東方白英録   作:六月(ろくがつ)

5 / 15
作者・作 アーサー・ア
 作・とうとう「アーサー
の幻想入り編」も終盤に差し掛かってきましたね、主人公出番ですよ
 ア・やっと俺の出番か随分おそかったね
 作・物語の構成上中々出せませんでした
 ア・メタいは!


第四章「それでも助けたい」

 「危ない!」

 

 突然服の(えり)を掴まれ後ろに引っ張られる。

 

 「あっー、邪魔しないでよ!、あとちょっとだったのに!」

 

 俺は剣を支えにゆっくりと立ち上がる、一体なにが起こっているんだ?

 

 「体が痛むでしょうけど剣を構えなさい、あの子は()る気です」

 

 木片を構える閻魔さま、横から覗く表情は険しく真剣だ。

 「さぁてと、始めよっか!、禁忌『レーヴァテイン』」

 

 金髪の少女の周りに焔が渦巻き、その形を大きな剣へと収束しその手に納まる。

 

 「いっくよ!!!!」

 

 炎の大剣を振りかざし突撃して来るフラン、閻魔さまは身軽にかわすも手負いの俺は派手に動くことが出来ずその場で剣を使い防ぐ。

 

 「お兄ちゃん頑張ないと、すぐに死んじゃうよ!」

 

 金髪の少女にかけられた圧力で膝をつく。

 

 「そんなことさせません!」

 

 少女の炎の凶刃が俺を襲おうとしたその時、閻魔さまが少女にドロップキックを喰らわせ間一髪で助かった。

 

 「助かりました、ありがとうございます」

 

 「やはり戦うのは無理そうですね、貴方はそこに座ってなさい、あの子は私が仕留めるは」

 

 「え?、仕留めるって‥‥‥」

 

 ザリ、ザリ、一歩づつ前へ進む閻魔さま、その背中は妙な威圧を放っていた。

 

 「彼女の命を奪います、私には貴方とそこに倒れている女性を抱えてあの子から逃げ切ることは出来ません」

 

 「ちょっと待って!、何も殺さなくても‥‥‥」

 

 俺が喋り終わる頃には閻魔さまは金髪の少女に特攻していた。

 

 「初めはあなたから!、いっくぞっ!」

 

 ブッン、風を裂き金髪の少女が炎の大剣を振り回しその隙間を閻魔さまが駆ける。

 

 「虚言『タン・オブ・ウルフ』」

 首だけの狼が金髪の少女に襲いかかるも少女の降った大剣に全て阻まれてしまう。

 

 「禁忌『カゴメカゴメ』」

 赤く輝く光の粒子の様な物が閻魔さまの周りに生まれ閻魔さまを囲む。

 

 「ドッカン」

 

 ボッンッ!、金髪の少女が開いた手を閉じるとそれを合図に閻魔さまの周りを囲んでいた赤く輝く光の粒子が爆発を起こす。

 だか閻魔さまは健在だった、爆破の中から飛び出し少女フランに肉薄し一撃をお見舞いする。

 その攻防はお互い一進一退、俺はそれを呆然と眺めることしか出来なかった。

 「痛いでしょ、でもまだ終わらないよ、もっと、もっと、もっーと、戦いましょ!、禁弾『スターボウブレイク』」

 金髪の少女が閻魔さまに向け炎の大剣を投げつける、すると炎の大剣はその姿を剣から幾多もの矢へと変わりる。

 「虚言『タン・オブ・ウルフ』」

 閻魔さまも負けじと顔だけの狼を飛ばし炎の矢を迎撃するも全てを撃ち落とすことは出来ず矢を受けてしまい、膝をつく。

 「あれ、もうしかしてもう終わり?、まだ始まったばかりだよ」

 余裕の笑みを浮かべながら閻魔さまに近づく金髪の少女、このままじゃっ!

 

 「掛かりましたね、貴方がスキを見せる時を待っていましたよ審判(しんぱん)『ラストジャッジメント』」

 

 閻魔さまの持つ木片が夜闇すら薄れさせるほどの光を放ち、その渾身の一撃が少女に直撃する。

 

 「少々手荒でしたが、無力化に成功‥‥‥」

 

 俺の方に向き合える閻魔さま、その表情には色濃く疲れが出ていた。

 

 「あの子は死んだんですか?」

 

 一番の疑問を閻魔さまにぶつける、出来れば誰にも死んで欲しくない。

 

 「死んだ?、大丈夫ですよ思ったり強敵ではなかったので命まで取ら‥‥‥」

 

 ドスッ、肉が裂ける鈍い音の後、閻魔さまを炎の大剣が無慈悲にも貫かれていた。

 

 「油断大敵だね、私まだダウンしてないよ」

 

 「‥‥‥しくじった」

 

 少女の広げた手の平から赤く輝く粒子が溢れ中をまい始める、不味いあれはさっきの爆発した奴と同じだ。止めないと!

