我の相棒がバッドエンドを迎えるわけがない   作:もよぶ

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第四話

「なあ材木座、お前放課後どこ行ってるんだ?部活無いくせに教室にカバン置きっぱなしだろ?」

HRの時間、修学旅行の行き先を決めているときに成田から聞かれる。

 

「あーまあ奉仕部へちょっとな」

「奉仕部ってあの雪ノ下さんと由比ヶ浜さんがいるとこだろ?いいなー俺もいきたいわ何しにいってんの?」

 

「い、いや我の書いた原稿を見てもらっていてな、あ、あまり他の人に見せたくなくて」

とっさに嘘をついてごまかそうとするが成田の追撃は止まらない

 

「俺らに見せられないのに雪ノ下さん達には見せられるのか?なんだよそれーもう特別な関係なんじゃね?やるわー材木座、すごいわー」

 

「いやいやちがくてな、その、同じ部に比企谷八幡というのがいてそやつに見てもらって...」

とここまで話したところで成田が話を遮る

「はぁ?ヒキガヤ?ヒキガヤってあの文化祭や体育祭を台無しにした奴だろ?あんな奴とお前友達なのか?」

 

ああやっぱりそういう評価か、これは思考を読むまでもないな

材木座は悲しくなる。実際文化祭の件は広まっていたし、体育祭の件も比企谷のことを見ていた人が結構いたため、反則負けになったのは実は比企谷が原因ではないかという話もじわじわと広まっていたからだ、だがその裏で比企谷がどんな思いしていたか、何故あのようなことをしたのか一部を除き誰も知らないのだ。

いつもの材木座ならここで黙り込んでしまうところだが、女神によってコミュニケーションスキルを上げられた今は我慢できなくなっていた。

 

「いかにも我は八幡と友人だ!いや相棒といってもいいであろう!貴殿が八幡にどのような印象を持っているか知らぬが奴は皆が思っているような男ではない!しかしここで我が100の言葉を並べても誰も信じてはくれぬであろうし、奴もおそらくそんなことを望んではおらぬ、ただ我は目の前で相棒が愚弄されるのには我慢できぬ!」

材木座は成田に食って掛かる

 

「成田殿!あんな奴といった言葉を撤回していただこうか!」

その勢いに成田はたじたじとなる

「で、でもヒキガヤがひどいことをしたのはじ、事実だろ...」

「奴が理由もなしにそのようなことをするわけなかろう!もし奴が理由もなしに皆のヒンシュクを買うようなことをしたのであれば何故雪ノ下殿や由比ヶ浜殿は平気な顔をして奴の近くにいる上に奴に好意を持っておるのだ?貴殿は雪ノ下殿や由比ヶ浜殿も侮辱していることに気がつかないのか!」

 

「そ、それもそうだな...悪かった撤回するよ、ってえええ!好意ってなに?」

「し、しまった、つい口が」

教室が一気にざわめく、材木座が教室の適当な人達の思考を読んでみると

『雪ノ下さんや由比ヶ浜さんと一緒にいるあいつはそういう関係だったのか』

『ヒキガヤってだれよ?』

『えー由比ヶ浜さん狙ってたのにー』

『もしかして文化祭や体育祭って雪ノ下さんや由比ヶ浜さん達のためにわざと汚名被ったとか?』

『そういや文化祭始まる直前にレシーバーで夫婦漫才やってたな』

 

「ま、まずいこれでは大騒ぎになってしまう、下手すると八幡達の関係もこじれてしまいかねん」

あせる材木座

「な、なぁ材木座、その好意を持ってるってどっちが持ってるんだ?というか本当なのか?」

成田がまた聞いてくる

「い、いやぁ我がいくといつも普通に3人で会話をしているのでな、好意ってそういう意味だ、好きとか恋人とかそう次元では...」

 

「え、由比ヶ浜さんとあの雪ノ下さんが普通に会話を?誰が行っても10秒もたたずに撃沈されるのに?それってやっぱり...」

愕然とする成田、騒ぎがだんだん大きくなる2-Cの教室

 

「ちょちょっと皆の衆!落ち着かれよ!我もそう見ただけで実際はどうかわからん、なのであまり騒ぎ立てないでいただけないか、もしこれが勘違いで我が言ったと雪ノ下殿の耳に入ったら、我は殺されてしまうかもしれぬ」

その言葉に教室騒ぎはだんだん落ち着いてくる、雪ノ下の美貌とその恐ろしさは学年中に広まっているからだ。

 

