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あの後の事はあまり語る内容はない
突入してきたお母様は私と目が合うとニヤリと頷き、それに気付いた私は素早くマジックバリアを展開した
サンダガ
威力は抑えていたが水場ではひとたまりもなかっただろう
その一撃で私と話していたヘケランと言う大きな魔族以外は全員昏睡した
そのヘケランも意識はあるが動けないようだった
仰向けのまま苦しそうにしていた
その後に合理した私はお母様に事情を話した、と言うのが事の顛末だ
「なるほどな。つまりは、魔王とやらの生まれ変わりだと勘違いされて拐われたというわけか?」
お母様はあまり心配されてなかったようなので少し残念だ
「はい、そのようでした。なので危害は加えられてはおりませんので‥‥もう、その辺で‥‥」
昏睡した魔族にこれ以上やっては可哀想だ
「フン‥‥‥まぁ、良い。サラよ、先に帰っておれ。わらわはこの拐っていった魔族に少し灸を据えてからもどる。まだ意識はあるようだしな」
「お母様‥‥」
やっぱり殺してしまうのだろうのか?
と、言う私の心の声は顔に出ていたようでお母様は
「ふ‥殺しはせぬよ。さて、ボッシュよ。サラを出口まで頼むぞ。」
と、笑いながら言う
「畏まりました。さ、サラ様。洞窟の外まで案内しますぞ。」
そう言ってボッシュ様が、私に手を伸ばす
「はい。ありがとうございます。では、お母様。先に戻っております。」
私は手を取り出口へ向かう
ふぅ‥‥なんだかとっても疲れたわ‥‥
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「そなたが我が娘を拐った魔族の様だな。覚悟はできておろう?」
「に、人間如きが‥‥く、そ‥‥」
「しかしなんとも、魔族というのは随分と矮小な種族のようであるな。これでは滅びゆくのも時間の問題であろう。」
「な‥‥貴様我らを愚弄するか!我ら魔族は誇り高き一族だ!くっ‥‥貴様らなぞ魔王様さえ居てくれたら」
「クックッ、笑わせるな。魔王魔王と、随分他人任せな誇りもあったものだな。」
「ぐ‥‥許さぬぞ!たとえ貴様が強かろうが関係ない!貴様を殺す!骸になったとしても立ち上がり必ず殺してやる!」
「ほぅ、それは恐ろしいな。ならば粉微塵にしてくれよう。来世はもっとまともな種族に生まれ変わるのだな。」
「‥‥ぐ‥‥魔王様‥‥ラヴォス神を生み出した魔王様が人間を滅ぼしてくださっていれば、今頃は魔族の時代になっていたものを!おのれぇええ!」
「‥‥‥‥‥‥。」
「‥‥‥‥?」
「‥‥‥‥貴様は今何を口にした?」
「何を言っている、殺したければ殺せ!我は魔族として誇り高い死を
「御託はいらぬ、答えよ。魔王とやらが、ラヴォス神を生み出したと言ったか?そもそも、何故ラヴォス神の名を知っておるのだ?答えよ!」
「‥‥随分と、舐められたものだな。
「‥‥‥‥。」
「グフフ‥‥我らを愚弄した人間に答えろと言われて答えると思うか?ふざけるのも大概にしろ!」
「‥‥‥‥。」
「そうか‥‥では、他の魔族に聞くとしよう。だが、何せ誇り高い一族の様じゃ。死ぬより辛い拷問でも口は割らぬだろうな。しかし、試してみようか。まぁ、魔族とはいえ女子供ならばあるいわ?クックッ。」
「な‥‥!?」
「クックックッ、わらわがそなたの一族郎党根絶やしにしても恨むなよ?」
「貴様ぁ!同胞に手を出すな!」
「それは貴様次第よ。さて、どうする?わらわはどちらでも構わんよ。」
「き、貴様!く‥‥待て!待ってくれ!話す!だが、他の魔族に手を出さないと約束しろ!」
「ああ、約束しようではないか。正直、興味もない。さぁ、聞かせて貰おうか?そなたはラヴォス神の何を知っておる?」
「‥‥‥‥我の祖先達の文献によれば、400年前の戦争のおり人間達の軍は勢いを増していき数で不利な魔王軍は少しずつ劣勢になっていったと言う。対抗するべく魔王様はラヴォス神と呼ばれるモノを作り出し人間共を滅ぼそうとお考えになられた。そして魔王城にて儀式を取り行ったと言う。」
「‥‥‥‥儀式?」
「どんな儀式かは文献には書いていなかったが、魔王様がお一人で行ったとの事だ。」
「‥‥ふむ、それで?」
「‥‥儀式の後には魔王城は半壊し魔王様は御遺体で見つかったと言う。なんとも酷い傷を負われボロボロで、まるで何かとの戦闘の後に見えたと書いてあった。もちろん、ラヴォス神と言う存在も確認はされなかった。」
「‥‥‥‥。」
「その後は魔王様を失った我らの魔王軍は完全に人間達に追い詰められていったそうだ。‥‥満足か?」
「‥‥他に情報はないか?ラヴォス神の事などは?」
「いや、それ以外には文献には何も書いてはいなかった。」
「‥‥‥‥。」
「嘘ではない。我が持っている事は魔王様に誓ってこれだけだ。」
「‥‥‥‥まぁ、良い。約束通りわらわは何もせずに帰るが、そちらが手を出してきた場合は約束は消え去ると思え。」
「‥‥ああ。しかと心得た。」
「ヘケランとやら、中々面白い話をありがとうよ。わらわも少し脅し過ぎた。謝罪しよう。」
「‥‥‥‥。」
「だがな、他人任せが気に入らぬのは本心じゃ。そなたが誇り高き魔族であると言うのなら自らが魔王になれば良いであろうが?」
「‥‥我が‥‥‥‥」
「そなたらは、人間が憎い憎いと嘆いているだけだ。何故人間に追いつこうと思わない?何故越えようと思わない?いつか、現れるかも知れない魔王の生まれ変わりに縋るなど時間の無駄と何故気がつかない?」
「‥‥それは」
「‥‥待っているだけでは起きないのだ、何もな。」
「‥‥‥‥‥‥。」
「まぁ、話は終わりじゃ‥ちと、喋り過ぎた。さらばじゃ。」
「ま、待て。待ってくれ!最後にひとつだけ教えてほしい。貴殿は一体何者なのか?これほどに魔法を使える人間など我は知らぬ。名を教えてくれないか?」
「‥‥‥‥名、じゃと?」
「そうだ!偉大なる魔法使いよ、我は貴殿の名を死ぬまで恐怖と敬意を持って心に刻みたいのだ!」
「クックッ、わらわはまだ何者でもないただの‥‥‥‥亡霊じゃ。名前なんてものは忘れてしもうたわ。」
「フ‥‥‥‥名も無き亡霊よ。さらばだ。」
「しかし、400年前にラヴォス神とは‥。ふぅ‥‥‥‥歳かな。‥‥少し疲れたわ。」
クロノ達が行かなかった時の魔王はどうなったのでしょうかね?
現代が平和な事を考えると‥‥
あと、時間ある時に1話から少しずつ見直して読み辛いところとか直してもいいものなのでしょうか?