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今回はパスパレのあの子が出ます……
それでは5話です、どうぞ!
「はあ、俺の皆勤が遅刻以外に欠席もつくと…儚い…」
「おいおい耀汰、そんなこと言ってもしかたないだろ?今日は音楽番組の収録日なんだから。いい加減やる気出せって」
俺と彰はテレビ局に向かい電車に乗っていた。しかし8時に集合とはなんともやる気の出ない時間だ。
「まあ、それは仕方ないが昨日蘭に学校に行けないこと言い忘れてたんだよ。んで今日家に蘭が来たら俺が居ないわけで電話の嵐だよ。」
俺はスマホの履歴を彰に見せた。マナーモードでカバンに入れてたから気づかなかったが開くとおよそ50件くらいは蘭の不在着信で固められていた。
「うわ!なんだこれ。メンヘラかなにかか?」
「幼馴染をあまりそういう風に言わないでほしんだけど」
さすがにメンヘラまでとはいかないだろう……たぶん!普段はそんなの見たことないしな。
「まあ、今回は俺が悪いよ。蘭にちゃんと伝えなかったんだから」
「……なんかお前ら夫婦みたいだな。羨ましいぜまったく」
「幼馴染なら当たり前だろこれくらい。お前だって巴とあことはそんな感じだろ?」
「いや、そんなことないぞ?巴はあこあこばっかだし、あこはあこでお姉ちゃんお姉ちゃんだし、俺なんて見てもねえよ」
いやいや、あくまで俺の勘だが巴もあこも彰のこと大好きだぞ。なんか雰囲気がそう思わせてくる。
あこというのは彰の幼馴染である巴の妹で羽丘学園中等部の3年生だ。
「ふ〜ん、まあ俺が何か言う義理はねえしな。気楽にやれや」
「言ってることオヤジ臭いぞ?大丈夫か?」
「うるせえよ!それより次降りるぞ」
40分電車に揺られながら目的地までついた。しかしまあ通勤ラッシュの時間帯なだけに少々きつかったな。ギターを持ってるから尚更。
俺たちは某テレビ局のフロントで手続きを済ませていた。
「すみません。今日こちらのテレビ局で収録があるミュージックサンデーという番組にでるvalkyrieですけど」
「valkyrie様ですね、少々お待ちください。………確認出来ました。あちらのエレベーターで4階に上がってください。そちらに控え室がございます。10分くらいで関係者くると思いますのでお待ちになっていてください」
「分かりました。ありがとうございます」
「いえいえ、収録頑張ってくださいね」
控え室に向かう途中で彰が
「なあなあ耀汰。さっきの人すげえ美人だったな!惚れそうになった!」
「まあ美人だとは思うけど別にそれ以上の感情はないよ」
「けっ!お相手がいる身分は随分と余裕ですな!」
「蘭とはまだそんな関係じゃねーよ」
「別に蘭ちゃんとは言ってないんだけどなあ。ていうか『まだ』か、てことはちゃんと考えてるんだな蘭ちゃんとのこと。俺は嬉しいよ」
「うるせえな、お前は俺の保護者か!」
そんなことを言いながら俺たちは控え室にはついた。入ると中には2人がお先にいたようだ。
「おー耀汰、彰やっと来たか」
この人は氷川辰巳《たつみ》ベース担当で俺たちvalkyrieのリーダでもある。年齢は俺の2個上でお兄さんみたいな人だ。ちなみにRoseliaとPastel*Palettesの氷川紗夜さん、日菜さんの兄でもある。
「辰巳さん、相変わらず早いな!気合い入ってるね〜」
「はっはっは!彰お前は時間に少しルーズな気がするぞ?耀汰はそんなことないがな!」
俺たちは一応年上なのでさん付けだが会話はほぼタメ口だ。まあ長年一緒にいるとそうなるよな
「耀汰、彰、おはよう。僕もう緊張しまくってるよ〜今日は頑張ろうね」
こいつは矢田遥輝《やたはるき》顔可愛い、声可愛い、仕草可愛い、女の子と間違えるくらいのオトコの娘だ。ぶっちゃけ遥輝の方が人気は高い。
「おはよう、遥輝。今日も可愛いな」
「そんなやめてよ耀汰、恥ずかしいよ〜僕だって男の子だよ?」
「いやオトコの娘の間違いだろ」
「そんな〜彰まで〜」
な?おもしろいやつらだろ?こいつらといると笑顔が絶えない。俺はこいつらといる時間が落ち着けてとても好きだ。
トントン
「はーい」
バタン!!
