我の相棒がバッドエンドを迎えるわけがない   作:もよぶ

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第七話

修学旅行三日目、自由行動になる。

「さて成田殿、早速行くとするかの?結局何人行くことになったのだ?」

「うちのグループと後はゲーム大会の連中も何人か行きたいとか言ってたからな、男女含めて十四、五人はいるかな?」

 

「ずいぶんと大所帯であるな」

ホテルの入り口に皆集結荷物を預けて出発することとなるが、材木座は落ち着かない

 

「どうした材木座、キョロキョロして、何か忘れ物か?」

夕方に実行するとは聞いていたがやはり不安で比企谷を探してしまう

「い、いや八幡はどうしているのかなと思ってな」

 

「比企谷ならさっき由比ヶ浜さんと一緒に出ていったぞ、雪ノ下さんと朝食がどうこう言ってたからな、外で一緒に食うんだろうな、クソ!うらやましい!」

材木座達を待っていた同行メンバーの一人が言う

 

「左様か...んでは我々も行くとするか」

集まったメンバーをぞろぞろ引き付れて行くことになる、そもそも片道2時間ちかくかかるわけなので、それでもいいのかと確認したのだが、そもそも京都は中学の時に行ったとか言う人もいれば神社仏閣にはあまり興味がないという人もおり全然問題ないということだった。

 

道中、材木座は比企谷達のことが気になりだいぶ落ち着かなかった。

目的地の旧豊郷小学校へつく

「諸君!ここがかのけいおんの聖地である!ここは我らのようなファンがよく訪れるのだが残念なことにマナーの悪い輩も多く、ネットニュースで話題になることもあるぐらいだ、貴殿らはそのようなことをせぬと信じておるが、迷惑にならぬようにな」

そう材木座は言って皆と校舎を回ることにする。

 

あらかじめアニメの校舎内のシーンだけを抜き出してスマホへいれていたため

「ここがこのシーンで使われておる」

「おお、ほんとだ、さすが材木座先生」

と周囲の評判も上々、ほかにも部室に設定されている部屋ではギターの真似事をしている人を写真にとったり、集合写真をとったりと引率の先生のようにあちこち気を配る、そうでもしてないと比企谷達のことが心配で落ち着かなかったからということもあったからだ。

 

結局一時間ぐらい堪能したあと京都へ戻ることとなる

「お昼は向こうでとるか?」

と成田が提案してきた、皆もそれには特に反対もしていたかったので

「そうであるな、だいぶ遅い昼になるがこっちは余計によくわからんし」

そういうと皆で京都へ戻ることにする。

京都駅へ戻る電車内、材木座は先程撮った写真をデジカメで見ながらはしゃいでる成田達を見つつ

「なんかあんまり楽しくなかったな」

ぼそりと呟くのだった。

 

京都についた材木座達は嵐山へと向かう、途中遅い昼食を取り、嵐山へとたどり着くが残り少ない時間でどこにいこうかと街をぶらぶらする。

「そういえばあたしいってみたいところがあったんだ!」

神崎が唐突に言い出す。

「もう時間もないぜ?どこよ?」

「ほら、よく写真で見るでしょ?あの竹がドバーっと生えてるとこ、この間テレビで見たんだ!あそこ行きたい!」

 

やれやれといった感じの成田だったがほかにいくところも思い付かなかったので

「んじゃあそこいってみるか」

そういうと皆で天龍寺の方へぞろぞろと向かう

 

向かってる最中メンバーの一人が大声を出す

「あれ雪ノ下さんと由比ヶ浜さんじゃね?」

見ると雪ノ下と由比ヶ浜が向こうから歩いてきている、すると当然比企谷の顔を知らない人もいるので

「あのちかくにいる男子ってまさか?」

こういう疑問が出てくる

「左様、あれが八幡だ...」

材木座が指摘する

「あいつが...」

 

ざわざわとなるメンバー達

材木座は比企谷の姿を確認すると思考を読んでみる

『告白の場所はあの竹林できまりだが...海老名さんは俺にどうしろと?よろしくねって言われてもな...葉山は?任せていいのか?やっぱり俺がやるしかないのか?』

 

