「時代に消された戦士達」 機動戦士Zガンダム外伝   作:ずん侍

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「時代に消された戦士達」第2話 機動戦士ガンダム外伝

ラディ中尉達二人がデブリ帯へ向かう少し前…

 

…拠点コロニー Truth3 (トゥルース・真実の)

 

技術部門 MS開発研究所 通称、開研

 

定例会議、方針審議…

 

「…だいぶん予算が減っていますが、どういう事なんです?」

 

「これはですね…コロニーの住居地区増築の為に資金がいるとの事で…」

冷たい視線に冷や汗が頬をつたる

 

「命令者は」

 

「スターク大臣です…」

 

「またあのお方は、私が一言言ってきて差し上げよう」

 

「まぁまぁダルトン様お座り下さい、スターク様は仕事柄民衆からの支持が厚いので今取り下げるよう指示を出せばダルトン様の信用に傷が付いてしまうやも知れません。」

 

「アミリス、お前が政治をしろと言うのなら私は下がろう。だがどうするのだ?予算も資源も無いのだろう?」

「…案があります。」

 

「ほう、言うてみよ」

 

「デブリを使うのです。先の戦争で宇宙にはMS、艦隊の残骸が大量にあります、金属など溶かしてしまえば同じ、なのでそのデブリを集め再利用し資源を獲得するのです。」

 

「アミリス中佐貴方は我ら誇り高きジオンの戦士達にゴミで出来たMSに乗れとの申すのか」

 

「ルーデンス大佐殿、お考えになってみてください。現在の我らレジスタンス軍は予算も資源も人員も足りておりません、確かに誇りも大切ですがそれだけで生きていけないことは大佐殿ならばお分かりでしょう」

 

「…それは、分かるが…」

ここで分からないと言えるわけがないだろうが、それは我以外の者達もそうだ…

 

暫くの沈黙、痺れを切らしたように声を出す

「皆はアミリスの意見に賛同したと言うことでいいのだな?」

 

「では詳しい計画の取り決めは後に決めるという事で…」

 

 

 

 

「くそぉ!若造が!…はぁはぁ…我に恥をかかせおって!どうしてくれよぅ」

華美な装飾が施された靴で壁を蹴り続ける

 

「ルーデンス様、どうするもアミリス殿にはダルトン卿がついております故…」

 

「くっ…」

あの忌々しい七光りが…

 

「開研なんぞくれてやれば良いのです。ルーデンス様ならばこの国を治められます」

 

「そうか、我ならば…」

 

「そうですよ、」

あー、こいつめんどくせぇ…俺アミリス様の下につきたいな…ダルトン卿もこいつみたいに使えない七光りな訳じゃないし…

 

はぁ…世の中は残酷だ

 

 

 

 

 

「ガーランド艦長、ラディ中尉より通信が入っています」

ナミス・ガーランド、レジスタンス軍を設立した張本人。現在は総帥かつこの艦の艦長を続けている。その戦場にたち続ける姿から支持率は高い

 

「繋たまえ」

 

「此方ラディ中尉。熱核融合炉を4機回収、デブリ帯のマッピングが完了しました。」

 

「承知した、詳しい話は帰艦してから聞くこととしよう。」

 

「了解 これより帰艦します」

 

 

「終わりましたねー」

 

「終わったな…さぁ帰るまでが任務だ。気引き締めろよ」

 

「了解です」

空となった燃料タンクを切り離し母艦に向けてスラスターを吹かせていく

 

 

 

「熱核融合炉4機の回収…あの宙域は本当に宝の山の様ですね 」

 

「ああ、確かこの計画を立てたのは開研だったかな」

 

「ええ、ダルトン卿の右腕と称されているアミリス中佐です」

 

「ああ、彼か、若いながら良い仕事をする …」

 

「どうなさいますか、総帥」

 

「そうだな…大佐に昇格させる事も考えておこう」

「承知致しました」

 

 

品のある良質な内装に包まれた一室に吉報が届く

「本当か、連邦の新型機が鹵獲できるかも知れないというのは」

 

「ああ、本当のようだ、今画像を送る」

 

端末に薄暗い画像が送られてくる

そして良く見てみると…

「が、ガンダムタイプか…」

これは凄いことになるぞ…連邦は総力を掛けて開発した機体をガンダムタイプにする事が多い。という事はこれを分析して技術を盗めれば…あの白い悪魔のような力を手にする事が出来る。

 

「それでこの機体はいつ届くのだ」

 

「もうすぐ本格的な回収部隊が出る筈だから…1週間掛からないと思うぞ」

 

「それなら今すぐ準備を始めさせよう」

 

「ああ、頼んだ」

 

「これは大きな仕事になるぞ」

 

レジスタンス軍の幹部達は今日も会議という名のお茶会を開く…

 

