前世の記憶を思い出したと思ったら火拳のエースと顔がそっくりさん   作:ポポビッチ磯野

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エクトル視点only

これはある幕間より少し前のお話。


特命、承ります

 

 

 

待てやオイ、ぜってぇあの腐れ外道のせいだろ黒ひげ取り逃したのよぉ!!!!!

 

 

 

何ですかねぇ、黒ひげ危機一髪ってか???HAHAHA☆バカヤロウ!!!

ノリツッコミさすなああ!!

あああもう!!!!

「...!!」

必死に叫びたいのを抑えた、ここは病室だ。

 

分かりますかね、気が付いたら2日経ってて

サッチは峠は超えたが安静にということで、親父の部屋の近くにいるらしい。

そっちは安心だ親父の近くならこの船で1番安全である意味で1番危険だけど。

 

ちなみにあのバカ弟(エース)はストライカーに乗って偉大なる航路(グランドライン)を逆走するって飛び出していったって、聞いた時の俺の心情を30文字以内で答えよ

 

 

俺にヒトコト言えよ!!!

べ、別に拗ねてねぇ!!ないったらないんだから!

 

 

というか、あいつ本当になんで飛び出してくんだよ、俺の努力返して

もう何だってのよ、あたしが悪いっての?

ああ、私ってホントーーーー

 

「ってそれ死亡フラグーッ!!?」

「...起きたかよい」

 

叫びを聞きつけたのか病室に入ってきたのはマルコだった。

なんでい元気そうだなァといいながら備え付けてあった椅子に腰掛ける

その表情はほっとしている様だった。

 

昔からお世話になってるからなぁ無茶した自覚もあるでも、もうあんな思いはしたくないから。

仕方なかったんだよと、言ったらきっとゲンコツ(愛ある拳)が飛んでくるから言わないけど。

 

「マルコ、」

「許可を出したのはエースだけだよい」

 

いやまだ名前呼んだだけなんだけど、とは思いつつも、何が言いたいのかわかっていたようで、その先は言わせてくれない。

まるで聞き分けの悪い子供に言い聞かせるように咎めた。

 

でも俺だって諦める訳にはいかない、覚悟はもう決めてるんだ。

サッチを助けたことで変わったことがあるかもしれないが、原作の流れを辿っている以上立ち止まってはいられない。

 

今この瞬間すら惜しい。

 

「俺も」「ダメだ」

「ケジメは俺がつけるべ」「代わりにエースが追っているよい」

「俺が隊長な」「今はけが人だねい」

 

「「...。」」

 

ものの見事に全部に被せてきますね(遠い目)

徹底してるなダメかなぁ難しいか?いやまだ奥の手がある。

 

「...おめェそんな顔しても、いやまてその前に誰に教わったんだよい!」

 

誰にってナースさん達だけど!とは教えませんけどね!!

 

頭に包帯を巻いているからいつもの帽子は被っておらず今は素顔

親父のことだきっとこの病室に入れたのはナースさん達だけだと思う、じゃなきゃ俺に帽子なんぞ買って与えたりしない。

 

そう思うと本当に久しぶりの素顔だ。

じっと見つめ続けるマルコの目に移る自分はまるでそこにエースがいるみたいだった。

 

「汚ぇぞ見分けがつかねぇほどそっくりな顔しやがってよォ...!」

 

どうやらエースが絶対にしない顔をしているので、拒絶反応が出ているらしいものすごく眉間にシワよってる、ウケるとか思ったのがバレたのか容赦なく伸びてきた手がほっぺを掴み取る

 

「ふぁふぁふあぅっあ!!?」

「おー柔けぇ、あん?何か言ったかよい」

 

「ン”ん”ふぁあ”ああーーーッ!!!」

くそ!このばーぁか!パイナップル!!!

あっちょ、爪くい込んでます、いたたたたたたたたたっ!!