「くそ!八幡の奴結局追い詰められてるではないか!」

悔しい思いをする材木座、ついでに雪ノ下と由比ヶ浜の思考も読んでみるが

「夜にいったらとても素晴らしい光景なのでしょうね、比企谷くんに告白されるならああいうところがいいわ」

 

「ヒッキーに告白されるなら断然あそこ!戸部っちが終わったらヒッキー告白してくれないかな?そのまま押し倒されちゃったりしたらもう抵抗できないかも...」

 

「...やはり二人にはなにも言わないのだな...こんなに想われているのに、二人に相談もせず黙って勝手に嘘告白なぞ実行して、二人との関係がおかしくなって、将来的には自殺...ああああダメだ!ダメだ!」

材木座は頭を抱えてしまう。

「材木座どうした?何がダメなんだ?」

考えていただけだったが最後の方は声が出てしまっていたようだ

皆から心配そうに見られているところに比企谷がやってきた。

 

「おい、やっぱり材木座じゃないか?どうしたんだ?奇声を発したりして、おまえもしかしてこいつらになんかされたのか?」

だいぶ近づいた比企谷が材木座に気がつき駆け寄ってくる

 

「あ、いいやそんなんじゃねぇよ、突然材木座が叫んで頭を抱えてな」

成田は否定するが比企谷はその場にいる全員を警戒し見渡す。まるで信用してないようだった。

 

「...おい、材木座一緒に帰るぞ、やっぱりおまえにリア充は無理だって」

比企谷はそういって材木座をつれていこうとするが

 

「ちがう!ちがうのだ!この者共は我の戦友なのだ!」

「戦友?こいつらに何言われているか知らんが、奇声上げるような奴を放置できないだろ!いいからいくぞ!」

比企谷は材木座の手を引っ張るが材木座はその手を振り払う。

 

「違うと言っておるだろう!そんなことより八幡!何故お主は毎度毎度誰にも言わぬのだ!そこの二人に何故なにも言わぬのだ!お主が傷つくことは我だって嫌なんだ!なんでなんだ!」

材木座はまた頭を抱えてうずくまってしまう

 

「一体何のことだ?本当にどうしたんだ?」

比企谷は困惑し心配そうにしている

 

「比企谷すまん、なにか大変に誤解を与えてるようだが俺たちは別に材木座になにかしている訳じゃねぇぞ、むしろ逆にお世話になっているんだ」

成田が比企谷に話しかける

 

「お世話?こいつはむしろお世話しないといけないレベルのはずだが」

 

「あーまあ、こいつのおかげで2-Cのメンツは保たれたっていうか、あと聖地巡礼?って奴にもつれてってもらったし、ここの連中も皆材木座に一目おいてるんだわ」

 

「そうそう、なんかゲームで学年中の強い人を全員倒しちゃったんだって!ちなみにここにいるうちのクラスじゃない人たちがその強い人」

神崎がそういうと数名恥ずかしそうに下を向く

 

「そっか、俺の勘違いだったか、材木座は本当にリア充見たくなってたんだな、不快な思いをさせてすまない」

比企谷は成田達に頭を下げる

 

「頭なんか下げるなよ、それより材木座のことはまかせろ、こいつになんかあったらみんなから袋叩きにされかねないからな、あと比企谷、おまえ色々すごい奴だそうだな、材木座に全部聞いたぜ、文化祭の真実もな、ただそこの二人とのことはちょっと納得できねぇ、もてすぎだろおまえ」

 

比企谷は雪ノ下と由比ヶ浜をパッと見るが二人とも不安そうにこちらを見ているだけだった

「い、いやそんなんじゃねぇよ...」

「またまたご謙遜を、ほら二人とも待っているんだからさっさともどれよ、俺たちも材木座を落ち着かせたら戻るからよ」

 

成田達は比企谷を見送る

「材木座そこで休んでいこうか?神崎、悪いが俺はここにいるからみんなとその竹林ってのに行ってこいよ」

 

「いや、我もいく、ちょっと疲れただけだし、我のせいで皆に迷惑をかけてすまぬ」

「ほんとうに大丈夫?無理してるんじゃないの?」

神崎も心配そうだったが大丈夫だからという材木座をつれて竹林へと向かうことになった。

 