「しかし、どうしますかデラーズ紛争でジオン残党軍は多数の死者が出てパイロット不足は深刻です。我々がMSを作った所で動かす物が居なければ…」

 

「それは我々が考えた所でどうしようもない事でしょう」

 

「ああ、その状況を打開できる性能を出せばいいのだ」

 

「そうですぞ、旧ジオン公国はザクによる圧倒的な力で勝利を掴みかけたではないか」

 

「ギレン・ザビが支配に走り長期戦にならなければ…」

 

「圧倒的な力を持つ機体を作り上げられれば有りうる」

 

「それに資材はこれから安定して得られるそうだ。それならば高性能な機体を量産することも出来る」

 

「そう言えばMS用光学迷彩は進んでいるのかな?」

 

「光学では無くミノフスキー粒子によるものなのだが…研究自体は進んでおるよ。動作テストまで来ておる」

 

「あれが出来れば我らの軍も動けるようになる。総帥も待ち望んでおられる様だ」

 

「あれは本当にすごい物だった。試験を見させてもらったが本当にレーダーにも写らないし目にも見えなかった」

「うむうむ」

 

「正式運用が待ち遠しいわい」

 

 

デラーズ・フリートが紛争を起こし失敗に終わってから2年、各地のジオン残党軍はゲリラ戦を散発的に起こし反抗の意志を見せることしか出来ずにいた…

その中でレジスタンス軍は散らばった残党軍を吸収し着々と成長を遂げていく

 

M開研はミノフスキーステルス技術を開発。ミノフスキー粒子を散布することなくレーダーに映らず何より肉眼で見ることの出来ない超技術であった。開発者いわくIフィールドの応用だとのこと。

 

宇宙世紀0085 6月13日MS開発研究所はステルスフィールドをロールアウト。これにより連邦に拠点がわれることを恐れていたレジスタンス軍がMSによる行動が可能になる。

同年7月1日レジスタンス軍は各地のジオン残党軍と軍事同盟を締結、これにより各残党軍の軍事力が上がり始める。しかし技術の流出を恐れたレジスタンス軍は本命となる技術を使った兵器を提供せず、通常兵器のみの情報と物資を与えた。

 

散発的に聞こえてくる連続した銃声

 

そして一際大きな爆発、今また一人宇宙の藻屑となった

 

「しっかしこれすげぇよな、今までのザクの性能じゃねえぞ」

 

「ああ、ドムと比べても変わらねえ所か上回ってるかもしれねぇな」

「いくら高機動ザク2だとしても…何者なんだレジスタンス軍って」

 

「まぁいいじゃねぇか仲間なんだからよ」

 

「お前ら、また来たぞ」

 

「「了解」」

 

ジム改が6機隊列を組みながら向かってくるのが見える

「接触まで後3分だ、囲まれる前に乱戦へ持ち込むぞ」

 

「了解」

…母艦まであと少しだってのに、しつこいな

 

「GO!」

 

ザクマシンガンと言うより軽機関銃に近いライフルを乱射しながら突撃していき、怯んだ所にシュツルムファウストを撃ち込む

 

「一機撃破!」

 

「よっしゃ!俺らも続くぞ!」

 

機動性を生かし左右に回り込み囲まれないよう1機ずつ撃破していく

その中で一機がビームスプレーガンを乱射しながら突進をしてくる

 

その射角から逃れようと全速力でスライドするも、全弾を躱すことは叶わず左足に被弾する

 

「やらかした!」

 

相手がオーバーヒートしたのか銃を投げ捨てビームサーベルを抜き放つ

 

くそ、左足を失った事でバランスが安定しない

 

「こうするしか…」

右足をパージし機体の安定を図りヒートホークを握りしめ向かい撃つ

 

両手で振り下ろされた剣を片手で持った斧で受け止める

 

「この機体やっぱり伊達じゃねえ!」

 

バルカンを予期し頭部を左手で引きちぎり投げ捨てる

 

そして背中に背負っていたザクマシンガンを手に取り至近距離から腹部に撃ち込む

 

動かなくなったそれを残し離れて行く

 

戦場は一時の静けさに包まれていた

 

「手酷くやられたもんだな」

「いやぁ、敵ながら良い腕をしてたよ。あのコーションマークからしても隊長機かもね」

 

「有り得るな…だとしたらお前は良く殺ったよ」

 

「特別に機体カスタムして貰えたりするかな」

「えーいいなーそれ」

 

未だ戦時中に学徒兵だった青年達は戦火の中で生きている…人間は良くも悪くも環境に適応していくものだ。それが例え戦場だとしても…




旧ジオン公国、現ジオン共和国が有るのがサイド3ジオン共和国をジオンとして認めないレジスタンス軍は自分達の住むコロニーこそがジオンだとして名をサイドTruth3 (トゥルース、真実の)としました。
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