レックスたちのピンチを救おうとしたノポン・ダイセンニンは突然の地震により彼らを異世界に飛ばしてしまった。
今回はキャラ解説を入れていきます。全員分喋らせるのきっつい・・・
世界樹からの脱出に成功し、ホムラたちと再会できたかと思いきや、ノポン・ダイセンニンに手違いで別世界へと転移させられたレックスたち。
「時間が経てば元の世界の時間軸に戻すと言っていたが、トラにはそれがどのくらいの期間になるかわかるか?」
スペルビア特別執権官の軍服を着込んだ男装の麗人、メレフがノポン・ダイセンニンと同じノポン族であるトラに話を聞いた。
「結構長い時間になると思うも。1億年生きたとも言われているダイセンニンの言う時間の感覚はトラたちとぜんぜん違うも。断言はできないけど、1週間や1ヶ月ではきかないと思うも」
トラはノポン族の少年であり、親子3代かけて人工ブレイドであるハナを作り上げた変態天才技師である。
「嘘ぉ!?それじゃあカバンの中身じゃ全然足りないじゃん!どうにかして増やせないかなぁ・・・そうだ、野菜なら植えられるんじゃない?ビャッコ、どう?」
猫耳が特徴的なグーラ人の少女、ニア。意外と食い意地が張っているのは、彼女が成長期の姿であることが関係しているのか。
「草花は心を癒やしてくれますね。植物そのものに我々の世界との違いは感じられませんが、ここに植えてなんとかなるかは私にはわかりません。そういうことであれば私より彼女のほうが得意だと思います」
《植物学》を持つニアのブレイド、ビャッコが答える。ただしそれは植物の性質や種別、効能がわかるものであり、育つ環境であるかどうかを知るものではなかった。
「こう見えてアグリカルチャーは得意分野ですも。今ハナが土を調べた結果、けっこう成分が違うみたいですも。これではアルストの食物が育ちにくいと判断しますも」
《農学》を持つトラの人工ブレイド、ハナJKがその続きを答えた。どの姿であっても同じ身体である以上、持っている知識は同じであるはずだが、スキルを活用するときは形から入るタイプのようだ。
「もも!あまあまういんなが食べられなくなっちゃうも!?それは困るも!」
トラの好物のあまあまういんなはアルストに生息する草食獣、アルマを加工した食品だ。当然、カバンの中に生物が入っているわけがないので、これ以上増えることはない。
「好物が食べられないだけだろ、トラ。肉は植えても生えてこないし、あまあまういんなは今ある分で諦めなきゃ。それにアルストの植物を増やすんじゃなくて、そのへんにあるものを採集すればいいんじゃない?」
雲海に眠るお宝を探して生計を立てるサルベージャーの少年であり、ゼノブレイド2における主人公であるレックス。ただし、この世界において雲海は存在しないため、その技能は完全に腐ることになる。
「採集かぁ。ワイらが諸国周遊してたときはサイカが魚の目利きができるさかい、肉には困らんかったんやが、野菜がどうにも毒の有る無しがわからんくて、下痢が3日も止まらんかったことがあってなあ」
特徴的な口調で話す彼の名はジーク。自称、ジーク・B・極・玄武。何かと運が悪く、彼がいるだけで空気が締まらなくなることもあるが、メレフとセットで大人組とされることが多く、いざというときは頼れる男である。
「王子ぃ~、それはウチでも笑い話にせぇへんで。まあ見知らぬ土地に来たら食べ物には気ぃつけたほうがいいってこっちゃね」
同じく特徴的な口調をしたジークのブレイド、サイカ。ジークのことを「王子」と呼ぶが、それは彼が王族であることに起因する。女性型であるが、電球のかぶりものをしている他、腕が電球のようにガラスの中に光源があるようになっており、見た目にはかなり奇抜な格好をしていると言えよう。
「今回は素材の目利きができる方たちがいて助かりましたね。毒のない食材が手に入ったら私が《料理》しますね」
レックスのブレイド、ホムラ。彼女はブレイドの中でも特別である「天の聖杯」であり、すべてのブレイドの情報を集めて記憶しているという。
「私もレックスのために美味しい料理が作れたらなぁ」
同じくレックスのブレイド、ヒカリ。本来は彼女たちは一心同体であり、ホムラはヒカリが生み出した人格であり姿であったが、紆余曲折を経て二人は分裂してこの場所にいる。
つまり同一人物であるが、ヒカリはホムラと違って料理の腕は壊滅的であり、今は料理することを禁じられている。
「あなたは独創的な創作料理を作る前に、ちゃんとしたレシピ通りに作る努力をするべきね。500年前の私もそう言っているわ」
