スタンド使いはヒーローになれるのか?   作:玉砕兵士

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ごめんなさい、なかなか物語が進まない上に次も多分遅くなるかと思います。
ですが面白くなる様に精一杯頑張って書きたいと思います

それではどうぞ!


13話

(ヴィラン)!!馬鹿だろ!?ヒーローの学校に入り込んでくるなんてアホすぎるぞ!」

 

「先生!侵入者用センサーは!」

 

「もちろんありますが…。」

 

突然の事態に驚きながらも、黒いモヤから続々と現れる(ヴィラン)に信じられないといったように反応する切島と、突然の非常事態にも関わらず幾分か冷静に対処をする八百万 百の意見にスペースヒーロー13号はなおも黒いモヤから現れる(ヴィラン)から視線を切ることなく返事をする。

だがその返事を聞いて、他の生徒が安心するよりも早くそれに否定的な意見を口に出す生徒が1人いた。

 

「現れたのはここだけか、学校全体か…なんにせよセンサーが反応しねぇなら向こうにそういうことできる個性(ヤツ)がいるってことだな。校舎と離れた隔離空間、そこに少人数(クラス)が入る時間割。バカだがアホじゃねぇ、何らかの目的があって用意周到に画策された奇襲だ。」

 

冷静に状況を分析し、轟の言ったセンサーが反応しないという事実を理解した面々は深刻すぎる自らの置かれた状況に顔を青くする者もいたが、大半は直ぐに立ち直り、入学して間もない生徒達はまさかの実戦という事態に緊張しながらもヴィランに立ち向かうヒーローの目となっていた。

クラスのほぼ全員が迫り来る脅威から戦う決意をしたのを見て、吉良は平静を装いながらも内心では他の先生が来るまでどこまで持ちこたえられるかを恐れていた。

 

 

 

 

何ということだ。

勇ましいのは実に結構だが、この状況はその場のノリと勢いだけで切り抜けられる程甘くはない筈だ。

だが少なくとも、ヴィランの主目的は我々(クラス)を殺すとかそういったものではない筈だ。

ここまでの人員と、轟の言う通り絶妙に隙を突いたかのような計画が作れるようであれば無防備でひと塊りになってバスに乗っている時を狙う筈だ。

正確には、意識的にも奇襲が出来る降車直前であれば取り囲んで我々を皆殺しにできる筈なのだ。出来なかったとしても圧倒的に優位に立つことが出来る。

私であれば、絶対にそうする。

そもそも、雄英の生徒を殺すのであれば登下校とかでゲリラ的に仕掛けて殺しても十分な筈だ。

大勢の生徒を殺すよりもリターンは無いだろうが、これほどまでの計画をたてておきながら、ただ我々を殺すだけだとはとても思えない。

ゲリラ的に仕掛けてくるのであれば、対応策が図られる前に何人かに対しては成功して、『生徒を守れない無力なヒーローとして』そんな格好のネタを掴んだハイエナの如きマスコミが騒ぎ立てるだろう。

ここまでの計画性からかなり頭がキレる奴の筈なのに、そんな非効率でハイリターンな事をするとは思えない。

ということは何か分からんが大人数での襲撃をするだけの別の目的がある筈なのだ。

 

 

そして私にとって最も重要なのは救援を学校から呼んだとしてもこの窮地を抜け出すことが出来るのかである。

 

 

この状況下で、さしもの吉良もあの不可解であったマスコミ侵入事件以降から自身が感じていた先生側、いや学校の不審な対応と他の生徒や普通科の先生達への情報規制はこれを警戒してのことだったのかということを理解した。

もっとも今更理解したところで喜んではいられるような状況ではなかったし、この危機的な状況が改善される訳でもないのではあるが、何らかの事件が起きると学校側が予測できているのであれば、救援を受けた段階で迅速な対応が可能であると推測していた。

 

それであるならば、一気に決着をつけるような短期決戦での未だに増え続ける何人いるかも分からないような大勢のヴィランの各個撃破を狙うことは危険すぎる。

危ない橋をこちらから渡る必要はないのだ。そんな方法をとればクラスにとって本物の戦闘という最初で最後の授業となってしまう。そして授業料の対価は自らの命で払うことになる。

 

それならば今出来る最善の策は何とかして学校側に応援を呼んで、戦力をあまり消耗しないようにひと塊りになるか、最低でも複数のグループでチームを組み、互いに攻撃されないようにカバーしあうことで、戦いを長引かせて学校からの救援部隊と合流すること。

 

それで奴らが撤退するも良し、向かって来るのであれば全滅させるだけだ。

 

最後の手段としてこれだけは使いたくはないが、自分の命を優先的に考えて行動することも考えなければ。

 

吉良が最後の手段としてではあるが、非情にも仲間を切り捨てる事を考えている間にも時間は進んでいく。

吉良がヴィランの動向から目を離さずにこれからどうすべきかを思案している間にも、相澤先生は無謀にも黒いモヤが現れていた噴水広場に突っ込んで行くのを見て

 

何をやっているんだアイツは!?