辰巳さんが返事をしたら扉がぶっ壊れるんじゃないかとおもうくらい激しい音をあげながら開いた。
「やっほーお兄ちゃん!それにみんなも!可愛い日菜ちゃんが来てあげたよー!」
「日菜?なんでここに?」
「なんでって私たちパスパレもミュージックサンデーに出るからだよ!お兄ちゃん!」
氷川日菜《ひかわひな》あのアイドルバンドパスパレことPastel*Palettesのギターを担当している。
日菜は辰巳さん絡みで中学の頃からしっている。日菜を一言で表すなら『天才』だ。どんなことでも1回やるとすぐ覚えてしまう。勉強も常に学年1位。彼女曰く勉強なんてしなくても教科書みてたら勝手に覚えてしまうそうだ。
そしてかなりのブラコン・シスコンである。まあそれは氷川家みんなそのようだが……
「へえ、そういえば出演者確認してなかったな」
「辰巳さん、変なところで抜けてるよな」
「う、うるせえよ耀汰!そういうお前はちゃんと確認してるのか?」
「も、もちろん!この俺がそんなミスするわけねーだろ!」
正直ひとつも確認してない。興味がないわけでもないがいつでもいいかなと思っていたらすっかり忘れていた。
「へえ、じゃあ誰が出るのか言ってみろよ」
「う、うううう」
「はいはいそこまでにしてよ?遥輝さんも耀汰いじめないでよ?」
「い、いじめられてねーよ!」
「はははっ!みんなおもしろ〜い!るん!ってきたよ〜」
いつも思うんだがるんってなんなんだ?天才の考えることは分からん。
コンコン
「失礼します。ミュージックサンデーのディレクターの佐伯です。今日はよろしくお願いしますね」
「あ、はい。よろしくお願いします」
「はい!ところで……なぜパスパレの氷川さんがここに?」
「あ、すいません。こいつ俺の妹なんすよ。激励に来てくれたみたいで」
「そうなの!私はお兄ちゃん大好きなんだ〜お姉ちゃんも大好きだよ!」
「なるほど、そういうことなんですね!けど今から打ち合わせなんで……」
「だとよ、日菜。パスパレのみんなも待ってるぞ?早く行ってやれ。来てくれてありがとうな」
「うん!じゃあ行くね!じゃあねみんな!またあとで!」
嵐のように去っていったな。蘭とは真逆の性格だよな。蘭が日菜みたいな性格になったらどうなるんだろう。それはそれで気になるな。
「じゃあ今から打ち合わせを始めますね……………………」
打ち合わせも終わり収録まで残り30分を切った。そういば蘭今何してるかな?今日は平日だし今頃学校だろうけど時間的には昼休みだな。
「ちょっと電話掛けてみようかな」シュッシュ
プルルルルル…
「……もしもし……」
「蘭、元気か?ごめんな今朝は」
「別に…気にしてない。でも昨日のうちに言って欲しかったかな」
「うっ、そ、それはごめんなさいでした……」
「ふふっもういいよ、耀汰の気持ちは十分伝わったからさ」
「だ、だけどな……」
「……じゃあ、今日何時に帰ってくる?」
「今日はあと今からの収録を入れたら3個あるから19時過ぎくらいかな」
「わかった。確か今日は耀汰のお父さんたち家にいなかったよね?」
「ああ、そういえば2人とも出張だって言ってたな。それがどうした?」
「てことは耀汰はヘトヘトに疲れて帰ってきても食べるものがないってことだよね?」
「身も蓋もないがそうだな……」
「だから私が晩御飯つくる」
「え?蘭が?大丈夫か?」
「だ、大丈夫だし!ちゃんとお母さんの手伝いもしてるから作れるようになったんだから!」
「そ、そうか!じゃあたのしみにしてるよ」
「……//待ってるからね!」
「……蘭」
「ん?なに?」
「……いや、ただ蘭の「valkyrieさんそろそろ準備をお願いしまーす」…やっぱりなんでもない。収録始まるから、じゃあな」ピッ
俺は何を言おうとしたんだよ……蘭の声が聞きたかったって……こんなのクールじゃねえな。
蘭の手料理か…今日は帰るのが楽しみだな。あー早く帰りたい。
そんなことを思いながら仕事モードに切り替え気合を入れ直し、ステージ裏へと向かう耀汰だった。
はい!ていうことで氷川日菜ちゃんに出ていただきました!
日菜ちゃんも可愛いですよね〜るんってきたって気持ちはよくわかんないですが(笑)
この話は次回も続きます!
次回は蘭視点から始まる予定です!
それではまた、6話でお会いしましょう!