メレフのブレイド、カグツチがヒカリにそう言い放つ。彼女は500年前にヒカリと一緒に旅をした仲である。だがカグツチはヒカリと一緒に旅をしていたときのドライバー、ブレイドのパートナーと呼ばれる存在が死ぬことにより一度コアに戻っている。ブレイドはコアに戻ると記憶を失うが、それでもカグツチがヒカリと旅をしたことを知っているのは、彼女が記憶を日記帳という形で残していたからである。
「あまいアイスにアクセントとして虫の苦味が合うと思うのは間違っているって言うの?」
「想像で美味しさに確信を得る前に、味見してみることを提案するわ。ドライバーもブレイドも、失敗を次に活かして努力することで経験を積むものなのよ」
「じゃあ味見役してみる?500年前のあなたのドライバーは結構私の料理イケてるって言ってたんだけど」
「イかれてるの間違いじゃない?私は嫌よ。それとメレフ様を巻き込まないでちょうだい」
かつてヒカリがアデルのブレイドであったときから続く、500年来のキャットファイト。その時よりか言葉尻が優しいのはこれまでの旅路によるキズナの深まりによるものか。
「今はホムラに隣で手取り足取り教えてもらえるからさ、もしかしたら少しはうまく出来るかもしれないよ?」
「元々は同一人物なんだけどね・・・なんだか複雑な気分」
「一心同体の時でもヒカリちゃんの矯正はできませんでしたし・・・大丈夫でしょうか」
独創的な料理スキルを持つヒカリが、何故料理が上手なホムラという人格を生み出せたのか、まったくもって謎である。
「カグツチ、今はそれより大事なことがある。仲がいいのは良いことだが」
「申し訳ありません、メレフ様。しかし仲がいいというのは訂正して頂けますか?」
犬猿の仲・・・ヒカリ曰く、カグツチはスペルビアの狗・・・メレフはそういう解釈をしたようだ。
「考慮しておこう。だが先に周囲の安全確認だ。アルストにも名を冠する者のように強大なモンスターが大勢いただろう。縄張りバルバロッサのような強い相手との突発的な戦闘は控えたいものだ」
「あたしは安心して寝られる場所を探したいなぁ。野宿は何回かやってるけど、流石に1か月ともなると身体中が痛くなるし」
「じゃあ村とか国とか、人がたくさん住んでる場所を探そう。あればいいんだけどね・・・」
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「ローリングスマーッシュ!」
「ナンダ、コイツラ!」
「ギ、ツヨイ!ニゲロ!」
レックスたちは周辺を探索していた。スパイドのようなクモ型のモンスター、キャビルのような芋虫型のモンスターと出くわした。だがいずれもその見た目は少し異なっていたし、今目の前にいた肌の色が緑色の人間の子供の背丈ぐらいのモンスター(もちろんゴブリンであるが、レックスたちはこれを鳥人類のモンスター、ターキン族を人間にしたみたいだと言っていた)はアルストでは見たことはなかった。
「追わないの?」
「依頼を受けたわけでもない。追い払う程度で十分だろう」
ただ、メレフが危惧したような強いモンスターは今まで存在しなかった。いずれもグーラの平原・・・およそレベル10前後の・・・モンスターらと強さは変わらなかった。世界中を旅したレックスたちにとっては敵ではなかった。
「結構歩いたけど、なかなか森の中抜けないね」
「でも、生えている木の種類が変わってきましたも。きっともうすぐですも」
《森林学》を持つハナJDが森の終わりを察知する。森は外から見ただけではわからないが、日光を最大限受け止めて成長する木と、日光が少なくても成長できる木がある。前者となる木が増えてきたことから、もうすぐ抜けられると察知したのだ。
「足跡が多くなってきたも!それにここに井戸があるも。きっと村の人達がいっつも水を汲みに来ているんだも!」
そして《観察眼》を持つブレイドらの力を借りて人間の足跡を探り、それを道標として森の中を歩いていた。これで確実に人のいる場所にたどり着ける。
薄暗い森の中を抜けようとしたとき、ちょうど太い木の影で足跡が途切れているのを発見した。
「ふむ・・・誰かそこにいるのか?」
「・・・」
「出てきませんね。メレフ様、武器をおろしてみるのはいかがでしょう?この足跡の小ささから、おそらくは女性のものだと思われます。我々に敵対の意思があると思われているのかもしれません」
「俺たちは人の集まっている場所に行きたいんだ。傷つけるつもりはないから、出てきてくれないかな?」
レックスの、同年代と思われる少年の声を聞いて、少し緊張が解けたのか、少女が木の陰からひょっこりと顔をのぞかせた。
「あ、あの、もしかして冒険者の方でしょうか?」
レックス・ホムラ・ヒカリ・じっちゃん
ニア・ビャッコ
トラ・ハナ
メレフ・カグツチ
ジーク・サイカ
クロスオーバー総勢12名。多すぎィ!