何てこった!
ーヴァルターー
黒髪美人さんに玉城達五人の受け入れを頼んでみれば軽く了承、その他にもシャーリーちゃん達の様子がアレだというのも聞く。帰ったら大変だなぁ~…と思いつつ、日本へ来た理由を思い出した俺。慌てて卜部さんに刀鍛冶の紹介を頼み、彼の軍刀を見て日本の技術力が高いと実感する。
その後に解散し、シーツーのからかいを返して黙らせた。一週間以内に刀鍛冶を何とかする、卜部さんにそう言われたからのんびり待つつもりだ。のんびり待つと言っても調べものをするつもりである、刀の情報を集めまくるんだよ! 遅れを取り戻さなければならないのだ。…シーツーにも手伝って貰うからな? 覚悟しとけよ。
…卜部さんと顔を合わせてから数日、未だに連絡はなし。刀鍛冶を探すのに苦労しているのかな? …悪いことをしたかな? と思っている。因みに玉城達はうろちょろしているらしい、ブリタニアへ行く準備をしているのだろう。なけなしの金を使って生活用品等を買っているとみる、…持ち金が無くなったら俺から費用を出そうか。物を揃えるのは大切なこと、俺の出来る支援をしてあげなければ。
まぁ玉城達と言ったが一人だけ例外がいる、…百華のことである。彼女は玉城達と別行動をしており、シーツーとは反対側…俺の傍にいるのだ。どういうわけか百華の奴、別れた次の日から俺の所へ通っているのだ。調べものも率先して手伝ってくれるし、何故か身の回りの世話をしてくる。やらなくてもいいと言っているのだが、『私がやりたいの、気にしないで。』と返してくる。何度言っても聞いてくれない、…百華ってこんな奴だったっけ?
そんな感じで俺に尽くそうとしている百華を見て、何故か対抗心を全面に出してくるシーツー。百華と同じように俺の世話を焼く、…と言っても家事全般が百華に負けているシーツー。…でとった行動は膝枕とか添い寝、…お前は俺の母親か? なんて思うと、『…せめて新妻か? だろヴァルター!』だってさ。…シーツーは読心術を持っているんか!?
その時、扉の隙間から百華がこちらを見ていた。凄い眼力っすね? 何故に瞳が赤く点滅しとるの? 『……おのれぇ~っ!』って地を這うような声色は止めてください、…本気で恐いっす。
そんな二人に振り回されながらも、何とか刀についての情報を色々と入手出来た。いやぁ~…流石は日本、刀の生まれた場所だね。本屋に行けばあるわあるわ、刀に関する本が沢山ある。ブリタニアには西洋剣に関する本しかないからね、やはり調べたりするのは本場が一番。古本屋に至ってはあれだぜ? 秘伝書っぽい本が色々あったよ。結構な値段だったけど勿論入手、これだけでも開発が進むってもんだ。
互いに牽制し合う二人を尻目に俺は刀に関する本を読む、知識を頭に詰め込んでおかなければならない。一々本を読んで開発をするってのは無理だからな、幸い…記憶力には自信があるから余裕さね。後は玉城達と連絡を取り合ったり、シーツーと百華にされるがままになってみたりと。…逃げたら何か恐いからね、されるがままこそが最善なのですよ。こういう時は女が強くて男が弱い、…落ち着くまでは我慢我慢。……というか、…これって落ち着くんか?
卜部さんと別れてから丁度一週間後、待ち望んでいた連絡がやっと来たのだ。卜部さん的にはもっと早くに連絡をしたかったようだが、刀鍛冶を知っている尊敬する上司の周辺でいざこざがあったらしい。…千葉と朝比奈とかいう奴が俺に絡むかもしれない、…と卜部さんが言うんだけど何で? 俺…何もしとらんよ?
聞けば、ブリタニア人が日本でデカイ顔をするな! …とのことらしい。……はい? …デカイ顔なんざしていませんけど。…卜部さんを通じて刀の入手及び刀鍛冶の紹介がダメなんだって、…軍人を使うとは何様だ! ってこと? …言わんとしていることは分からんでもない、…謝って諦めた方がいいかな? …うん、…自分で探すとしよう。
先ずは卜部さんに謝り、その千葉と朝比奈っていう二人にも謝っておいてと伝える。刀と刀鍛冶は俺自身で見付けると言って連絡を終えたわけだがどうしよう、…というか買った本に刀鍛冶の住所が書いてあったな。
………え? 調べておいたって? …ありがとう百華、気が利くねぇ。