 

 「禁忌『カゴメカゴメ』」

 

 閻魔さまのほうへ走る、ダメだ間に合わない!

 

 

 「はーいストップ、主役の活躍なしに幕引きはダメだよ」

 

 

 俺と金髪の少女の間に緑髪の白マントの男がたっていた。

 

 「一体誰?、新しい遊び相手?、あれいない‥‥‥」

 

 男の腕の中にさっきまで炎の剣で串刺しになっていた閻魔さまがいた。一体いつの間に。

 

 「残念だが俺は君と戦わない、その変わり君の相手をするのは、円卓の騎士を従え、キャメロットを収めた、英雄の中の英雄、騎士王アーサーだ!さぁ、可愛い姫君の相手をしてあげなさい」

 

 「いやあんたは何者なんだ?、急に出てきて俺のハードル上げまくりやがって!」

 

 「ならお前はこの惨劇を見て見ぬふりして逃げるのかい?」

 

 「それは‥‥‥」

 

 急に現れたこの男、何故だろうその姿をとても懐かしく思っている自分がいる。 

 

 それはそうとこの男の言っていることは無茶苦茶だ、でも一理ある俺も皆を助けたい‥‥‥

 

 「『助けたいでも俺にそんな力はない』って感じだね、しょうがないソレ!」

 

 男が俺の頭の指を軽く振ると金色の鱗粉(りんぷん)が舞い俺に体に当たると染み込んでいくと‥‥‥

 

 「何なんだこれ?、頭の中に色々な技が‥‥‥」

 

 「特別大出血サービスだよ、さぁ行っておいで、戦いの準備は万全だ、そして皆を救うんだ!」  

 

 男に背中を押され前方へ転倒しそうになるもどうにか踏ん張る。

 

 「結局お兄さんが相手?、大丈夫?、すぐ死んじゃうじゃない?」

 

 「かもしれないでも‥‥‥」

 

 後ろを振り返るとマントの男が親指を立ててグッドサインをしていた。

 

 

 「引くに引けない!」

 

 

 剣を構へ金髪の少女目掛けて突進し鍔迫(つばぜり)合いに持ち込む。

 

 「君はなんでそんなに暴れているんだ?、早く先生や閻魔さまを手当てしないと手遅れになるかもしれなんだぞ!」

 

 「そんなの関係ない、私はただ暴れて、殺して、狂いたいだけなの!」

 

 少女が炎の大剣で大振りして俺を弾き飛ばし剣の切っ先向ける。

 

 「禁弾『スターボウブレイク』」

 炎の大剣はその姿を矢へと変え俺に飛来する。

 

 「聖盾(せいじゅん)女神の加護を承けた盾(プライウェイ)』」

 ガガガッ、飛来する炎の矢を光の壁の魔法で防御する。

 

 「防がれちゃたか、じゃあ次!禁忌『フォーオブアカインド』」

 

 少女が四人に分身し上、下、右、左と目まぐるしく攻撃を仕掛けて来る。

 

 「「禁忌『『レーヴァテイン』』」」

 二本の炎の大剣に吹き飛ばさせる。

 

 「「かーらーのー、禁忌『『クランベリートラップ』』」」

 オレが飛ばさせる先に赤く輝く粒子を配置する、粒子に触れた瞬間、すまじい破裂音を立て爆発する。

 

 爆発をもろにくらってしまった、体中熱くて、痛くて、どうにかなってしまいそうだ。

 

 だがなにより俺はあの子に聞かなくちゃならないことがある。

 

 「けっこうタフだね、思ったより遊べそう」

 

 今度は炎の大剣を振りかぶり突進して来る、それを剣で向かい打つ。

 

 「さっき‥‥‥『暴れて、殺して、狂いたいだけなの』って言ったけど本当?」

 

 「何言ってるの?、私を見てたら一目瞭然でしょ?、一体なにを根拠に言ってるの?答えてよ?」

 

 痛む体に力を入れ金髪の少女の大剣を弾く。

 

 

 「じゃあ君はどうして泣いているの?」

 

 

 金髪の少女は唖然としていた、本人が自分の本心に気づいていたのかはさだかだ。

 

 「いっつもそうなの‥‥‥、私自分が何をしたいのか分からない!、頭の中がぐちゃぐちゃだよ!、でも暴れている間だけは苦しくないの、だから、だから!」

 

 先程の様子とは打って変わって頭を抱え苦しみだす金髪の少女。

 

 「アーサー彼女の全てを受け止めてあげるんだ」

 

 後ろからマントの男の声がする、全力で受け止める?