「ほわぁ、すごいのう」

「でしょ!テレビで見たときに行ってみたいと思ってたんだ!」

神崎は若干はしゃぎぎみだ

「神崎殿、ここは夜になるとなんか変わるのかのう?」

「ん?よく知ってますね!材木座くん!実はこの辺に...ほら!」

足元にライトアップ用の灯籠が仕込まれていた

「なるほど確かに夜に来たら綺麗だろうな...」

 

「でしょ?こんなところで告白されたりしたら私断れないかも、でも材木座くんはいいお友だちだからね!」

 

「しっかり予防線張る辺りいい性格してるよなお主、あの女にもこのぐらいの気概があればな...」

 

「あの女ってどした?おまえから女なんて言葉が出るなんて珍しいな」

隣にいた成田が話しかけてくるが

「いや、こっちの話だ、しかしここはホテルから結構近いようだの、夕食の時間も近いしそろそろ戻らぬか?」

 

ホテルに戻り夕食を取り部屋へと戻る

「材木座、今日はありがとうな、神崎もそうだがうちのグループメンバーもみんな喜んでた」

成田がお礼を言ってきたがこれから起きることを考えると浮かない気持ちなる材木座

「いや、我も楽しい修学旅行だったぞ...」

一応返答はするが、みんなの前で比企谷を力ずくでも止めないといけない、その時にどうなるのか全く予想がつかない為不安な気持ちを隠せなくなってしまっていた。

 

「なあ元気がないようだがどうしたんだ?おまえらしくないな...よし、ちょっと待ってろ!」

成田は部屋から出ると人を引き連れて戻ってきた。

 

「ハンディキャップマッチといこうぜ材木座、おまえにはボタンを一つ封印して対戦してもらう、強すぎるからな、将棋で言うところの4枚落ちとかそんなんだ」

 

「いや、我は今そんな気分では...」

「ほう、こいつらおまえにストレート負けしたんだが、そんな奴等にもボタン一つ封印した程度で勝てなくなるのか?おまえの実力そんなもん?」

成田は挑発するように言ってくる。

 

「む!我を甘く見るなよ!よかろう!この剣豪将軍が相手つかまつろうではないか!」

「よし!負けた奴はジュースおごりな」

結局うまい具合に乗せられて対戦を始めることとなった。

 

ハンデキャップマッチはなかなか壮絶な戦いだった、設定でボタンを一つ使えなくしているのだがやはりつい癖で押してしまうので一瞬棒立ちの状態になる、その為すぐ逆転されそうになりさすがの材木座も押されぎみ。

時間を忘れて対戦についのめり込んでしまった。

 

ふと気がつくと結構な時間がたっている

「あれ?八幡から全然連絡が来ないな?もしかして告白中止になったとか?」

材木座は適当に理由をつけて部屋を出て比企谷の部屋に向かう、しかし部屋には戸塚しかいなかった

 

「戸塚殿?八幡は?」

「結構前に葉山くん達と出ていったよ?大事な用があるとかいってたよ、僕は忘れ物を取りに来たんだけど」

 

「し、しまった!」

材木座は焦った、やはり比企谷は連絡してくれなかった模様、慌てて部屋に戻ると携帯を探して比企谷と連絡を取る

「八幡?八幡今どこにおるのだ?」

『あー材木座か、悪いな、今竹林道っていうのか?そこにいる、なんかおまえ疲れてるようだったから連絡しなかったんだわ』

「戸部殿の件はどうなったのだ?」

『...それは、これからだな...さっき由比ヶ浜が海老名さんを迎えに行ったところだ』

 

「よいか八幡!今すぐ我もいくから絶対勝手なことはするな!」

『は?おまえなにいってんだ?意味がわからないのだが』

「貴様がこれからすることだ!絶対動くな!」

材木座はそういって電話を切り出る支度をする

 

「おい材木座どうしたんだ?比企谷に何かあったのか?」

成田は不安そうに聞いてくる

「告白を!あの竹林で!いかねば!」

それだけ言うとばっと部屋を飛び出す

後ろで成田達が騒いでるようだが構ってられない、そのままホテルを飛び出した。

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