チラシの裏の日記   作:とうや

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今日は長年の疑問が解決できた……と終えたらよかったんだがなぁ。
監督官もやはり人間味のある人物でそして、だからこそ俺や彼女を知る人間の殆どが彼女を支持し、敬愛しているのだ。
第二世代、第三世代の奴らも彼女を慕っているからこそ、このアパラチアの為の活動を彼女の姿が見えずとも行っているのだ。

そしてやはりスコーチビーストはどんな手を使ってでも殲滅しなければダメだな。
あれは人類の未来の為にも殲滅せねば。
我々元Vault居住者が成すべきは祖国の再建だが、その為にも人類種の天敵たるスコーチビーストを殲滅しスコーチ病のキャリアを滅ぼす必要がある。
その為にも、奴らについての情報をなるべく多く知る必要がある。



10:鋼鉄兄弟

今日もPAの具合は快調だ、換気と言うかPAその物の欠点で非常に蒸すと言うことを無視すれば。

灰まみれの街中をスコーチやミュータントを切り飛ばし、殴り飛ばし、叩き潰しながら探索している。

悲しい事に随分と板についたように思う。

同じぐらい、遠距離からライフル狙撃で頭を吹き飛ばすのにも馴れた。

 

更に悲しいことに銃撃をされるのもハンマーで殴られるのも同じくだ。

PAが無ければ即死だったんじゃなかろうか?

 

探索しながら情報を集め、人々の書き遺しをまとめながら進むとVault入り直前、直後からしばらくの間のアパラチアの情勢が見えてくる。

懐かしくも忌々しい日々を思い出すのが難点だ。

過去を振り返りながら探索を更に進めると不思議な光景が見えた。

スーパーミュータントが歌を歌いながら荷物満載の牛を引き連れてあるいていた。

 

そして見つかった。

 

「おぉーい人間、取引しないか?」

 

SM特有のしゃがれた声音は喜色をもって放たれた。

 

「と、取引?」

「グラムは肉が欲しい、無ければキャップでも良いが肉があれば嬉しいぞ!

代わりにグラムは集めたものを代価にやる。取引だ!」

 

なるほど、どれなら確かにそうだ。

 

「薬はあるか?」

「スティム、Radaway、バフタス、他にも色々あるぞ!」

 

そういう時はバラモン…ムームーのチャリーと言うらしいが背負っていたトランクを開いて見せると現物と値段が書いてあった。

値段は時折見かけるベンダーボット変わらないもので市場価格としてみれば妥当だろう。

 

「武器はあんまり無いが、弾もあるぞ、見るか人間?」

「あぁ見せて欲しい」

 

言うだけあって主要な弾、10mm弾やライフル弾、ショットガンの弾から携行ミサイルランチャーの弾や核弾頭まであった。

 

「人間は売るものがあるか?」

「そうだな……マイアラークとラッドスタッグの肉ならそれなりにあるぞ。調理したばかりのものもある」

「おぉそれは良いな人間!グラムは調理したものも欲しいぞ!」

 

それから交渉、というか互いに欲しいもの出せるものを言い、取引を終えた。

 

「人間良い取引だった!飯もうまかったぞ!」

「こっちも弾薬に薬品の補給できて助かった」

 

その後、互いにまた会う機会があれば取引しようと約束しては言塗れの領域を歩き続けると監督官の足跡がまた見えてくる。

 

「なるほど、恋人さんこの辺りで働いてたんだな」

 

だとすると、行く末はモールマイナーか或いはスコーチか、はたまたフェラルグール……運が良ければ意識を保ったグールになってしまっているのだろうか?

残された記録から人の意識を残したグールの存在は知っているが一度も遭遇したことが無い。

デマでも掴まされたのだろうか?

 

そんなこんなで歩き回っているとあっさり見つかった恋人さんの成れの果て。

 

「監督官はよくもまぁこの中に誘導して閉じ込めたもんだよ」

「うぅう…あぁああ。我々ではない?コロス!」

 

がっちゃんがっちゃんと閂で閉じられた扉を開けようとするスコーチ。

俺はBGM代わりに監督官のログを聞き、溜息一つ突いて10ミリを抜いて額に一撃加えて、それで終わりにしてやった。

 

「監督官はこの結果を喜びはしないだろうし、悲しむだろうけど、けど最後は冥福を祈ってくれる筈だ」

 

これは彼女の感傷の残滓だ。

俺を含めた76の元住人は賢く責任感があり、そして人間味がある彼女を敬愛していたからこそ76の住人は彼女の掲げたアパラチアの……アメリカの再建という目標の為に動けるのだ。

少なくともVault-Techの為ではない。

 

