キン肉マン~ウルフマンが王位争奪戦の助っ人にやってきました~   作:やきたまご

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勝利の天使が舞い降りた!!


白翼の救世主!!の巻

『リングに突然現れた超人はペンタゴンだ――――――っ!!』

 

 突然のペンタゴンの出現に皆の注目が集まった。

 

「ペンタゴンよ、何故お前はここに来たのだ?」

 

 キン肉マンがペンタゴンに声をかけた。

 

「一つ勘違いしないで貰いたいが、僕はウルフマンのようにキン肉マンとの友情のために来たわけではない。ある男との誓いを果たすためにきたんだ」

 

「誓いだと?」

 

「僕はその誓いを果たすために、今回の王位争奪戦で未知の強豪達と闘う道を選んだんだ」

 

「ふん、お前が次のマリポーサ様の相手か。まあいい、本来なら5対5で闘うルールだ。もう二人来ても問題ない。私がお前共々倒してやるからな」

 

『両チームの同意により、ペンタゴン選手のキン肉マンチーム入りを認める事にしました!』

 

「わぁ――――――っ!!」

 

 会場がこの発表で大いに盛り上がった。これにより、ペンタゴンVSマリポーサが決まり、ウルフマンがリングを降りた。

 

「すまねえな、二人ともこの俺が倒そうと思っていたんだが」

 

「気にするなウルフマン! 脚の怪我がありながらもよくぞ勝った!」

 

 キン肉マンは嬉しそうにウルフマンを抱き、ウルフマンは照れくさそうな顔をした。

 

カーン

 

『さぁ突然のペンタゴンの電撃参戦により決まったマリポーサVSペンタゴン! どんな試合展開になるか期待です! あっ! 先に仕掛けたのはマリポーサだ!』

 

バァァン

 

 マリポーサが宙高くジャンプし、ドロップキックを放った。

 

「ふぁ――――――っ!!」

 

バサッ

 

 ペンタゴンは空へ飛び立ち、マリポーサの攻撃をかわした。

 

「スペースシャトル!」

 

ズガァ

 

『ペンタゴンのドロップキックがマリポーサに炸裂! すかさず次のドロップキックがマリポーサを襲う!』

 

スッ スッ

 

 マリポーサは涼しい顔をしながら、最低限体を反らしながら、ペンタゴンのスペースシャトルをかわしていく。

 

『あ――――――っ! マリポーサも負けていない! ペンタゴンの縦横無尽に飛ぶドロップキックを軽々とかわしていくぞ――――――っ!!』

 

「ばかな!?」

 

 ペンタゴンに焦りの表情が見られた。

 

「ふぉ――――――っ!」

 

ダァン

 

 マリポーサがタイミングを見計らって、空中にいるペンタゴンに向かってジャンプした。

 

ドゴォ

 

 ドロップキックの最中のペンタゴンの背中にマリポーサの頭が激突した。

 

「ぐぅ!」

 

 ペンタゴンの表情からダメージがうかがえた。間髪いれず、マリポーサが空中でペンタゴンの脚をつかみ、そのままリングにたたきつけるように落下した。

 

ガガァァン

 

「ごはぁっ!」

 

『マリポーサ! ペンタゴンを宙高くからのパワーボムで叩き付けた! ペンタゴンダウンです!』

 

「どうやら、空中ファイトは私の方が分があるようだな」

 

 マリポーサは両手を組みながら、余裕の表情をしている。

 

「ま、まだ試合は始まったばかりだぜ!」

 

『ペンタゴン! 負けじと立ちが上がってきました!』

 

「大した跳躍力だ。一体どんなトレーニングを積んできたというのだ?」

 

「教えてやろう。私の生まれ育ったモクテスマ星は他の星と比べて、大気中の酸素量が極端に少ない星だ。生活には酸素ボンベが欠かせない環境であったが、私は貧乏な家庭で生まれ育ち、更に泥棒を稼業としていたので、酸素ボンベなしで警察から逃走する日々が長かった。おかげで私には強靱な心臓とバネが身についた」

 

「話が長いぜ!」

 

 ペンタゴンが右ストレートをマリポーサに放つとマリポーサは高くジャンプしかわした。着地地点はコーナーポストであった。

 

「たぁ――――――っ!!」

 

 マリポーサはそのまま、背面跳びし、ペンタゴンに向かった。

 

『マリポーサはコーナーポストからラ・ケブラーダで高々と飛んだ!』

 

「そうはいくか!」

 

 ペンタゴンが自身の両の翼を後ろに思い切り引き、勢いよくはばたかせた。

 

「エンジェルウイングクローズ!」

 

バサァ

 

 ペンタゴンの翼から強烈な突風が生まれ、マリポーサが体勢を崩した。ペンタゴンはマリポーサに向かってドロップキックを放った。

 