 

と内心で驚嘆し、そして怒り狂っていたがそんな吉良の心配は杞憂に終わる

 

「すごい!多対一こそ先生の得意分野だったんだ。」

いくら相手の個性を消すという能力が強くても、流石にあの数では囲まれて終わりだろうと無謀すぎる相澤先生の行動に憤慨していた吉良は、現役ヒーローの先生が早々に負けてしまうということは、戦力的にはこの際ともかくとして吉良以外の他の生徒の心情的に多大な影響を与えると簡単に予想できたが、逆にヴィラン達を圧倒しているのを見て、良い意味で期待を裏切ってくれたと胸を撫で下ろした。

 

「分析している場合じゃない!早く避難を。」

 

切迫した13号の言葉に多数のヴィラン達を圧倒している相澤先生の戦いぶりについ見とれていた生徒達もハッとなって急いで行動するよりも早く狡猾なヴィランは既に動いていた。

一瞬の判断の遅れ。それはあまりにも大きな失敗に繋がった。

 

「させませんよ」

 

 

広場で戦っていた相澤先生のほんの一瞬の隙を掻い潜ってきたそのヴィラン。

 

黒霧は生徒達の退路をその名前に相応しい個性である黒いモヤを広げて唯一の逃げ道を一瞬で塞いでしまった。

 

「初めまして、我々はヴィラン連合。」

 

丁寧な口調からの話始めは13号と同じであるが、その禍々しい個性と目と思われるところから覗かせるその白い目は冷たい敵意の眼差しを今まさに避難をしようとしていた生徒達に向けており、とてもではないが13号先生とは丁寧な口調以外は似ても似つかない存在だ。

 

「せんえつながら、この度ヒーローの巣窟雄英高校に入らせて頂いたのは、平和の象徴オールマイトに生き絶えて頂きたいと思ってのことでして。」

 

誰もがそんな馬鹿な。

と誰もが思ったことだろう。

 

そう思えればどんなに気楽でいられたか、だがしかし現実には今まさに目の前にその脅威が存在するのである。

しかも先程の轟の話していたことが、その脅威を後押しして、生徒達の不安を煽っていた。

 

吉良もまた相手の目的を知り驚いていた。

 

平和の象徴を殺す。

 

たしかにヒーローにもなっていないただの子供を殺すよりも社会的に大きな影響を及ぼすということは簡単に想像できる。

しかしそれが出来るかといえばそれはただの普通の人間が怪獣を倒そうとするぐらいに不可能に近いものであり、普通はまず考えないものだ。

 

それぐらいオールマイトはこの個性社会でも人間離れした平和の象徴(超人)なのだ

 

相手の目的の内容が内容だけに、他の目的を隠す為のブラフだと考えたがそれは違うと自身で否定する。

ここまでの敵の計画性と見計らったかのような襲撃に吉良は相手が本気で今宣言した事を少なくとも致命的な怪我を負わせるだけの計画と力があるのを確信した。

 

「本来ならば、ここにオールマイトがいらっしゃる筈ですが何か変更があったのでしょうか?」

 

そして殺害を目的としたグループが、それを準備してきた奴らが相手が違うとはいえ目の前にいるただの子供を殺すことを躊躇するはずがない。

必要とあらば容赦なく殺す集団だ。

 

ますます下手に動くことが出来ないぞ。唯一の救いは今いるヴィランは統率の取れた集団ではないということだ。

相澤先生に襲いかかったヴィランは、簡単に蹴散らされているところからして、そこらにいるような数合わせの有象無象であるということ。

そして相澤先生とは離れてしまったがまだクラスは集団で固まっているということだ。

 

しかし目の前の奴は、そんな有象無象ではなく計画を進めた主犯か、その仲間である可能性が高い。

 

「まぁそれとは関係なく…私の役目はこれ。」

 

くる!何か、何かをする気だ!!

 

比較的後ろの方にいた吉良は身構えると同時に、攻撃を仕掛けようとする黒霧から一瞬たりとも目を離さなかった。

向けられた敵意に反応するのは人間に関わらず当然動物にも備わっているもの。

むしろ大抵の人は誰かに殺されるといったようなことからは自分は無縁だと変な自信を、いや無関係だと思っている人が多い。

故に、先手必勝とばかりに黒霧に攻撃をしようとしていた切島と爆豪に吉良は気付くのが遅れた。

もしも気付くのが早ければ、吉良は殴ってでも2人を止めようとした。

初手で倒せられるか分からない。なんの能力かわからない相手に短絡的な行動は非常に危険であるからだ。

 

「その前に俺たちにやられる事は」

 

「考えてなかったか!」

切島の鉄よりも硬くなる個性を使った攻撃と爆豪の爆発を至近距離にくらったにも関わらずあの黒モヤのヴィランはこうげきされたところのモヤがちょっと吹き飛ぶだけでまるで何事もなかったかのように動じずにそこに立っていた。

 

「危ない、危ない。そう生徒といえども優秀な金の卵。」

 

「ダメだ、どきなさい2人とも!」

 

ヴィランとの間に攻撃を仕掛けた2人がいるために、13号先生の個性での攻撃をすることが出来ない。

その事を前にいる2人よりも早く察した吉良は前にいる2人に腹を立てながらも、急に悪化し始めた状況に良くないものを感じていた。

そして、吉良が行動を起こすよりも先に黒霧は早く動いた。

 

「散らして、嬲り殺す!」

 

一気に生徒達(1-A)をの両翼を包み込んだ黒霧の個性はそのまま生徒達を押しつぶすように、黒モヤが生徒達を飲み込んだ。

 

 

 

 

 

 

 




USJ編まではヒロアカの小説を書き続けたいと思っていますが、その後はもう一本の作品を最後まで進めたいと思うので、かなり長い間お待たせする事になるかと思います。
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