さて、次はどこに行こうか。

そう言えば、東にワトガがあったな……山を越える必要があるが、まぁ準備を整えれば十分行けるな。

確か間に病院があった筈だ。

細かいことは覚えてないが、それなりに大きい病院だったはずだ。

医薬品や医療道具が残っていれば回収してもいいかもしれないな。

 

最早馴染みの建築行動をとりつつ、クラフト用の作業台や調理場を用意し数日物資を集めて武具の補修を行い準備を終えると東のワトガを目指して歩き始めた。

 

山道を進んでいくとSMに襲撃されたので反撃してミニガンと弾を豊富に入手し、更に進むと野犬に襲われ、スコーチに襲われと散々だったがようやく半分こしたぐらいと言う所で以前に思い出した病院……だった場所を見つけた。

だった、と言うのはあからさまに防衛設備がエントランス前に準備されていて、パワーアーマーを着込んだ死体が転がっているからだ。

恐らく米国陸軍関係者だと思うのだが、見覚えのないエンブレムがあったりと色々と疑問符が残る。

そう言えば、レスポンダーの記録にパワーアーマーで武装したブラザーフッドオブスティール(鋼鉄兄弟)とか言う組織があるんだったか?

確か略称はBOSだったか。

エントランス前の防衛設備と思われるものに近づこうとすると、突如スコーチ共が湧いて出た。

お前らは虫か!?

数の多さに辟易としながらもパワーアーマーの装甲を頼りに力で押しつぶしていくと、今度は頭上からどっかで聞いたような叫び声が聞こえた。

 

「ビーストまで来やがるかよ!」

 

幸いな事に手元には弾丸がたっぷり余ってるミニガンがあった。

このおかげで逃げ隠れしながらもスコーチビーストの撃退に成功する事が出来た。

ガトリングは途中で銃身が焼け付いた上に歪んだので使用不可、暴発しなくて済んだのは運が良かった。

途中から本来のメインウェポンだったコンバットライフルに切り替え、弾が尽きてサブウェポンの10ミリまで抜き、落ちてきて格闘戦になった所でナイフで切り刻んで勝利。

 

「ブラックチタン製だけあって頑丈で頼れる、我ながらいい物を作ったもんだ」

 

そんな自慢のブラックチタン製ナイフも病院…と言うかディファイアンス砦内のグールとの戦闘で壊れた。

途中から拾い物の斧を使い潰しながら

進んだが、正直数が多過ぎで死ぬかと思った。

 

「ゴールっぽい所に辿り着いたは良いがレーザーフェンスで通り抜け不可か」

 

無理に押し通ればサイコロステーキになるのは間違いないだろう。

何か解除方法は、と思うと監督官の残したと思われる何時ものVault-Techロゴのコンテナ。

 

「あ、監督官もここにきて手段の模索をしたのか」

 

少しこの周辺を調べて見ても良いだろう。

 

「って、あっさりヒント見つかったな軍人のIDが必要なのか……退役軍人だが、使えるだろうか?」

 

軍人のIDを端末で登録すればこの先に勧めるようだ。

もし、持っていなければどこぞのキャンプでトレーニングした後にIDの発行手続きで無意味に時間かけさせられたりと、間違いなく退屈で眠気と戦う時間が待っているだろう…と言うのが戦前の話。

あの時は本気で長々と待たされたものだ。

 

「む、さすがにダメか」

 

どうやら現役の軍人のIDでないと駄目なようだ。

流石に退役した証明書などは持っていないからそうなると訓練施設のあるキャンプマクリントンで手続きして、その後にチャールストンの議事堂でID申請をするという流れになるだろう。

 

「面倒だな……ヘリで移動できるのなら楽だが……下手に飛んでもスコーチビーストに撃墜されそうだな」

 

だが、この地で唯一スコーチビーストに対抗できたBOSの足跡は是非とも確認したい。

 

「仕方ない、どうせ時間はあるんだやってみるか」

 

この後、キャンプマクリントンでロボ軍団に年寄りの冷や水と言う言葉の意味を思い知らされ、更に議事堂ではフェラルの群れに襲撃されてと非常に散々だった。

その反面、どちらも有用なジャンクが多く、役に立ったと言えば立ったのだけどお陰で普段使いしている武器の弾薬にスティムパックは完全に底を尽いた。

 

「まったく、どうしてこんなにグールが多いんだ。レスポンダーのファイヤーブリーザーとか言う精鋭たちもキッチリ処分しておいてほしかったものだ」

 

何せ、この近くにある消防署がレスポンダー、ひいてはファイヤーブリーザーの基地の様なものだったし、チャールストンは彼らの訓練コースだ。

何故足元をきちんと掃除しないのか、これが分らない。




しばらく時間が空きました。
PSO2のEP5とかEDF5、スマホゲーとかFF7Rとか色々やってたせいですごめんなさい。

Wastelanders編の要望確認です。

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