まず最初に謝らせて下さい。
遅くなりました!今回も文字数の割には全然物語が進行してません!
後、この小説がひと段落したらもう一つの作品の方も進めないといけませんので今後更に遅れるかもしれません。
それでも見てくれるって方は、気長にお待ちいただけたら幸いです。
それではどうぞ!
自分で言うのもなんだが、私の1日は早い。
朝6時には起床し、家を出る時間は必ず起きてから1時間以内。
雄英には最低でも20分前には到着出来るように心掛けている。
この朝の日程をこなすことによって、私は余裕を持って周りに目を向けることができるのだ。
そうこの美しい自然を満喫出来るのだ。
朝日に反射する公園の湖の水面に、木の枝に仲の良い2羽の小鳥がさえずり、気持ちの良い風に吹かれて草木は揺れて音を奏でる。
そして上を見上げれば、真っ青な青空のキャンパスに白い雲が描かれ、地球に生まれた全ての生物を暖かく見守る眩しい太陽。
気持ちの良い爽やかな朝を私に感じさせる。
突然ではあるが植物というものはその環境に適応し、時には他の植物と共生し強く逞しく生きて、種類によっては美しく成長する。
植物の一生は短くとも、その生涯に自分のあらん限りの力を込めて生きていると私は思っている。
世界一臭い花と言われるラフレシアであっても、私はあの大きく美しい模様の花びらは生命の力強さをその強い意思を私に感じさせる。
だが、人間は違う。
人間の生きる目的とは、人それぞれ個人差はあるが自らの欲望を叶えようとする願望で動く。
私を例にするなら平穏な日々を愛しそしてその生涯を終えることだが、人には金持ちになりたかったり、歴史に名を残すような名声を得たいという願いもあるだろう。
だが中には、
それのほとんどは、いっときの感情に身を任せて自身が危機的状況にあったときになりふり構わない危険な行動を取る。
植物に思考はないだろうが人間と植物はそこが違う。
人間の一生の中で見つけた目的に進み続ける覚悟とそれを曲げない意志の強さが人間としての価値を決定するものなのではないかと私は思っている。
よく人は支え合って、助け合って生きているというやつがいるが余りに言葉足らずでその言葉だけでは誤解を生んでしまう。
厳しいかもしれんがそんなことを言うからいつまでたっても親離れ出来ないような奴が出てきてしまうのだ。
人生の中でここぞという時には人には頼らず自分1人の力でやらなければならない時が必ず来る。
絶対に成し遂げるという意志の強さが自分の人生の成功をチャンスを引き寄せるのだ。
だから私は人との積極的な関わりを持ちたいとは思わないし、他人に頼り切る事もやりたくはないのだ。
そしてやはり余裕を持って朝登校をしていて良かったと今私は心の底から早寝早起きを心がけていた自分に感謝している所だ。
「オールマイトが教師をしていらっしゃいますが、その感想などをお聞かせください!」
これだ
なんなのだ一体
校門に近づくにつれて人集りが多いとは思っていたが、一体いつから此処に集まってやがるんだ。
数日前から、同じことばかり聞いてきやがって。
だが、こういう奴らは無視していればどうということはない。
だがせっかく気分の良い朝だったのに毎回此処を通らざるおえないから最悪の気分だ。
「あの、一言だけでも良いのでお願いします!」
無視だ、断固として無視だ。
此処で一言でも真面目に取り合えば、登校時間ギリギリまで鬱陶しく絡んでくるマスコミというのは本当にタチの悪い奴らだ。
それだけじゃなく、私が何かどうでもいい事を言っても本当にタチの悪い奴はそれを元にしてどんどん自分達の都合の良いように話を膨らませていく。
良い事にせよ、悪い事にせよ面白い話題であれば食い付いてくるのが愚かな民衆というもので混乱を防ぐために違うと否定しなくっちゃあいけない。
過程は省くがしまいにはそれを記者会見という形できっちりと言わなくちゃいけなくなる。
そして結局、その場で根掘り葉堀り聞かされていくことになる。
全く報道の自由を自分達の行使できる。いやすべき権力と勘違いしているんじゃないのか?