「このことはこのクラスだけの秘密にしていただきたい頼む」

材木座は皆の前で頭を下げる

「材木座がこう言ってるんだからみんな黙ってようぜ」

成田が材木座の後押しをしてくれ騒ぎは完全に落ち着いた。

 

「すまぬな成田殿」

「いいってさっきのお詫びだ、それより行き先決めようぜ、やっぱ旧豊郷小学校は三日目にしようか?」

「う、うむ二日目は京都内の聖地巡礼をしつついろいろ回りたいし...」

ふと比企谷の受けた依頼を成田達だったらどう解決するか気になった。

 

「な、なあ成田殿ちょっと聞きたいことがあるのだが」

「んぁ?どした?行き先になんか問題あったか?」

「いや...それと関係なくだな、例えばなのだがあるグループの男女がな...」

と葉山が奉仕部へ持ち込んだ戸部の話をする

「...とまぁグループの人間関係を壊さず告白を無かった事にすることはできるものなのかね?」

「...なんだか大分込み入ってるようだが、なぁそれは誰の話だ?材木座か?」

「いや...」

 

「あのよ、同じグループの奴を好きになるなんて部活じゃ普通にあるしフッたりフラれたりして顔を会わせづらくなるなんてのも普通にある。今の関係維持したいからそういうことは避ける、とかってのもよくある話だ、でもだ、それらを人任せにするってのはどうなんだ?しかもそれをグループの外の人にお願いするだと?普通に『あなたとはずっといいお友だちだから!』って先手打てばいいだけの話だろ、もしくは『今は誰とも付き合うつもりがないからだれか告白してきたら振っちゃうね』とか言えばいいだけだろう。でもよ、うちのグループの女子はコクってきた奴にちゃんと向き合ってくれるぜ?だから材木座、心配せずコクれよ、だれよ?神崎か?大丈夫俺たちが骨を拾ってやるしフォローもしてやるからよ」

成田は材木座の肩を叩きサムズアップをする。

する同じグループの女子から黄色い声が上がる

「えー材木座君って神崎さんが...」

 

「い、いや違う違う!何でそんな話になるのだ!そ、そういうシチュエーションの小説があってだな」

必死で否定する材木座だったが

「材木座君、いいお友だちでいましょうね!」

神崎がにっこり笑いながら言ってくるのを見て

「いやだから違うといっておるだろ、というかなんで告白もしてないのに我振られてるの?」

「材木座、ドンマイ」

成田がまた肩を叩いてくるのを感じつつ

「ハァーリア充グループというのは疲れるのう」

材木座はため息をつくのだった。

 

放課後また姿を消して奉仕部へと潜り込む

「うーむどうすればいいのだろうか?このままだと八幡が嘘告白してしまうぞ、しかし本当に関係が悪化してしまうのだろうか?三人の思考を読んでもとてもそうは見えぬが」

 

三人は旅行のパンフレットを見ながら行き先や戸部の告白ポイントを調べているようだったが、思考は相変わらず由比ヶ浜はヒッキーゆきのんスキスキばっかりだし雪ノ下は比企谷を意識しすぎて弄りたくてしょうがない感じだし、比企谷は雪ノ下や由比ヶ浜が話しかけたり近くによったりする度にいい匂いにうっかり告白してフラれるレベルと思ったり、胸がスカートがとエロいことばかりだった。

 

思考だけなら甘い空間過ぎてうんざりした材木座は次にだれかがドアを開けたらその時にでも帰ろうか思っていた矢先扉を叩く音が聞こえる、入ってきたのは海老名だった。

「ふむ、最後のキーパーソンのご登場か」

材木座は早速思考を読んでみるが

「う、なんだこれ?葉山殿のグループ関係を維持するために八幡を犠牲にする気満々じゃないか、どうやって自分を汚さず解決するかしか考えてない、成田殿が言っていたような方法とかやる気もないぞこの女子は」

 

表向きは腐女子の妄言のようなことをいって去っていった海老名を見て材木座は気分が悪くなった。

「なんだこれ?女神から聞いてはいたが酷すぎるぞ、葉山殿は全部を話さず中途半端、戸部殿は何も考えてないし海老名殿にいたっては腹黒どころか全身真っ黒だぞ、しかも一番色々考えてるのは当事者ではなく八幡達ではないか!」

 

材木座は憤慨しどうにかできないか思案する。

「このままじゃ本当にまずい、なんとか依頼も何も全部無かったことにできないか?いや、やらないと確実にあの女神がいった通りになってしまうぞ、どうしよう...」

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