 

開放されたほっぺをさすりながら、フーと一息ついたマルコは真っ直ぐ俺に向き直る

諦めたような呆れたような、頭の後ろをかくと仕方ねぇとも取れる顔。

 

ふとその顔に見覚えがあると思ったの、みたのは随分昔だと思う。

この船に来た時くらいか、込み上げる懐かしさと既視感。

 

 

 

そしてマルコは白ひげ海賊団の右腕として告げた。

 

 

 

 

「2番隊隊長エクトル、親父から特命だ」

 

 

「“2番隊隊員、火拳のエースを捕まえてこい、期限はこの船に揃って2人で戻って来るまで、以上”大役だしっかりやれよい」

 

 

何だよ、わかってんじゃん、それ最初から言ってくれよ

 

この感じからすると反対したのかも、俺がこの船に乗りたいって言った時もそう言ってたし。

 

ぽとりと帽子を渡してくるとマルコは顎をくいっとする、訳が分からないがかぶれってことか?疑問に思いつつもとりあえず帽子を被る。

俺を確認したマルコはほとんど音を立てずに立ち上がると病室のドアを開けた。

 

「ん?なんか静かに...」

「...押すなよっ!」

『どぉわっわあああ!?』

 

どててっ!と効果音が着きそうなほどなだれ込んできた人の山

 

ウチの隊の奴らから、仕掛け人仲間のハルタ、泳ぎを教えてくれたナミュール、挟まって潰れているイゾウによく見たら体がデカい人達も奥の方に見えますねぇ!!?

 

「お前らよォ...」

呆れてものも言えない様子のマルコにみんなはスルーして俺のをいっぺんに見てきた。

 

最初に声を上げたのはもちろんハルタだ

 

「あ、エクトル元気そうじゃんよかった!!」

「ああナミュールさんすみません!」

「......イゾーサンイイカホリガスル......?」

「ぉいテメェらのいつまで乗ってんだァ...!!」

「...お”も、」

「フッ賑やかだな、エクトルあの嵐で戦ってよく無事だったまた腕を上げたか?」

「ほぉそれじゃあ昔みてぇに稽古でも付けるか」

「体は資本だ、無理をさせても仕方ないだろ」

「下敷きになったモブがしんでる...!?」

「この人でなしー!」

 

わーぎゃーと一気に賑やかになった病室に、ああここにエースもサッチもいればいいのにと思った。

そうしたらいつもと変わらない俺たちの日常なのに。

 

「ふっ、あ、はははっは、あははははは!!」

 

出てきそうになった涙を隠しながら、なんだかおかしくなって笑った

 

「あ、エクトルツボにハマったっぽい?」

「マジかうるせぇ」

「気絶させるかァ?」

「まあ笑えるならまだマシさね」

 

ああだからみんなが大好きなんだ。

絶対にバラバラになんてさせない、エースもそうだけど、いつの間にかここが家になってたんだな。

 

ちゃんとバカ弟(エース)引っ張って帰ってくるから、その時はみんなで“おかえり”って言ってくれ。

 

 

「おいエクトルおめェ息はしろ、あと出てく時はちゃんと挨拶してからいけよい」

「っは、...っはあ、わかってまブフッ...!」

 

「...オイアイツ黙らせろ」

「いいじゃねぇか片割れがいねぇんだ、これくらい許してやろう」

 





こんばんはポポビッチ磯野です。
スマブラのせいで筆が遅くなりそうなのでさくっと、かけた所をアップしてきます。
次のお話からエクトルのエース追跡大作戦が始まります!ワクワク!
一応表紙連載のもまとめたやつ持ってるので、エクトルと同じく思い出しながら追いかけるぜ...!!
全くの余談ですがエクトルはツボるとめちゃくちゃうるさいです...。

やっぱり眠過ぎてまとまったこと言えないや、おやすみなさぁい

では次のお話でお会いしましょう!
ポポビッチ磯野


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