイに直撃する。
「なるほど、やはり腐ってもこの虚構世界の主
金色の鎧に身を包むナイトがジェイを庇う。
攻撃を受けたナイトはスペルで作られた鎧のおかげで無傷だ。
「今度はこっちからだ!、
体を横に高速回転させながらさとりに迫り来る。
「やらせるか!、
盾を装備したアーサーがさとりの前に立ち、ジェイのスペルを防ぐ。
「おらおらどうした?、そんなチンケな盾じゃすぐ壊れるぜ!」
更に回転を増していくジェイ、プライウェイもその回転の負荷でひびが入る。
「まずい!、さとりさん逃げて!」
盾が破壊されジェイはさとり目掛けて突進する。
「月光『
さとりは四人に分身し、それを目の当たりにしたジェイは驚愕した。
「なに!さとりが四人だと!」
回転を止め立ち尽くす目付きの悪い青年。
「落ち着きなさい、あの小娘は人のスペルを模倣出来るのを忘れたのですか」
「本能『イドの解放』」
無数の真っ赤なハートの弾幕がジェイ目掛けて降り注ぎ、ジェイはその場で防御の態勢を取る。
無数のハート弾幕は黒髪の目付きの悪い青年に降り注ぐ、まるで土砂降りの雨のように。
「なんだよおい、少し痛えが大したことねぇなあ!」
弾幕を防ぎきり上機嫌になる黒髪の青年しかし、このスペルの本番はこれだった。
「抑制『スーパーエゴ』」
なんと消えた真っ赤なハートの弾幕が青色に変色し再度ジェイに降り注いだのだ。
ジェイは防御するも間に合わず、青色のハート弾幕に襲われる。
「止めよ、四天王奥義『三歩必殺』」
弾幕で怯んだジェイ、そこにニ歩で駆け、三歩目で拳を叩き込むとドスッ!、重い音が走る。
打撃を受けたジェイは力なく倒れた。
これは旧地獄『寺霊殿』によく出入りしている一人の鬼の技、『三歩いないに攻撃出来たらその一撃は必殺』と言ったスペル、さとりはそれを模倣したのだ。
「これでジェイは戦闘不能よ、残るはナイト貴方だけよ」
そこには先程まで怯えていた少女の姿をなかった、彼女が変われたのは無論あの白髪の少年アーサーのおかげでもあるがそれ以上に彼女自身が変わろうとしたからだ。
「ジェイを倒したからって、僕を甘く見ないでくれよさとり、君なら分るだろこの鎧の強度を!」
さとりに凶刃が迫る、しかしその凶刃はさとりに届く前に白髪の少年の剣に阻まれる。
「残念だったな!、さとりさんは斬らせないぞ」
ナイトの剣を弾き反撃に出るアーサー、再び騎士と騎士の剣の戦いが始まる。
アーサーの剣はしっかりとナイトを捉えるも金色の鎧に守られ刃が通らない。
「言っただろ、僕の鎧は無敵なんだ、君の
ナイトとの間を一瞬にして詰めたアーサーそして‥‥‥
「確かにあんたの鎧は硬いよ、全く刃が通らねぇ、だが俺の剣が聖剣だったらどうだろうな、きっとあんたごと真っ二つだ!、一閃『
超至近距離から放たれた一撃、その威力は今までどんな攻撃も通さなかった鎧を砕いたのだ。
「馬‥鹿な‥‥‥‥」
「女の子の気持ちを踏みにじったテメェへの罰だ!」
ドサッ、今まで宙舞っていたナイトの体が地面に落ちる。
戦いが終わりアーサーは後ろ振り向きさとりの安否を確認しようと思ったその時‥‥‥
「おいチビ!、動くんじゃねぇ!、少しでも妙な真似したらコイツの首を跳ねるぞ!」
さとりの後ろから首に手を回していた、倒された筈のジェイ。
「全く手間取らせてくれる」
ザクッ、自分の腹から鋭く光る剣がつきだしたことに気づいたアーサー、腹から血がせり上がってきて吐血する。
「倒れてなかったのか‥‥‥」
鎧こそ砕けてものの五体満足なナイト、倒されたと思っていたジェイの復活、アーサー達は形成されてしまったのだ。
「さぁてと、俺を散々殴ってくれたこのガキを痛ぶるしかなねぇ」
目付きの悪い瞳をより鋭く光らせるジェイ、その姿は悪党を超え悪魔のものだった。
「それじぁ記念すべき一発目!」
少女に悪漢の拳が迫る、誰か見ても『もうダメ』と思ったその時、
「あんた達だけで盛り上がって私のこと忘れてないかしら?」
ジェイの首を亜空間送りにしたのは無論、妖怪の賢者『八雲紫』その人だった。
「悟り妖怪‥‥いいえさとり、貴方のこと少し見直したわ」
涼しい笑いを浮べる妖怪賢者、そこで私の意識は途切れた。
ア「所で作者は何見るんだ?」
作「ノープランなので始まってから考えようかなってね」
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