傷付いた少年を待つのは、優しい世界ではない。
けれども、進むことは止めないだろう。
何度否定されようが、大切な今を生きるために。
僕は、無力だった。
助け出されたあの日から、ボクは必死に戦ってきた。
けれど、いつも守りたいものは両手から零れ落ちていった。
人は、ボクを最強の
それでもボクは、大切なひとを、目の前で二度も失っていたのだから。
ボクは…こんなにも無力だ。
「…あれ、ここは」
周囲は暗い。
声が反響する。
どこかの地下通路の様な場所だが。
「おかしい…ボクはビルの中に居たはず…新手の
照明は無い、がそんなもの僕の能力には関係が無かった。
「…!」
バチッ!バチッ!
蒼い雷が音を立てて僕を覆う。
その蒼い光が辺りを照らしていった。
「…あちこちに弾痕がある。戦闘があったのか?」
通路の壁や天井に様々な弾丸が跳弾した跡が残っていた。
思案しながらふと、何かを蹴飛ばす。
「っ!?人…じゃない、これは…ロボット?」
足元に目を向けると、人の腕らしき物を発見。
しかし、肩に繋がる部分は何かのオイルで濡れたケーブルが生えていた。
よくよく見ると、そこら中にそのパーツは転がっていた。
「これは…ヒトの、顔だ。でもヒトじゃない…」
とても精巧に作られた人間の…おそらく女性の顔。
人形のように綺麗だ。
だがしかし、首から下が無い。
無残にも引き千切られて…というより、明らかに銃が貫通した跡がある。
ここで起こっていた戦闘の激しさが伺える。
「一体何が…」
銃声。
弾かれた様に前を向く。
…どうやらこちらに向けて発砲されたものでは無い。
音も若干遠い。
通路の奥までは照らせず、見えない…が、更に奥に何かあるように感じる。
「…行くしか、ないか」
なるべく足音を立てないように、素早く移動した。
銃声が段々近くなる。
手に持っている銃…ダートリーダーを握り締める。
いつでもダートを撃ち込めるよう、安全装置を外す。
ふいに、通路が途切れ、広いスペースに出る。
ここで、通路改めトンネルだったことが判明する。
…日の光に照らされる。
雷を発生させていると少し光を見にくくなってしまい気が付かなかったようだ。
再度、銃声。
咄嗟に近くにあった廃墟の一部に身を隠す。
…こちらに向けてではない。
コンクリート片から外を伺う。
「…あれは、」
アーマーで武装した人型と、傷付き、ボロボロになっている少女が対峙していた。
少女が、得体の知れないアンドロイドに、今まさに撃たれようとしている。
一瞬、ボクの頭に、人懐っこい笑顔が映る。
無意識に飛び出していた。
「迸れ!
蒼い雷が、奔る。
導入書いてる時が一番楽しいかもしれない。
思い付きで始めた企画なので、何とか続きを書いていきたい。
続きを読みたいという方が居てくれるのなら、作者の活力になります。
応援よろしくお願いします。