記者達に確実にヘイトを吉良は溜めながら、吉良の横から必死にマイクを伸ばして答えない吉良からそれでも根気よく質問を続ける記者たちの努力も虚しく最後まで吉良は何も言葉を発さずに校門の奥へと去っていった。
「なによ!あの子、他の子は声をかければ最悪視線はこっち向けるのに」
「俺たちを、道端に落ちている石ころぐらいにしか見てないのかねぇ。」
「なに、まだ他の子も登校してくるはずだ。オールマイトの事はその子達から聞き出そう。」
その後も登校してくる雄英高校の生徒に片っ端から聞き込みをするものの、彼らにとって望む答えを言ってくる子はついぞ現れる事はなかった。
そして時間は流れ、朝のホームルームの時間に吉良の本日最初の試練が訪れる。
「昨日の戦闘訓練おつかれ、Vと成績見させて貰った。」
担任の相澤先生が、教壇の上に昨日の戦闘の成績の書類の紙束を置きながら席に着いている生徒全員に労いの言葉をかける。
が
「爆豪お前もうガキみてえな真似するな、能力あるんだから。」
「…分かってる」
「で、緑谷はまた腕壊して一件落着か。」
「個性の制御いつまでも『出来ないから仕方ない』じゃ通させねぇぞ。」
「俺は同じこと言うのが嫌いだ。それさえクリアすればやれる事は多い。」
「焦れよ、緑谷。」
「っはい!」
「それともう1人、吉良。」
「ヒーローになってから、あんな怪我しませんなんて事は言わねぇし、
「だがあの時は訓練だ。あんな怪我負ってまでやり遂げようとしてんじゃねぇ。」
「はい、分かりました。」
爆豪に注意をしているあたりから、覚悟はしていたがやはり言ってきたか。
幸い、職員室に呼び出されるという心配も見ている限りなさそうだ。
「さてHRの本題だ、急で悪いが今日は君らに…学級委員長を決めてもらう。」
「学校っぽいのきたー!!」
周りの生徒が、また何か相澤先生から出される退学覚悟の課題をクリアしなくてはいけないという緊張から解放されたからだろうか、みんなの表情が柔らかくなった。
対して吉良は嬉しいともなんとも感じてはいなかった。
学級委員長という役職にあまり興味も示してはいないどころか、むしろ面倒事が増えてしまうとさえ感じていた。
学級委員長か、前の中学では率先してやろうっていう奴がいなかったもんで先生が言っても誰もやらないし、投票して誰か1人を生贄にしていたのが印象的だったなぁ。
まぁ、このクラスにはそんな必要もなさそうだ。
1人か2人ぐらいはやりたい奴がいるだろうし、自動的にそいつになるだろう。
あのメガネ君は確か…飯田といったけか?
やらせるなら真面目の塊と思われるアイツ辺りならやっても大きな失敗や問題を作ったりはしないだろう。
問題を挙げるとすれば責任を感じ過ぎて途中で役職を放り投げる事だが、そこは天下の雄英高校だ。そんな軟弱な人間であればここには最初から居ないだろう。
と吉良がある程度飯田の事を評価していたが、結果的に言えば吉良の予想を超えたクラス全員がなりたいと挙手をしており、逆に手を挙げなければそれはそれで目立つ行為となるため手を上げざるをえなくなってしまう事態となってしまった吉良であった。
まさかこんなに沢山いたとはな
おかげで挙げたくも無い手を挙げる羽目になっちまった。
気苦労の割に得られるものなんてほぼ無いに等しい、ボランティア同然の活動にやりたいという人間が居るとは
まぁ、1人は自分の願望を叶える為になりたい人間もいるようだ。
どう考えても、女子からは嫌われそうなスカート膝上30cmという公約を掲げて、ましてやそれを口に出して委員長に立候補するとはな
それにしてもまさかヒーローという奴は皆が皆お節介というわけでは無いだろうに、それに時として過剰な親切心は相手から怒りを買ってしまい、余計なトラブルの元にもなりうる。
初めて会う赤の他人への親切にも気を配らなければならないのだ。
やはりというか他者との接触は私は積極的にやろうとは思えんな、もちろん最低限必要だということは私だって感じている。
吉良が手を挙げながら内心ウンザリしているのを顔には一切出さないようにしながらも、多数の委員長への希望者が出て時間が掛かると思われていたその時に、吉良が内心で評価していた飯田が委員長を希望しているクラス全員に待ったをかける。
「静かにしたまえ!!」
「多を牽引する責任重大な仕事だぞ!『やりたい者』がやれるものではないだろう!!周囲からの信頼あってこそ務まる聖務、民主主義に則り真のリーダーを…」
まぁ飯田の言うことには一理あるな、もっともな意見だ。
ただし
「これは投票で決めるべき議案!!」
「そびえ立ってんじゃねぇか!なぜ発案した!?」
自分の考えと行動が会っていない点は直すべきだな。
前半は良いこと(自分にとって)を言っていたのに、期待をしない方が良かったかもしれんな。
そんな発言とは真逆の行動をする飯田にすかさずクラスからツッコミが入り、そして飯田の提案に異議が唱えられる。
「日も浅いのに、信頼もクソもないわ飯田ちゃん。」
「だからこそ、ここで複数票を獲ったものこそが真にふさわしい人間ということにならないか?」
「どうでしょうか、先生」
まぁ、周りからの異議にもしっかりと答えてそして必ず議長というか先生に確認をとる。
中々しっかりした奴じゃないか。
それに投票であれば可能性は低くなるだけではあるが私が委員長になる可能性は限りなく無くなるだろうし、自分に都合の良い人間に投票も入れられる。
まぁ、今回は飯田。お前に投票するとしよう。
二票もあれば、委員長にはなれずとも最悪副委員長ぐらいにはなれるだろう。
せいぜい、委員長という役職に暫くは酔いしれると良いかもな。
「じゃあ委員長、緑谷。副委員長八百万だ。」
なぜだ?なぜこうなる?