「スペースファルコン!」

 

ドゴォ

 

「ふぐぉ!」

 

『ペンタゴンのドロップキックがマリポーサにまともに炸裂した――――――っ!!』

 

「さっきのお返しをさせてもらうぜ!」

 

 ペンタゴン空中で、マリポーサの頭を両足でとらえながら、リングにたたき落とした。

 

ドガァァ

 

「がはぁ!」

 

『ペンタゴン! 宙高くからヘッドシザースを決めて、マリポーサの脳天をリングに叩き付けた! 今度はマリポーサがダウンだ!』

 

 マリポーサはダメージで顔をしかめながらも立ち上がってきた。

 

「ほう、やるじゃないか。これは私のもう一つの武器を出さないといけないようだな」

 

ゴォ

 

 マリポーサの体の一部から火が現れた。ペンタゴンも何事かと思った。

 

「火か?」

 

「モクテスマ・ディフェンス!!」

 

 マリポーサの体が全身発火した。

 

「体から火が出ただと!?」

 

『なんと――――――っ! マリポーサの全身から火が出ました!! 私も長い間超人レスリングを実況していますが、体が発火する超人は初めて見ました!!』

 

「そんなちんけな火、わたしの羽で吹き飛ばしてやる! エンジェルウイングクローズ!」

 

バサァ

 

「はははは、焦ったようだなペンタゴン!」

 

ゴオオオオオ

 

 マリポーサの全身を包む火の勢いが強くなった。

 

「なに!?」

 

「燃焼には空気が使われる。お前が発生させた突風が、燃焼に必要な空気を送り込んでくれたのだ。そのおかげでかなりの火力となったぜ!」

 

ゴオオオオオ

 

『マリポーサの全身を包む炎が更に勢いを増し、リングロープにも飛び移る! リングが炎の檻と化し、逃げ場がなくなった―――――っ!!』

 

「ならば!」

 

 ペンタゴンはたった一つの逃げ場所である空中へと避難しようとした。しかし、少し空中へ上昇した直後

 

ぴた

 

「ぴた?」

 

 ペンタゴンの頭部に何かが乗っかる感触があり、自身の頭部の上を見た。

 

「なに!?」

 

 ペンタゴンの頭の上にマリポーサが人差し指だけで乗っかっていた。

「お前の行動など簡単に先読みできたわ。リングの周りが火で囲まれていれば逃げ場は空しかないからな」

 

 マリポーサが両手でペンタゴンの頭を掴んだ。

 

じゅうううう

 

 マリポーサの両の手にも火がついており、ペンタゴンの顔が焼けていく。

 

「ぐおおぁ!」

 

 ペンタゴンが炎の熱さで悲鳴をあげる。

 

「キン肉マンよ、私が王位継承者である証拠を見せてやろう」

 

「なんじゃと!」

 

ドガッ ドガッ

 

 マリポーサは、逆立ちの状態でペンタゴンの頭上でヘッドバッドを何回も繰り返した。

 

『マリポーサ! なんという身軽さでしょう! なんとペンタゴンの頭上でヘッドバッドを連続してヒットさせています!』

 

「スグル――――――ッ!」

 

 モニターから、キン肉マンがかなり聞き覚えのある声が聞こえた。

 

「パパ! どうしたんじゃ急に!」

 

「スグルよ! マリポーサが今出している技はキン肉族に伝わる三大奥義の一つである可能性が非常に高いぞ!」

 

「三大奥義だって!? そんな話聞いた事もないぞ!」

 

 数分間、キン肉真弓による三大奥義の解説が行われた。

 

「これで分かったろう、このマリポーサ様がキン肉族の真の王位継承者であることが!」

 

ドガッ ドガッ 

 

 ペンタゴンの体は、マリポーサのヘッドバッドにより、リングにほとんど埋まってしまった。また、頭部の火傷も酷くなり、熱によってペンタゴンの意識はもうろうとしている。

 

「ペンタゴン、まだ意識があるならしっかり聞け。私は盗人ジョージと呼ばれた男ではあるが、命を盗むような真似はもうしたくない。お前がギブアップすれば、この灼熱地獄から解放してやろう」

 

 マリポーサのこの言葉で、頭に疑問符が浮かんだ人が何人か出た。キン肉マンが真っ先にマリポーサへ質問を投げた。

 

「命を盗む? もしやマリポーサ!」

 

 マリポーサの顔が暗くなる。

 

「……故意ではなかったが、結果的に私は母と弟の命を奪う事をしてしまった。毎日貧困に悩まされ、惨めな生活を送っていたとはいえ、私の泥棒稼業により、家族を殺してしまったのだ――――――っ!!」

 




蝶々|(マリポーサ)の悲痛なる叫び!!
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