幼馴染との高校生活は退屈しない   作:夜助

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どうも夜助です!

今回から2章です!

さっそく12話どうぞ!


2章
蒙古襲来


Circleでのライブがあってから約半年がたった。夏の残暑ともさよならをし、11月である霜月を迎えた。

 

ピピピッピピピガチャ

 

「ふぁ〜もう朝か…」

 

今日は月曜日、土日の2日間は特になにもすることなく家でダラダラしているだけで、蘭とも会うことはなかった。

 

付き合い当初は必ずと言っていいほど隣には蘭がいたが半年近くたつとあまりそういうベタベタがなくなってくる。好きなのは変わりないけどな、ここ重要。

 

そして2日間のダラダラ生活も終わり今日からまた学校が始まる。俺は別に学校が嫌いなわけじゃない。どちらかと言えば好きな方だ。

 

普段はValkyrieの仕事であっちこっち飛び回ってる俺が普通の高校生に戻ることが出来る場所なのだ。

 

「今日はなんかいいことありそうだ、んじゃ朝ご飯食うかな〜」

 

少女漫画でありがちなセリフを吐き、俺は身体を起こしリビングに向かう。階段を降りリビングに着くと両親がもういた。

 

「おはよう」

 

「おはよう、耀汰。もうご飯食べる?」

 

「うん」

 

「おはよう。いつもより元気ないな?分かった、蘭ちゃんがいないからだろ」

 

「別に…ていうか朝はみんなこんなもんだろ」

 

朝が好きな人はいるだろうが、朝から元気なやつは見たことない。いたらそいつは言葉は悪いがイカれてると思う。

 

「ああ、そうだ耀汰」

 

「んあ?」

 

朝ご飯を食べてる俺に父さんが声をかける。

 

「今日俺と母さん、仕事休んで空港に向かうんだが耀汰も来るか?」

 

「いや、学校あるし…ていうかなんで空港?」

 

「帰ってくるからよ」

 

「…帰ってくるってまさか……」

 

「向こうの大学がもう終わったらしくてな、しばらくこっちで過ごすみたいなんだ。」

 

前言撤回…今日は最悪な日になりそうだ。

 

ーーーーーーーーーーー

 

「はああ」

 

朝のことがあってから俺はため息が止まらなくなっていた。

 

「どうしたの?朝から元気ないね」

 

蘭は俺を心配してか覗き込むように顔を見てくる。

 

「帰ってくるんだよ…」

 

「誰が?」

 

「悪魔…いや、魔王が帰ってくるんだよ」

 

「いや、誰よそれ」

 

「はああ」

 

蘭がツッコミをいれてくれだが俺はため息しか出てこない。時間を潰そうと考えたがそんなことしたら…考えるのはよそう。

 

俺はそのまま考え込んでいるといつまにか学校についた。

 

〜蘭視点〜

 

朝から耀汰の様子がおかしい。昨日、一昨日私と会えてないから?さすがにそれはないか…でもこんな耀汰久しぶりに見た。

 

「おっす耀汰ってどしたの?魂抜け切ってるぞ?」

 

彰が物珍しそうに聞いてきた。

 

「詳しくはわかんないけど、なんか魔王が来るみたいなこと言ってた」

 

「はあ?魔王?どうゆうことだ?」

 

「だから私に言われても分かんないって」

 

魔王…帰ってくる…耀汰が怯えている……あっ、分かった。

 

「ねえ、帰ってくる来るってもしかして、おね……」

 

「やめろ!その名を呼ぶな〜!」

 

やっぱり…あの人が帰ってくるんだ。耀汰は怯えているが私は別になんてことない。あの人のこと私好きだし。耀汰が怯えているのは、別にその人が怖いとかじゃないんだろう、おそらくは……

 

「ねえ、耀汰。今日耀汰の家に行っもいい?」

 

「え?まあ、いいけど…なんで?」

 

「彼女が彼氏の家に行くのに理由なんている?それに久しぶりだから」

 

「なにが?」

 

「その人に会うの」

 

「蘭、正気か?……まあいいか、そのかわり俺になにかあったら助けてくれよ?」

 

そこまでのことはないでしょ…いや、あの人ならあるかな。耀汰限定だけど。

 

「なになに?分かってないの俺だけじゃん!結局誰なの?」

 

「………ゴニョゴニョ」

 

私は彰の耳元で耀汰に聞こえないように教えた。

 

「ああ、それでその態度ね。納得、納得」

 

彰も納得してくれたみたいだ。それから耀汰が意識がはっきりしたのは午前中の授業が終わる頃だった。

 

ーーーーーーーーーーー

 

〜耀汰視点〜

 

「失礼しました〜」ガラガラ

 

俺は、午前中の授業をまともに受けてなかったことを担任に伝えられ放課後職員室に呼び出されていた。

 

といってもそれは数分で終わったので問題ないのだが…やっぱり職員室ってなんか無駄に緊張するじゃん?教師の目がなんか怖いよな、なんで来たの?みたいな?

 

「とりあえず帰るか」ガラガラ

 

「耀汰、早かったね」

 

「まあ、謝ったらすぐ帰らしてくれたよ」

 

「……帰ろ?」

 

「ああ、そうだな」

 

俺と蘭はローファーを履き替え、放課後どうしよっか!なんて騒いでる人たちの横を通り過ぎていく。

 

すると校門前に1人の女性が壁に寄りかかっていた。周りの生徒たちはその人を見て、可愛いだの、美人だの言っている。

 

「あれは……」

 

おい、家にいるんじゃねえのかよ……

 

「あーー!耀汰ーー!久しぶりーー!」

 

いきなり叫びだすと彼女は俺に抱きついてきた。その光景を見てる野次馬たちは、大胆〜など美竹さんのライバル?など修羅場や〜などと言ってる人たちがいるが断じて違う。だってこの人……

 

「いてて…家で待っとけよ、姉ちゃん」

 

「だって早く会いたかったんだも〜ん」スリスリ

 

そう、この人は弟が大好きで仕方がない、ブラコン姉ちゃんだから。




最後まで見ていただいてありがとうございます!

今回はいつもより少なめです、申し訳ありません。

今回から2章に入らせていただきました!2章からは過去の話を入れていきたいなと考えています。

UA&お気に入りたくさんあって驚きました!高評価してくださった方もありがとうございます!

これからも頑張って書き続けて行きますので応援よろしくお願いします!

それではまた!

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