私は確かに、飯田に投票したはずだ。
いや今はアイツが委員長だろうが無かろうが、そんなことはどうだって良いはずだ。
間違って自分に入れたとかではない。
なぜ私に1票が入っているのだ?
だが結果的に危なかったとはいえ、私が面倒ごとを抱え込まなくて良いというこの結果は歓迎すべきことだろう。
問題なのは、この私に興味を持っている者がこの後に私に積極的に関わりを持とうとしている者が接触してくるということなのだ。
今まで、私はこのクラスの人間に積極的に近づくこともなければ相手から近づくこともなかったのだからな。
候補としては、戦闘訓練の時の葉隠か?それとも訓練の時にブッ飛ばされた事を根に持った轟…の可能性は低いかもしれない。
そういうのは頭も性格も個性も爆発物な爆豪あたりの筈だ。
轟はそれよりかは冷静な手合いの男と見た。
そして最後に可能性として残されているのは、訓練後も妙に私に話しかけて来た切島あたりか?
まぁ、心当たりのある人物がいるだけでも心構えは出来る。
轟と爆豪辺りはごめんだが、2人か最低でも3人ぐらいは関わりを持っても問題はないだろう。
だが、どうしても興味がある男が1人だけいる。
緑谷出久
個性把握テスト、そして戦闘訓練の時に見せたあの超パワーは恐るべきものであるが代償にそのパワーに耐えられずに自壊する身体。
戦闘以前に問題ある個性ではあるが、それでもアイツは絶対的な不利を覆して勝利した。
成長すれば確かに侮れない気にならずにはいられない奴ではある。だが、それだけではないのだ。
入学前に見たあの目は決して見間違いなどではない筈だ。
何か、感じるものがある。
出会ってからこちらから何か話しかけたこともないし、話しかけられたこともないが、惹きつけられるとも違うし、何故かは分からんが気づいたら目で追っている妙な感覚。
今は考えてももう答えは出なさそうだ。
判断材料が少なすぎて、結果の予想もできやしない。
それより今は私に興味を持っている相手の対処でも考えた方が良いかもしれないな。
相手が私にとって害をなすか、なさないか?この吉良吉影にとって重要なのはそこなのだ。
害をなさないのであればそれはそれで良いとして、なるべく目立たない感じの男を演じるようにしなければ。
勿論たとえ気を許してもこの高校生活3年の間だけだ。
私には信頼する仲間だったりとか、パートナーとかは必要ないのだ。
真に私が信頼し自信を持っているのは、この私の能力である『キラークイーン』のみだ。
クラスの委員長も決まり、吉良も何者かが接触をしようとしているのを感じ取りつつも時間は過ぎていく。
午前中の授業も終わり、吉良が中庭で1人クックヒーロー『ランチラッシュ』の特製サンドイッチをかじっていた時に、校内に多数のオールマイト目当てのマスコミが侵入している事件が起きていた。
一見なんてことのない迷惑なマスコミが起こした出来事であるが、その時の事を吉良は知らぬ存ぜぬという事で流して、気にも止めていなかったが、雄英高校の教師陣は警察からの詳細な情報が伝わってくるにつれて、事態を重く見始めていた。
誰かのイタズラと考えられるものではなかったからだ。
なんせ厚さ10数ミリの門を破壊して意図的にマスコミを雄英高校内に入れたものがいる。
イタズラなのかそれとも、マスコミを利用した何らかの目的があったのかは今はまだ教師の誰にも分からぬ事ではあったが、ただ一つだけ雄英の教師陣は何者かの悪意を敏感に感じ取っていた。
事件の序章は吉良の知らぬところで既に始まっていた。
次回もお楽しみに!