 ‥‥‥そうか

 

 俺は息を深く吸い込みおおきな声で叫ぶ。

 

 「俺が受けて立つ!全力の一撃を放つんだ!」

 

 少女の今にも消えそうな声が俺の耳に届く。

 

 「変な人‥‥‥だね、フランのこと怖いとか気持ち悪いとか思わないの?」

 

 大粒の涙が頬に伝わせれながらこちらを見据える金髪の少女、余り嘘は良くないかが今は仕方ない。

 

 「全く!怖くなんかない、気持ち悪くなんかない!」

 

 本当は怖いし不気味だとも思うでも今は、今だけは‥‥‥

 

 「分かったよ、本当にいいんだね」

 

 「あぁ!」

 

 掛け声の後、剣の柄をしっかりと握り直す。

 

 「それじゃ!禁忌『レーヴァテイン』」

 今までの炎の大剣とは圧倒的に違う、この肌をジリジリと焼く感じ、これがあの子の全力!

 

 「俺も全力だ!一閃(いっせん)刹那の聖剣(モーメントカリバー)』」

 剣を優しい光が包んいく、この技が俺の持つ中では最強の技!

 

 「「いっけっっ!!!!」」

 次の瞬間、炎と光が激しく激突した。

 

 

 

 「『魔力を枯渇されることで暴走を強制的に終わらせる』、暴走するなら燃料を空っぽにしてあげればいい、よくやったよアーサー、まぁ100満点じゃないけどね」

 

 夜風に揺れる緑の髪。

 白マントの男は夜空を眺めながらポツリと喋る。

 

 「無事帰るまでが戦いだ、しっかりと皆を連れて帰らなくちゃね」

 

 

 「くそっ痛ぇ、あの白髪のガキ連れ帰ったら、まず一番最初にケツ穴調教して雌イキさせてやるか、おぉいたいあた!」

 

 

 妖怪シルク、彼はまだ死んではいなかった。 

 

 「なんだいまだ成仏してなかったのかい?、これ以上(ごう)を重ねると後が大変だよ」

 

 白マントの男はシルクに問いかける、しかしその目が見据えていたのは美しい夜空だった。

 

 「誰だテメェ?、今シルク様は気が立ってんだ、死にたきゃなけりゃ消えな」

 

 「はぁ、せっかく忠告してあげたのに‥‥‥」

 

 わざとらしい手振り素振りをした後ため息をつく白マントの男。 

 

 「‥‥‥どうやらテメェは命がいらねぇようだな!」

 

  グチャ、メキッ、不快音を立て変わり異形の姿へ果てた妖怪シルク、白マントの男の前に立ちはだかる。

 

 「悪いがせっかくのハッピーエンドなんだ野暮なことはよしてくれよ」 

 

 「お前馬鹿か?、このシルク様は他の魂を喰らって今や五大老と同等‥‥‥」

 

 白マントの男は目にも止まらぬ速さで腰の剣を抜きシルクは真っ二つに切り裂く。

 

 「話しは終わりかい?、じゃあ地獄に帰ってくれ」

 

 真っ二つに切り裂かれたシルク、しかし切り裂いた当の白マントの男の視線はもうシルクに向いていなかった。

 

 白マントの男は白髪の少年、アーサーに微笑み小さく口ずさむ。

 

 「幸せになれよアーサー」

 

 

 

 

 




 作・アーサー君大活躍だったね
 ア・ありがとう‥てか作者凄く他人事みたいに言うね
 作・そんなことないよ俺も『ここの描写どうしよう』、とか『うわっ!この場面どう表現するんだ‥‥‥』って悩みながら書いてたんだから
 ア・えっそうだったの?、なんかごめん作者‥‥‥
 作・と言ったなあれは嘘だ!、‥‥ちょっアーサー剣構えないで‥‥ごめんごめん
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。